何年……ヘタすりゃ10年以上ぶりに、『夢まつり宝塚’94』のビデオを見て。

 やっぱ星組がダントツで面白いと思い、花組の正塚作品はひどいなと思う(笑)。たんに正塚がミサノエールを好きで、彼(彼女?)を主役にしたかっただけやん、と当時は思わなかったことを、今見て思う。

 そして、生で見たときは愉快なシメさんバトラーを面白いと思ったけど、映像で今見ると、本気なマリコバトラーの方が面白いな。
 『Shall we ダンス?』で笑いを取っているともみんよりも、その笑いを取っているともみんに対峙しつつ真顔と平常テンションで通すえりたんが面白い、のと同じだと思う。
 大げさな表情や身振りをするシメさんバトラーより、大真面目で本気で色男やってるマリコバトラーが、おかしい(笑)。

 当時も思ったけれど、アシュレをヲカマちっくにしたり、あちこちわざとらしいギャグ芝居をしているのは、脚本がきわどすぎて、そのまま演じられないためだよね?
 笑いに逃げずにドシリアスに演じたら、マジやばい。
 ヅカの舞台で、トップスターたちがガチのホモ芝居、ホモのラヴシーンを演じるわけにはいかないから、わざとギャグにしてあるんだよね?
 逃げ道を用意しているというか。

 アシュレとバトラーIIのラブシーンなんか、アシュレがナヨ男でなかったら目のやり場に困るもんなあ。


 で。

 愉快なモノを見たら、妄想配役を考えてしまうのが、ヅカヲタの常。

 『夢まつり宝塚’94』の星組版、『風と共に去りぬ~私とあなたは裏表~』を、今の雪組で、妄想配役(笑)。
 縁もゆかりもないけどな!

 『夢まつり宝塚’94』では、実際に本公演で『風共』を演じた組は、「本編そのまま」的なパロディをやってないのね。
 月組は舞台を日本の農村に移しているし、雪組はストーリーもナニもあったもんぢゃない出オチ物だし。
 実際に本役として演じた人が、そのままの役や姿で登場させることは、避けたみたい。……まあ、当然の配慮だが。

 だから、本編まんまをいじってある星組版は、実際に『風共』を上演してない組でやることになる。
 なら、今の雪組もアリだよね。今回『風共』やってナイし!
 ……という、なんというこじつけ。

 単に贔屓組で考えるのが楽しいからです、はい。


 キャスティングは、上から順に、

バトラーI@えりたん
スカーレット@あゆっち
バトラーII@ちぎくん
アシュレ@まっつ
ベル@ともみん

 星組版まんまに、番手順に当てはめました。
 持ち味・身長、関係ナシ(笑)。

 えりたんとちぎくんの、「♪私とあなたは裏表」!!

 身長チガウけど、キニシナイ!!(笑)

 えりたんはそりゃー真剣に「バトラー」を演じてくれるだろうし、ちぎくんは超真面目にやってくれるだろう。

 そして、飲んだくれて、えりたんに絡むあゆっち!!

 えりたんを床に転がし、翻弄するあゆっち!!

 ナニこの説得力。
 あゆっちに肉弾戦で来られたら、えりたんは簡単にお尻に敷かれてしまうのでは? いやその単純に体積の関係で……ゲフンゲフン。

 そして。
 実はいちばん見たい、内股まっつと、彼をくどく口ひげダンディちぎ。

 タメまくりながら歌うまっつ、そんなまっつを「愛してる」と情熱的に口説きまくるちぎ。

 ちぎまつ! ちぎまつ!

 まっつヲカマだけど! キニシナイ!!(笑)

 何故か突然、飲んだくれスカーレットに絡みにやって来るともみんベル。
 床に横坐りになって、ベルの見せ場、決め台詞を立て板に水で語り(照明は本気のピンスポ!)、さあこれからソロよ、ってときに退場させられる、素敵キャラ。
 ともみんならさぞや華やかでしょう。

 最終的に、階段オチでフィニッシュ決めるえりたんが見たい。
 ドヤ顔が見たい。
 見たい見たい見た過ぎる(笑)。


 とまあ、『夢まつり宝塚’94』ネタなんぞで楽しめるのも、妄想配役を考えてしまうのも、今やっている、月組『風と共に去りぬ』が、面白いからだ。

 わたし植爺嫌いだけど、今回ばかりはナニも言わない。
 この『風共』は好き。楽しい。

 気持ちよく劇場を出ることが出来るから、過去の「楽しかった公演」を、連想的に思い出したりするわけだ。

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