だからわたしは、笑いのツボが狭いんだってば。@こうもり
2016年4月1日 タカラヅカ 『こうもり』についてあれこれ語る。
まず、わたしはこの話、好きじゃない。
好みの問題。
作品の善し悪しとも関係ない。好き嫌い、得意苦手レベルの話ね。
わたし、ひとを騙して笑いものにする話は嫌い。
ひとを傷つけて、平気な人も苦手。
それも大勢でよってたかってひとりをいじめて嗤うの楽しむ、ってのは、どうにもこうにも難易度が高い。
「最初に悪いことをしたのはあいつだ。だからみんなでよってたかって騙して笑いものにしても、正当な復讐だ。自業自得だ」
とは、思えない。
目には目を、ならまだしも、目には目と歯をっていうか、倍返ししてんじゃん?
「敵同士」とか「仇」とかならいいけど、「友だち」相手にやっていいことじゃない。
たしかに酔った勢いでいたずらをしたアイゼンシュタインはひどいけど、酔っ払いの仕業に対し、しらふで大勢を巻き込んで、綿密に復讐計画を立てて実行するファルケ博士は人としてどうかと思う。はっきりいって、こわい。ファルケ博士こわい。キモチ悪い。
そして、なにがこわいかって、こんだけこわくてキモチ悪いことをしているファルケ博士が、自分を悪だと思っていない、周りも誰ひとり悪だと思っていない、世界観が、こわくてキモチ悪すぎる。
今までも何度も書いてきたが、悪を行うなということじゃない。
フィクションなんだから悪人が主役でも、あくどいことを行うストーリーでもいい。
「ソレが悪である」と自覚した上でならいいんだ。
友だちを騙し、みんなで笑いものにする。ひとりを大勢でいじめる。それを「悪いこと」だと自覚した上でやる分にはかまわない。
アイゼンシュタインに傷つけられた、許せない。許せないから復讐する、悪に手を染めても仕返しをしなくては治まらない。これで友情も人望もすべて失ってもいい。罪を犯してでも許せないことが、この世にはある、自分はそれを行うのだ。……という自覚と覚悟があるならぜんぜんいい。
でも、「仕返しだから正義」だと本人も周りも思っている、というのは……キモチ悪い。
コメディなんだよ、そんなに深く考えることない、ただ笑って楽しめばいい。コメディに難癖を付けるなんて無粋だ。
という意見はわかる。
実際、その通りだと思うよ。
だからこれは、好みの問題。
わたしは、笑いのツボが極少なのよ。
弱いモノや愚かなモノを、いじめたり痛めつけたりする様を笑えない。
バカな人がバカなことをする、そのみっともなさを笑えない。
昔テレビで見たことがある、ボケをハリセンで叩く系のお笑いが苦手だった。暴力を笑うことが、どうにもこうにも理解出来なかった。
巨悪とか権力で守られた極悪人を、虐げられた弱い立場の者たちが知恵と勇気と友情で討ち果たす物語にはカタルシスを感じても、強くもなくてバカで滑稽な人を、あたりまえにいじめたり酷い目に遭わせたりする話には、共感出来ないの。
『ヤッターマン』のドロンジョたちのお仕置きシーンが苦手だったもんなあ。バカだけど一生懸命な人たちが、努力が報われないばかりか酷い目に遭って逃げ帰ったのに、さらにひどいお仕置きを受ける、それを笑う、という趣向が。彼らが悪なのはわかるけど、真の悪ではなく、「愚かさ故の悪どさ」としているだけに。笑わせるために、わざと大袈裟に滑稽にしていることも、子ども心に理解していたけれど、楽しめはしなかった。
笑いのツボが狭い。
『こうもり』は、ドロンジョたちのお仕置きシーンを笑える人でないと楽しめないよなあ。
でも、ドロンジョたちのお仕置きを楽しめる人が世の中の大半だから、『ヤッターマン』は人気アニメで、ドロンジョたちも人気キャラだったんだよね。
つまり、楽しめないわたしが変なの。心狭いの。
ただ、『ヤッターマン』は名作アニメかもしんないけど、谷せんせの『こうもり』はつまらないと思うわ。
副題に「こうもり博士の愉快な復讐劇」とあるけど、やっていることがバカバカしすぎてちっとも笑えないし。
大体、なにをもって「愉快」とするのか、文脈から問いただしたいし。
谷先生とは笑いのセンスが合わない、と常々思う。
谷せんせは、落語モノもそうだけど、滑稽なモノや弱いモノを攻撃して笑いにする節があるのよねー。強いモノや賢いモノを笑うのではなく、より弱いモノ、より愚かなモノを俎上に載せて叩く。
愚か者を笑うのは、いちばん簡単な手法だと思う。古来より道化者が職業としてあったように。
谷せんせの泣かせ技が「皆殺し」であるのと、ある意味同種。人が死ねば、観客は泣く。涙を流すほど感情が動くことを、人は感動と混同する。感動させたければ、登場人物を殺せばいい。いちばん簡単な手法。
谷せんせは笑いにしろ泣かせにしろ、いちばん安易な手法を取る印象が強い。
苦手だな。
まず、わたしはこの話、好きじゃない。
好みの問題。
作品の善し悪しとも関係ない。好き嫌い、得意苦手レベルの話ね。
わたし、ひとを騙して笑いものにする話は嫌い。
ひとを傷つけて、平気な人も苦手。
それも大勢でよってたかってひとりをいじめて嗤うの楽しむ、ってのは、どうにもこうにも難易度が高い。
「最初に悪いことをしたのはあいつだ。だからみんなでよってたかって騙して笑いものにしても、正当な復讐だ。自業自得だ」
とは、思えない。
目には目を、ならまだしも、目には目と歯をっていうか、倍返ししてんじゃん?
「敵同士」とか「仇」とかならいいけど、「友だち」相手にやっていいことじゃない。
たしかに酔った勢いでいたずらをしたアイゼンシュタインはひどいけど、酔っ払いの仕業に対し、しらふで大勢を巻き込んで、綿密に復讐計画を立てて実行するファルケ博士は人としてどうかと思う。はっきりいって、こわい。ファルケ博士こわい。キモチ悪い。
そして、なにがこわいかって、こんだけこわくてキモチ悪いことをしているファルケ博士が、自分を悪だと思っていない、周りも誰ひとり悪だと思っていない、世界観が、こわくてキモチ悪すぎる。
今までも何度も書いてきたが、悪を行うなということじゃない。
フィクションなんだから悪人が主役でも、あくどいことを行うストーリーでもいい。
「ソレが悪である」と自覚した上でならいいんだ。
友だちを騙し、みんなで笑いものにする。ひとりを大勢でいじめる。それを「悪いこと」だと自覚した上でやる分にはかまわない。
アイゼンシュタインに傷つけられた、許せない。許せないから復讐する、悪に手を染めても仕返しをしなくては治まらない。これで友情も人望もすべて失ってもいい。罪を犯してでも許せないことが、この世にはある、自分はそれを行うのだ。……という自覚と覚悟があるならぜんぜんいい。
でも、「仕返しだから正義」だと本人も周りも思っている、というのは……キモチ悪い。
コメディなんだよ、そんなに深く考えることない、ただ笑って楽しめばいい。コメディに難癖を付けるなんて無粋だ。
という意見はわかる。
実際、その通りだと思うよ。
だからこれは、好みの問題。
わたしは、笑いのツボが極少なのよ。
弱いモノや愚かなモノを、いじめたり痛めつけたりする様を笑えない。
バカな人がバカなことをする、そのみっともなさを笑えない。
昔テレビで見たことがある、ボケをハリセンで叩く系のお笑いが苦手だった。暴力を笑うことが、どうにもこうにも理解出来なかった。
巨悪とか権力で守られた極悪人を、虐げられた弱い立場の者たちが知恵と勇気と友情で討ち果たす物語にはカタルシスを感じても、強くもなくてバカで滑稽な人を、あたりまえにいじめたり酷い目に遭わせたりする話には、共感出来ないの。
『ヤッターマン』のドロンジョたちのお仕置きシーンが苦手だったもんなあ。バカだけど一生懸命な人たちが、努力が報われないばかりか酷い目に遭って逃げ帰ったのに、さらにひどいお仕置きを受ける、それを笑う、という趣向が。彼らが悪なのはわかるけど、真の悪ではなく、「愚かさ故の悪どさ」としているだけに。笑わせるために、わざと大袈裟に滑稽にしていることも、子ども心に理解していたけれど、楽しめはしなかった。
笑いのツボが狭い。
『こうもり』は、ドロンジョたちのお仕置きシーンを笑える人でないと楽しめないよなあ。
でも、ドロンジョたちのお仕置きを楽しめる人が世の中の大半だから、『ヤッターマン』は人気アニメで、ドロンジョたちも人気キャラだったんだよね。
つまり、楽しめないわたしが変なの。心狭いの。
ただ、『ヤッターマン』は名作アニメかもしんないけど、谷せんせの『こうもり』はつまらないと思うわ。
副題に「こうもり博士の愉快な復讐劇」とあるけど、やっていることがバカバカしすぎてちっとも笑えないし。
大体、なにをもって「愉快」とするのか、文脈から問いただしたいし。
谷先生とは笑いのセンスが合わない、と常々思う。
谷せんせは、落語モノもそうだけど、滑稽なモノや弱いモノを攻撃して笑いにする節があるのよねー。強いモノや賢いモノを笑うのではなく、より弱いモノ、より愚かなモノを俎上に載せて叩く。
愚か者を笑うのは、いちばん簡単な手法だと思う。古来より道化者が職業としてあったように。
谷せんせの泣かせ技が「皆殺し」であるのと、ある意味同種。人が死ねば、観客は泣く。涙を流すほど感情が動くことを、人は感動と混同する。感動させたければ、登場人物を殺せばいい。いちばん簡単な手法。
谷せんせは笑いにしろ泣かせにしろ、いちばん安易な手法を取る印象が強い。
苦手だな。
箱の中身。@こうもり
2016年4月2日 タカラヅカ 『こうもり』についてあれこれ語る。
キャストのことはまたいずれ。
今はひたすら作品のこと。
これは、谷先生にも植爺にも、そして最近はマサツカにも感じることなのだけど。
年配作家のみなさんは、プロットの密度が減ってるんじゃないか?
物語の容量があるじゃないですか。
空っぽの箱をイメージしてもいい。こんだけの大きさの箱があります、ここに好きなだけモノを詰めてください、と言われて、年配作家のみなさんだと、そこにろくになにも入れられない。箱の中、スッカスカ。えー、まだまだ入るよー? あれとかこれとか。と、傍から見たら思うけど、本人たちはドヤ顔で「空いてるなら詰め物をしよう」って隙間に紙パッキンとか詰めて隙間無くしちゃうの。
たしかに隙間はなくなったけど……中身、少なっ。
若い先生たちは、自分の体積考えずに箱に入りたがる猫みたいに、「いや、それ絶対入らないから!」と傍からストップかけたくなるくらい、無理に詰め込もうとするじゃん。きちんと整理整頓せずに積み上げて、フタが閉まらなくなったり、入らないモノを取りこぼしたままだったり。
でもとりあえず、中身ぎっしり。めちゃくちゃだけど、すげーいっぱい。
年配の先生方の物語は、容量のわりに、ストーリーが少ない。物語の尺を持てあましている。中身の少ない箱みたいに。
『こうもり』のストーリー部分の少なさってなんなの。
プロット短すぎ。
90分かけてやるような話じゃない。
谷せんせお得意のバウ3本立ての1話レベルのプロット量だ。
30分相当の話を90分に引き延ばしているから、薄い薄い。
テンポいい会話で成り立たせる笑い部分を、とにかく引き延ばさなきゃいけないから、ひたすら冗長にテンポ破壊して進めなくてはならない。オチのわかっているバカな会話を、えんえんえんえんダラダラダラダラと見せられる。そこはトントンっとオトして、次の笑いに行くべきだろうに……ああ、もう次がないのか。
ダラダラやってる時間があるなら、エピソードを増やせばいいのに。キャラクタはいろいろいるんだから、膨らませばいい。掘り下げればいい。でも、それはせずに、だらーん、だらーん。とりあえず歌を入れて終わり。
少ない中身に、紙パッキンで隙間埋めをするみたいに。
通常のミュージカルのように、歌がストーリーならともかく、歌は歌でしかなく、歌がはじまると物語はストップする。一応ストーリーと関係しているのだけど、無駄に長いのでストーリーを進めるための歌というより「歌」が独立してしまう。
そして、「歌」の合間にやっている芝居にしては、芝居部分が冗長。歌を入れるタイミングも悪い。歌が盛り上がる効果になってない。みちこが力技で「聴かせている」だけ。脚本と演出が足を引っ張っている。
オープニングの長さに「谷キターー!」と思いました。こんだけ長々と本編に関係ないことをやるなら、エピソード増やせよ、物語を展開させろよと。
密度の濃いプロットを作るのは体力と気力が必要なので、年配者には重労働で、簡単な方に逃げちゃうのかなと。
エピソードが少ない方が、楽に物語を終わらせることが出来る。蛇足を付け加えるのではなく、きちんと本筋に関係あるエピソードを増やすというのは、単純な足し算ではなく、それによって全体に化学反応が起こるから、乗算とか二乗三乗とかになるのね。つまり、すっげー面倒。
面倒なことはやりたくないのかな。いや、もうただシンプルに「出来ない」のかな。
原作のオペラが他愛ない話なんです、という逃げはナシな。
オペラはプロット自体は単純でも、他のところにメインがあるから成り立つんでしょう。むしろ、メインを盛り立てるためにシンプルなプロットが必要、必要だからシンプルになった、と方程式が最初から別なんじゃないの?
原作がなんであれ、タカラヅカの舞台に持って来たんだから、タカラヅカとしてきちんと箱に収めるべきでは?
せっかくの素敵な箱があるのに、中身スッカスカって、もったいなさすぎる。
このプロットなら、30分でいい。
ショー2本立ての間の短編でいいよ。
キャストのことはまたいずれ。
今はひたすら作品のこと。
これは、谷先生にも植爺にも、そして最近はマサツカにも感じることなのだけど。
年配作家のみなさんは、プロットの密度が減ってるんじゃないか?
物語の容量があるじゃないですか。
空っぽの箱をイメージしてもいい。こんだけの大きさの箱があります、ここに好きなだけモノを詰めてください、と言われて、年配作家のみなさんだと、そこにろくになにも入れられない。箱の中、スッカスカ。えー、まだまだ入るよー? あれとかこれとか。と、傍から見たら思うけど、本人たちはドヤ顔で「空いてるなら詰め物をしよう」って隙間に紙パッキンとか詰めて隙間無くしちゃうの。
たしかに隙間はなくなったけど……中身、少なっ。
若い先生たちは、自分の体積考えずに箱に入りたがる猫みたいに、「いや、それ絶対入らないから!」と傍からストップかけたくなるくらい、無理に詰め込もうとするじゃん。きちんと整理整頓せずに積み上げて、フタが閉まらなくなったり、入らないモノを取りこぼしたままだったり。
でもとりあえず、中身ぎっしり。めちゃくちゃだけど、すげーいっぱい。
年配の先生方の物語は、容量のわりに、ストーリーが少ない。物語の尺を持てあましている。中身の少ない箱みたいに。
『こうもり』のストーリー部分の少なさってなんなの。
プロット短すぎ。
90分かけてやるような話じゃない。
谷せんせお得意のバウ3本立ての1話レベルのプロット量だ。
30分相当の話を90分に引き延ばしているから、薄い薄い。
テンポいい会話で成り立たせる笑い部分を、とにかく引き延ばさなきゃいけないから、ひたすら冗長にテンポ破壊して進めなくてはならない。オチのわかっているバカな会話を、えんえんえんえんダラダラダラダラと見せられる。そこはトントンっとオトして、次の笑いに行くべきだろうに……ああ、もう次がないのか。
ダラダラやってる時間があるなら、エピソードを増やせばいいのに。キャラクタはいろいろいるんだから、膨らませばいい。掘り下げればいい。でも、それはせずに、だらーん、だらーん。とりあえず歌を入れて終わり。
少ない中身に、紙パッキンで隙間埋めをするみたいに。
通常のミュージカルのように、歌がストーリーならともかく、歌は歌でしかなく、歌がはじまると物語はストップする。一応ストーリーと関係しているのだけど、無駄に長いのでストーリーを進めるための歌というより「歌」が独立してしまう。
そして、「歌」の合間にやっている芝居にしては、芝居部分が冗長。歌を入れるタイミングも悪い。歌が盛り上がる効果になってない。みちこが力技で「聴かせている」だけ。脚本と演出が足を引っ張っている。
オープニングの長さに「谷キターー!」と思いました。こんだけ長々と本編に関係ないことをやるなら、エピソード増やせよ、物語を展開させろよと。
密度の濃いプロットを作るのは体力と気力が必要なので、年配者には重労働で、簡単な方に逃げちゃうのかなと。
エピソードが少ない方が、楽に物語を終わらせることが出来る。蛇足を付け加えるのではなく、きちんと本筋に関係あるエピソードを増やすというのは、単純な足し算ではなく、それによって全体に化学反応が起こるから、乗算とか二乗三乗とかになるのね。つまり、すっげー面倒。
面倒なことはやりたくないのかな。いや、もうただシンプルに「出来ない」のかな。
原作のオペラが他愛ない話なんです、という逃げはナシな。
オペラはプロット自体は単純でも、他のところにメインがあるから成り立つんでしょう。むしろ、メインを盛り立てるためにシンプルなプロットが必要、必要だからシンプルになった、と方程式が最初から別なんじゃないの?
原作がなんであれ、タカラヅカの舞台に持って来たんだから、タカラヅカとしてきちんと箱に収めるべきでは?
せっかくの素敵な箱があるのに、中身スッカスカって、もったいなさすぎる。
このプロットなら、30分でいい。
ショー2本立ての間の短編でいいよ。
谷+みっちゃん=……? @こうもり
2016年4月3日 タカラヅカ 『こうもり』についてあれこれ語る。
わたしは無学故に原作オペラを知らない。ことごとく無知ですわ。でも厚顔に生きている。
で、厚顔なわたしはわたしが知るもの、わたしが出会うモノがすべてであるので、原作とか関係なく、今自分が目にした「宝塚歌劇『こうもり』」に疑問を持つ。
これ、主人公おかしくね?
騙されてきりきり舞いするアイゼンシュタインと、陰から笑っているファルケ博士。
主人公はアイゼンシュタインの方が、すっきり来ないか?
アイゼンシュタイン主人公で、妻のロザリンデがヒロイン。
ファルケ博士主人公で、アイゼンシュタイン家の侍女がヒロイン、って、無理がある……。
とここまで書いて、ウィキのお世話になる。
オペレッタ『こうもり』のあらすじ、はじめて知った!! えええ、ちゃんとおもしろい。つか、アイゼンシュタイン主役やん。
や、ヅカ版は主役が違っているのどうのと小耳に挟んだ気はしていたが、なにしろ予備知識なしで観るのが好きなので、あえて考えないようにしてるのな。
アイゼンシュタインが主役でロザリンデがヒロインで、アルフレードが間男で……って、プロットもちゃんと多面に存在してるやん。
多人数使わなきゃならないタカラヅカで、なんで役を減らしてプロット減らして、スッカスカにしてるんだ? 意味わかんない。
てゆーか、アイゼンシュタインがファルケ博士に犯した罪の重さがぜんぜん違うやん……。
友だちを公園の像に縛り付けておかしな飾りを付けて晒し者にしたのと、酔っ払いを置いて来たのでは、悪意の量が段違いだわ……。
そしてやっぱり、主役たちが嘘だのてきとーをやってつじつま合わせにばたばたするのを笑うのと、主役が悪意で友人を騙してみんなで嗤っている様を笑うのとでは、まったくもって笑いの質がチガウ……。
まぬけさを笑うのと、いじめを笑うのは、わたしにとってすっげー大きな違いよ……いじめを笑うのやだー。
えー。原作オペレッタまんまのプロットで観たかったよー。
原作をそのままやれと言うわけじゃない。
主人公を変更しようがストーリーを改編しようが、要は面白ければいいんだ。
面白くないから問題。
つまらなくするなら、手を加えるなと。
主人公変更は、書き手としては楽しいネタだから、やりたい気持ちはわかるけどさ。
それなら原作以上に書き込まなきゃ。
何故脇役をあえて主人公に据えるのか。主人公サイドからは見えないモノを描くためでしょう?
情報量が原作より減ったら、意味ないのよ。何故このキャラクタを主人公にしたのか、主人公と作品への愛をこれでもかと書き込まなきゃ。愛のない改編なんて、二次創作の価値がないよー。
なんか、手抜き感がひどい。
原作まんまをタカラヅカ化するのも面倒だから、視点を変える(主人公を変える)という方法を使って、手抜きがわからないようにする。
真正面から観たら、スッカスカの手抜き建築だと丸見えだけど、ナナメから写真を撮ると「いい建築ですね」と見える。
そういう印象。
そして。
谷せんせの手抜き感は、みっちゃんが「出来る」人だから発動している、気がする。
作家ががんばらなくても、みっちゃんがなんとかしてしまうから。
みっちゃんの「歌」だけで成り立つと思っているから。
谷せんせのクラシック楽曲まんまシリーズはそれ。
タカラヅカの舞台に変換せずに、素材のまま投げ出して、力のある演者に丸投げしてしまう。
『銀二貫』のように、役者に不安感があるものは、ちゃんとプロットも作り込むんだよね。作り込んでも『CODE HERO/コード・ヒーロー』 みたいに原作なしだと作劇能力のなさがまんま出て大変なことになるけど、原作がみっちりある『銀二貫』は大丈夫だった。
『こうもり』にしろ『THE MERRY WIDOW』にしろ。
谷せんせ、楽してる。きちんと作り込んでない。主演がみちこだからって、安心して。
そして、楽をしている分、みちこに丸投げしている分、みちこにも甘い。
みっちゃんはみっちゃんで、せんせからの信頼と自由行動を与えられて、調子に乗りまくるし。
演出家と主演が両思いで、それゆえに独特の空気感を出しているのだとは思う。
そういう作品が好きな人にはいいんだろうけれど、わたしは苦手だ。
きちんと作り込まれた作品が好き。
そして、役者が作品をきちんと土台にした上で膨らますのが好き。
谷せんせだってみっちゃんだって、そういうことだって出来る人たちなのに。このふたりが組むと、違う方向へ進んでしまう。
もともとゆるいからって、んな大暴れされても。
作者も役者も、どっちも悪いわ。
みっちゃんに力があるから、成り立っているだけで。
こんな綱渡りばっかやってたら、いつか破綻する。
とまあ、わたしは勝手にそう思っておりますのよ。
みっちゃんと谷せんせって食い合わせ悪いわ。わたしには。
わたしは無学故に原作オペラを知らない。ことごとく無知ですわ。でも厚顔に生きている。
で、厚顔なわたしはわたしが知るもの、わたしが出会うモノがすべてであるので、原作とか関係なく、今自分が目にした「宝塚歌劇『こうもり』」に疑問を持つ。
これ、主人公おかしくね?
騙されてきりきり舞いするアイゼンシュタインと、陰から笑っているファルケ博士。
主人公はアイゼンシュタインの方が、すっきり来ないか?
アイゼンシュタイン主人公で、妻のロザリンデがヒロイン。
ファルケ博士主人公で、アイゼンシュタイン家の侍女がヒロイン、って、無理がある……。
とここまで書いて、ウィキのお世話になる。
オペレッタ『こうもり』のあらすじ、はじめて知った!! えええ、ちゃんとおもしろい。つか、アイゼンシュタイン主役やん。
や、ヅカ版は主役が違っているのどうのと小耳に挟んだ気はしていたが、なにしろ予備知識なしで観るのが好きなので、あえて考えないようにしてるのな。
アイゼンシュタインが主役でロザリンデがヒロインで、アルフレードが間男で……って、プロットもちゃんと多面に存在してるやん。
多人数使わなきゃならないタカラヅカで、なんで役を減らしてプロット減らして、スッカスカにしてるんだ? 意味わかんない。
てゆーか、アイゼンシュタインがファルケ博士に犯した罪の重さがぜんぜん違うやん……。
友だちを公園の像に縛り付けておかしな飾りを付けて晒し者にしたのと、酔っ払いを置いて来たのでは、悪意の量が段違いだわ……。
そしてやっぱり、主役たちが嘘だのてきとーをやってつじつま合わせにばたばたするのを笑うのと、主役が悪意で友人を騙してみんなで嗤っている様を笑うのとでは、まったくもって笑いの質がチガウ……。
まぬけさを笑うのと、いじめを笑うのは、わたしにとってすっげー大きな違いよ……いじめを笑うのやだー。
えー。原作オペレッタまんまのプロットで観たかったよー。
原作をそのままやれと言うわけじゃない。
主人公を変更しようがストーリーを改編しようが、要は面白ければいいんだ。
面白くないから問題。
つまらなくするなら、手を加えるなと。
主人公変更は、書き手としては楽しいネタだから、やりたい気持ちはわかるけどさ。
それなら原作以上に書き込まなきゃ。
何故脇役をあえて主人公に据えるのか。主人公サイドからは見えないモノを描くためでしょう?
情報量が原作より減ったら、意味ないのよ。何故このキャラクタを主人公にしたのか、主人公と作品への愛をこれでもかと書き込まなきゃ。愛のない改編なんて、二次創作の価値がないよー。
なんか、手抜き感がひどい。
原作まんまをタカラヅカ化するのも面倒だから、視点を変える(主人公を変える)という方法を使って、手抜きがわからないようにする。
真正面から観たら、スッカスカの手抜き建築だと丸見えだけど、ナナメから写真を撮ると「いい建築ですね」と見える。
そういう印象。
そして。
谷せんせの手抜き感は、みっちゃんが「出来る」人だから発動している、気がする。
作家ががんばらなくても、みっちゃんがなんとかしてしまうから。
みっちゃんの「歌」だけで成り立つと思っているから。
谷せんせのクラシック楽曲まんまシリーズはそれ。
タカラヅカの舞台に変換せずに、素材のまま投げ出して、力のある演者に丸投げしてしまう。
『銀二貫』のように、役者に不安感があるものは、ちゃんとプロットも作り込むんだよね。作り込んでも『CODE HERO/コード・ヒーロー』 みたいに原作なしだと作劇能力のなさがまんま出て大変なことになるけど、原作がみっちりある『銀二貫』は大丈夫だった。
『こうもり』にしろ『THE MERRY WIDOW』にしろ。
谷せんせ、楽してる。きちんと作り込んでない。主演がみちこだからって、安心して。
そして、楽をしている分、みちこに丸投げしている分、みちこにも甘い。
みっちゃんはみっちゃんで、せんせからの信頼と自由行動を与えられて、調子に乗りまくるし。
演出家と主演が両思いで、それゆえに独特の空気感を出しているのだとは思う。
そういう作品が好きな人にはいいんだろうけれど、わたしは苦手だ。
きちんと作り込まれた作品が好き。
そして、役者が作品をきちんと土台にした上で膨らますのが好き。
谷せんせだってみっちゃんだって、そういうことだって出来る人たちなのに。このふたりが組むと、違う方向へ進んでしまう。
もともとゆるいからって、んな大暴れされても。
作者も役者も、どっちも悪いわ。
みっちゃんに力があるから、成り立っているだけで。
こんな綱渡りばっかやってたら、いつか破綻する。
とまあ、わたしは勝手にそう思っておりますのよ。
みっちゃんと谷せんせって食い合わせ悪いわ。わたしには。
キャスト感想つれづれと。@ こうもり
2016年4月4日 タカラヅカ 『こうもり』について、あれこれ言うてますが。
それでも、初日は楽しんだ。
どうなるのかわからない、ナニが出て来るかわからないから、その瞬間目に映るモノを楽しむから。
古くて古くて、ものすごく「タカラヅカ」らしい舞台。
わたしは年寄りなので、この昭和っぽさはなつかしい。『るろ剣』みたいな作品ばっかやられても困るので、こういう古い作品をやることも必要。
クラシカルタカラヅカを楽しむ!
……にしても、あちこち趣味の悪さに目眩がしたけど。
オープニングのみっちゃんのジュディ・オング、あれナニ……。しょっぱなからドン引きしたんだけど、みちこファンには歓迎されているのかしら……。
や、ジュディ・オングって若い人には通じない、年寄りフレーズだと思うけど、咄嗟にソレしか出なかったわ……。
そして、総じてみっちゃんのお化粧には疑問。
スカイ@『ガイズ&ドールズ』はちゃんとかっこよかったよねえ……? なんであんな、「タカラヅカ・コント」みたいなお化粧になってるんだ……。
コメディだから……? ファルケ博士が三枚目役だとしても、美形にしてくれていいんだけどなあ。
それはともかく、みっちゃんの歌声に脱帽。
イイ声やわー……。
みちこ様の歌声で成り立ってるわー……。
歌い出すとみちこオンステージになる、というのはみっちゃんの特色だけど、今回はそれも含めて『こうもり』という作品なんだと思う。
アイゼンシュタイン@ベニーは、またしてもベニーらしいベニーだ(笑)。いい加減シリアスな紅さんが観たいっす。
それはそれとして、楽しそうに舞台に立ってるなあ。ネイサン@『ガイズ&ドールズ』よりも自由度が高い分、より「ベニー」であれるんだろう。
次の公演は幕末モノでシリアスになるだろうから、ここはもうどーんとベニーらしさを極めていいのかもな!
みっちゃんと相性がいい……のは、組む前からわかってた(笑)。つか、混ぜるな危険、このふたりは別ジャンルに置いておいた方がよかったんじゃ?
なんだろ、肩を組んで同じ方向にダッシュしていく感じ。いやいやキミたち、走るならひとりずつにして、ダブルだと周りが大変だから!的な。
でも、組んじゃったからには、ええいっ、好きにしてくれ(笑)。
アデーレ@風ちゃんは……もっと歌ウマなイメージあったんだけどな……今回ちょっとチガウような。いや、十分歌えてはいるんだけど。
『眠らない男・ナポレオン』新公を思い出した。ここで歌ウマさんのソロ来るぞー!と身がまえたら、そうでもなかった、という。
『LOVE & DREAM』のときとか、風ちゃんが歌うとそこにドラマが感じられたんだけど、今回はストーリーはストーリー、歌は歌って感じ。これは風ちゃんだけでなく、作品全体から感じる。
ファルケ博士@みっちゃんとの恋愛が、すっげー取って付けた感があって、それが惜しい……。
脚本が悪いよねー。
ところで、風ちゃんとことちゃんの場面があるとなんかわくわくしちゃうのは、伝説の新公『Étoile de TAKARAZUKA』のせいかしら……。あの破壊的音響のなか、唯一の良心だった音を作り出していたふたり……(笑)。
ことちゃんが3番手で驚いた!
や、『ガイズ&ドールズ』があったにしろ、タカラヅカですから、もっと番手誤魔化しするもんだと思ってた。
幕開きからことちゃんセンターで踊る踊る、えええ、この扱いすげー。と思ってたら、最初やたら出て来るし、歌うし。
途中まったく出てこなくなるけど(笑)、ちゃんと3番手なんだなあ、と。(ショーでさらに、3番手だとわかるわけだけど)
ことちゃんはどんどんきれいになるな。
まるぷく感がなくなり、顔立ちが落ち着いてきた感じ。
このままいい男になってくれ。
すいませんわたし、マギー出てるの知りませんでした……。事前に配役チェックしないもんだから。
マギーは月組専用専科さんだと思ってたよー。別の組にも出るんだねえ……というか、別の組というよりみちこの組くくりなのかな。
ともかく、オルロフスキー公爵@マギーは、ゆるがなくマギーだ。
マギーの空気クラッシュ風味のキャラクタが活きている。
とにかく存在が派手なので、派手な衣装にも役割りにも負けてない。モブに絶対混ざらない、ちらりと出て来ただけで観客の意識に残るのは、彼の強み。
マギーはいいアクセントよね。
フランク@まさこも得意分野キターー!って感じ? 「負けない存在」であることが、舞台で活きている。
てゆーか、黙っていたらほんといい男……まさこさんはかっこいいよなあ……今回黙ってないし、ギャグキャラだけどさ(笑)。
ところでわたし、かいちゃんをすっかり見失っていて。
なんでだろう?
あるときふと、そういやかいちゃん観てないなー、なんの役なんだろう、と思って、舞踏会でかいちゃんを探したわー。まさか名前もない役ではないだろうし、ちゃんとかいちゃんだとわかる登場するはず、まだかなまだかな。
……後半の牢獄場面で弁護士が再登場して、ところでこの弁護士誰だろ、無名の下級生にしてはいい役じゃない? ってまじまじ観て、ようやくかいちゃんだと気づいた……。
なんで気づかなかったのか、マジわかんない。
お化粧? メガネ?
わたしがボケただけかも。年寄りやからなあ……。
それでも、初日は楽しんだ。
どうなるのかわからない、ナニが出て来るかわからないから、その瞬間目に映るモノを楽しむから。
古くて古くて、ものすごく「タカラヅカ」らしい舞台。
わたしは年寄りなので、この昭和っぽさはなつかしい。『るろ剣』みたいな作品ばっかやられても困るので、こういう古い作品をやることも必要。
クラシカルタカラヅカを楽しむ!
……にしても、あちこち趣味の悪さに目眩がしたけど。
オープニングのみっちゃんのジュディ・オング、あれナニ……。しょっぱなからドン引きしたんだけど、みちこファンには歓迎されているのかしら……。
や、ジュディ・オングって若い人には通じない、年寄りフレーズだと思うけど、咄嗟にソレしか出なかったわ……。
そして、総じてみっちゃんのお化粧には疑問。
スカイ@『ガイズ&ドールズ』はちゃんとかっこよかったよねえ……? なんであんな、「タカラヅカ・コント」みたいなお化粧になってるんだ……。
コメディだから……? ファルケ博士が三枚目役だとしても、美形にしてくれていいんだけどなあ。
それはともかく、みっちゃんの歌声に脱帽。
イイ声やわー……。
みちこ様の歌声で成り立ってるわー……。
歌い出すとみちこオンステージになる、というのはみっちゃんの特色だけど、今回はそれも含めて『こうもり』という作品なんだと思う。
アイゼンシュタイン@ベニーは、またしてもベニーらしいベニーだ(笑)。いい加減シリアスな紅さんが観たいっす。
それはそれとして、楽しそうに舞台に立ってるなあ。ネイサン@『ガイズ&ドールズ』よりも自由度が高い分、より「ベニー」であれるんだろう。
次の公演は幕末モノでシリアスになるだろうから、ここはもうどーんとベニーらしさを極めていいのかもな!
みっちゃんと相性がいい……のは、組む前からわかってた(笑)。つか、混ぜるな危険、このふたりは別ジャンルに置いておいた方がよかったんじゃ?
なんだろ、肩を組んで同じ方向にダッシュしていく感じ。いやいやキミたち、走るならひとりずつにして、ダブルだと周りが大変だから!的な。
でも、組んじゃったからには、ええいっ、好きにしてくれ(笑)。
アデーレ@風ちゃんは……もっと歌ウマなイメージあったんだけどな……今回ちょっとチガウような。いや、十分歌えてはいるんだけど。
『眠らない男・ナポレオン』新公を思い出した。ここで歌ウマさんのソロ来るぞー!と身がまえたら、そうでもなかった、という。
『LOVE & DREAM』のときとか、風ちゃんが歌うとそこにドラマが感じられたんだけど、今回はストーリーはストーリー、歌は歌って感じ。これは風ちゃんだけでなく、作品全体から感じる。
ファルケ博士@みっちゃんとの恋愛が、すっげー取って付けた感があって、それが惜しい……。
脚本が悪いよねー。
ところで、風ちゃんとことちゃんの場面があるとなんかわくわくしちゃうのは、伝説の新公『Étoile de TAKARAZUKA』のせいかしら……。あの破壊的音響のなか、唯一の良心だった音を作り出していたふたり……(笑)。
ことちゃんが3番手で驚いた!
や、『ガイズ&ドールズ』があったにしろ、タカラヅカですから、もっと番手誤魔化しするもんだと思ってた。
幕開きからことちゃんセンターで踊る踊る、えええ、この扱いすげー。と思ってたら、最初やたら出て来るし、歌うし。
途中まったく出てこなくなるけど(笑)、ちゃんと3番手なんだなあ、と。(ショーでさらに、3番手だとわかるわけだけど)
ことちゃんはどんどんきれいになるな。
まるぷく感がなくなり、顔立ちが落ち着いてきた感じ。
このままいい男になってくれ。
すいませんわたし、マギー出てるの知りませんでした……。事前に配役チェックしないもんだから。
マギーは月組専用専科さんだと思ってたよー。別の組にも出るんだねえ……というか、別の組というよりみちこの組くくりなのかな。
ともかく、オルロフスキー公爵@マギーは、ゆるがなくマギーだ。
マギーの空気クラッシュ風味のキャラクタが活きている。
とにかく存在が派手なので、派手な衣装にも役割りにも負けてない。モブに絶対混ざらない、ちらりと出て来ただけで観客の意識に残るのは、彼の強み。
マギーはいいアクセントよね。
フランク@まさこも得意分野キターー!って感じ? 「負けない存在」であることが、舞台で活きている。
てゆーか、黙っていたらほんといい男……まさこさんはかっこいいよなあ……今回黙ってないし、ギャグキャラだけどさ(笑)。
ところでわたし、かいちゃんをすっかり見失っていて。
なんでだろう?
あるときふと、そういやかいちゃん観てないなー、なんの役なんだろう、と思って、舞踏会でかいちゃんを探したわー。まさか名前もない役ではないだろうし、ちゃんとかいちゃんだとわかる登場するはず、まだかなまだかな。
……後半の牢獄場面で弁護士が再登場して、ところでこの弁護士誰だろ、無名の下級生にしてはいい役じゃない? ってまじまじ観て、ようやくかいちゃんだと気づいた……。
なんで気づかなかったのか、マジわかんない。
お化粧? メガネ?
わたしがボケただけかも。年寄りやからなあ……。
真彩無双健在。@新人公演『こうもり』
2016年4月5日 タカラヅカ 新人公演『こうもり』観劇。
しどりゅー、真彩ちゃん、新公初主演おめでとー。
……というか、真彩ちゃんが初ヒロインだってことに違和感。新公のたびに客席の話題かっさらっていくからなー。
終演後、席を立って帰路につく客たちが一様に真彩ちゃんの話をする、口々に同じ名前を言いはじめるあの異様な光景(笑)。
ほんっとにわかりやすくすごいからな。抜きんでた歌唱力ってのは。
ええ。今回もまた、真彩無双伝説継続。
他のキャスト吹っ飛ばして真彩ちゃんが独り勝ちしてた。歌唱力が段違い。
今回歌がクラシック系だからなおさら、ふつーの若者たちには難しかったようで、真彩ちゃんの無双っぷりがすごかった。
アクションゲームにある、無双系と言われるジャンル。たったひとりで何十人何百人を吹っ飛ばしていくのな。刀一振りで数十人とか。現実にはありえないからこそ爽快という。
それ系のゲームを思い出すよ。真彩ちゃん見てると。
ことちゃんの新公も無双系だったけど、彼は抜擢が早かったので男役として出来上がる前だったこともあり、まず「男役であること」に手こずっていたし、そもそも男役だから、もともとの役割が大きい。主演がいちばん強くてもそれは当然のこと。
娘役はたとえ「主演娘役」であったとしてもタカラヅカでは主演の相手役、「もっとも強い」存在ではない。
ことちゃん無双は、真彩ちゃん無双とは意味がチガウ。
真彩ちゃんはマジ無双だなあ……。彼女が通ったあとには屍累々だわ……。
この間のバウヒロではそれほどの力を感じなかったので、お手本のある新公ならではなのかしら?
それとも、『鈴蘭』のヒロインは力を発揮できない役だったかな……歌少なかったし、発散できる曲でもなかったし。
『鈴蘭』が「ふつー」だったので、油断してた。
そうだった、真彩ちゃんってこういう子だった、周囲を吹っ飛ばしちゃうんだ!
しかも新公、演出変わってるし。
ヒロインのアデーレ@真彩ちゃんがオープニング直後から登場する。
初日以来本公演観てなかったんで、焦ったわ。初日あたし、風ちゃん見逃してたのかと。いやいや、んなこたぁない。風ちゃんアデーレは公園にはいない。
本公演では取って付けたようなファルケの台詞だけで語られる「公園で練習をしている女優志望のアデーレ」が実際にエピソードとして演じられ、ファルケ@しどりゅーとアデーレの恋に説得力が増している。
新公のこの演出の方がいいし、明日から本公演もこの演出に変更してくれと思うけど、とにかく新公でアデーレの出番が増えて、しかもオープニング直後、物語のスタートから登場するって……それ、真彩ちゃんに金棒与えちゃうよーなもんだよ、無双に拍車をかけてるよ。
物語的にアデーレは大した役じゃない。
軸はどうあがいてもアイゼンシュタインにあるため、アデーレは本筋に茶々を入れるにぎやかし役だ。いなくても問題ない程度。
ただ、美しいドレスを着て歌を歌う。(衣装の豪華さと台詞の行数で役の格を計る谷せんせの価値観では、とても重要な役!)
つまり、芝居部分が少なく、センターでばばーんと歌を歌えばいいんですよ、歌さえ歌えれば、勝てるという役。
なにその真彩ちゃんの得意分野のみに特化した役!!
真彩ちゃんが芝居うまいのかどうか、わかんないっす……歌ばっか派手にものすごいので。
や、芝居も出来るって知ってるよ、知ってるけど、そうじゃなくて、もっとヒロインとしての在り方を含めた芝居……「ヒロイン」でしかできない芝居の出来を観たかったんだけど。
なんか、そのあたりはあんましわかんないまま終わっちゃったな。
しどりゅーがかすんじゃったから、「タカラヅカの娘役」としてはうまくないのかもな……。ヅカのヒロインは、男役を立ててなんぼだから。
いやだから、かすまない相手と組んだところを観てみたいんだ。
ことちゃんが新公主演やってるときに、真彩ちゃんと組んでみてほしかったよ……。
あるいはほんと、本公演でも別箱でも、みっちゃんと対峙させてみてほしい。
きっと面白くなるだろう。
みちこ無双VS真彩無双。クラッシャー対決。
今後そんな夢のカードが組まれるとは、とても思えないから、ほんとただの戯言だけどなー。
なんにせよ、今回もまた真彩ちゃんは真彩ちゃんだったなと。
新公ヒロインおめでとー。これで今後の扱いも変わってくるし、活躍機会が増えれば無双しないで華やぐ方法も身に着けてくれるんじゃないかな。
や、わたしは真彩ちゃんの無双っぷりは嫌いじゃないです、つか、面白がってる。
周囲の男役たちは大変だなーと思うけど。
男たちよ、真彩を倒して真の男になれ! あの歌声大砲をぶっ放されてもびくともしない存在感を持て!(笑)
しどりゅー、真彩ちゃん、新公初主演おめでとー。
……というか、真彩ちゃんが初ヒロインだってことに違和感。新公のたびに客席の話題かっさらっていくからなー。
終演後、席を立って帰路につく客たちが一様に真彩ちゃんの話をする、口々に同じ名前を言いはじめるあの異様な光景(笑)。
ほんっとにわかりやすくすごいからな。抜きんでた歌唱力ってのは。
ええ。今回もまた、真彩無双伝説継続。
他のキャスト吹っ飛ばして真彩ちゃんが独り勝ちしてた。歌唱力が段違い。
今回歌がクラシック系だからなおさら、ふつーの若者たちには難しかったようで、真彩ちゃんの無双っぷりがすごかった。
アクションゲームにある、無双系と言われるジャンル。たったひとりで何十人何百人を吹っ飛ばしていくのな。刀一振りで数十人とか。現実にはありえないからこそ爽快という。
それ系のゲームを思い出すよ。真彩ちゃん見てると。
ことちゃんの新公も無双系だったけど、彼は抜擢が早かったので男役として出来上がる前だったこともあり、まず「男役であること」に手こずっていたし、そもそも男役だから、もともとの役割が大きい。主演がいちばん強くてもそれは当然のこと。
娘役はたとえ「主演娘役」であったとしてもタカラヅカでは主演の相手役、「もっとも強い」存在ではない。
ことちゃん無双は、真彩ちゃん無双とは意味がチガウ。
真彩ちゃんはマジ無双だなあ……。彼女が通ったあとには屍累々だわ……。
この間のバウヒロではそれほどの力を感じなかったので、お手本のある新公ならではなのかしら?
それとも、『鈴蘭』のヒロインは力を発揮できない役だったかな……歌少なかったし、発散できる曲でもなかったし。
『鈴蘭』が「ふつー」だったので、油断してた。
そうだった、真彩ちゃんってこういう子だった、周囲を吹っ飛ばしちゃうんだ!
しかも新公、演出変わってるし。
ヒロインのアデーレ@真彩ちゃんがオープニング直後から登場する。
初日以来本公演観てなかったんで、焦ったわ。初日あたし、風ちゃん見逃してたのかと。いやいや、んなこたぁない。風ちゃんアデーレは公園にはいない。
本公演では取って付けたようなファルケの台詞だけで語られる「公園で練習をしている女優志望のアデーレ」が実際にエピソードとして演じられ、ファルケ@しどりゅーとアデーレの恋に説得力が増している。
新公のこの演出の方がいいし、明日から本公演もこの演出に変更してくれと思うけど、とにかく新公でアデーレの出番が増えて、しかもオープニング直後、物語のスタートから登場するって……それ、真彩ちゃんに金棒与えちゃうよーなもんだよ、無双に拍車をかけてるよ。
物語的にアデーレは大した役じゃない。
軸はどうあがいてもアイゼンシュタインにあるため、アデーレは本筋に茶々を入れるにぎやかし役だ。いなくても問題ない程度。
ただ、美しいドレスを着て歌を歌う。(衣装の豪華さと台詞の行数で役の格を計る谷せんせの価値観では、とても重要な役!)
つまり、芝居部分が少なく、センターでばばーんと歌を歌えばいいんですよ、歌さえ歌えれば、勝てるという役。
なにその真彩ちゃんの得意分野のみに特化した役!!
真彩ちゃんが芝居うまいのかどうか、わかんないっす……歌ばっか派手にものすごいので。
や、芝居も出来るって知ってるよ、知ってるけど、そうじゃなくて、もっとヒロインとしての在り方を含めた芝居……「ヒロイン」でしかできない芝居の出来を観たかったんだけど。
なんか、そのあたりはあんましわかんないまま終わっちゃったな。
しどりゅーがかすんじゃったから、「タカラヅカの娘役」としてはうまくないのかもな……。ヅカのヒロインは、男役を立ててなんぼだから。
いやだから、かすまない相手と組んだところを観てみたいんだ。
ことちゃんが新公主演やってるときに、真彩ちゃんと組んでみてほしかったよ……。
あるいはほんと、本公演でも別箱でも、みっちゃんと対峙させてみてほしい。
きっと面白くなるだろう。
みちこ無双VS真彩無双。クラッシャー対決。
今後そんな夢のカードが組まれるとは、とても思えないから、ほんとただの戯言だけどなー。
なんにせよ、今回もまた真彩ちゃんは真彩ちゃんだったなと。
新公ヒロインおめでとー。これで今後の扱いも変わってくるし、活躍機会が増えれば無双しないで華やぐ方法も身に着けてくれるんじゃないかな。
や、わたしは真彩ちゃんの無双っぷりは嫌いじゃないです、つか、面白がってる。
周囲の男役たちは大変だなーと思うけど。
男たちよ、真彩を倒して真の男になれ! あの歌声大砲をぶっ放されてもびくともしない存在感を持て!(笑)
いろんな人が新公主演していい。@新人公演『こうもり』
2016年4月6日 タカラヅカ 新人公演『こうもり』を観てあれこれ。
相手役が真彩ちゃん、てのには、「しどりゅー、乙」と思った。相手が悪かったね。アレはもうノーカンだよね、と。
だからま、ヒロインのことは置いておいて、新公初主演のしどりゅー。
正直わたし、期待してなかったの。『鈴蘭』があんまりにもへなちょこだったので。力不足が悪目立ちって感じだったから。
あの実力で新公主演なあ。まあ、実力はその後伸びるかもしんないから、主演はしないよりしておいた方がいい、誰だって。大人になってから「こんなにいい役者になるなんて! なんで新公主演してないのよもったいない」にならないために。
わたしは、可能性のある人全員、とりあえず主演させておけ派。その代わり、「新公主演=将来のトップ確約」だとは思わない。
いい別格スターを育てるためにも、新公主演はアリだと思っている。舞台での押し出しが変わるからねー。
スターごとに旬はチガウ。遅咲きさんのためにも、若い頃は「?」な人も新公主演していい。できるだけ多くの人に機会を。
いい舞台を観たいんだもの、入団7年の時点で芽を摘むのは勘弁。
という思想の人間なので、しどりゅー主演は歓迎。でも、現時点での舞台に期待はしていない。未来の楽しみのために、今がある。
そんな、とても失礼な先入観で観劇しましたのよ。
そしたら、あらやだうれしい誤算。
しどりゅー、いいじゃん!
今までわたし、彼の舞台姿をきれいだと思ったことがなかったのね(失礼な)。客席で見かけた素顔の薄さ具合が好みだったけど、スカステで見る舞台以外の姿には、別になんの感情もわかず……テレビとナマの違いってすごいわよねー、大抵ジェンヌさんはナマで見る方がきれい、つかきれいな人もふつーに映ってしまうテレビってこわい。
いやともかく、これまであまり良くも悪くもなんとも思うことがなく、バウで大きめの役をやっていたらへたくそだった、というだけの認識だったのに。
えー? きれいじゃん!
なんというか、ものすごくタカラヅカな美形さんだわ!
しゅっとしていて、品がある。
そして、へたでもない。
本役がみちこだから歌はまったくもって届いてないけど、そこと比べたらいかん、学年と立ち位置的によく歌ってる。今はこんだけ歌えたら十分じゃね?
イイ感じじゃないですか、しどりゅー。
このまま品良くきれいに、実力付けて、育ってくれたらいいなあ。
星組には品良くってのがけっこう難しい気がするので、そこを得られたら他のジェンヌと差別化出来て武器になると思うんだよなあ。しどりゅーに限らず、すべての美形スターさんに思う。
どうも星組さんはみなさんガツガツしていて、それが組のパワーというかわくわくするところだと思うけど、セールスポイントとして、王子系もアリじゃね?
その昔、2番手シャッフルってのがあった年、星組に特出した王子キャラのかしげを観て、星ファンがめっちゃ食いついていた記憶。「星にいないタイプ!」と。
オラオラな星組スターと良いコントラストで、かっしー自身も素敵に見えたし、周囲の星男のかっこよさもまた、さらに格上げされたっけ。
……しどりゅーの場合、相手役が超肉食系の真彩ちゃんだから、その反動で今回おとなしめに見えてしまっただけかもしれんが。
やりすぎない感じの舞台姿が、イイ感じでしたー。
でもって、わたしの今回のいちばんの注目は、アイゼンシュタイン役のあやなくんでした。
理由は単純だ。
きんぐに似てるから。
好きな人を彷彿とさせる人には、反応しちゃうじゃないですか。
特にわたし、きんぐを失ってしまうというブロークンハートなまま生きているわけですよ。癒しを求めてしまうじゃないですか。
あやなくんはなんとなく、きんぐを思い出す。甘い美形っぷりも、笑顔や他の表情なんかも。
98期、この4月から研5。この学年にしては、破綻なくよく演じている。
勝手に「歌のうまくなさそうな顔」と思っていたんだけど(笑)、別に歌もヘタじゃない。
ヘタレ役だけれど、華やかな美形なのでストレートに演じても嫌味がない。
えー、いいじゃんいいじゃん、この学年と役付きで、こんだけ出来たら十分じゃね?
お笑いは勢いだけでなんとかなりがちなので、もっとしっとりしたお芝居でないと実力がわかりにくい……そこが残念だけど、今後の楽しみとする。
とりあえずあの顔で、へたじゃない、というだけで、わたしには十分うれしい。わくわく。
次あたり、あやなくん新公主演しないかなー。きんぐだって研5で新公主演したし!(きんぐから離れて!)
つか、ファルケ博士とアイゼンシュタイン、二枚目ふたりがじゃれてるのは、観ていてたのしいなあ。
星組下級生たちも、楽しみだわー。
相手役が真彩ちゃん、てのには、「しどりゅー、乙」と思った。相手が悪かったね。アレはもうノーカンだよね、と。
だからま、ヒロインのことは置いておいて、新公初主演のしどりゅー。
正直わたし、期待してなかったの。『鈴蘭』があんまりにもへなちょこだったので。力不足が悪目立ちって感じだったから。
あの実力で新公主演なあ。まあ、実力はその後伸びるかもしんないから、主演はしないよりしておいた方がいい、誰だって。大人になってから「こんなにいい役者になるなんて! なんで新公主演してないのよもったいない」にならないために。
わたしは、可能性のある人全員、とりあえず主演させておけ派。その代わり、「新公主演=将来のトップ確約」だとは思わない。
いい別格スターを育てるためにも、新公主演はアリだと思っている。舞台での押し出しが変わるからねー。
スターごとに旬はチガウ。遅咲きさんのためにも、若い頃は「?」な人も新公主演していい。できるだけ多くの人に機会を。
いい舞台を観たいんだもの、入団7年の時点で芽を摘むのは勘弁。
という思想の人間なので、しどりゅー主演は歓迎。でも、現時点での舞台に期待はしていない。未来の楽しみのために、今がある。
そんな、とても失礼な先入観で観劇しましたのよ。
そしたら、あらやだうれしい誤算。
しどりゅー、いいじゃん!
今までわたし、彼の舞台姿をきれいだと思ったことがなかったのね(失礼な)。客席で見かけた素顔の薄さ具合が好みだったけど、スカステで見る舞台以外の姿には、別になんの感情もわかず……テレビとナマの違いってすごいわよねー、大抵ジェンヌさんはナマで見る方がきれい、つかきれいな人もふつーに映ってしまうテレビってこわい。
いやともかく、これまであまり良くも悪くもなんとも思うことがなく、バウで大きめの役をやっていたらへたくそだった、というだけの認識だったのに。
えー? きれいじゃん!
なんというか、ものすごくタカラヅカな美形さんだわ!
しゅっとしていて、品がある。
そして、へたでもない。
本役がみちこだから歌はまったくもって届いてないけど、そこと比べたらいかん、学年と立ち位置的によく歌ってる。今はこんだけ歌えたら十分じゃね?
イイ感じじゃないですか、しどりゅー。
このまま品良くきれいに、実力付けて、育ってくれたらいいなあ。
星組には品良くってのがけっこう難しい気がするので、そこを得られたら他のジェンヌと差別化出来て武器になると思うんだよなあ。しどりゅーに限らず、すべての美形スターさんに思う。
どうも星組さんはみなさんガツガツしていて、それが組のパワーというかわくわくするところだと思うけど、セールスポイントとして、王子系もアリじゃね?
その昔、2番手シャッフルってのがあった年、星組に特出した王子キャラのかしげを観て、星ファンがめっちゃ食いついていた記憶。「星にいないタイプ!」と。
オラオラな星組スターと良いコントラストで、かっしー自身も素敵に見えたし、周囲の星男のかっこよさもまた、さらに格上げされたっけ。
……しどりゅーの場合、相手役が超肉食系の真彩ちゃんだから、その反動で今回おとなしめに見えてしまっただけかもしれんが。
やりすぎない感じの舞台姿が、イイ感じでしたー。
でもって、わたしの今回のいちばんの注目は、アイゼンシュタイン役のあやなくんでした。
理由は単純だ。
きんぐに似てるから。
好きな人を彷彿とさせる人には、反応しちゃうじゃないですか。
特にわたし、きんぐを失ってしまうというブロークンハートなまま生きているわけですよ。癒しを求めてしまうじゃないですか。
あやなくんはなんとなく、きんぐを思い出す。甘い美形っぷりも、笑顔や他の表情なんかも。
98期、この4月から研5。この学年にしては、破綻なくよく演じている。
勝手に「歌のうまくなさそうな顔」と思っていたんだけど(笑)、別に歌もヘタじゃない。
ヘタレ役だけれど、華やかな美形なのでストレートに演じても嫌味がない。
えー、いいじゃんいいじゃん、この学年と役付きで、こんだけ出来たら十分じゃね?
お笑いは勢いだけでなんとかなりがちなので、もっとしっとりしたお芝居でないと実力がわかりにくい……そこが残念だけど、今後の楽しみとする。
とりあえずあの顔で、へたじゃない、というだけで、わたしには十分うれしい。わくわく。
次あたり、あやなくん新公主演しないかなー。きんぐだって研5で新公主演したし!(きんぐから離れて!)
つか、ファルケ博士とアイゼンシュタイン、二枚目ふたりがじゃれてるのは、観ていてたのしいなあ。
星組下級生たちも、楽しみだわー。
他のキャスト感想覚え書き。@新人公演『こうもり』
2016年4月7日 タカラヅカ 新人公演『こうもり』あれこれ。
ヒゲの音咲いつきが好みだ。
ラート教授@音咲くんが色男過ぎてハクハクする(笑)。やだもーかっこいいっ。もっと喋って、もっと歌って~~。
ラート教授がちょい悪オヤジになると、作品の色が変わるなあ。や、モテて不思議じゃない現役感ある男が若者たちにあれこれ語ると、ストレートに恋愛指南モノっぽくなるというか。
それはそれでタカラヅカ的だと思う。
音咲くんにはこのまま素敵な大人の男を極めて欲しいっす。頼もしいっす。
今回の新公は、歌重視作品だからか、歌える人たちが要所に配役された印象。
ロザリンデ@カトリさん、オルロフスキー公爵@遥斗くん、めっちゃうまいな!
フランク@桃堂くんもうまいし、ブリント@夕陽くんもいい感じ。
ただ。
耳に優しい代わりに目に残念なのは、タカラヅカあるある? タカラヅカの宿命?
なんか出て来る人でてくる人、みんなまるまるしてて、ここはどこだ?な気持ちに。丸顔しかいないのか。りんきら・咲ちゃん・ホタテとまるまるトリオが新公で主要役を占めていた頃の雪組を思い出してみたり……。
いや、若者たちがビジュアルを磨くのはこれからだ、男の子たちはこれからきっとまん丸の頬が削げて顎が尖って、かっこよくなっていくんだわ……たぶん、きっと。
個人的に、桃堂くんあたり、しゅっとしてくれたらうれしいなあ……。
新公学年で好きな顔というと、断然朝水くんなんだけど、……耽美カツラ似合わないね……(笑)。彼は地髪にスーツが最強だな! 『ガイズ&ドールズ』は楽しかった……しみじみ……。
他、ファルケ博士の助手はイケメン枠なんだと思うけど、4人同時に出てこられてもわたしの動体視力では追い切れません。
同じく、メイドちゃんたちも見分けられず。
神様……わたしに優秀な海馬をください……。
そして、下級生たちの中にいると、キサキちゃんの垢抜けっぷりは、群を抜いているな!
今回キサキちゃんは脇役、柚長の役なんだけど。
でもって柚長というのは大抵、「きれいで豪華な衣装を着て登場するだけで、それ以上はナニもない」という役をやり続ける個性を持った人。
柚長、美人だからなー。とにかく、そこにいるだけでパッと華やぐ人だからなー。
その柚長の役を、ほんとに華やかに美しく務めていた。
登場すると、「おおっ、スターが現れた!」感がある。
ヒロイン経験者が脇に回り、こういった役割をこなすのはいいですな。
格の違いが出るというか。
なんか改めて、キサキちゃんきれいだなー、と思った。
ヒゲの音咲いつきが好みだ。
ラート教授@音咲くんが色男過ぎてハクハクする(笑)。やだもーかっこいいっ。もっと喋って、もっと歌って~~。
ラート教授がちょい悪オヤジになると、作品の色が変わるなあ。や、モテて不思議じゃない現役感ある男が若者たちにあれこれ語ると、ストレートに恋愛指南モノっぽくなるというか。
それはそれでタカラヅカ的だと思う。
音咲くんにはこのまま素敵な大人の男を極めて欲しいっす。頼もしいっす。
今回の新公は、歌重視作品だからか、歌える人たちが要所に配役された印象。
ロザリンデ@カトリさん、オルロフスキー公爵@遥斗くん、めっちゃうまいな!
フランク@桃堂くんもうまいし、ブリント@夕陽くんもいい感じ。
ただ。
耳に優しい代わりに目に残念なのは、タカラヅカあるある? タカラヅカの宿命?
なんか出て来る人でてくる人、みんなまるまるしてて、ここはどこだ?な気持ちに。丸顔しかいないのか。りんきら・咲ちゃん・ホタテとまるまるトリオが新公で主要役を占めていた頃の雪組を思い出してみたり……。
いや、若者たちがビジュアルを磨くのはこれからだ、男の子たちはこれからきっとまん丸の頬が削げて顎が尖って、かっこよくなっていくんだわ……たぶん、きっと。
個人的に、桃堂くんあたり、しゅっとしてくれたらうれしいなあ……。
新公学年で好きな顔というと、断然朝水くんなんだけど、……耽美カツラ似合わないね……(笑)。彼は地髪にスーツが最強だな! 『ガイズ&ドールズ』は楽しかった……しみじみ……。
他、ファルケ博士の助手はイケメン枠なんだと思うけど、4人同時に出てこられてもわたしの動体視力では追い切れません。
同じく、メイドちゃんたちも見分けられず。
神様……わたしに優秀な海馬をください……。
そして、下級生たちの中にいると、キサキちゃんの垢抜けっぷりは、群を抜いているな!
今回キサキちゃんは脇役、柚長の役なんだけど。
でもって柚長というのは大抵、「きれいで豪華な衣装を着て登場するだけで、それ以上はナニもない」という役をやり続ける個性を持った人。
柚長、美人だからなー。とにかく、そこにいるだけでパッと華やぐ人だからなー。
その柚長の役を、ほんとに華やかに美しく務めていた。
登場すると、「おおっ、スターが現れた!」感がある。
ヒロイン経験者が脇に回り、こういった役割をこなすのはいいですな。
格の違いが出るというか。
なんか改めて、キサキちゃんきれいだなー、と思った。
何度も何度も時計を見た。@新人公演『こうもり』
2016年4月8日 タカラヅカ しかし、今回の新人公演『こうもり』はつらかった。
出演者の問題じゃない。
作品だ。
わたしの許容範囲を超えた駄作だわ。
とにかく、つまらないの。
わたし、破綻した物語も嫌いだけど、「ストーリーがない」話は、これまたものすっごく嫌いなのね。
酒井先生作品とか、最近の柴田先生とか、「きれいなだけの風景画か熱帯魚の水槽」みたいな話。
きれいなだけで、なにもない。
せっかく物語る機会があるのに、なにも生産せず、ただ時間を浪費して終了する作品が嫌い。わたしは物語が好きだから。
『こうもり』に物語はあるけれど、とても少ない。30分で済む程度の話を、無理矢理90分に水増ししている。
コップ1杯のコーラを、バケツに入れてあとは水で薄めて嵩だけ増やしたみたい。水っぽくて飲めやしない。
1行で終わることを、わざと何行も水増しして、どーでもいい会話でダラダラ続けて、どーでもいい歌を入れる。
観ていてイライラする。早く話の続きをしなさいよ、なんで引き延ばすの、おかしくもなんともない、阿呆なだけのやりとりをするの。この世界にはバカしかいないの?
物語が好きだから、物語を大切にしていない作品には拒絶反応が出るの。
破綻していても、一生懸命物語っている作品には、こういう苛立ちは感じない。や、破綻っぷりにイラッとしたりするけど(笑)、それはそれ。
本公演でも感じてはいたけれど、それでもまだ商業作品として成り立っていたの。
みちこがいたから。
本公演『こうもり』は、物語としての根幹から疑問を持つレベルの駄作だけど、物語だと思わずに「北翔海莉コンサート」だと思えば成立したのよね。
メインはみっちゃんの歌である。
歌と歌の間に、ちょっとした寸劇を挟んでいるんだ。内容はバケツで薄めたコーラ程度だけど、コンサートなんだからそんなもんじゃん。
みちこだけでなく、ベニーや風ちゃんはじめ、星組のコンサートである。歌唱力だけでなく、パフォーマンス力でもって観客を楽しませてくれるコンサート。
そう思うことで、ギリギリ成り立っている。
だから。
新人公演だと、成り立たない。
みちこレベルの歌手がいないと、無理。
コンサートでなければ観ているのが苦痛な駄作だし、コンサートだと思えるほどの歌唱力は、ごめん、感じられない。
作品のつまらなさをカバー出来る力は、新公出演者にはない。
タカラヅカに駄作はつきもの、てゆーかほとんどは駄作なんだから、新公がつらくなるのもいつも通り、今さらナニ言ってんだ、てな次元の話ではないの。
駄作は駄作でも、破綻しているんじゃなくて、物語がナイ系の駄作なんだもの。
ストーリーない、つまらない、くだらない話だと、新公のつらさが半端ナイのよ……わたしには。
繰り返すが、作品の話。
出演者は関係ない。
新人公演なんだもの、研19のトップスターと同じことが出来るはずない、出来たらみちこの19年間が不憫だ。
出演者の責任ではなく、ただもうひたすら、演出家ひでえ、という話。
プロット練り直してあと60分のエピソードを入れてよ。水で薄めたコーラじゃなくて、本物のコーラを飲ませてよ。
谷せんせ自体が嫌なわけじゃない。地雷は多いけれど、好きなモノもある……彼の浪花節や美学、心根の優しさは好き、人間を信じているところも好き。
だけど今回はほんとダメだ~~、苦手な谷せんせが詰まってる。
こんだけ何度も時計を見た新公ははじめてだ。
谷め……。
出演者の問題じゃない。
作品だ。
わたしの許容範囲を超えた駄作だわ。
とにかく、つまらないの。
わたし、破綻した物語も嫌いだけど、「ストーリーがない」話は、これまたものすっごく嫌いなのね。
酒井先生作品とか、最近の柴田先生とか、「きれいなだけの風景画か熱帯魚の水槽」みたいな話。
きれいなだけで、なにもない。
せっかく物語る機会があるのに、なにも生産せず、ただ時間を浪費して終了する作品が嫌い。わたしは物語が好きだから。
『こうもり』に物語はあるけれど、とても少ない。30分で済む程度の話を、無理矢理90分に水増ししている。
コップ1杯のコーラを、バケツに入れてあとは水で薄めて嵩だけ増やしたみたい。水っぽくて飲めやしない。
1行で終わることを、わざと何行も水増しして、どーでもいい会話でダラダラ続けて、どーでもいい歌を入れる。
観ていてイライラする。早く話の続きをしなさいよ、なんで引き延ばすの、おかしくもなんともない、阿呆なだけのやりとりをするの。この世界にはバカしかいないの?
物語が好きだから、物語を大切にしていない作品には拒絶反応が出るの。
破綻していても、一生懸命物語っている作品には、こういう苛立ちは感じない。や、破綻っぷりにイラッとしたりするけど(笑)、それはそれ。
本公演でも感じてはいたけれど、それでもまだ商業作品として成り立っていたの。
みちこがいたから。
本公演『こうもり』は、物語としての根幹から疑問を持つレベルの駄作だけど、物語だと思わずに「北翔海莉コンサート」だと思えば成立したのよね。
メインはみっちゃんの歌である。
歌と歌の間に、ちょっとした寸劇を挟んでいるんだ。内容はバケツで薄めたコーラ程度だけど、コンサートなんだからそんなもんじゃん。
みちこだけでなく、ベニーや風ちゃんはじめ、星組のコンサートである。歌唱力だけでなく、パフォーマンス力でもって観客を楽しませてくれるコンサート。
そう思うことで、ギリギリ成り立っている。
だから。
新人公演だと、成り立たない。
みちこレベルの歌手がいないと、無理。
コンサートでなければ観ているのが苦痛な駄作だし、コンサートだと思えるほどの歌唱力は、ごめん、感じられない。
作品のつまらなさをカバー出来る力は、新公出演者にはない。
タカラヅカに駄作はつきもの、てゆーかほとんどは駄作なんだから、新公がつらくなるのもいつも通り、今さらナニ言ってんだ、てな次元の話ではないの。
駄作は駄作でも、破綻しているんじゃなくて、物語がナイ系の駄作なんだもの。
ストーリーない、つまらない、くだらない話だと、新公のつらさが半端ナイのよ……わたしには。
繰り返すが、作品の話。
出演者は関係ない。
新人公演なんだもの、研19のトップスターと同じことが出来るはずない、出来たらみちこの19年間が不憫だ。
出演者の責任ではなく、ただもうひたすら、演出家ひでえ、という話。
プロット練り直してあと60分のエピソードを入れてよ。水で薄めたコーラじゃなくて、本物のコーラを飲ませてよ。
谷せんせ自体が嫌なわけじゃない。地雷は多いけれど、好きなモノもある……彼の浪花節や美学、心根の優しさは好き、人間を信じているところも好き。
だけど今回はほんとダメだ~~、苦手な谷せんせが詰まってる。
こんだけ何度も時計を見た新公ははじめてだ。
谷め……。
新生星組、はじめてのショー!
新しい星組の本格始動だ!!
4月、新しい年度スタート、102期生お披露目公演、めでたいこと尽くしのスタート!
……というのが、本当なのだと思うけれど。
星組ショー『THE ENTERTAINER!』には、ソレをあまり感じなかった。
わたしは。
新トップお披露目公演は派手な一本モノで、勢い付けのお祭り公演。そのトップさんの治世が本格スタートするのはオリジナル2本立ての本公演2作目から。
アテ書きのお芝居と、番手や組構成がしっかりわかるオリジナルのショーで、「新しい組の新しい時代」を実感するのが、タカラヅカの常。
わたしもそういうつもりで初日にわくわく出向いたのだけど。
『THE ENTERTAINER!』から感じたのは、「お披露目・スタート・新しい」よりは、真逆の「サヨナラ公演・見納め・惜別」だった……。
観ながらわたし、みっちゃんってもう発表してたっけ?と不安になったよ。わたしがボケてるだけで、もうみんなわかっててこういう演目をやっているのかと。
それで、前に書いた「こんなすごいスキルの持ち主が、今後日本ミュージカル界へ出ていくんだ、タカラヅカすげえな」とナチュラルに考えてしまったわけですよ。アタマの中が卒業前提になってて。
外堀をきっちり埋められていて、そういうことだとみんなわかって観ているのかもしれないが、ここまでサヨナラ色出さんでもええやん……お披露目ショーのはずなのに……。
『Paradise Prince』とか『オーシャンズ11』とか『THE SECOND LIFE』とか、みっちゃんのタカラヅカ人生を振り返る構成なのはどういうことなの。
そういうのは次回に取っておいて、今回は素直に「トップおめでとー!!」「新生星組! スタート!」と無邪気に楽しませてくれてもいいのになあ。
てゆーか単にわたし、ダサいみっちゃんは苦手なのよ~~。お笑いみっちゃんは苦手なのよ~~。
ふつーにすればかっこいいはずなんだから、ふつーにしてくれ(笑)。
『Paradise Prince』のときに痛感したことを、思い出したわ。すなわち「イモにーちゃんにイモにーちゃんの役をやらせてどーする!」ってやつな。あらひどい言いっぷり。『パラプリ』感想を探してそっからコピペしました。ほんとわたし、昔から口悪いわ。(『パラプリ』の感想でも、みっちゃんにかっこいい役をやらせろ!と書いている……ずっと同じことばかり書き続けているわ……てへ)
『パラプリ』はアレなキャラのまま終始した(……)けど、『THE ENTERTAINER!』では、イモにーちゃんからスタートして、途中で美しく変身するのだとわかっている。ギャップはカタルシスだものね。エンタメにはソレがなくちゃね。
最初は落として、どんでん返しで持ち上げるのよね。高く飛ぶためには一度膝を曲げて低くならなきゃだものね。
だからそれをわくわくと待った。
待った。
待った。
……待った。
…………いつ変身するんだよ? 長ぇよ。(笑)
ほんとに、みっちゃん大暴れ、自由だなあ。
いろんなことが出来る人だから、演出家もみっちゃんにいろんなことをさせたくなるんだろう。
両思いで良かったね、みっちゃん。
それはともかく、初日のショー感想メモ書きをちょい加筆しつつ残しておく。長文なのは加筆分ね。
・『A-EN』は、予行演習だったのか!!
月に乗ってあーさ&暁くんが登場するところからはじまる『A-EN』の記憶があるだけに、
星に乗ってみっちゃんが登場して吹いた。
野口せんせ……。
・大階段プロローグは好きだなー。
・てゆーか、102の人文字……!
・ロケット早い。初舞台生ロケットってフィナーレでやるもんだよね? オープニングでやっちゃうの? 落ち着かないーー!
わたし、毎年初舞台生公演好きで、初日の開演前の口上なんか一緒になって緊張して、うわーっと盛り上がって拍手して、ショーのフィナーレでロケットがはじまると「キタキタキターー!」ってテンション上がって、初舞台生たちが銀橋渡って退場していくあたりではもらい泣きするのが常なんだけど(おばさん痛いわ……)、今回それがなくてなあ。
なんか気持ちが遠いというか、お披露目感が希薄というか。
文化祭がわたし的に不発だったからかなあ。
それでもショーのフィナーレにラインダンスがはじまれば条件反射で「キタキタキターー!」になるかもと漠然と思っていたので、こんなになんも考えてない、油断しまくってるとこに来られて、盛り上がる前に終了しちゃったの。
や、あくまでも、わたし個人は。
観ながら、あ、あれ~~? となって、流れで手拍子してる間に終わってしまった……たった一度の、お披露目初日が……なんてこったい。
もったいないわー。ナニやってんだあたし。
って、話途中だけど文字数の関係で翌日欄に続く。
新しい星組の本格始動だ!!
4月、新しい年度スタート、102期生お披露目公演、めでたいこと尽くしのスタート!
……というのが、本当なのだと思うけれど。
星組ショー『THE ENTERTAINER!』には、ソレをあまり感じなかった。
わたしは。
新トップお披露目公演は派手な一本モノで、勢い付けのお祭り公演。そのトップさんの治世が本格スタートするのはオリジナル2本立ての本公演2作目から。
アテ書きのお芝居と、番手や組構成がしっかりわかるオリジナルのショーで、「新しい組の新しい時代」を実感するのが、タカラヅカの常。
わたしもそういうつもりで初日にわくわく出向いたのだけど。
『THE ENTERTAINER!』から感じたのは、「お披露目・スタート・新しい」よりは、真逆の「サヨナラ公演・見納め・惜別」だった……。
観ながらわたし、みっちゃんってもう発表してたっけ?と不安になったよ。わたしがボケてるだけで、もうみんなわかっててこういう演目をやっているのかと。
それで、前に書いた「こんなすごいスキルの持ち主が、今後日本ミュージカル界へ出ていくんだ、タカラヅカすげえな」とナチュラルに考えてしまったわけですよ。アタマの中が卒業前提になってて。
外堀をきっちり埋められていて、そういうことだとみんなわかって観ているのかもしれないが、ここまでサヨナラ色出さんでもええやん……お披露目ショーのはずなのに……。
『Paradise Prince』とか『オーシャンズ11』とか『THE SECOND LIFE』とか、みっちゃんのタカラヅカ人生を振り返る構成なのはどういうことなの。
そういうのは次回に取っておいて、今回は素直に「トップおめでとー!!」「新生星組! スタート!」と無邪気に楽しませてくれてもいいのになあ。
てゆーか単にわたし、ダサいみっちゃんは苦手なのよ~~。お笑いみっちゃんは苦手なのよ~~。
ふつーにすればかっこいいはずなんだから、ふつーにしてくれ(笑)。
『Paradise Prince』のときに痛感したことを、思い出したわ。すなわち「イモにーちゃんにイモにーちゃんの役をやらせてどーする!」ってやつな。あらひどい言いっぷり。『パラプリ』感想を探してそっからコピペしました。ほんとわたし、昔から口悪いわ。(『パラプリ』の感想でも、みっちゃんにかっこいい役をやらせろ!と書いている……ずっと同じことばかり書き続けているわ……てへ)
『パラプリ』はアレなキャラのまま終始した(……)けど、『THE ENTERTAINER!』では、イモにーちゃんからスタートして、途中で美しく変身するのだとわかっている。ギャップはカタルシスだものね。エンタメにはソレがなくちゃね。
最初は落として、どんでん返しで持ち上げるのよね。高く飛ぶためには一度膝を曲げて低くならなきゃだものね。
だからそれをわくわくと待った。
待った。
待った。
……待った。
…………いつ変身するんだよ? 長ぇよ。(笑)
ほんとに、みっちゃん大暴れ、自由だなあ。
いろんなことが出来る人だから、演出家もみっちゃんにいろんなことをさせたくなるんだろう。
両思いで良かったね、みっちゃん。
それはともかく、初日のショー感想メモ書きをちょい加筆しつつ残しておく。長文なのは加筆分ね。
・『A-EN』は、予行演習だったのか!!
月に乗ってあーさ&暁くんが登場するところからはじまる『A-EN』の記憶があるだけに、
星に乗ってみっちゃんが登場して吹いた。
野口せんせ……。
・大階段プロローグは好きだなー。
・てゆーか、102の人文字……!
・ロケット早い。初舞台生ロケットってフィナーレでやるもんだよね? オープニングでやっちゃうの? 落ち着かないーー!
わたし、毎年初舞台生公演好きで、初日の開演前の口上なんか一緒になって緊張して、うわーっと盛り上がって拍手して、ショーのフィナーレでロケットがはじまると「キタキタキターー!」ってテンション上がって、初舞台生たちが銀橋渡って退場していくあたりではもらい泣きするのが常なんだけど(おばさん痛いわ……)、今回それがなくてなあ。
なんか気持ちが遠いというか、お披露目感が希薄というか。
文化祭がわたし的に不発だったからかなあ。
それでもショーのフィナーレにラインダンスがはじまれば条件反射で「キタキタキターー!」になるかもと漠然と思っていたので、こんなになんも考えてない、油断しまくってるとこに来られて、盛り上がる前に終了しちゃったの。
や、あくまでも、わたし個人は。
観ながら、あ、あれ~~? となって、流れで手拍子してる間に終わってしまった……たった一度の、お披露目初日が……なんてこったい。
もったいないわー。ナニやってんだあたし。
って、話途中だけど文字数の関係で翌日欄に続く。
箇条書きとその補足散文と。@THE ENTERTAINER!
2016年4月10日 タカラヅカ 星組ショー『THE ENTERTAINER!』初日観劇時のメモを中心にあれこれ。
・まさこ&マギーのおみ足。
・まさこさんがすっかり専科ポジション。……それってさみしいから、扱い考えてーー。
マギーが出演したことで、まさこの立ち位置がマギーとニコイチなのが寂しかった。
新生星組での居場所って意味で。別格スターとしても、もうピラミッドの中に入ってないのか。
今まさに卒業の時期、なんだなあ。ずっと眺めて来たスターさんだから、さみしいな。
今が春、時代のはじまり、って感じのことちゃんとの対比が切ない。
ことちゃんは星組3番手としてはっきりくっきり示されている。番手誤魔化しが蔓延した今のタカラヅカで、このすっきり具合は驚き。
ぐんっと上へ伸びることちゃんにわくわくしつつも、ひっそりと一歩下がって、そしてこの花園から去って行こうとするまさこを観るのがさみしい。
時代の流れが切ない。タカラヅカも人生も、過ぎていくなにもかもが切ない。
・せおっちが目に付く。なんか目に付く。
・顔で踊ってる? 顔だよな?(笑)
・てゆーかしどりゅーの位置。
・かいちゃん、ショーだと誰だかわかる。
前回が一本モノだったから、星組のショーは1年ぶり。しかもトップスターが変わり、組替えもあった。そりゃ、布陣に変化があるよな。
せおっちもしどりゅーも、立ち位置が変わっている。
せおっちは前から気になってた(顔ゆえに・笑)からともかく、しどりゅーはノーマーク、つか、初日の段階ではかっこいいとも思ってなくて(新公で意識が変わったの)、それゆえさらに「何故ここにいる?」感が強かったのな。
キャストの点呼をしていて、意識しない顔があって、一瞬誰かわかんなくて、ああしどりゅーだと思って、次の瞬間「なんで?」と思う。で、さらに次の瞬間、「ああ、新公主演か」と思う。新公主演すると、芝居よりナニよりショーでの立ち位置が変わるからな。
・マカゼがいない星組さみしい……。
・まさこマカゼまおポコのビジュアル最強音痴カルテット眺めるの、星組観劇のひそかな楽しみだったのにな……。(いろいろと失礼)
・そうか、ビジュアル最強音痴カルテット、マカゼOUTかいちゃんINでクオリティ確保済み……?!(だから、いろいろと失礼だってば)
・中詰め好き。安定のスパニッシュ。みっちゃんは迫力押しがいい。
・きれーな人が出て来た、と思って顔見たらベニーさん、「麗人」って感じのバランスを持つ人だわ。
・風ちゃん、歌が不安定? でも声好き。
・大ラインダンスすごい。ぶわーっと舞台中に広がるスターたち。すげー「得した!」感。
・組ファンなら点呼してるだけでも楽しいはず!
わたしは勝手に90周年を思い出して、切なくなってました……何故ここで90周年。
舞台に乗りきらないほどのラインダンス感? 100周年はわたしには怒濤過ぎて記憶が遠いし。(まっつのバカ。←お約束)
・フィナーレ導入部分の男役歌い継ぎ……ここナニ? 音程がわからない。メロディの正解がわからない。
・うろたえてる間にもどんどんいろんなスターが出て来る。
・どんどん出て来るのにメロディがわからない。
・ことちゃんのラスボス感!!
ことちゃんがいてくれてよかった……!!
この公演で、最大級にそう思った場面だった。
曲も場面名もわかんないけど、後半部分。
タカラジェンヌの苦手な曲調とはいえ、ものすごかった……みんなの歌えてなさ具合が。
若手スターから中堅へ、順に歌い継いで、最後の最後にことちゃんが出て来る。
ああ……ことちゃん、ほんとにスターさんやね……。しみじみ……。
・エトワールなっちゃん。安定の歌声。
・初舞台生公演ならではの、見渡す限りの人・人・人。めちゃくちゃ舞台上の人口密度高ぇ。
・いいなー。好きだなー。
前半のイケてないみっちゃんがヲカマ……もとい、妖精さんの助けを借りて変身するあたりとか、サヨナラ公演っぽい場面のメモはあえてスルーして、それ以外をUPしました。
中詰め以降は楽しいショーだと思う。
「コンチネンタル」好き~~。
あー……オサ様の「コンチネンタル」が聴きたいなあ……。←
・まさこ&マギーのおみ足。
・まさこさんがすっかり専科ポジション。……それってさみしいから、扱い考えてーー。
マギーが出演したことで、まさこの立ち位置がマギーとニコイチなのが寂しかった。
新生星組での居場所って意味で。別格スターとしても、もうピラミッドの中に入ってないのか。
今まさに卒業の時期、なんだなあ。ずっと眺めて来たスターさんだから、さみしいな。
今が春、時代のはじまり、って感じのことちゃんとの対比が切ない。
ことちゃんは星組3番手としてはっきりくっきり示されている。番手誤魔化しが蔓延した今のタカラヅカで、このすっきり具合は驚き。
ぐんっと上へ伸びることちゃんにわくわくしつつも、ひっそりと一歩下がって、そしてこの花園から去って行こうとするまさこを観るのがさみしい。
時代の流れが切ない。タカラヅカも人生も、過ぎていくなにもかもが切ない。
・せおっちが目に付く。なんか目に付く。
・顔で踊ってる? 顔だよな?(笑)
・てゆーかしどりゅーの位置。
・かいちゃん、ショーだと誰だかわかる。
前回が一本モノだったから、星組のショーは1年ぶり。しかもトップスターが変わり、組替えもあった。そりゃ、布陣に変化があるよな。
せおっちもしどりゅーも、立ち位置が変わっている。
せおっちは前から気になってた(顔ゆえに・笑)からともかく、しどりゅーはノーマーク、つか、初日の段階ではかっこいいとも思ってなくて(新公で意識が変わったの)、それゆえさらに「何故ここにいる?」感が強かったのな。
キャストの点呼をしていて、意識しない顔があって、一瞬誰かわかんなくて、ああしどりゅーだと思って、次の瞬間「なんで?」と思う。で、さらに次の瞬間、「ああ、新公主演か」と思う。新公主演すると、芝居よりナニよりショーでの立ち位置が変わるからな。
・マカゼがいない星組さみしい……。
・まさこマカゼまおポコのビジュアル最強音痴カルテット眺めるの、星組観劇のひそかな楽しみだったのにな……。(いろいろと失礼)
・そうか、ビジュアル最強音痴カルテット、マカゼOUTかいちゃんINでクオリティ確保済み……?!(だから、いろいろと失礼だってば)
・中詰め好き。安定のスパニッシュ。みっちゃんは迫力押しがいい。
・きれーな人が出て来た、と思って顔見たらベニーさん、「麗人」って感じのバランスを持つ人だわ。
・風ちゃん、歌が不安定? でも声好き。
・大ラインダンスすごい。ぶわーっと舞台中に広がるスターたち。すげー「得した!」感。
・組ファンなら点呼してるだけでも楽しいはず!
わたしは勝手に90周年を思い出して、切なくなってました……何故ここで90周年。
舞台に乗りきらないほどのラインダンス感? 100周年はわたしには怒濤過ぎて記憶が遠いし。(まっつのバカ。←お約束)
・フィナーレ導入部分の男役歌い継ぎ……ここナニ? 音程がわからない。メロディの正解がわからない。
・うろたえてる間にもどんどんいろんなスターが出て来る。
・どんどん出て来るのにメロディがわからない。
・ことちゃんのラスボス感!!
ことちゃんがいてくれてよかった……!!
この公演で、最大級にそう思った場面だった。
曲も場面名もわかんないけど、後半部分。
タカラジェンヌの苦手な曲調とはいえ、ものすごかった……みんなの歌えてなさ具合が。
若手スターから中堅へ、順に歌い継いで、最後の最後にことちゃんが出て来る。
ああ……ことちゃん、ほんとにスターさんやね……。しみじみ……。
・エトワールなっちゃん。安定の歌声。
・初舞台生公演ならではの、見渡す限りの人・人・人。めちゃくちゃ舞台上の人口密度高ぇ。
・いいなー。好きだなー。
前半のイケてないみっちゃんがヲカマ……もとい、妖精さんの助けを借りて変身するあたりとか、サヨナラ公演っぽい場面のメモはあえてスルーして、それ以外をUPしました。
中詰め以降は楽しいショーだと思う。
「コンチネンタル」好き~~。
あー……オサ様の「コンチネンタル」が聴きたいなあ……。←
祭りは続くよ。@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
2016年4月11日 タカラヅカ雪組 東京宝塚劇場公演千秋楽 浪漫活劇 『るろうに剣心』 ライブ中継について(追)
~原作 和月伸宏「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」(集英社ジャンプ・コミックス刊)~
2016/04/11
以下の通り、雪組東京宝塚劇場公演千秋楽の模様をライブ中継致します。
※台湾・香港の映画館でのライブ中継が決定しました!詳細は下記ホームページまで。
(以下略)
えええ。マジか。
ライブ中継って、そんなに儲かるのか……!(リプライズ)
天下のちえねね退団公演千秋楽はね、海外中継があってもそう驚かなかったの。まあそんなもんか、だってちえねねラストだもんね、って。
海外公演だってやったわけだし。
でも雪組はそーゆーのまったくない組じゃん? なのに『るろ剣』だからってそこまでやっちゃうの??
こうまでくると、気になるのは『るろ剣』というよりは、今後ですな。
これからすべての千秋楽はライブ中継するのか。
全国40箇所+海外までやるのか。
とりあえず『るろ剣』ライブ中継は売れているんだと思う。
まだ一般発売はされてないけど、プレオーダーははじまっている。このプレオーダーの手応えがふるわなかったら、後出しで海外まで持ってこないと思うから。
なにごともしないよりした方がいい、ナイよりあった方がいいと思うので、どうかこの『るろ剣』中継が成功して、今後の中継継続につなげてほしいと思う。
……『るろ剣』人気なんだよね? わたし東宝行かないし行けないし、ぜんぜん知らないのだけど。盛り上がりまくってるのよね?
中継もいいけど、レビューシネマもそろそろ見たいんやけどなあ。
もう作ってくれないのかな。
1幕と2幕が(あらゆる意味で)違いすぎる。@Voice
2016年4月12日 タカラヅカ 龍真咲コンサート『Voice』観劇。
東スタートなので、DC初日にはこだわらない。シンプルにチケットの取れた回を観に行った。相変わらず予備知識はなし。
客席参加と日替わりで出演者のピックアップがあるということだけ理解。
で。
1幕目で大泣きした。
ストーリー仕立てで、まさおさんの歴史を振り返る作りなの。そんなん、泣くに決まってるやん。
なんやかんやでわたし、まさおのことは長く長く眺めて来ているの。
まさお節は苦手だけど、こんなになっちゃう前の、キラキラして実力もあって、だけどイマイチ不遇だったころとか、扱いは上がったけどそれをうまく消化出来ていない頃とか、大好きで見ていたの、応援していたの。
スターのみりおくんの後ろでモブをやっていた頃とか、あさこのコピーみたいな演技で鼻息だけ荒かった頃とか……みんなみんな、眺めて来ているの。
思い出が多いだけに、卒業を前にした「振り返りコンサート」なんか、泣けて泣けて仕方ない。
まさおの『ロミジュリ』好きだったよ……! 『1789』も『PUCK』も好きだったよ。楽曲と声を武器にした妖精め、自在に響く声は記憶を揺さぶり、当時よりさらに磨きをかけて感動の波に翻弄しやがる。
みやちゃんとくらげちゃんが、まさおをはじめとする月組メンバーに歌やダンス、物語ることを教えてもらう、というストーリーなんだけど、それはほんと言い訳っていうか「演目を進めるためのガイドライン」でしかない。このラインに沿って進みますよ、って。
要はまさおメモリアル。
生え抜きトップスターの強みだね。彼の軌跡はそのまま月組の軌跡でもある。このステージにいる人たちは、みんな一緒に思い出を作ってきた人たち。
記憶がキラキラと、ある意味鋭利に、切なく輝く。
まさおの歌声は、ほんと心地いい。
どんどん歌、うまくなってるよな。
と、思いながら、気がついた。
まさお、喉やばい?
ソロは見事に響かせているんだけど、コーラスになるとまさおの声が消えるのだわ。
他の声で聞こえなくなっているわけではなく、まさおの声がなくなっている感じ。
コーラスが重なる部分は歌ってない? あるいはかなりセーブしている?
『BJ』の記憶が甦る。喉を潰したまっつがそうだった。最低限のソロ部分は歌うけど、コーラスの助けを借りる。聞こえてくるのはコーラスのみになる。
ソロだって、高く長く歌い上げるところを、短く終わらせている。喉に負担がかからないよう、簡略化してある。
あるはずの声がふっと消えることもあった。
まさお、喉やばいの? 千秋楽まであと1週間。もたせるためにセーブしている?
心臓ばくばく、ほんとこれもうトラウマ。このDCで、目の前で声を失ったのよ……声が消えたのよ、あんなつらい姿はもう見たくない。まさお、無理しないで、だけどがんばって、まさおにしか背負えない責任なのだから……!!
と、祈るような気持ちでした。
セーブしてる、といっても、きっと初見の人にはわかんないレベルだと思うし。美声は朗々と響き渡っているし。
わたしも初見なんだけど、なにしろトラウマ持ちだから(笑)、敏感なのよ。
調子のいいときは、まさおはコーラスを完全に支配して、がんがん歌っているもの。なのに、コーラスで声がかき消されるなんてありえない……意志を持ってそうしているんだろう。
プロなんだから、いつも120%で歌えとは言わない。
1回負けたら終わりの高校球児じゃない、年間何十試合こなすことを前提としたプロ選手なんだ、「この1試合に全力を出せたら、二度と野球が出来ない身体になってもイイ」てな命ギリギリプレイはいらん、ある程度のクオリティを安定して保ってくれ。
全公演センターで歌い続けることが最優先。コーラスで誤魔化せるところは誤魔化してでも、豊かなソロを聴かせてくれればいい。
そう思っていたんだけど。
2幕で、アゴが落ちた。
えーとね。
2幕は、絶好調でした。
歌い上げをセーブ? んなこたぁーない、がんがんに声張り上げてる。
ええ、お笑いだーの、悪のり場面で。
2幕のお遊びを全力でやるために、1幕のシリアスな歌でセーブしまくってたのか!!
脱力した。
いやもうほんとに。
わたしの涙を返せ(笑)。
2幕はほんとひどい。
若い演出家と組むと学園祭ノリになっちゃって手が付けられないんだな、誰か手綱握らないとこんなことになっちゃうんだな、という、悪い見本を見ているかのようでした。
いくら個人のコンサートでも、最低限の品位は保って欲しいと思う、アタマの固いヅカヲタでございますのよ。
わたしは生まれも育ちも大阪だけど、摂津の国の人だから、河内のまさおさんとは気質がチガウのよ……。まさおさんの言うところの大阪らしさにドン引きしたっす(笑)。
や、気質を語るときは、現在の都道府県ではなく、旧国名で分けると腑に落ちる、と歴史好きに言われてなるほどと。わたしの生まれ育った「大阪」と、テレビがイメージを刷り込んでいる「大阪」って、あまりにもかけ離れていて、何故なのか不思議だった。言葉すら別モノだし。それもそのはず、テレビが刷り込んでいる「大阪」って、河内文化なのよね。
だから河内人のまさおさんが、『Voice』2幕で「これぞ大阪」と胸張って主張するのは、ある意味正しい。みんなが期待するまんまの「大阪」だもの。
期待に応えるのは、エンターテイナーとして正しいことだとは思う。
しかし、わたしは引いたわ……。
1幕はあんだけ泣いたのに(笑)。
でもまあ、それも含めてまさおなので、ドン引きしようがトホホと肩を落とそうが、もういいよ、という気になる。
好きに暴れてくれ。
わたしがついていけないところも、そのまま受け入れるよ。つか、その「トホホ」と思うことすら「まさおだー」と思うもの(笑)。
どんだけお笑いで落としていても、持って行くところはきちんと待っていくしね。
ったく、2幕はセーブなしかよ! ナニその気まぐれ。才能ある人はずるいなヲイ!
類い希な人だと思うよ、ほんとに。
ああちくしょー(笑)。
東スタートなので、DC初日にはこだわらない。シンプルにチケットの取れた回を観に行った。相変わらず予備知識はなし。
客席参加と日替わりで出演者のピックアップがあるということだけ理解。
で。
1幕目で大泣きした。
ストーリー仕立てで、まさおさんの歴史を振り返る作りなの。そんなん、泣くに決まってるやん。
なんやかんやでわたし、まさおのことは長く長く眺めて来ているの。
まさお節は苦手だけど、こんなになっちゃう前の、キラキラして実力もあって、だけどイマイチ不遇だったころとか、扱いは上がったけどそれをうまく消化出来ていない頃とか、大好きで見ていたの、応援していたの。
スターのみりおくんの後ろでモブをやっていた頃とか、あさこのコピーみたいな演技で鼻息だけ荒かった頃とか……みんなみんな、眺めて来ているの。
思い出が多いだけに、卒業を前にした「振り返りコンサート」なんか、泣けて泣けて仕方ない。
まさおの『ロミジュリ』好きだったよ……! 『1789』も『PUCK』も好きだったよ。楽曲と声を武器にした妖精め、自在に響く声は記憶を揺さぶり、当時よりさらに磨きをかけて感動の波に翻弄しやがる。
みやちゃんとくらげちゃんが、まさおをはじめとする月組メンバーに歌やダンス、物語ることを教えてもらう、というストーリーなんだけど、それはほんと言い訳っていうか「演目を進めるためのガイドライン」でしかない。このラインに沿って進みますよ、って。
要はまさおメモリアル。
生え抜きトップスターの強みだね。彼の軌跡はそのまま月組の軌跡でもある。このステージにいる人たちは、みんな一緒に思い出を作ってきた人たち。
記憶がキラキラと、ある意味鋭利に、切なく輝く。
まさおの歌声は、ほんと心地いい。
どんどん歌、うまくなってるよな。
と、思いながら、気がついた。
まさお、喉やばい?
ソロは見事に響かせているんだけど、コーラスになるとまさおの声が消えるのだわ。
他の声で聞こえなくなっているわけではなく、まさおの声がなくなっている感じ。
コーラスが重なる部分は歌ってない? あるいはかなりセーブしている?
『BJ』の記憶が甦る。喉を潰したまっつがそうだった。最低限のソロ部分は歌うけど、コーラスの助けを借りる。聞こえてくるのはコーラスのみになる。
ソロだって、高く長く歌い上げるところを、短く終わらせている。喉に負担がかからないよう、簡略化してある。
あるはずの声がふっと消えることもあった。
まさお、喉やばいの? 千秋楽まであと1週間。もたせるためにセーブしている?
心臓ばくばく、ほんとこれもうトラウマ。このDCで、目の前で声を失ったのよ……声が消えたのよ、あんなつらい姿はもう見たくない。まさお、無理しないで、だけどがんばって、まさおにしか背負えない責任なのだから……!!
と、祈るような気持ちでした。
セーブしてる、といっても、きっと初見の人にはわかんないレベルだと思うし。美声は朗々と響き渡っているし。
わたしも初見なんだけど、なにしろトラウマ持ちだから(笑)、敏感なのよ。
調子のいいときは、まさおはコーラスを完全に支配して、がんがん歌っているもの。なのに、コーラスで声がかき消されるなんてありえない……意志を持ってそうしているんだろう。
プロなんだから、いつも120%で歌えとは言わない。
1回負けたら終わりの高校球児じゃない、年間何十試合こなすことを前提としたプロ選手なんだ、「この1試合に全力を出せたら、二度と野球が出来ない身体になってもイイ」てな命ギリギリプレイはいらん、ある程度のクオリティを安定して保ってくれ。
全公演センターで歌い続けることが最優先。コーラスで誤魔化せるところは誤魔化してでも、豊かなソロを聴かせてくれればいい。
そう思っていたんだけど。
2幕で、アゴが落ちた。
えーとね。
2幕は、絶好調でした。
歌い上げをセーブ? んなこたぁーない、がんがんに声張り上げてる。
ええ、お笑いだーの、悪のり場面で。
2幕のお遊びを全力でやるために、1幕のシリアスな歌でセーブしまくってたのか!!
脱力した。
いやもうほんとに。
わたしの涙を返せ(笑)。
2幕はほんとひどい。
若い演出家と組むと学園祭ノリになっちゃって手が付けられないんだな、誰か手綱握らないとこんなことになっちゃうんだな、という、悪い見本を見ているかのようでした。
いくら個人のコンサートでも、最低限の品位は保って欲しいと思う、アタマの固いヅカヲタでございますのよ。
わたしは生まれも育ちも大阪だけど、摂津の国の人だから、河内のまさおさんとは気質がチガウのよ……。まさおさんの言うところの大阪らしさにドン引きしたっす(笑)。
や、気質を語るときは、現在の都道府県ではなく、旧国名で分けると腑に落ちる、と歴史好きに言われてなるほどと。わたしの生まれ育った「大阪」と、テレビがイメージを刷り込んでいる「大阪」って、あまりにもかけ離れていて、何故なのか不思議だった。言葉すら別モノだし。それもそのはず、テレビが刷り込んでいる「大阪」って、河内文化なのよね。
だから河内人のまさおさんが、『Voice』2幕で「これぞ大阪」と胸張って主張するのは、ある意味正しい。みんなが期待するまんまの「大阪」だもの。
期待に応えるのは、エンターテイナーとして正しいことだとは思う。
しかし、わたしは引いたわ……。
1幕はあんだけ泣いたのに(笑)。
でもまあ、それも含めてまさおなので、ドン引きしようがトホホと肩を落とそうが、もういいよ、という気になる。
好きに暴れてくれ。
わたしがついていけないところも、そのまま受け入れるよ。つか、その「トホホ」と思うことすら「まさおだー」と思うもの(笑)。
どんだけお笑いで落としていても、持って行くところはきちんと待っていくしね。
ったく、2幕はセーブなしかよ! ナニその気まぐれ。才能ある人はずるいなヲイ!
類い希な人だと思うよ、ほんとに。
ああちくしょー(笑)。
キュートな彼女にイチコロさ☆@Voice
2016年4月13日 タカラヅカ 龍真咲コンサート『Voice』にて。
からんくんに、胸を射貫かれました。
どうしよう、好み過ぎる……!!
2幕の女装っすよ、オンナノコアイドルっすよ!!
みやちゃんとかあーさとか、みんなきれいにオンナノコしてたと思うけど、あんまり観れてないっす。
からんくんに釘付けで……!
あれ、ゾウさん? 胸に顔付いてるよね?
キュートさが二次元。タカラヅカじゃなくて、アニメキャラみたい。
ビジュアルだけじゃなくて、歌っている表情や仕草、すべて含めてキャラっぽい。
ツンな感じがたまらん……あんなに女の子らしい丸い曲線で出来上がっていながら……他の骨張った3人に比べ、圧倒的に丸いのに女の子なのに、すげーツンツンしてるー、たまらんー、自分がかわいいことわかってて小悪魔してるー。
全部丸ごと好みだ……!! うおおお、このオンナノコ好きーー!!
男役に戻ったあとも、からんくん追いかけてドキドキしっぱなしでした。
くそお……。
ちっちゃくてかわいくて、歌ウマなんだぞー。くそお。たまらんわー。
2幕ではみなさん動物なんだけど、まさおさんのゆるさも含め、全ツとの違いの大きさに目眩がしてました……。
全ツの『Apasionado!!III』でも、たまきちやちゃぴが動物やってるじゃないですか。本気で踊ってるじゃないですか。硬派じゃないですか。シリアスじゃないですか。
同じ時期に、同じ組で、こっちはトップスターが、やってるわけですよ……ゆるいゆるい動物を……。
あー……。
面白いなあ、月組……。
ったく、まさおさんはかわいくて反則だしな。ったく、ったく!←文句言いつつ白旗上げている感
からんくんにかまけてて、みやちゃんたちを見られなかったのもくやしい。
彼らだけじっくり眺められるコーナーを作ってくれえ(笑)。
そして。
ゾウさんからんくんのフィギュアが欲しいと本気で思いました、まる。
からんくんに、胸を射貫かれました。
どうしよう、好み過ぎる……!!
2幕の女装っすよ、オンナノコアイドルっすよ!!
みやちゃんとかあーさとか、みんなきれいにオンナノコしてたと思うけど、あんまり観れてないっす。
からんくんに釘付けで……!
あれ、ゾウさん? 胸に顔付いてるよね?
キュートさが二次元。タカラヅカじゃなくて、アニメキャラみたい。
ビジュアルだけじゃなくて、歌っている表情や仕草、すべて含めてキャラっぽい。
ツンな感じがたまらん……あんなに女の子らしい丸い曲線で出来上がっていながら……他の骨張った3人に比べ、圧倒的に丸いのに女の子なのに、すげーツンツンしてるー、たまらんー、自分がかわいいことわかってて小悪魔してるー。
全部丸ごと好みだ……!! うおおお、このオンナノコ好きーー!!
男役に戻ったあとも、からんくん追いかけてドキドキしっぱなしでした。
くそお……。
ちっちゃくてかわいくて、歌ウマなんだぞー。くそお。たまらんわー。
2幕ではみなさん動物なんだけど、まさおさんのゆるさも含め、全ツとの違いの大きさに目眩がしてました……。
全ツの『Apasionado!!III』でも、たまきちやちゃぴが動物やってるじゃないですか。本気で踊ってるじゃないですか。硬派じゃないですか。シリアスじゃないですか。
同じ時期に、同じ組で、こっちはトップスターが、やってるわけですよ……ゆるいゆるい動物を……。
あー……。
面白いなあ、月組……。
ったく、まさおさんはかわいくて反則だしな。ったく、ったく!←文句言いつつ白旗上げている感
からんくんにかまけてて、みやちゃんたちを見られなかったのもくやしい。
彼らだけじっくり眺められるコーナーを作ってくれえ(笑)。
そして。
ゾウさんからんくんのフィギュアが欲しいと本気で思いました、まる。
必要なのはマッドさと小物感かな。@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
2016年4月14日 タカラヅカ で、今さらですが、『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の話。
や、話ぜんぜん途中だったし。
ちぎ、みゆ、だいもん、咲ちゃん、ときて次は、翔くん。
観柳@翔くんはイイ。
突き抜けた悪役というのは誰がやってもおいしくて、誰でもある程度は格好が付く。イロモノなんてのは、そーゆーもん。
だから翔くんが観柳役でイイ感じだからといって、彼が突然役者の才能が開花したとかサナギが蝶になったとか、そーゆーことは特に思わない。
実際、いつもと変わらずにヘタだなーと思う。
基本力のなさというか、役者として舞台人としての基礎値が低いなと。
なに喋ってんのか聴き取れないしなー。べちゃーっとした女の子声で喋るから。
だがしかし。
そういうところも含めて、翔くんは魅力的だと思う。
今回翔くん休演による、代役公演もあったわけだから。
代役のまなはるは、翔くんよりよっぽど芝居はうまいし、歌だっていい。小顔で手足長くて、スタイルもいい。顔だって、きれいだ。舞台度胸もある。
突然の代役なのに、遜色なく演じていて、事情を知らない人にはふつーに本役に見えたことだろう。
ぶっちゃけ、このまままなはる本役でもかまわない、くらいのレベルだった。
翔くんより早くに抜擢され、そこそこの扱い受けてきた子だもんな。そして、路線育ちでない分いろんな役割を果たしてきて、引き出しが多い。少年からじじいまでなんでも出来ちゃうもの。
美形悪役だって、ふつーに出来る。
わたしはまなはるスキーでもあるので、まなはるの観柳も好きだった。ジェラール山下@だいもんとの並びは、『アル・カポネ』での名コンビぶりもあって、それだけでもわくわくするくらいだ。
だけど。
萌えるのは、翔くん観柳だ。
アタマの悪い表現で悪いな。出来不出来でも好き嫌いでもなく、萌え度を判断基準にする(笑)。
役者としてはまなはるをより買っているのに、観柳に関してはへたっぴな翔くんがいい。
それは何故か。自問して、答えに行き着いたの。翔くんの方が萌える、と。
翔くん観柳には、狂気がある。
文学的だったり耽美だったりする狂気じゃなくて、もっとマンガ的なキ印、「こいつヤバイ」というアレな。
ガラスを爪で引っ掻くときの音みたいな生理的に耐えがたいモノ、キーーンと耳を突く不快音、そんな感じの狂気。
計算でも演技でもなく、生来持ったモノだと思う。
そういうふつーの人にないモノがあるのは、役者として武器になる。
わたしは、観柳という「少年マンガらしい悪役」に、翔くんの持つ狂気……生理的に「嫌な感じ」を求めた。
うーん、どうあがいても言葉が悪いな。「嫌な感じ」というのは翔くんのことを「嫌」なのではなくて。
観柳を見て「うっわ、こいつ嫌、嫌いっ!! キモっ」と思う、その感じを、翔くんがきちんと出してくれていることに、萌えるのよ。
翔くんが計算や演技でその「こいつ嫌、キモっ」感を出しているのではなく、持って生まれたモノが出ているだけだ、……と言っちゃうと「翔くん自身がキモいってこと?!」と誤解されそうだが。
そうじゃない、素の翔くんにはそんなの感じない、観柳を演じている翔くんにのみ感じるのよ。演じているときに感じるならそれは演技ではないのか、って、いやいややっぱし演技だとは思えない、ナチュラルボーンな部分だと思うのよ、ああもう説明難しい。
文章で端的に表現出来なくて申し訳ないが、わたしは翔くんの観柳が好きだ。
ヘタとかキモいとか言って、バカにしているわけではなくて、そういう部分も含めて、「観柳」というキャラクタを形作る必要不可欠な要素だと思うし、そういうキャラクタだから魅力的なんだ。
わたしは萌えを食して生きているので、今回は翔くんに生かしてもらったと思う。
や、肉体面ではふつーに食べ物を摂取して、生物として生きているけれど、精神面では萌えがないと生きていけないのよ。
日々なにかしら萌えを見つけ、萌えを食して「緑野こあら」になる。萌えもなく、ただ食物を摂取して排泄しているだけじゃ、わたしである意味がない。
わたしはわたしである以上、萌えを必要としている。
萌えにはいろんな面があって、一種類だけじゃない。
ちぎくんの妖精っぷりにドキドキしたり、みゆちゃんの乙女心にきゅんきゅんしたり、だいもんのだいもん力に感動したり、翼くんを見つめるヲトメ恋愛ハート(!)だったり、いろんな萌えを得て生きている。
いろんな萌えのなかの、かなりディープな、こあらったのこあらったらしい萌えハートが、観柳に大きく反応したのよ。
あー、観柳×ジェラール読みてえぇぇ。
という、実にアレな萌えですわ(笑)。
観柳は翔くんでなくてはならない。二次創作したい系の萌えが、そこにあるのよ。
そしてヲタクには、そういう意味での萌えはものすごーく重要なのよ。
や、話ぜんぜん途中だったし。
ちぎ、みゆ、だいもん、咲ちゃん、ときて次は、翔くん。
観柳@翔くんはイイ。
突き抜けた悪役というのは誰がやってもおいしくて、誰でもある程度は格好が付く。イロモノなんてのは、そーゆーもん。
だから翔くんが観柳役でイイ感じだからといって、彼が突然役者の才能が開花したとかサナギが蝶になったとか、そーゆーことは特に思わない。
実際、いつもと変わらずにヘタだなーと思う。
基本力のなさというか、役者として舞台人としての基礎値が低いなと。
なに喋ってんのか聴き取れないしなー。べちゃーっとした女の子声で喋るから。
だがしかし。
そういうところも含めて、翔くんは魅力的だと思う。
今回翔くん休演による、代役公演もあったわけだから。
代役のまなはるは、翔くんよりよっぽど芝居はうまいし、歌だっていい。小顔で手足長くて、スタイルもいい。顔だって、きれいだ。舞台度胸もある。
突然の代役なのに、遜色なく演じていて、事情を知らない人にはふつーに本役に見えたことだろう。
ぶっちゃけ、このまままなはる本役でもかまわない、くらいのレベルだった。
翔くんより早くに抜擢され、そこそこの扱い受けてきた子だもんな。そして、路線育ちでない分いろんな役割を果たしてきて、引き出しが多い。少年からじじいまでなんでも出来ちゃうもの。
美形悪役だって、ふつーに出来る。
わたしはまなはるスキーでもあるので、まなはるの観柳も好きだった。ジェラール山下@だいもんとの並びは、『アル・カポネ』での名コンビぶりもあって、それだけでもわくわくするくらいだ。
だけど。
萌えるのは、翔くん観柳だ。
アタマの悪い表現で悪いな。出来不出来でも好き嫌いでもなく、萌え度を判断基準にする(笑)。
役者としてはまなはるをより買っているのに、観柳に関してはへたっぴな翔くんがいい。
それは何故か。自問して、答えに行き着いたの。翔くんの方が萌える、と。
翔くん観柳には、狂気がある。
文学的だったり耽美だったりする狂気じゃなくて、もっとマンガ的なキ印、「こいつヤバイ」というアレな。
ガラスを爪で引っ掻くときの音みたいな生理的に耐えがたいモノ、キーーンと耳を突く不快音、そんな感じの狂気。
計算でも演技でもなく、生来持ったモノだと思う。
そういうふつーの人にないモノがあるのは、役者として武器になる。
わたしは、観柳という「少年マンガらしい悪役」に、翔くんの持つ狂気……生理的に「嫌な感じ」を求めた。
うーん、どうあがいても言葉が悪いな。「嫌な感じ」というのは翔くんのことを「嫌」なのではなくて。
観柳を見て「うっわ、こいつ嫌、嫌いっ!! キモっ」と思う、その感じを、翔くんがきちんと出してくれていることに、萌えるのよ。
翔くんが計算や演技でその「こいつ嫌、キモっ」感を出しているのではなく、持って生まれたモノが出ているだけだ、……と言っちゃうと「翔くん自身がキモいってこと?!」と誤解されそうだが。
そうじゃない、素の翔くんにはそんなの感じない、観柳を演じている翔くんにのみ感じるのよ。演じているときに感じるならそれは演技ではないのか、って、いやいややっぱし演技だとは思えない、ナチュラルボーンな部分だと思うのよ、ああもう説明難しい。
文章で端的に表現出来なくて申し訳ないが、わたしは翔くんの観柳が好きだ。
ヘタとかキモいとか言って、バカにしているわけではなくて、そういう部分も含めて、「観柳」というキャラクタを形作る必要不可欠な要素だと思うし、そういうキャラクタだから魅力的なんだ。
わたしは萌えを食して生きているので、今回は翔くんに生かしてもらったと思う。
や、肉体面ではふつーに食べ物を摂取して、生物として生きているけれど、精神面では萌えがないと生きていけないのよ。
日々なにかしら萌えを見つけ、萌えを食して「緑野こあら」になる。萌えもなく、ただ食物を摂取して排泄しているだけじゃ、わたしである意味がない。
わたしはわたしである以上、萌えを必要としている。
萌えにはいろんな面があって、一種類だけじゃない。
ちぎくんの妖精っぷりにドキドキしたり、みゆちゃんの乙女心にきゅんきゅんしたり、だいもんのだいもん力に感動したり、翼くんを見つめるヲトメ恋愛ハート(!)だったり、いろんな萌えを得て生きている。
いろんな萌えのなかの、かなりディープな、こあらったのこあらったらしい萌えハートが、観柳に大きく反応したのよ。
あー、観柳×ジェラール読みてえぇぇ。
という、実にアレな萌えですわ(笑)。
観柳は翔くんでなくてはならない。二次創作したい系の萌えが、そこにあるのよ。
そしてヲタクには、そういう意味での萌えはものすごーく重要なのよ。
愛と憎が支配する。@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
2016年4月15日 タカラヅカ 『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』にて、わたしの萌えどころは観柳@翔×ジェラール@だいもんというカップリングだった。
え、そこ?!
ふつーは加納(ジェラ山)×剣心@ちぎじゃないの? ヲトメハートを持つイケコちゃんはそのつもりで書いてるわよ?!(勝手に断言)
……わたしだって最初はそのつもりでいたわよ、ぶっちゃけ期待してたわよ、でもフタを開けてみたら違ったんだもん。
だって、剣心、加納さんに興味ナイじゃん。
つーか、加納さんが、誰からも興味を持たれてない。……うわ、かなしい。
物語において、いちばん盛り上がるのって、ひとの心の在り方なのよ。
愛とか憎とか。
人から人へ向ける感情、これによって物語の盛り上がり方が決まる。
長期連載の少年マンガとか、キャラクタがどんどん増えてあっちこっちで勝手にそれぞれバトルしたりしてて、主人公が何週も出てこなかったり、ライバル同士の試合の解説者になっていたりも、する。
それでも主人公が主人公たるのは、登場していなくても解説しかしてなくても、仲間やライバルたちの心が必ず主人公に向かっているからだ。
「待っていろ、あいつ(主人公)を倒すのはこの俺だ」とか「ここで背を向けたらあいつ(主人公)に顔向け出来ないからな」とか。ライバルにしろ仲間にしろ、心の要は主人公が押さえてある。
物語を作るとき、たとえ主人公がなにもしない箇所が長くあるとしても、主人公に愛憎を向けてエピソードを展開させなきゃいかんのよ。
脇役たちの行動の原動力が、主人公である。主人公がいないと、なにもはじまらないし、動いてない。
わたしはこの「主人公至上主義」があまり好きじゃなくてさ。
格上のライバルキャラが、この間のバトルで倒したはずの主人公のことを思い出して生き方を変えたりとか、関係性の薄い独立心の高いキャラまでもが主人公の言葉に揺れ動いたりとか、「えー、チガウやろ」と思うことも多々ある。
主人公と無関係に生きてるキャラがいてもええやん! と。
でも少年マンガってほんと、主人公に話を集約させたがるよなー。理屈もルールもわかるけどさー。
剣心もまた、主人公らしい主人公で。
登場人物みんな剣心に執着、剣心によって人生が変わる。剣心によって物事が変化する。
少年マンガによくある宿命のライバルってのは、主人公とライバルが両思いになっているのよ。
最初は主人公の片想いで、高みにいるライバルは主人公なんか歯牙にもかけてなかったりするけど、だんだんその実力やら才能やらを認めて、対等に闘う相手と認める。思いの濃度が釣り合う。
剣心のライバルキャラとして加納を配したのなら、本来はそうあるべき、ふたりの天秤は釣り合わなくてはならなかったの。
なのに、加納さんは横恋慕も中途半端で、維新の敵キャラとしても半端。
剣心からも誰からも、相手にされてない。
つまらんわー。
先述の通り、物語の盛り上がりって所詮人間同士の愛憎なのよ。
2番手の役が誰からも愛も憎も向けられてないし本人も向けていないんじゃ、盛り上がりようがない。
加納さんは剣心に執着しているけれど、朱音太夫@桃ひなとか薫@みゆちゃんとかにも浮つかせているので、その分剣心への執着が軽くなってしまっている。
加納の執着が軽いから、剣心もまた加納を軽くしか見ない。
つまらんわー。
という作品世界で。
加納……ジェラールにいちばん大きな関心を寄せているのが、観柳だ。
関心……「憎」の方ね。
観柳はまるまる1場面、彼の妄想だけで展開する場面がある。おかげで、彼の内面がよくわかるのよ。
観柳の妄想のなかの、ジェラールさんの大きさときたら。
他の人たちはみんなひとまとめで、ジェラ山さんだけ特別に蜂の巣にしたいのね。
どんだけジェラ山さん嫌いなん。
剣心よりも、ジェラールなのよ。
この物語の中で、剣心に興味がないのは観柳だけという事実。
みんなもれなく剣心剣心なのに。少年マンガってそういうもんなのに。
そして観柳ってば、原作ではちゃんと剣心と関わるのに。
イケコ作『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』では、観柳がこだわっている相手は、ジェラ山さん。
観柳に機会さえあれば、ジェラ山さんに報復行動に出るよね。今は立場上仕方なくしたがっているけれど。へこへこしているけれど。
許されれば、妄想を現実にしたいと思っている。……ヅカ版の観柳は所詮小悪党なので、ほんとうにやるかどうかは置くとして。
観柳→ジェラ山の間にのみ、濃ゆい感情があるのよ。ジェラ山さんに矢印向けてくれるのは観柳だけなのよ。
貴重じゃない? 尊いじゃない?
で、剣心だろうと蒼紫@れいこだろうと薫@みゆちゃんだろうと、いろんなとこで口説いて即振られている悲しいジェラ山さんが、唯一興味を持って「いない」相手が観柳なのよ。
ナニこの救いがたい関係。
萌えるでしょ? 萌えないはずがないわよね?
つーことで、観柳×ジェラール。
ジェラ山さんのあんまりな態度にキレた観柳が、強硬手段に出る。ドS対決。
憎が裏返って愛になる系の(笑)。
はー。SS読みたい。
え、そこ?!
ふつーは加納(ジェラ山)×剣心@ちぎじゃないの? ヲトメハートを持つイケコちゃんはそのつもりで書いてるわよ?!(勝手に断言)
……わたしだって最初はそのつもりでいたわよ、ぶっちゃけ期待してたわよ、でもフタを開けてみたら違ったんだもん。
だって、剣心、加納さんに興味ナイじゃん。
つーか、加納さんが、誰からも興味を持たれてない。……うわ、かなしい。
物語において、いちばん盛り上がるのって、ひとの心の在り方なのよ。
愛とか憎とか。
人から人へ向ける感情、これによって物語の盛り上がり方が決まる。
長期連載の少年マンガとか、キャラクタがどんどん増えてあっちこっちで勝手にそれぞれバトルしたりしてて、主人公が何週も出てこなかったり、ライバル同士の試合の解説者になっていたりも、する。
それでも主人公が主人公たるのは、登場していなくても解説しかしてなくても、仲間やライバルたちの心が必ず主人公に向かっているからだ。
「待っていろ、あいつ(主人公)を倒すのはこの俺だ」とか「ここで背を向けたらあいつ(主人公)に顔向け出来ないからな」とか。ライバルにしろ仲間にしろ、心の要は主人公が押さえてある。
物語を作るとき、たとえ主人公がなにもしない箇所が長くあるとしても、主人公に愛憎を向けてエピソードを展開させなきゃいかんのよ。
脇役たちの行動の原動力が、主人公である。主人公がいないと、なにもはじまらないし、動いてない。
わたしはこの「主人公至上主義」があまり好きじゃなくてさ。
格上のライバルキャラが、この間のバトルで倒したはずの主人公のことを思い出して生き方を変えたりとか、関係性の薄い独立心の高いキャラまでもが主人公の言葉に揺れ動いたりとか、「えー、チガウやろ」と思うことも多々ある。
主人公と無関係に生きてるキャラがいてもええやん! と。
でも少年マンガってほんと、主人公に話を集約させたがるよなー。理屈もルールもわかるけどさー。
剣心もまた、主人公らしい主人公で。
登場人物みんな剣心に執着、剣心によって人生が変わる。剣心によって物事が変化する。
少年マンガによくある宿命のライバルってのは、主人公とライバルが両思いになっているのよ。
最初は主人公の片想いで、高みにいるライバルは主人公なんか歯牙にもかけてなかったりするけど、だんだんその実力やら才能やらを認めて、対等に闘う相手と認める。思いの濃度が釣り合う。
剣心のライバルキャラとして加納を配したのなら、本来はそうあるべき、ふたりの天秤は釣り合わなくてはならなかったの。
なのに、加納さんは横恋慕も中途半端で、維新の敵キャラとしても半端。
剣心からも誰からも、相手にされてない。
つまらんわー。
先述の通り、物語の盛り上がりって所詮人間同士の愛憎なのよ。
2番手の役が誰からも愛も憎も向けられてないし本人も向けていないんじゃ、盛り上がりようがない。
加納さんは剣心に執着しているけれど、朱音太夫@桃ひなとか薫@みゆちゃんとかにも浮つかせているので、その分剣心への執着が軽くなってしまっている。
加納の執着が軽いから、剣心もまた加納を軽くしか見ない。
つまらんわー。
という作品世界で。
加納……ジェラールにいちばん大きな関心を寄せているのが、観柳だ。
関心……「憎」の方ね。
観柳はまるまる1場面、彼の妄想だけで展開する場面がある。おかげで、彼の内面がよくわかるのよ。
観柳の妄想のなかの、ジェラールさんの大きさときたら。
他の人たちはみんなひとまとめで、ジェラ山さんだけ特別に蜂の巣にしたいのね。
どんだけジェラ山さん嫌いなん。
剣心よりも、ジェラールなのよ。
この物語の中で、剣心に興味がないのは観柳だけという事実。
みんなもれなく剣心剣心なのに。少年マンガってそういうもんなのに。
そして観柳ってば、原作ではちゃんと剣心と関わるのに。
イケコ作『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』では、観柳がこだわっている相手は、ジェラ山さん。
観柳に機会さえあれば、ジェラ山さんに報復行動に出るよね。今は立場上仕方なくしたがっているけれど。へこへこしているけれど。
許されれば、妄想を現実にしたいと思っている。……ヅカ版の観柳は所詮小悪党なので、ほんとうにやるかどうかは置くとして。
観柳→ジェラ山の間にのみ、濃ゆい感情があるのよ。ジェラ山さんに矢印向けてくれるのは観柳だけなのよ。
貴重じゃない? 尊いじゃない?
で、剣心だろうと蒼紫@れいこだろうと薫@みゆちゃんだろうと、いろんなとこで口説いて即振られている悲しいジェラ山さんが、唯一興味を持って「いない」相手が観柳なのよ。
ナニこの救いがたい関係。
萌えるでしょ? 萌えないはずがないわよね?
つーことで、観柳×ジェラール。
ジェラ山さんのあんまりな態度にキレた観柳が、強硬手段に出る。ドS対決。
憎が裏返って愛になる系の(笑)。
はー。SS読みたい。
銀うねうね以外不可!だったのに?@エリザベート
2016年4月16日 タカラヅカ このサイトは画像を自在には貼れないので冒頭部分のみコピペ。
宙組『エリザベート』の製作発表会があったらしい、てのはTwitter他で見かけてたけど。
コピペする際に、はじめてちゃんと画像を見た。
つまり。
トートの髪色……?!
えーと。
トートってのは、白系の髪でなきゃいけない、んじゃなかったの……??
や、歴代トートはそれぞれみんな髪色が違っていて、「次のトートは何色かしら?」と言われるくらいに、決まった色はなかったのだけど。
でも、輝度の高い色、というのはお約束だったみたいで。
銀、金、薄青……というように、なにかしら輝く色だったのね。
わたしはそれが不満だった。
黄泉の帝王、死、なんだから、黒髪がイメージ。マンガやアニメなら絶対黒髪のはず。
トートを演じる人のキャラクタ的に銀髪や青が似合う場合もあるけど……黒が似合う人だっていた。
てゆーか、水しぇんは黒だろ絶対!!
と、当時思ってたんだもん。
水くんに似合うのは耽美な黒。トートは黒が似合う、水くんにも黒が似合う、なのになんで黒じゃダメなの?
マリコさんだって、ものすげー色のカツラで、顔色とその他との合わせ技でものすげーことになっていた……黒髪に出来たらあそこまで悲惨なことにはならなかったのに、歌のいっちゃん、タカラヅカ的トート像のマリコってことで差別化するためにも髪色は正反対の黒がいい……って、初演年からすでに言われていたのに、それでも黒は禁止だった。
イケコのこだわりで。
そう聞かされていた。
イケコが黒髪を許さない、トートは銀髪基本のバリエーション、水くんは組カラーの緑、ちょ、そこで組カラーはないでしょう!! 仕方ないよイケコだし、てな会話を当時あちらこちらで耳にしたっけ。
黒、いいんだ……。
よくなったんだ……。
黒のストレートロングって、水しぇんで見たかったやつだ……。
イケコ……今OKするなら、何故水しぇんのときにOKしてくんなかったんだ……。見たかったよ、黒髪水しぇん……。
と、宙組関係ないとこで盛大に引っかかりました(笑)。
念願の黒髪!!
「イケコのこだわり」でポスターが微妙なのもいつものことなので、そこはキニシナイ! 舞台は素敵なはずだから!
宙組『エリザベート』、楽しみです。
宙組公演 三井住友VISAカード ミュージカル
『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』制作発表会
2016/04/16
4月15日(金)、宝塚歌劇宙組公演 三井住友VISAカード ミュージカル『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』の制作発表会が行われました。
(以下略)
宙組『エリザベート』の製作発表会があったらしい、てのはTwitter他で見かけてたけど。
コピペする際に、はじめてちゃんと画像を見た。
つまり。
トートの髪色……?!
えーと。
トートってのは、白系の髪でなきゃいけない、んじゃなかったの……??
や、歴代トートはそれぞれみんな髪色が違っていて、「次のトートは何色かしら?」と言われるくらいに、決まった色はなかったのだけど。
でも、輝度の高い色、というのはお約束だったみたいで。
銀、金、薄青……というように、なにかしら輝く色だったのね。
わたしはそれが不満だった。
黄泉の帝王、死、なんだから、黒髪がイメージ。マンガやアニメなら絶対黒髪のはず。
トートを演じる人のキャラクタ的に銀髪や青が似合う場合もあるけど……黒が似合う人だっていた。
てゆーか、水しぇんは黒だろ絶対!!
と、当時思ってたんだもん。
水くんに似合うのは耽美な黒。トートは黒が似合う、水くんにも黒が似合う、なのになんで黒じゃダメなの?
マリコさんだって、ものすげー色のカツラで、顔色とその他との合わせ技でものすげーことになっていた……黒髪に出来たらあそこまで悲惨なことにはならなかったのに、歌のいっちゃん、タカラヅカ的トート像のマリコってことで差別化するためにも髪色は正反対の黒がいい……って、初演年からすでに言われていたのに、それでも黒は禁止だった。
イケコのこだわりで。
そう聞かされていた。
イケコが黒髪を許さない、トートは銀髪基本のバリエーション、水くんは組カラーの緑、ちょ、そこで組カラーはないでしょう!! 仕方ないよイケコだし、てな会話を当時あちらこちらで耳にしたっけ。
黒、いいんだ……。
よくなったんだ……。
黒のストレートロングって、水しぇんで見たかったやつだ……。
イケコ……今OKするなら、何故水しぇんのときにOKしてくんなかったんだ……。見たかったよ、黒髪水しぇん……。
と、宙組関係ないとこで盛大に引っかかりました(笑)。
念願の黒髪!!
「イケコのこだわり」でポスターが微妙なのもいつものことなので、そこはキニシナイ! 舞台は素敵なはずだから!
宙組『エリザベート』、楽しみです。
原作のお馴染みキャラに扮するって。@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
2016年4月17日 タカラヅカ 『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』のキャラについて、順番に思うところを語るシリーズ、これでラストかな~。
……けど、原作のお馴染みキャラたちって、こういうお祭り公演では特にやることがないというか、にぎやかしでしかないんだよな。
左之助@大ちゃんはまさにソレ。
剣心@ちぎくんの相方だから、原作では重要だけど、独立した短編では活躍しようがないってゆーか、「ただいるだけ」になっちゃうのなー。
敵対しているならまだしも、仲間キャラだとなー。
そういう意味で、斎藤@咲ちゃんと左之助は、「原作のキャラ再現」以外に仕事がなくて気の毒。
特に左之助は登場シーンが最大の見せ場で、それ以外はモブに近い扱いだもんなあ。まんべんなく登場して後半に銀橋ソロのある斎藤よりも、分が悪い。
でも、左之助が左之助らしく登場して、あとはなんとなく画面にいる、ってだけで十分いい仕事をしていると思う。原作度が上がるんだもん。
大ちゃんの大きさ、明るさがいい方向に作用した、まさに当たり役だよな。
初日はその自己紹介場面でハチマキが背中を隠してしまって、せっかくの「悪」の字が見えにくかったんだけど、次からはちゃんとハチマキまで気を遣って、背中がよく見えるように見得を切るようになって、「おお、改善されている……!」と感心したっけ。
左之助は少年マンガの宿命で、まだ10代の少年なんだよねえ。日本の少年マンガは無理矢理登場人物の年齢設定を子どもにするからな~。
なのに、安易な実写ドラマ化では、小学生を高校生に変更したり、高校生をアラサーの俳優に演じさせたりするんだもんなー。
左之助も、映画版では30代の俳優がやってたよな?
その点タカラジェンヌはフェアリーだから、年齢がなくてよりアニメ的だ。
ビジュアルを楽しめるだけでも素晴らしい。
ストーリーに関係あるけど、恵@せしこの物語上の扱いは、意外に軽かった気がする。
阿片「蜘蛛の巣」が原作以上にトンデモ兵器扱いになっていて、恵の立場がよりおかしくなったせい?
せしこはさすがの美貌で、原作再現度高い。ほんとに、これで声が良ければなあ。元男役のせしこの弱点は、最後まで「声」だったなあと。
蒼紫@れいことお庭番衆は、にぎやかしとしてほんといい仕事したなと。
れいこはこれからの人生で、「『るろうに剣心』の蒼紫役をやった」ってずっと残るんだわ。タカラジェンヌとしても、その後芸能活動を続けるにしろ。
それくらいインパクトの強い役とビジュアルだった。美形は正義。
わたしは般若@レオ様が好み過ぎて、れいこ見るよりレオ様見るのに必死だったかも。
はー、かっこいいわあ、レオ様……。隈取りメイクだろうとなんだろうと、顔立ちの美しさ半端ナイ。そしてあの動き、ポージング……かっこいいぃぃぃぃ!!
客席降りですぐそばに来てくれたときは、息が止まるかと……!
原作キャラの中で、かなり感心したのが弥彦@みちるちゃん。
すごいうまい!!
スカステで飽きるほど流れている赤べこの牛鍋宣伝では、少年にはまったく見えないし、いろんな意味で相当微妙なのに。
舞台の上ではすごくいい。
わたし、弥彦の銀橋で泣けるんですけど。
亡き父と母を語り、「強くなりたい」と拳を握る少年。そのプライドの高さと、切ない現実。
「畜生!」と罵るのは、くやしいのは、自分自身のふがいなさ。
わたし、悔し泣きする人って好きなの。
自分がそういうのと無縁だから、あこがれる。
くやしい、と思うのは、向上心があるから。高みを望み、至らなくて歯がみする。自分に対して怒りを持つ。
わたしならくやしがる以前に、望まない。最初からあきらめる。どうせわたしなんて、って、後ろ向きに。
失敗して悔しがれる人って、努力した人だけなのよ。なにもしなかったら、ダメでも悔しくなんかない。ふーん、で済む。わたしはいつもそう。がんばらないから、悔しくもない。そして、そんな自分に後ろめたさを感じている。いつも、いつも。
だから、悔し泣きする人が好き。
悔しいと思うくらい、泣くくらい、一生懸命な人。転ぶことを恐れずに、全力疾走出来る人。
弥彦は、そういう男の子。
苛立っているのは時代に、そして、そんな時代の中でなにも出来ずにいる自分に。
がんばれ男の子。己を律する強い気概は、いつかきっと君を強くする。
だから剣心は、クソ生意気なこの少年を、愛しくて仕方ない目で見るんだろう。
弥彦が棘だらけなのは、自分自身を赦してないからだ。居場所を与え、自分を磨く機会を与えれば、棘を収め、心根のまっすぐさをそのまま表す優しい少年になるはず。
みちるちゃんが、めちゃくちゃうまい。
少年の矜持、やせ我慢、生意気だったりおどけたりする様……わーん、この子かわいいわ、愛しいわ。
みちるちゃんって化けるタイプの役者なのね。素顔からかけ離れまくってる。
……でも、新公の薫役はそれほどよくもなかったような。お手本にしばられちゃうのかな。
二度目の銀橋、釈放された剣心を薫と一緒に迎えに来るところも好きよ。
泣いている薫の様子を、ゼスチャーで表すところ、うまくてかわいくて、大好き。
ただ、貸切とか千秋楽とか、お遊びでゼスチャーを大袈裟にするのは「チガウ」と思う。洟かんだりとか、それはやりすぎ。不要なことを「笑いを取るためだけに」「ウケ狙いのためだけに」やるのは、役者としてどうかと思う。滑稽だからと笑う観客はいるけど、わたしは不快感。
最初の方の芝居がよかったな。せっかくうまい子なのに、ああいうアドリブをするのは残念。
えーと、これで主立ったキャラ感想は書けたことになるかな。
……けど、原作のお馴染みキャラたちって、こういうお祭り公演では特にやることがないというか、にぎやかしでしかないんだよな。
左之助@大ちゃんはまさにソレ。
剣心@ちぎくんの相方だから、原作では重要だけど、独立した短編では活躍しようがないってゆーか、「ただいるだけ」になっちゃうのなー。
敵対しているならまだしも、仲間キャラだとなー。
そういう意味で、斎藤@咲ちゃんと左之助は、「原作のキャラ再現」以外に仕事がなくて気の毒。
特に左之助は登場シーンが最大の見せ場で、それ以外はモブに近い扱いだもんなあ。まんべんなく登場して後半に銀橋ソロのある斎藤よりも、分が悪い。
でも、左之助が左之助らしく登場して、あとはなんとなく画面にいる、ってだけで十分いい仕事をしていると思う。原作度が上がるんだもん。
大ちゃんの大きさ、明るさがいい方向に作用した、まさに当たり役だよな。
初日はその自己紹介場面でハチマキが背中を隠してしまって、せっかくの「悪」の字が見えにくかったんだけど、次からはちゃんとハチマキまで気を遣って、背中がよく見えるように見得を切るようになって、「おお、改善されている……!」と感心したっけ。
左之助は少年マンガの宿命で、まだ10代の少年なんだよねえ。日本の少年マンガは無理矢理登場人物の年齢設定を子どもにするからな~。
なのに、安易な実写ドラマ化では、小学生を高校生に変更したり、高校生をアラサーの俳優に演じさせたりするんだもんなー。
左之助も、映画版では30代の俳優がやってたよな?
その点タカラジェンヌはフェアリーだから、年齢がなくてよりアニメ的だ。
ビジュアルを楽しめるだけでも素晴らしい。
ストーリーに関係あるけど、恵@せしこの物語上の扱いは、意外に軽かった気がする。
阿片「蜘蛛の巣」が原作以上にトンデモ兵器扱いになっていて、恵の立場がよりおかしくなったせい?
せしこはさすがの美貌で、原作再現度高い。ほんとに、これで声が良ければなあ。元男役のせしこの弱点は、最後まで「声」だったなあと。
蒼紫@れいことお庭番衆は、にぎやかしとしてほんといい仕事したなと。
れいこはこれからの人生で、「『るろうに剣心』の蒼紫役をやった」ってずっと残るんだわ。タカラジェンヌとしても、その後芸能活動を続けるにしろ。
それくらいインパクトの強い役とビジュアルだった。美形は正義。
わたしは般若@レオ様が好み過ぎて、れいこ見るよりレオ様見るのに必死だったかも。
はー、かっこいいわあ、レオ様……。隈取りメイクだろうとなんだろうと、顔立ちの美しさ半端ナイ。そしてあの動き、ポージング……かっこいいぃぃぃぃ!!
客席降りですぐそばに来てくれたときは、息が止まるかと……!
原作キャラの中で、かなり感心したのが弥彦@みちるちゃん。
すごいうまい!!
スカステで飽きるほど流れている赤べこの牛鍋宣伝では、少年にはまったく見えないし、いろんな意味で相当微妙なのに。
舞台の上ではすごくいい。
わたし、弥彦の銀橋で泣けるんですけど。
亡き父と母を語り、「強くなりたい」と拳を握る少年。そのプライドの高さと、切ない現実。
「畜生!」と罵るのは、くやしいのは、自分自身のふがいなさ。
わたし、悔し泣きする人って好きなの。
自分がそういうのと無縁だから、あこがれる。
くやしい、と思うのは、向上心があるから。高みを望み、至らなくて歯がみする。自分に対して怒りを持つ。
わたしならくやしがる以前に、望まない。最初からあきらめる。どうせわたしなんて、って、後ろ向きに。
失敗して悔しがれる人って、努力した人だけなのよ。なにもしなかったら、ダメでも悔しくなんかない。ふーん、で済む。わたしはいつもそう。がんばらないから、悔しくもない。そして、そんな自分に後ろめたさを感じている。いつも、いつも。
だから、悔し泣きする人が好き。
悔しいと思うくらい、泣くくらい、一生懸命な人。転ぶことを恐れずに、全力疾走出来る人。
弥彦は、そういう男の子。
苛立っているのは時代に、そして、そんな時代の中でなにも出来ずにいる自分に。
がんばれ男の子。己を律する強い気概は、いつかきっと君を強くする。
だから剣心は、クソ生意気なこの少年を、愛しくて仕方ない目で見るんだろう。
弥彦が棘だらけなのは、自分自身を赦してないからだ。居場所を与え、自分を磨く機会を与えれば、棘を収め、心根のまっすぐさをそのまま表す優しい少年になるはず。
みちるちゃんが、めちゃくちゃうまい。
少年の矜持、やせ我慢、生意気だったりおどけたりする様……わーん、この子かわいいわ、愛しいわ。
みちるちゃんって化けるタイプの役者なのね。素顔からかけ離れまくってる。
……でも、新公の薫役はそれほどよくもなかったような。お手本にしばられちゃうのかな。
二度目の銀橋、釈放された剣心を薫と一緒に迎えに来るところも好きよ。
泣いている薫の様子を、ゼスチャーで表すところ、うまくてかわいくて、大好き。
ただ、貸切とか千秋楽とか、お遊びでゼスチャーを大袈裟にするのは「チガウ」と思う。洟かんだりとか、それはやりすぎ。不要なことを「笑いを取るためだけに」「ウケ狙いのためだけに」やるのは、役者としてどうかと思う。滑稽だからと笑う観客はいるけど、わたしは不快感。
最初の方の芝居がよかったな。せっかくうまい子なのに、ああいうアドリブをするのは残念。
えーと、これで主立ったキャラ感想は書けたことになるかな。
ある視点・ある出会いの話。@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
2016年4月18日 タカラヅカ 『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』のいいところは、モブがおのおの個性を出して、長時間舞台上にいる、ということ。
リピートしていると、モブの下級生をじっくり観られて楽しい。
わたしは目もアタマも悪いので、人の顔覚えが悪い。わかんない下級生もいっぱいいるし、知っていても記憶に残らない生徒もきっといっぱいいる。
そんなわたしの、ある視点。
初日はストーリーも追うし、だいもんも翼くんも気になるけれど、できる限り組子のチェックもする。目立つ役があると「あれは誰?」ってオペラグラスを向ける。
初日
観柳@翔くんが連れている男の子ふたり、美形っぽいぞ。よく見えなかった、次回チェック。
比留間組はレオ様、まちくん、おーじ、叶くん、縣くんが目立つ。
道場襲撃時に下級生を加えて水増しされるけど、加わった子たちはあまり目に入ってこない。
赤べこ、主立った下級生は比留間組と店員だから、客はさらにモブ感強いな。
加納の影? 誰だ? 知らない子……出番短っ。あんま好みじゃない。
2回目
観柳の部下、ひとりは好みの顔立ち、あれが星加くんか! もうひとりは凰華くん……どっかで見た名前……ああ、加納の影なー。
比留間組、前述の他、すわっちもよく目につく、もうひとりのハムスターみたいな少年がたわしくんなー。
あとはなんかビミョー……。でも、みんな活き活きしてる。楽しそうだな。
3回目・代役公演
玉突き代役で式尉@まなはるの位置に入ることになった子、なんか見たことある字面? ……ああ、加納の影だ。
ここでようやく認識。
第一段階。
突然の代役は、わたしみたいなアタマの悪い人間でも個別認識に至るわな。大きなことだもの。「とりあえず新公の子を使ってお茶濁し」ではなく、まったく無関係な下級生を選んでいるあたり、ガチな配役っぽいし。
凰華くんは初日と2回目で点呼だけはしていたけれど、個別認識には至ってなかった。
本役が加納の影で新公が剣心の影、そして代役で式尉って、身体能力高いダンサーってことよね? お庭番衆は踊れる人しか配役されてないわけだし。
わたしが観たのが代役入って3日目だったので、もう違和感なく式尉役を務めていた。代役初日に観た人の話じゃ、相当ぼろぼろだったらしいけど……わずかな間に、ちゃんと追いついてきていた。
えー、凰華くんを個別認識した式尉代役の第一印象。
顔でかっ。
……すみませんすみません、お庭番衆だから、顔しか見えないじゃないですか。仮面取ったりとか、「顔」だけがクローズアップされるじゃないですか。隈取りメイクしてるから、顔立ちよりも「顔」自体……フェイスラインが強調される。
それに、小顔のまなはるの位置に入るわけだから、どうしても目が比べてしまうし。
んで、ふつーに踊っているから、悪目立ちもせず、「顔のでかい子」という特徴をインプットすることで、わたしの海馬は認識完了する。……顔立ち自体は、好みではない、と。
隈取りメイクでわかりにくいけど、初日に加納の影が登場したとき「あれ誰だ?」とオペラでチェックもしていたし、観柳の部下にしろ「好みの顔が星加くんだから、星加くんでない方」という識別していたくらいだから……好みの顔ではないらしい。
これら一連の作業で、わたしのなかで「まなはるの代役やってる、凰華くんって何者?」には答えが出、そこで彼への疑問・興味は消失した。
だが、そのあとももちろん観劇は続く。チケット取り過ぎたから(笑)、週一以上のペースで劇場へ通う。
作品は所詮「イケコ・オリジナル」、パッケージが派手なだけの駄作だ。作品自体に感動が少ない。
中身ではなく、派手なパッケージを楽しむ作りだもん、アタマを空っぽにしてわちゃわちゃしているいろんなところを観て楽しむ。
ご贔屓がいないから、いろんなところを観られるわー、こんなにフラットに雪組を見られるっていいわねえ。
てな観劇姿勢なので、大勢口はメインをあまり観ず、その後ろのモブのみなさんを観るのに必死になる。
4回目
比留間組の点呼に燃える。名前を一致させるというより、舞台上での動きとかキャラを楽しむ。
博打場面にはいない、襲撃場面で加わるメンバーにひとり、気になる子がいる。
きれいってわけじゃないけど、目に入って仕方ない。
比留間組はじっとしていないから、顔までよく見えないことが多く、動きで認識する感じ。
赤べこのモブはいろいろとひどいなー。翼くんとかたっちーとかはいるけど、それ以外は基礎値の低い子たちが全員ここにぶっ込まれているからなー。
そのなかに、うまくないなりに、目に付く子がいるなー。
5回目
比留間組の目に付く子の動き、トレース完了。襲撃時に加わったメンバーは基礎値の低い子たち(人数水増し目的の下級生たち)だからいろいろ残念なんだけど、そのなかで所作に無理がないから目に付くんだわ。
ビジュアルも調ってる。整う、ではなくて、調う。三枚目の三下として違和感ない姿と動き。いわゆる美形じゃないし、好みの顔でもないし、てゆーか顔大きいけど……ん? 顔大きい……あれ? あれって凰華くんじゃね……?
あれ。赤べこの違和感ある旦那、ひょっとして比留間組のあの子じゃね?
6回目
例の三下くん、凰華くんだわ……。彼は観柳の部下役だから、比留間組にはいないと思い込んでた。
いや、比留間組水増し隊に星加くんがいることはすぐにわかってたんだけどね、顔が好みだから。そっか、同じ観柳の部下役の星加くんがいるくらいなんだから、凰華くんもいるか。
気づかなかった言い訳としては、星加くんが残念極まりないへっぽこぶりで「水増し隊」らしいのに比べ、凰華くんの三下ぶりは妙に決まってて、レオ様たちレギュラー陣の方に近いと思う。水増し隊なのにレギュラー陣っぽい収まりの悪さっちゅーか、わたしののーみそが処理しきれないあたりにいる感じがね……。
赤べこの方もさすがにわかる、前から目について仕方ない旦那さん、あれ凰華くんだ……。に、似合ってねー……。
3回目の代役で「個別認識した!」とか思っておきながら、他の役に気づくの遅っ。結局、プログラムに名前載ってる役しかわかってなかったんじゃん。
名前のないモブを認識するまで、こんだけかかるのか。アタマ悪いと大変。
けっこう初期から目に付いていた子だった。そして、「顔が好みではない」という一点から、あらゆる場面で認識に遅れが生じた模様。どんだけ視野狭いの。
いやあ、比留間組のあの子が凰華くんだ、と自覚したときの「おおっ」という感じが楽しくてね。
前もって見ていたし気になっていたし、眺めるのを楽しみにしていたのに、何故かピースがうまくはまらないままで、それがうまく噛み合って、すべてがクリアになったときの快感っていうか。
モブ眺めるの楽しいなあ。知らない下級生と出会えるのは楽しいなあ。
わたしがアタマ悪くて、一発ですべての出演者の顔を認識出来ないゆえに、感じられる楽しみ方なんだけど(笑)。このピースが埋まっていく感じは癖になるっす。
翼くんもそうだけど、好みの顔じゃないのに目を奪われる子ってのは、やっぱりどこか好みなんだろうなあ。
リピートしていると、モブの下級生をじっくり観られて楽しい。
わたしは目もアタマも悪いので、人の顔覚えが悪い。わかんない下級生もいっぱいいるし、知っていても記憶に残らない生徒もきっといっぱいいる。
そんなわたしの、ある視点。
初日はストーリーも追うし、だいもんも翼くんも気になるけれど、できる限り組子のチェックもする。目立つ役があると「あれは誰?」ってオペラグラスを向ける。
初日
観柳@翔くんが連れている男の子ふたり、美形っぽいぞ。よく見えなかった、次回チェック。
比留間組はレオ様、まちくん、おーじ、叶くん、縣くんが目立つ。
道場襲撃時に下級生を加えて水増しされるけど、加わった子たちはあまり目に入ってこない。
赤べこ、主立った下級生は比留間組と店員だから、客はさらにモブ感強いな。
加納の影? 誰だ? 知らない子……出番短っ。あんま好みじゃない。
2回目
観柳の部下、ひとりは好みの顔立ち、あれが星加くんか! もうひとりは凰華くん……どっかで見た名前……ああ、加納の影なー。
比留間組、前述の他、すわっちもよく目につく、もうひとりのハムスターみたいな少年がたわしくんなー。
あとはなんかビミョー……。でも、みんな活き活きしてる。楽しそうだな。
3回目・代役公演
玉突き代役で式尉@まなはるの位置に入ることになった子、なんか見たことある字面? ……ああ、加納の影だ。
ここでようやく認識。
第一段階。
突然の代役は、わたしみたいなアタマの悪い人間でも個別認識に至るわな。大きなことだもの。「とりあえず新公の子を使ってお茶濁し」ではなく、まったく無関係な下級生を選んでいるあたり、ガチな配役っぽいし。
凰華くんは初日と2回目で点呼だけはしていたけれど、個別認識には至ってなかった。
本役が加納の影で新公が剣心の影、そして代役で式尉って、身体能力高いダンサーってことよね? お庭番衆は踊れる人しか配役されてないわけだし。
わたしが観たのが代役入って3日目だったので、もう違和感なく式尉役を務めていた。代役初日に観た人の話じゃ、相当ぼろぼろだったらしいけど……わずかな間に、ちゃんと追いついてきていた。
えー、凰華くんを個別認識した式尉代役の第一印象。
顔でかっ。
……すみませんすみません、お庭番衆だから、顔しか見えないじゃないですか。仮面取ったりとか、「顔」だけがクローズアップされるじゃないですか。隈取りメイクしてるから、顔立ちよりも「顔」自体……フェイスラインが強調される。
それに、小顔のまなはるの位置に入るわけだから、どうしても目が比べてしまうし。
んで、ふつーに踊っているから、悪目立ちもせず、「顔のでかい子」という特徴をインプットすることで、わたしの海馬は認識完了する。……顔立ち自体は、好みではない、と。
隈取りメイクでわかりにくいけど、初日に加納の影が登場したとき「あれ誰だ?」とオペラでチェックもしていたし、観柳の部下にしろ「好みの顔が星加くんだから、星加くんでない方」という識別していたくらいだから……好みの顔ではないらしい。
これら一連の作業で、わたしのなかで「まなはるの代役やってる、凰華くんって何者?」には答えが出、そこで彼への疑問・興味は消失した。
だが、そのあとももちろん観劇は続く。チケット取り過ぎたから(笑)、週一以上のペースで劇場へ通う。
作品は所詮「イケコ・オリジナル」、パッケージが派手なだけの駄作だ。作品自体に感動が少ない。
中身ではなく、派手なパッケージを楽しむ作りだもん、アタマを空っぽにしてわちゃわちゃしているいろんなところを観て楽しむ。
ご贔屓がいないから、いろんなところを観られるわー、こんなにフラットに雪組を見られるっていいわねえ。
てな観劇姿勢なので、大勢口はメインをあまり観ず、その後ろのモブのみなさんを観るのに必死になる。
4回目
比留間組の点呼に燃える。名前を一致させるというより、舞台上での動きとかキャラを楽しむ。
博打場面にはいない、襲撃場面で加わるメンバーにひとり、気になる子がいる。
きれいってわけじゃないけど、目に入って仕方ない。
比留間組はじっとしていないから、顔までよく見えないことが多く、動きで認識する感じ。
赤べこのモブはいろいろとひどいなー。翼くんとかたっちーとかはいるけど、それ以外は基礎値の低い子たちが全員ここにぶっ込まれているからなー。
そのなかに、うまくないなりに、目に付く子がいるなー。
5回目
比留間組の目に付く子の動き、トレース完了。襲撃時に加わったメンバーは基礎値の低い子たち(人数水増し目的の下級生たち)だからいろいろ残念なんだけど、そのなかで所作に無理がないから目に付くんだわ。
ビジュアルも調ってる。整う、ではなくて、調う。三枚目の三下として違和感ない姿と動き。いわゆる美形じゃないし、好みの顔でもないし、てゆーか顔大きいけど……ん? 顔大きい……あれ? あれって凰華くんじゃね……?
あれ。赤べこの違和感ある旦那、ひょっとして比留間組のあの子じゃね?
6回目
例の三下くん、凰華くんだわ……。彼は観柳の部下役だから、比留間組にはいないと思い込んでた。
いや、比留間組水増し隊に星加くんがいることはすぐにわかってたんだけどね、顔が好みだから。そっか、同じ観柳の部下役の星加くんがいるくらいなんだから、凰華くんもいるか。
気づかなかった言い訳としては、星加くんが残念極まりないへっぽこぶりで「水増し隊」らしいのに比べ、凰華くんの三下ぶりは妙に決まってて、レオ様たちレギュラー陣の方に近いと思う。水増し隊なのにレギュラー陣っぽい収まりの悪さっちゅーか、わたしののーみそが処理しきれないあたりにいる感じがね……。
赤べこの方もさすがにわかる、前から目について仕方ない旦那さん、あれ凰華くんだ……。に、似合ってねー……。
3回目の代役で「個別認識した!」とか思っておきながら、他の役に気づくの遅っ。結局、プログラムに名前載ってる役しかわかってなかったんじゃん。
名前のないモブを認識するまで、こんだけかかるのか。アタマ悪いと大変。
けっこう初期から目に付いていた子だった。そして、「顔が好みではない」という一点から、あらゆる場面で認識に遅れが生じた模様。どんだけ視野狭いの。
いやあ、比留間組のあの子が凰華くんだ、と自覚したときの「おおっ」という感じが楽しくてね。
前もって見ていたし気になっていたし、眺めるのを楽しみにしていたのに、何故かピースがうまくはまらないままで、それがうまく噛み合って、すべてがクリアになったときの快感っていうか。
モブ眺めるの楽しいなあ。知らない下級生と出会えるのは楽しいなあ。
わたしがアタマ悪くて、一発ですべての出演者の顔を認識出来ないゆえに、感じられる楽しみ方なんだけど(笑)。このピースが埋まっていく感じは癖になるっす。
翼くんもそうだけど、好みの顔じゃないのに目を奪われる子ってのは、やっぱりどこか好みなんだろうなあ。
歌がうまくても歌ウマとは限らない、と知った話。
2016年4月19日 タカラヅカ わたし、歌がうまい人は、ずっとうまいものだと思ってた。
文化祭でも新公でも『エンカレ』でもなんでもいい、ぶわっとうまい歌を聴かせてくれた人は歌ウマだと思っていた。
若い時点でうまいのだから、ここからさらに研鑽を重ね、さらにうまくなる未来しかない! ……のだから、うまい人はうまいままだと思っていたんだ。
でも、そうじゃないんだね。
そのときその1曲をうまく歌えたからといって、歌ウマとは限らない。
たまたまうまく歌えたとか、たまたま得意な曲だったとか?
理由はわからないが、わずかな機会だけで決めつけてはいけない、ということ。
当たり前のことなのかな。
でもわたしは、それに気づくまでけっこう時間がかかった。
うまく歌を歌える人は歌ウマだと思い込んでいた。
たとえ1曲だけでもうまく歌えるということは、歌を歌う基本的な才能は持ち合わせているということで、先天的に音痴とか声が出ないとか、そんな状況ではない、ということよね。
歌うことが出来る素地があるのに、だから実際歌をうまく歌えたときもあるのに、その後「音痴」とか「歌えない」くくりにされてしまうスターがいる不思議。
なんでなんだろ?
努力の問題? 歌い込めばうまく歌える、練習が足りないとあまりうまく歌えない?
うまく歌えたときは努力していて、その後音痴呼ばわりされるようになったのは、お稽古不足?
タカラジェンヌはみんな努力家で、みんなお稽古しまくっているイメージなので、そのへんはよくわからない。
なんでなんだろ?
デビューが「歌ウマ」で、その後「歌ヘタ」になるのは、どうしてなんだろう?
うまい歌を歌ってみんなから注目されれば、お稽古だってとびきりするだろうし。
露出が上がるといろんなタイプの歌を歌わなくてはならなくなるから、「たまたま1曲だけうまく歌えた」レベルの人だと、「実は歌苦手」がばれてしまうってことなのかしら。
このパターンで、いちばん衝撃的だったのが、咲ちゃん。
彼の鮮烈なデビューは、新人公演『マリポーサの花』。
研2で突然、当時の雪組3番手、歌ウマのキムくんの役に抜擢された。作中のショーシーンで、歌がどーんと1曲ある。
そこで、見事な歌唱を披露した。
圧倒的。
終演後の客席で「リナレス役の子がすごい」とその話題で持ちきりになるほど。
や、帰り道でみんな一斉に感想を話し出すじゃん、そこでみんな決まって咲ちゃんのことを口にしているの。
「本役以上じゃない?」と言う人までいたさ。
歌ウマのキム以上の歌唱力って……たしかにすっげーうまかったけど、本役以上、てのはナイわー、と見知らぬ人の会話に内心ツッコミつつ歩いた思い出。
出演者全員が「新公レベル」だから、そこでちょっとうまいと「神レベル!」と錯覚に陥る、基準点が低いからこそ起こる、いわゆる「新公マジック」だとは思うよ。
それでも、その「新公レベル」の舞台で、中卒研2のお子ちゃまが、場をかっさらっていったことは確か。その舞台で、いちばんの歌声を響かせたことは確か。
歌ウマであったことは確か。
「ものすごい子が現れた!」って、あのときはマジそう思ったんだよなあ。わたしだけでなく、あのとき劇場にいた人々は。
咲ちゃんが歌い終わったときの、拍手の熱が、音が、それを表していた。
その記憶があるから。
わたしはずっと思い込んでいたの、咲ちゃんは歌ウマだって。
その後、どんなにあれれ?な歌を聴いても、「咲ちゃんは歌ウマだから」と思っていた。
でも気がつくと咲ちゃんは、世間的に「歌に難アリ」スターという認識になっていた。
周りが「新公レベル」の新公や、じっくり落ち着いて歌える芝居歌はともかく、ショーの銀橋ソロとか、誤魔化しの利かない場で歌う機会が増えるにつれ、咲ちゃんがいるにも関わらず、「雪は歌える人が誰もいない」「音痴から音痴へ歌いつなぐ銀橋」とか言われるようになった。
「キム以上の卓越した歌唱力」を持つスターにあるまじき評価。
そしてわたしも、さすがにもう「咲ちゃんは歌ウマだから」とは、思わなくなっていった……世の人々と同じく、「雪のショーって耳に優しくない」と、トホホだった。や、それでも好きだけどね。
そして思い至るわけだ。
歌って、ヘタになるもんなんだ。
咲ちゃんは一時期、ぷくぷく太り続け歌唱力も落ちる一方で、ほんとにどうしたんだ?ってな感じだったけど。
でも、今は痩せてきれいになったし、歌だって良くなっている。
歌ウマとまでいかなくても、「音痴キターー!」という破壊力はナイ。
歌のうまさって、絶対のモノじゃないんだね。
同じ人が、ヘタだったりうまかったりするもんなんだ。
にんげんだもの。
…………そんな、にんげんだもの。を超えて、いつも必ず、安定して、一定レベル以上の歌を聴かせてくれる人が「歌ウマ」なんだろう。
勉強になったよ……。
今までは運良く、一度「この人、歌うまい」と思ったジェンヌさんたちは、それ以上にうまくなることはあってもヘタになることがなかったもんで、知らずにいたんだね。
たまたまだったんだね。
てな、物知らずなわたしが、ひとつ経験則を得られた……という前振りで、語りたいのは咲ちゃんのことではなくて。
咲ちゃんがあまりに典型的だったから、例に挙げただけで。
語りたいのは、きんぐのことだ。(咲ちゃんとばっちり)
てことで、翌日欄へ続く。
こんな話題で例に挙げたけれど、咲ちゃんをdisりたいわけじゃないっす。咲ちゃんかわいいよ咲ちゃん。
今の咲ちゃんは男役としてかっこいいし、歌だってちゃんと歌えているのだから、正直「今だから言える!」という気持ちっす。
ほんとにトホホなときには、ネタにするのも憚られるもんよ……。
咲ちゃんのこれからの活躍が楽しみだー。
文化祭でも新公でも『エンカレ』でもなんでもいい、ぶわっとうまい歌を聴かせてくれた人は歌ウマだと思っていた。
若い時点でうまいのだから、ここからさらに研鑽を重ね、さらにうまくなる未来しかない! ……のだから、うまい人はうまいままだと思っていたんだ。
でも、そうじゃないんだね。
そのときその1曲をうまく歌えたからといって、歌ウマとは限らない。
たまたまうまく歌えたとか、たまたま得意な曲だったとか?
理由はわからないが、わずかな機会だけで決めつけてはいけない、ということ。
当たり前のことなのかな。
でもわたしは、それに気づくまでけっこう時間がかかった。
うまく歌を歌える人は歌ウマだと思い込んでいた。
たとえ1曲だけでもうまく歌えるということは、歌を歌う基本的な才能は持ち合わせているということで、先天的に音痴とか声が出ないとか、そんな状況ではない、ということよね。
歌うことが出来る素地があるのに、だから実際歌をうまく歌えたときもあるのに、その後「音痴」とか「歌えない」くくりにされてしまうスターがいる不思議。
なんでなんだろ?
努力の問題? 歌い込めばうまく歌える、練習が足りないとあまりうまく歌えない?
うまく歌えたときは努力していて、その後音痴呼ばわりされるようになったのは、お稽古不足?
タカラジェンヌはみんな努力家で、みんなお稽古しまくっているイメージなので、そのへんはよくわからない。
なんでなんだろ?
デビューが「歌ウマ」で、その後「歌ヘタ」になるのは、どうしてなんだろう?
うまい歌を歌ってみんなから注目されれば、お稽古だってとびきりするだろうし。
露出が上がるといろんなタイプの歌を歌わなくてはならなくなるから、「たまたま1曲だけうまく歌えた」レベルの人だと、「実は歌苦手」がばれてしまうってことなのかしら。
このパターンで、いちばん衝撃的だったのが、咲ちゃん。
彼の鮮烈なデビューは、新人公演『マリポーサの花』。
研2で突然、当時の雪組3番手、歌ウマのキムくんの役に抜擢された。作中のショーシーンで、歌がどーんと1曲ある。
そこで、見事な歌唱を披露した。
圧倒的。
終演後の客席で「リナレス役の子がすごい」とその話題で持ちきりになるほど。
や、帰り道でみんな一斉に感想を話し出すじゃん、そこでみんな決まって咲ちゃんのことを口にしているの。
「本役以上じゃない?」と言う人までいたさ。
歌ウマのキム以上の歌唱力って……たしかにすっげーうまかったけど、本役以上、てのはナイわー、と見知らぬ人の会話に内心ツッコミつつ歩いた思い出。
出演者全員が「新公レベル」だから、そこでちょっとうまいと「神レベル!」と錯覚に陥る、基準点が低いからこそ起こる、いわゆる「新公マジック」だとは思うよ。
それでも、その「新公レベル」の舞台で、中卒研2のお子ちゃまが、場をかっさらっていったことは確か。その舞台で、いちばんの歌声を響かせたことは確か。
歌ウマであったことは確か。
「ものすごい子が現れた!」って、あのときはマジそう思ったんだよなあ。わたしだけでなく、あのとき劇場にいた人々は。
咲ちゃんが歌い終わったときの、拍手の熱が、音が、それを表していた。
その記憶があるから。
わたしはずっと思い込んでいたの、咲ちゃんは歌ウマだって。
その後、どんなにあれれ?な歌を聴いても、「咲ちゃんは歌ウマだから」と思っていた。
でも気がつくと咲ちゃんは、世間的に「歌に難アリ」スターという認識になっていた。
周りが「新公レベル」の新公や、じっくり落ち着いて歌える芝居歌はともかく、ショーの銀橋ソロとか、誤魔化しの利かない場で歌う機会が増えるにつれ、咲ちゃんがいるにも関わらず、「雪は歌える人が誰もいない」「音痴から音痴へ歌いつなぐ銀橋」とか言われるようになった。
「キム以上の卓越した歌唱力」を持つスターにあるまじき評価。
そしてわたしも、さすがにもう「咲ちゃんは歌ウマだから」とは、思わなくなっていった……世の人々と同じく、「雪のショーって耳に優しくない」と、トホホだった。や、それでも好きだけどね。
そして思い至るわけだ。
歌って、ヘタになるもんなんだ。
咲ちゃんは一時期、ぷくぷく太り続け歌唱力も落ちる一方で、ほんとにどうしたんだ?ってな感じだったけど。
でも、今は痩せてきれいになったし、歌だって良くなっている。
歌ウマとまでいかなくても、「音痴キターー!」という破壊力はナイ。
歌のうまさって、絶対のモノじゃないんだね。
同じ人が、ヘタだったりうまかったりするもんなんだ。
にんげんだもの。
…………そんな、にんげんだもの。を超えて、いつも必ず、安定して、一定レベル以上の歌を聴かせてくれる人が「歌ウマ」なんだろう。
勉強になったよ……。
今までは運良く、一度「この人、歌うまい」と思ったジェンヌさんたちは、それ以上にうまくなることはあってもヘタになることがなかったもんで、知らずにいたんだね。
たまたまだったんだね。
てな、物知らずなわたしが、ひとつ経験則を得られた……という前振りで、語りたいのは咲ちゃんのことではなくて。
咲ちゃんがあまりに典型的だったから、例に挙げただけで。
語りたいのは、きんぐのことだ。(咲ちゃんとばっちり)
てことで、翌日欄へ続く。
こんな話題で例に挙げたけれど、咲ちゃんをdisりたいわけじゃないっす。咲ちゃんかわいいよ咲ちゃん。
今の咲ちゃんは男役としてかっこいいし、歌だってちゃんと歌えているのだから、正直「今だから言える!」という気持ちっす。
ほんとにトホホなときには、ネタにするのも憚られるもんよ……。
咲ちゃんのこれからの活躍が楽しみだー。
近づく別れに、岐路を振り返る。@きんぐとわたし。
2016年4月20日 タカラヅカ きんぐを見ていると、何故にこうなった……、という気持ちになる。
きんぐというと銀橋ソロでひどい歌を披露する二枚目スター、みたいな認識になっていると思うけど……彼も、デビュー当時は「歌える人」だったんだよなあ……。
美形揃い、スター候補揃いと言われた花の89期。今でいう95期みたいな華やかな期で、入団当初から注目されていたひとりだった。
なにしろ元月組トップスター似の美貌、てのは大きなセールスポイントだもの。ずらり並んだ初舞台生の中でもわかりやすく目立つ。
当時は路線スター登竜門だったスカステの「スカイフェアリーズ」に最短の研3で抜擢、美貌と名前をまずお茶の間に知らしめた。無名の新人は、顔を売ることがなにより大事だものね。
役付きも順調。研2の新公でテルの役とかやってるし。バウで研3からすでに役が付いてるし、全ツではカーテン前とはいえ場面もらって「スター修業」してるし。将来のトップ候補のひとりなんだと組ファンにはよくわかる、そんな滑り出し。
最下の研4で『エンカレッジ・コンサート』出演。
研5の『エリザベート』で若手スター枠のジュラやって、新公ではルドルフ。そして、次の公演で、89期として最初の新公初主演。月組のみりおくんより早かったし、当時は花組のだいもんなんて本公演ではモブか子役、新公でも2~4番手役あたりをうろうろしているだけだった。
スター街道走ってたよな。
美形で(雪組では)長身で、歌も歌える。早くからスター扱いされていたからか、舞台からアグレッシブにアピールしてくる。
このまま行くと思ったのにな。
何故にこうなった……。
いちばん不思議なのが、歌。
きんぐって昔は、「歌える」認識だったのに。「可能性を持ちながらも歌唱力を発揮するチャンスが限られがちな若手」が出演することになっている『エンカレッジ・コンサート』で、ちゃんと歌っていたのに。
そりゃ雰囲気優先の歌声だったけど、研4であんだけ歌えて場面として成り立たせていたんだ、そのまま成長すれば十分「歌ウマ」になるでしょう。
新公時代は「歌に関しては、本役より上」と言われ続けてきたし。…………そりゃ、本役が水しぇんでしたから! 歌の基準値低かったと思うけど! 本公演では謎のメロディが、「新公ではじめてわかった」とか、あったりまえでしたけど!
当時のヅカは「音痴大歓迎」シフトだったため、スターに歌唱力は問われなかった。そんななか、きんぐは「歌唱力は問わない」他のスターたちに比べ、よっぽど「歌ウマ」だったのよ。
あのまま歌唱力を磨いてくれると、思ってた。せっかくトウコちゃんに似てるんだし、本人も『エンカレ』でトウコの歌を歌うくらいだし、トウコの歌唱力を目指して欲しかった……。
それがいつの頃からか、「背が高くて歌のヘタなトウコ」とか言われるようになり……ダメじゃん、ソコ大事なとこなのに!
歌唱力が伸びなかったこと、てゆーか退化してないか……? てな感じになっているのも残念極まりないのだけど。
もうひとつ不思議なのが、ヘタレキャラになったこと。
下級生時代は超肉食系っていうか、雪組にはめずらしくガツガツ前に出て来る子、って感じだったのになあ。
抜擢が早かったから、単に与えられた役目を果たすためになりふり構ってなかったら、ガツガツして見えた、ってことなのかしら。
気がついたらきんぐさん、ヘタレキャラになってた。
『ノン ノン シュガー!!』以来だと思うけど。そこでヘタレキャラやって直後の『エリザベート』でヘタレルドルフやって、『シルバー・ローズ・クロニクル』でもヘタレキャラやって。さらに次の『ロシアン・ブルー』でもヘタレキャラやって。
1年間ヘタレキャラばっかやってたら、すっかりヘタレキャラ一丁上がり!って感じになってた。
本人は「フェロモン・スタァ」だと思っていたみたいだけど……わたしとその周囲では「ヘタレキャラ」ゆえに、ショーでキザりまくるのを「微笑ましく」見守る、という位置が定着した。
なんであんなにヘタレちゃったんだ……早期抜擢の鼻息荒くぶんぶんぶっ飛ばしている男の子だったのに……。
やっぱり、「実力」かなあ。
歌唱力もそうだけど、基本となる技術がふんだんにあれば、舞台でヘタレることも、キザりがオモシロになっちゃうこともなかったと思う……。
スタート時点では他の同世代の子よりうまかったし、抜擢されて経験も与えてもらっていたから、優に先を進んでいた。
でも、そこから技術は向上しないまま、持って生まれた長身と美貌だけで来てしまった。
もったいない……。
もう少し、なんとかならなかったんだろうか……。
わたしはオラオラ言ってた頃のきんぐも愛着持って見ていたし、まあその、ぶっちゃけヘタレてからの彼が好みど真ん中だったわけなんだが。だもんで、わたしがこんなこと言っても「でも、そんなきんぐが好きなんでしょ?」はいそうです、そんなきんぐだから好きなんです……なんだけど、でも。
でも。
もどかしい。
じれったい。
彼にはもっと、別の未来もあっただろうに……そう思えるだけに、くやしくて。
結局きんぐは、バウ主演はおろか、バウ2番手すらなかったもんなあ。
なのにショーでは銀橋ソロもらってたし。ふつー、銀橋ソロ常連クラスだと、別箱2番手くらいはしてるもんですが。
新公2回も主演してるのになあ。
学年が上がってもヘタレなままで、下級生スターの台頭で、きんぐはもう路線スターくくりではないんだろうなと、わかっちゃいたけれど。
それでもまだ、スター枠ではいられたし。
きんぐに止めを刺したのは、ほんとのとこ、大ちゃんの組替えだと思う。
大ちゃんが雪組にやって来る、とわかったときに思ったことは「きんぐがいるのに?」だった。
大ちゃんときんぐって、得意分野も苦手分野も丸かぶりしてる。
長身美形で新公2回主演してるけど路線コースからは外れていて、得意技は銀橋でのキザり、ウインク、一本釣り、そして学年のわりにいろいろ技術微妙で、潔く音痴。
こんだけ丸かぶりな人がくると、きんぐやばいなと思った。
学年順のタカラヅカ、大ちゃんの方が上級生だし、パイがひとつしかない場合、学年順で大ちゃんが得て、きんぐには回らない。や、大ちゃんに含みはないよ。ただ、事実として。
や、キャラかぶりだからこそ、きんぐと大ちゃんが並び立つなんて「夢の競演!!」とも思ったけど(笑)、ふたりの銀橋とか、ものすげーことになってて耳は大変、目にはキラキラ、楽しかったけど!
左之助役が取れなかったときに、覚悟した。ああ、きんぐはここまでなんだなって。きっと退団しちゃうんだろうなって。……誰にも言えなかったけど。
もしも大ちゃんがいなかったら、左之助は順番的にもキャラクタ的にも、きんぐに回ってくる可能性が高かった。いや、大ちゃんがいてもなお、きんぐが取るくらいでなきゃ、今後生きづらかったろう。
大ちゃんやがおりと違い、きんぐは本当の老け役とか脇の役、下級生主演バウの脇はやっていない。
脇でもなく、キャラと立ち位置的に合っていた花形役も取れない。
これは、覚悟するよ。
何故にこうなった。
あんなに華やかな下級生時代だったのに。
ヘタレてからのきんぐが好きよ。今のきんぐが好きよ。
出会えて良かった。今の君に会えて良かった。
そう思うこととは別に、もどかしくて、切ない。
ナニかボタンが掛け違っていれば、今、きんぐとの別れを迎えずに済んだのかもしれない。
そう思えて。
きんぐというと銀橋ソロでひどい歌を披露する二枚目スター、みたいな認識になっていると思うけど……彼も、デビュー当時は「歌える人」だったんだよなあ……。
美形揃い、スター候補揃いと言われた花の89期。今でいう95期みたいな華やかな期で、入団当初から注目されていたひとりだった。
なにしろ元月組トップスター似の美貌、てのは大きなセールスポイントだもの。ずらり並んだ初舞台生の中でもわかりやすく目立つ。
当時は路線スター登竜門だったスカステの「スカイフェアリーズ」に最短の研3で抜擢、美貌と名前をまずお茶の間に知らしめた。無名の新人は、顔を売ることがなにより大事だものね。
役付きも順調。研2の新公でテルの役とかやってるし。バウで研3からすでに役が付いてるし、全ツではカーテン前とはいえ場面もらって「スター修業」してるし。将来のトップ候補のひとりなんだと組ファンにはよくわかる、そんな滑り出し。
最下の研4で『エンカレッジ・コンサート』出演。
研5の『エリザベート』で若手スター枠のジュラやって、新公ではルドルフ。そして、次の公演で、89期として最初の新公初主演。月組のみりおくんより早かったし、当時は花組のだいもんなんて本公演ではモブか子役、新公でも2~4番手役あたりをうろうろしているだけだった。
スター街道走ってたよな。
美形で(雪組では)長身で、歌も歌える。早くからスター扱いされていたからか、舞台からアグレッシブにアピールしてくる。
このまま行くと思ったのにな。
何故にこうなった……。
いちばん不思議なのが、歌。
きんぐって昔は、「歌える」認識だったのに。「可能性を持ちながらも歌唱力を発揮するチャンスが限られがちな若手」が出演することになっている『エンカレッジ・コンサート』で、ちゃんと歌っていたのに。
そりゃ雰囲気優先の歌声だったけど、研4であんだけ歌えて場面として成り立たせていたんだ、そのまま成長すれば十分「歌ウマ」になるでしょう。
新公時代は「歌に関しては、本役より上」と言われ続けてきたし。…………そりゃ、本役が水しぇんでしたから! 歌の基準値低かったと思うけど! 本公演では謎のメロディが、「新公ではじめてわかった」とか、あったりまえでしたけど!
当時のヅカは「音痴大歓迎」シフトだったため、スターに歌唱力は問われなかった。そんななか、きんぐは「歌唱力は問わない」他のスターたちに比べ、よっぽど「歌ウマ」だったのよ。
あのまま歌唱力を磨いてくれると、思ってた。せっかくトウコちゃんに似てるんだし、本人も『エンカレ』でトウコの歌を歌うくらいだし、トウコの歌唱力を目指して欲しかった……。
それがいつの頃からか、「背が高くて歌のヘタなトウコ」とか言われるようになり……ダメじゃん、ソコ大事なとこなのに!
歌唱力が伸びなかったこと、てゆーか退化してないか……? てな感じになっているのも残念極まりないのだけど。
もうひとつ不思議なのが、ヘタレキャラになったこと。
下級生時代は超肉食系っていうか、雪組にはめずらしくガツガツ前に出て来る子、って感じだったのになあ。
抜擢が早かったから、単に与えられた役目を果たすためになりふり構ってなかったら、ガツガツして見えた、ってことなのかしら。
気がついたらきんぐさん、ヘタレキャラになってた。
『ノン ノン シュガー!!』以来だと思うけど。そこでヘタレキャラやって直後の『エリザベート』でヘタレルドルフやって、『シルバー・ローズ・クロニクル』でもヘタレキャラやって。さらに次の『ロシアン・ブルー』でもヘタレキャラやって。
1年間ヘタレキャラばっかやってたら、すっかりヘタレキャラ一丁上がり!って感じになってた。
本人は「フェロモン・スタァ」だと思っていたみたいだけど……わたしとその周囲では「ヘタレキャラ」ゆえに、ショーでキザりまくるのを「微笑ましく」見守る、という位置が定着した。
なんであんなにヘタレちゃったんだ……早期抜擢の鼻息荒くぶんぶんぶっ飛ばしている男の子だったのに……。
やっぱり、「実力」かなあ。
歌唱力もそうだけど、基本となる技術がふんだんにあれば、舞台でヘタレることも、キザりがオモシロになっちゃうこともなかったと思う……。
スタート時点では他の同世代の子よりうまかったし、抜擢されて経験も与えてもらっていたから、優に先を進んでいた。
でも、そこから技術は向上しないまま、持って生まれた長身と美貌だけで来てしまった。
もったいない……。
もう少し、なんとかならなかったんだろうか……。
わたしはオラオラ言ってた頃のきんぐも愛着持って見ていたし、まあその、ぶっちゃけヘタレてからの彼が好みど真ん中だったわけなんだが。だもんで、わたしがこんなこと言っても「でも、そんなきんぐが好きなんでしょ?」はいそうです、そんなきんぐだから好きなんです……なんだけど、でも。
でも。
もどかしい。
じれったい。
彼にはもっと、別の未来もあっただろうに……そう思えるだけに、くやしくて。
結局きんぐは、バウ主演はおろか、バウ2番手すらなかったもんなあ。
なのにショーでは銀橋ソロもらってたし。ふつー、銀橋ソロ常連クラスだと、別箱2番手くらいはしてるもんですが。
新公2回も主演してるのになあ。
学年が上がってもヘタレなままで、下級生スターの台頭で、きんぐはもう路線スターくくりではないんだろうなと、わかっちゃいたけれど。
それでもまだ、スター枠ではいられたし。
きんぐに止めを刺したのは、ほんとのとこ、大ちゃんの組替えだと思う。
大ちゃんが雪組にやって来る、とわかったときに思ったことは「きんぐがいるのに?」だった。
大ちゃんときんぐって、得意分野も苦手分野も丸かぶりしてる。
長身美形で新公2回主演してるけど路線コースからは外れていて、得意技は銀橋でのキザり、ウインク、一本釣り、そして学年のわりにいろいろ技術微妙で、潔く音痴。
こんだけ丸かぶりな人がくると、きんぐやばいなと思った。
学年順のタカラヅカ、大ちゃんの方が上級生だし、パイがひとつしかない場合、学年順で大ちゃんが得て、きんぐには回らない。や、大ちゃんに含みはないよ。ただ、事実として。
や、キャラかぶりだからこそ、きんぐと大ちゃんが並び立つなんて「夢の競演!!」とも思ったけど(笑)、ふたりの銀橋とか、ものすげーことになってて耳は大変、目にはキラキラ、楽しかったけど!
左之助役が取れなかったときに、覚悟した。ああ、きんぐはここまでなんだなって。きっと退団しちゃうんだろうなって。……誰にも言えなかったけど。
もしも大ちゃんがいなかったら、左之助は順番的にもキャラクタ的にも、きんぐに回ってくる可能性が高かった。いや、大ちゃんがいてもなお、きんぐが取るくらいでなきゃ、今後生きづらかったろう。
大ちゃんやがおりと違い、きんぐは本当の老け役とか脇の役、下級生主演バウの脇はやっていない。
脇でもなく、キャラと立ち位置的に合っていた花形役も取れない。
これは、覚悟するよ。
何故にこうなった。
あんなに華やかな下級生時代だったのに。
ヘタレてからのきんぐが好きよ。今のきんぐが好きよ。
出会えて良かった。今の君に会えて良かった。
そう思うこととは別に、もどかしくて、切ない。
ナニかボタンが掛け違っていれば、今、きんぐとの別れを迎えずに済んだのかもしれない。
そう思えて。
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