光に会いに行く。@バレンシアの熱い花/宙 FANTASISTA!
2007年11月13日 タカラヅカ 「スマスマ」効果は、あったと思う。
タカラヅカのタの字も知らない人たちが、
「すごくキレイだった」
と、わざわざわたしに言ってくれる。や、わたしはヅカファンだということを隠していないので、そしてヅカファンってのはめずらしいのか「テレビでタカラヅカの人を見た」という話題を振る相手に相応しいと思われるのか、知人程度の人がわざわざ声を掛けてくれる。
「スマスマにタカラヅカの人、出てなかった?」
とかゆーふーに。「キレイ」とみんな誉めてくれる。
そして彼らは口を揃えて言うのだ。
「あの、宙組のトップスターの人」
複数の人から時期もまちまちに話題を振られたが、みーんな見事に同じ反応。
「キレイ」「顔が小さい」「スタイルがいい」……そして、個人について語るのは、「宙組の人」「最後に素顔で喋っていた、宙組の男役」。
タニちゃん、アピール強し。
……誰か、名前テロップすら出なかったらんとむに食いつく人はいないかと期待したんだが……やっぱ無理みたい(笑)。みんな揃ってタニちゃん。
美貌というのは、ほんとーにストレートな力なんだ。
タニちゃんの美しさに言及した人には、力一杯セールストーク。
そうよ、あの人は宙組トップスター。あの通り美形でカオ小さくて脚長くて、まさしく動く少女マンガ。舞台では九等身の美青年! 今度梅田で公演があるのよ。もちろん主役よ。
どれだけ語ったところで一般人は「ふーん、すごいわね」で終わるんだが。
ひとりだけ、本気で食いつく人がいた。
「梅田で? いつ? 私でも観られる?」
え。
ほ、本気ですか?
日程の関係で、わたしはエスコートできないんだけど……それでも観てくれる? チケットの買い方とか教えるから。
……で、ほんとにひとりでチケットぴあ行ってチケット買って、ひとりで梅芸行って、ひとりで初タカラヅカしたよ、その人。
そして、「悠河さん、キレイだった!」と、よろこんでいた。
タニちゃんすげえ、スマスマ効果すげえ。
わたしなら、ひとりで初タカラヅカなんて行けなかったよ。や、親に連れられて小学生のときから観ていたから今さらだけど。でも今、まったくの初心者でひとりで行くのはすげー敷居高い文化だと思うだけに。
あまり社会生活していない、非社交的なわたしの周りでさえこんなことがあるんだから、きっと全国クラスで「あの美しい人を見てみたい」と思わせる効果があったんだろうな。
こーやってファンが増えていくんだわ。
初心者のエスコートは出来なかったが、全国ツアー初日、予定が立てられずにいたため出たとこ勝負、当日券で観ました『バレンシアの熱い花/宙 FANTASISTA!』。
芝居がはじまってナニに驚いたかって、あの古くさい台詞回しにだ。
そ、そうか……こーゆー芝居だったんだ……。『アデュー・マルセイユ』に通ったあとだったから、台詞回しがめっきり時代劇であることに仰天した。
「時代劇」ってのは、19世紀が舞台の作品だから、という意味ではなく、初演が大昔だから、という意味。
数十年前の作品を再演するっていうのは、当時ヨシとされていた台詞回しまで再現するってことなんだな。同じ時代を描いた作品でも、現代に作られたならこんなものすげえ台詞回しにはならないはず。
翌日「美しい悠河さん」を目当てにひとりで観に来る初心者が、このとんでもない時代錯誤感にドン引きしないか、いらぬ心配をしたくらいだ(笑)。
観ているうちに「そーゆーもん」ということで慣れたし、芝居に期待していない(あきらめている)ので、あとは平静でいられた。や、あくまでも「作品」のことであり、出演者のことではないよ。
ショーはやっぱ、すごーくたのしい。
『バレンシアの熱い花』だけだったら、寿美礼サマの楽の翌日に、重い身体と心を引きずって観になんか行かなかった。
出演者への、組子への愛にあふれた藤井くん作の明るい楽しいショー、『宙 FANTASISTA!』で癒されたかった。……中村Bはしばらくトラウマになるぞっと。草野がトラウマになってるみたいに(笑)。
開演何分か前に緞帳が上がり、セットが見えるよーになるんだけど。
「卵がない」
「ほんとだ、タニちゃんはどーやって生まれるの?」
と、わたしとnanaタンは興味津々。
オープニングがはじまり、みんなが「コスモ」「コスモ」と連呼しながら王子ちゃまの誕生を待っているときに。
その王子ちゃまが、自分で歩いてスタンバイするのが丸見えで、ムラ初日にタニちゃんが卵の中からぱかっと現れたときと同じくらいウケた(笑)。
歩いてるよ、暗い中をこっそりと! でもってソレ丸見えだよ!
舞台には人がいてタニちゃん登場を待っているわけだから、完全な暗闇ではない。なにをしているか見える。
歩いてるのが見えちゃったら「誕生」にならない……全ツって大変だな(笑)。
タニちゃんはやっぱりキラキラして、その存在が心地いい。
なんつーか、より「真ん中」としての自覚が出来た?
オレ様度が上がったというか、「自分がやらなきゃ」という強い意志が感じられて、輝きにベクトルが加わっている気がした。
そーいや芝居の方でも包容力が増していたような? マルガリータ役が新公と同じ若い女の子だったからか、映りがすごく良くなってたなー。
歌もうまくなってる。絶対。……ソレがちょっと寂しい(笑)。
歌といえば、宙組を観るときのおたのしみのひとつは、蘭寿さんの歌。
「らんとむの、あはんアハんってゆー歌い方が好き」
と、nanaタンときゃーきゃー言ってる。
あの変に陶酔した、うふんあはん悶えているよーな歌い方。盛り上がるとひっくり返る声も好き。
いやあ、らんとむは相変わらず濃くって恥ずかしくて、いいですなっ。
彼が出てくると「キターーーーッ!!」って気持ちになる。一気に昂揚する。
温度と湿度がたまらない。粘りが癖になる。
七帆氏は観るたびに男前になっていく。
火星の場面、みっちゃんパートを受け持つのが七帆くんだと、デイジーちゃんからそりゃーもー耳タコの勢いで聞かされていたんだが、耽美キャラの彼が耽美場面で活躍してくれるのはうれしいです、はい。
芝居でもその美貌を気持ちよく発揮してくれていたし。
うん、ロドリーゴが、貴公子であるというのは、すごく重要だもの。や、他の人と比べてどうこうではなく。
七帆くんのロドリーゴは、硬質な雰囲気を持つ美男子だった。
色気や情熱にはとち欠ける気がしたが、「美しい」「貴族」であることが、立っているだけで説得力を持ってわかるのでソレでヨシ。
芝居の方ではとくに感じなかったが、ショーで「前へ出る」感じが伝わってきたので感心。
ちゃんと「わかって」ここにいるんだ、ということが伝わってきた。
この子、どんどん変わっていくなあ。すげーおもしろい。
あ、文字数なくなったから、唐突だが続く〜〜。
タカラヅカのタの字も知らない人たちが、
「すごくキレイだった」
と、わざわざわたしに言ってくれる。や、わたしはヅカファンだということを隠していないので、そしてヅカファンってのはめずらしいのか「テレビでタカラヅカの人を見た」という話題を振る相手に相応しいと思われるのか、知人程度の人がわざわざ声を掛けてくれる。
「スマスマにタカラヅカの人、出てなかった?」
とかゆーふーに。「キレイ」とみんな誉めてくれる。
そして彼らは口を揃えて言うのだ。
「あの、宙組のトップスターの人」
複数の人から時期もまちまちに話題を振られたが、みーんな見事に同じ反応。
「キレイ」「顔が小さい」「スタイルがいい」……そして、個人について語るのは、「宙組の人」「最後に素顔で喋っていた、宙組の男役」。
タニちゃん、アピール強し。
……誰か、名前テロップすら出なかったらんとむに食いつく人はいないかと期待したんだが……やっぱ無理みたい(笑)。みんな揃ってタニちゃん。
美貌というのは、ほんとーにストレートな力なんだ。
タニちゃんの美しさに言及した人には、力一杯セールストーク。
そうよ、あの人は宙組トップスター。あの通り美形でカオ小さくて脚長くて、まさしく動く少女マンガ。舞台では九等身の美青年! 今度梅田で公演があるのよ。もちろん主役よ。
どれだけ語ったところで一般人は「ふーん、すごいわね」で終わるんだが。
ひとりだけ、本気で食いつく人がいた。
「梅田で? いつ? 私でも観られる?」
え。
ほ、本気ですか?
日程の関係で、わたしはエスコートできないんだけど……それでも観てくれる? チケットの買い方とか教えるから。
……で、ほんとにひとりでチケットぴあ行ってチケット買って、ひとりで梅芸行って、ひとりで初タカラヅカしたよ、その人。
そして、「悠河さん、キレイだった!」と、よろこんでいた。
タニちゃんすげえ、スマスマ効果すげえ。
わたしなら、ひとりで初タカラヅカなんて行けなかったよ。や、親に連れられて小学生のときから観ていたから今さらだけど。でも今、まったくの初心者でひとりで行くのはすげー敷居高い文化だと思うだけに。
あまり社会生活していない、非社交的なわたしの周りでさえこんなことがあるんだから、きっと全国クラスで「あの美しい人を見てみたい」と思わせる効果があったんだろうな。
こーやってファンが増えていくんだわ。
初心者のエスコートは出来なかったが、全国ツアー初日、予定が立てられずにいたため出たとこ勝負、当日券で観ました『バレンシアの熱い花/宙 FANTASISTA!』。
芝居がはじまってナニに驚いたかって、あの古くさい台詞回しにだ。
そ、そうか……こーゆー芝居だったんだ……。『アデュー・マルセイユ』に通ったあとだったから、台詞回しがめっきり時代劇であることに仰天した。
「時代劇」ってのは、19世紀が舞台の作品だから、という意味ではなく、初演が大昔だから、という意味。
数十年前の作品を再演するっていうのは、当時ヨシとされていた台詞回しまで再現するってことなんだな。同じ時代を描いた作品でも、現代に作られたならこんなものすげえ台詞回しにはならないはず。
翌日「美しい悠河さん」を目当てにひとりで観に来る初心者が、このとんでもない時代錯誤感にドン引きしないか、いらぬ心配をしたくらいだ(笑)。
観ているうちに「そーゆーもん」ということで慣れたし、芝居に期待していない(あきらめている)ので、あとは平静でいられた。や、あくまでも「作品」のことであり、出演者のことではないよ。
ショーはやっぱ、すごーくたのしい。
『バレンシアの熱い花』だけだったら、寿美礼サマの楽の翌日に、重い身体と心を引きずって観になんか行かなかった。
出演者への、組子への愛にあふれた藤井くん作の明るい楽しいショー、『宙 FANTASISTA!』で癒されたかった。……中村Bはしばらくトラウマになるぞっと。草野がトラウマになってるみたいに(笑)。
開演何分か前に緞帳が上がり、セットが見えるよーになるんだけど。
「卵がない」
「ほんとだ、タニちゃんはどーやって生まれるの?」
と、わたしとnanaタンは興味津々。
オープニングがはじまり、みんなが「コスモ」「コスモ」と連呼しながら王子ちゃまの誕生を待っているときに。
その王子ちゃまが、自分で歩いてスタンバイするのが丸見えで、ムラ初日にタニちゃんが卵の中からぱかっと現れたときと同じくらいウケた(笑)。
歩いてるよ、暗い中をこっそりと! でもってソレ丸見えだよ!
舞台には人がいてタニちゃん登場を待っているわけだから、完全な暗闇ではない。なにをしているか見える。
歩いてるのが見えちゃったら「誕生」にならない……全ツって大変だな(笑)。
タニちゃんはやっぱりキラキラして、その存在が心地いい。
なんつーか、より「真ん中」としての自覚が出来た?
オレ様度が上がったというか、「自分がやらなきゃ」という強い意志が感じられて、輝きにベクトルが加わっている気がした。
そーいや芝居の方でも包容力が増していたような? マルガリータ役が新公と同じ若い女の子だったからか、映りがすごく良くなってたなー。
歌もうまくなってる。絶対。……ソレがちょっと寂しい(笑)。
歌といえば、宙組を観るときのおたのしみのひとつは、蘭寿さんの歌。
「らんとむの、あはんアハんってゆー歌い方が好き」
と、nanaタンときゃーきゃー言ってる。
あの変に陶酔した、うふんあはん悶えているよーな歌い方。盛り上がるとひっくり返る声も好き。
いやあ、らんとむは相変わらず濃くって恥ずかしくて、いいですなっ。
彼が出てくると「キターーーーッ!!」って気持ちになる。一気に昂揚する。
温度と湿度がたまらない。粘りが癖になる。
七帆氏は観るたびに男前になっていく。
火星の場面、みっちゃんパートを受け持つのが七帆くんだと、デイジーちゃんからそりゃーもー耳タコの勢いで聞かされていたんだが、耽美キャラの彼が耽美場面で活躍してくれるのはうれしいです、はい。
芝居でもその美貌を気持ちよく発揮してくれていたし。
うん、ロドリーゴが、貴公子であるというのは、すごく重要だもの。や、他の人と比べてどうこうではなく。
七帆くんのロドリーゴは、硬質な雰囲気を持つ美男子だった。
色気や情熱にはとち欠ける気がしたが、「美しい」「貴族」であることが、立っているだけで説得力を持ってわかるのでソレでヨシ。
芝居の方ではとくに感じなかったが、ショーで「前へ出る」感じが伝わってきたので感心。
ちゃんと「わかって」ここにいるんだ、ということが伝わってきた。
この子、どんどん変わっていくなあ。すげーおもしろい。
あ、文字数なくなったから、唐突だが続く〜〜。