声と歌唱力!@新人公演『眠らない男・ナポレオン』
2014年1月22日 タカラヅカ 歌えるって、すごい。
新人公演『眠らない男・ナポレオン』にて、しみじみ思いました。
なにはさておき、ミュージカルは歌唱力、舞台は声、だと。
まず、開演アナウンスからして、感動した。
新人公演主演男役が、開演アナウンスをする。トップスターと同じように、名乗りからはじめて、公演名を言う。
その声が、すでに、男前。
えええ。
わたし『ロミオとジュリエット』新公も観ているけど、あのときはこんな風に思わなかったよ?
ことちゃん、さらに「イイ声」になってる?
めっちゃイイ声ゆえ、どんな美形様が、大人の男が登場するのか!!
と盛り上がる期待感。
しかし、舞台に鳴り物入りで登場したのは、丸顔のかわい子ちゃんで……男というよりは、「かわいい下級生」で。
えええ。(2回目)
聴覚と、視覚のギャップに驚愕する。
何故だ。
何故あのまるっこい男装したオンナノコから、こんなオトコマエな声が出てるんだ。
2時間半の本公演を、挨拶込みで2時間にまとめてあるわけだから、カット有りの縮小版だ。
本公演以上に、「歌ありき」の構成になっていた気がする。とにかく、ずーっとずーっと、歌っている。そんな印象。
それが、心地よい。
『ロミジュリ』のときは、いろいろ気になったんだけど、今回はもう、ただ「歌」を聴くだけで楽しかった。
芝居がどうとか役作りがとか、どーでもいい感じ。気にならない。それくらい、歌が気持ちよかった。耳福だった。
たぶん、わたしが『ロミジュリ』を好き過ぎるんだな。
『ロミジュリ』の「物語」に思い入れがありすぎる、人間ドラマにドリームし過ぎている、そのせい。
ドラマの大きさ深さに対し、ことちゃんの「等身大でやるだけやりました」的な新公は、物足りなかったんだと思う。
でも今回はほら、天下のシェークスピア様と違って、所詮、イケコオリジナルだし。
心理描写もキャラクタも薄っぺら、豪華な衣装と派手な舞台装置を楽しむ、「テーマパークのアトラクション」じゃん?
そして、音楽はわざわざ巨匠作なわけっしょ?
芝居よりなにより、「歌」の実力が優先されるのは、仕方ないことじゃん?
「歌」がなにより大切。
「歌」が良ければ、あとのことは気にならない。
だってそもそも、そういう作りの作品。わたしが『眠らない男・ナポレオン』自体に、なんの思い入れもないもんだからニャ……。すまん、偏った感想だと思うよ。
ことちゃんの芝居自体は、れおんくんのコピーだと思ったし。全部きれいにコピーできていたわけではなく、目指したけれど、届いてなかった印象。等身大の「子ども」にはならないよう、がんばっていた。
全部コピれてはいないけれど、ちょっとしたニュアンスをきれいに真似ていたりして、だからこそより外見の……視覚のギャップにとまどったりな。
途中から、オペラを使わずに楽しむことにした。
遠目ならば、視覚に混乱させられずに済む。
そして、デジャヴに気づいた。
こんな公演、知ってる……。
そうだ、みっちゃんの新人公演だ。
オペラなしで、耳で楽しむ新人公演……もっと歌って、歌を聴きたい、次の歌は何場だっけ……そう指折り数えた、『飛鳥夕映え』新公。
なつかしいな、あれから何年……って、ちょうど10年かよ!!
ほくしょーさんはともかく、今のことちゃんはまだ、ビジュアルが実力に追いついていないのだと思う。
まるまるぷくぷくしたほっぺもお尻も、研5じゃあ無理もない。
ジェンヌは時間と共に磨かれる、きっとこれからシャープにかっこよくなってくれることと思う。
歌唱力なんかどーでもいいと思っている歌劇団において、これだけ「男役の声」で「歌える」若手が登場し、劇団がちゃんと「スター候補生」として育てる気らしい……てのが、それだけでうれしい。
いやほんと、歌がアレなスターさんたちばかり眺めて来たもんでなあ(笑)……「歌える」ってだけで御の字です。
そしてわたしはやっぱ、「声」が重要なファクタなんだわ。
「声」が良くないと、わくわくしない。
頬はこれから削げるかもしんないけど、「声」は持って生まれたモノが大きいじゃん?
この美声でもって、あとは男役らしい美しさを身に付けてくれたら、鬼に金棒!
芝居の表現だって、「声」を自在に操れれば、出来ることがたくさんある。
楽しみにしています。
ヒロインのジョセフィーヌ@風ちゃんもまた、基本はことちゃんと同じ感想だった。や、「芝居」においては、ことちゃんよりずーっとうまいんだけど。
こちらもまた、オペラいらず、歌声堪能。
オペラを使わない方が、「絶世の美女」としての説得力がある。
や、ジョセフィーヌ役はいわゆる「タカラヅカのヒロイン」でない分、風ちゃんの美しさを生かせる役だったと思う。『ダンサ セレナータ』新公のときも思ったけど、アクの強い美女役はハマる。
テレビではなく舞台だから、今はそれでいいと思う。本来の顔立ちがどうではなく、舞台で華やかな美女を演じられればいいんだもの。
ただここは「タカラヅカ」なので、このまま学年が上がり、スター路線を進むというなら、「タカラヅカ的な美貌」と「見た目の説得力」も必要だとは思う。
風ちゃん、かわいいけど、「美女」というタイプではないからなあ。
それにしても、ジョセフィーヌの大ナンバー、本役ねねちゃんが音程行方不明になりがちで手に汗握ったもんで、風ちゃんに期待していたんだけど……期待が大きすぎたかなあ。思ったほどじゃなかった……てゆーか、どんだけむずかしいんだ、あの曲。
ことちゃんと風ちゃん、耳がよろこぶ素敵な新公でした。
よくぞこんだけ歌いきった。
新人公演『眠らない男・ナポレオン』にて、しみじみ思いました。
なにはさておき、ミュージカルは歌唱力、舞台は声、だと。
まず、開演アナウンスからして、感動した。
新人公演主演男役が、開演アナウンスをする。トップスターと同じように、名乗りからはじめて、公演名を言う。
その声が、すでに、男前。
えええ。
わたし『ロミオとジュリエット』新公も観ているけど、あのときはこんな風に思わなかったよ?
ことちゃん、さらに「イイ声」になってる?
めっちゃイイ声ゆえ、どんな美形様が、大人の男が登場するのか!!
と盛り上がる期待感。
しかし、舞台に鳴り物入りで登場したのは、丸顔のかわい子ちゃんで……男というよりは、「かわいい下級生」で。
えええ。(2回目)
聴覚と、視覚のギャップに驚愕する。
何故だ。
何故あのまるっこい男装したオンナノコから、こんなオトコマエな声が出てるんだ。
2時間半の本公演を、挨拶込みで2時間にまとめてあるわけだから、カット有りの縮小版だ。
本公演以上に、「歌ありき」の構成になっていた気がする。とにかく、ずーっとずーっと、歌っている。そんな印象。
それが、心地よい。
『ロミジュリ』のときは、いろいろ気になったんだけど、今回はもう、ただ「歌」を聴くだけで楽しかった。
芝居がどうとか役作りがとか、どーでもいい感じ。気にならない。それくらい、歌が気持ちよかった。耳福だった。
たぶん、わたしが『ロミジュリ』を好き過ぎるんだな。
『ロミジュリ』の「物語」に思い入れがありすぎる、人間ドラマにドリームし過ぎている、そのせい。
ドラマの大きさ深さに対し、ことちゃんの「等身大でやるだけやりました」的な新公は、物足りなかったんだと思う。
でも今回はほら、天下のシェークスピア様と違って、所詮、イケコオリジナルだし。
心理描写もキャラクタも薄っぺら、豪華な衣装と派手な舞台装置を楽しむ、「テーマパークのアトラクション」じゃん?
そして、音楽はわざわざ巨匠作なわけっしょ?
芝居よりなにより、「歌」の実力が優先されるのは、仕方ないことじゃん?
「歌」がなにより大切。
「歌」が良ければ、あとのことは気にならない。
だってそもそも、そういう作りの作品。わたしが『眠らない男・ナポレオン』自体に、なんの思い入れもないもんだからニャ……。すまん、偏った感想だと思うよ。
ことちゃんの芝居自体は、れおんくんのコピーだと思ったし。全部きれいにコピーできていたわけではなく、目指したけれど、届いてなかった印象。等身大の「子ども」にはならないよう、がんばっていた。
全部コピれてはいないけれど、ちょっとしたニュアンスをきれいに真似ていたりして、だからこそより外見の……視覚のギャップにとまどったりな。
途中から、オペラを使わずに楽しむことにした。
遠目ならば、視覚に混乱させられずに済む。
そして、デジャヴに気づいた。
こんな公演、知ってる……。
そうだ、みっちゃんの新人公演だ。
オペラなしで、耳で楽しむ新人公演……もっと歌って、歌を聴きたい、次の歌は何場だっけ……そう指折り数えた、『飛鳥夕映え』新公。
なつかしいな、あれから何年……って、ちょうど10年かよ!!
ほくしょーさんはともかく、今のことちゃんはまだ、ビジュアルが実力に追いついていないのだと思う。
まるまるぷくぷくしたほっぺもお尻も、研5じゃあ無理もない。
ジェンヌは時間と共に磨かれる、きっとこれからシャープにかっこよくなってくれることと思う。
歌唱力なんかどーでもいいと思っている歌劇団において、これだけ「男役の声」で「歌える」若手が登場し、劇団がちゃんと「スター候補生」として育てる気らしい……てのが、それだけでうれしい。
いやほんと、歌がアレなスターさんたちばかり眺めて来たもんでなあ(笑)……「歌える」ってだけで御の字です。
そしてわたしはやっぱ、「声」が重要なファクタなんだわ。
「声」が良くないと、わくわくしない。
頬はこれから削げるかもしんないけど、「声」は持って生まれたモノが大きいじゃん?
この美声でもって、あとは男役らしい美しさを身に付けてくれたら、鬼に金棒!
芝居の表現だって、「声」を自在に操れれば、出来ることがたくさんある。
楽しみにしています。
ヒロインのジョセフィーヌ@風ちゃんもまた、基本はことちゃんと同じ感想だった。や、「芝居」においては、ことちゃんよりずーっとうまいんだけど。
こちらもまた、オペラいらず、歌声堪能。
オペラを使わない方が、「絶世の美女」としての説得力がある。
や、ジョセフィーヌ役はいわゆる「タカラヅカのヒロイン」でない分、風ちゃんの美しさを生かせる役だったと思う。『ダンサ セレナータ』新公のときも思ったけど、アクの強い美女役はハマる。
テレビではなく舞台だから、今はそれでいいと思う。本来の顔立ちがどうではなく、舞台で華やかな美女を演じられればいいんだもの。
ただここは「タカラヅカ」なので、このまま学年が上がり、スター路線を進むというなら、「タカラヅカ的な美貌」と「見た目の説得力」も必要だとは思う。
風ちゃん、かわいいけど、「美女」というタイプではないからなあ。
それにしても、ジョセフィーヌの大ナンバー、本役ねねちゃんが音程行方不明になりがちで手に汗握ったもんで、風ちゃんに期待していたんだけど……期待が大きすぎたかなあ。思ったほどじゃなかった……てゆーか、どんだけむずかしいんだ、あの曲。
ことちゃんと風ちゃん、耳がよろこぶ素敵な新公でした。
よくぞこんだけ歌いきった。