要するに、ファン・アイテム・その2。@THE SECOND LIFE
2007年11月18日 タカラヅカ 宙バウ『THE SECOND LIFE』、作品はかなりアレでいろいろまちがいまくっているんだけど、「ファン・アイテム」としては正しいので、先に出演者の感想、その2。
ヒロインのルシア@たっちん。
あのー、この作品、たっちん歌ってました?
ほっくんと比べ、たっちんの歌を堪能する場面が少なかった気がするんだけど……。デュエットもそんなになかったし。
ほっくんとたっちんですよ、これでもかっ!な歌歌歌歌洪水を期待していたんだが……。うおお、たっちんの歌をもっと聴きたかったよーっ。
つーことで、今回のたっちんの印象は、歌ではなく「演技」です。
毎回わたしは「たっちんは芝居より歌の方が饒舌」だと書いてきました。台詞言って芝居しているより、歌った方がはるかに感情がわかりやすく、情感豊かに押しも強く華やかであると。
「歌」の技術に「芝居」がついてきていない。喋るより歌ってくれ、その方が心情がよりわかる。
そーゆー人だと思っていたのに。
今回は彼女の心の動きに同調し、彼女に泣かされました。
ジェイク@「別人」のカラダを借りて現れたマーク@「死んだ恋人」に対しいろいろ引っかかっていたはずなのに、いざそのややこしい男が死ぬかもしれない、というときに取り乱して叫ぶ「私の大切な人、助けてよ!」だっけかに一気にツボを直撃されたぞ。
夢のフィギュアようなスタイルは持っていないけれど、華やかな顔立ちは舞台向きだと思う。ぐんちゃんに似ているのがわたし的にはうれしいところ(ぐんちゃん好き)。
ラストのどんでん返しでも笑わせてくれたし、幕が下りるときの例のシーンのくつろいだ表情もキュートだわ。
えーと、ところでこの作品の2番手って、誰?
汝鳥さんであってる?
観る前はてっきりちぎだと思ってたんだけど。ちぎぢゃないよなあ? 太田作品でもそうだったけど、専科さんを2番手(もしくは主役)にしてしまう作品は問題だと思うの。若手スターを売ってナンボだろうに。そりゃ専科さんはすばらしい仕事をしてくれるから使いたい気持ちもわかるし、作品のアラをカバーしてくれるから足りない部分を丸投げしちゃうんだろうけどさぁ。
作品については置くとして、汝鳥さん。
素晴らしい。
登場からすべてを持っていってくれる(笑)。とてつもない庇リーゼントに抱きしめた犬のぬいぐるみ。や、ぬいぐるみだけど本物の犬ってことで。しっかりお衣装着ているところがもお、愛されたワンちゃんだとわかる。
汝鳥さんが「暴力反対、安全第一」ギャングってゆーだけで、おかしくてしょーがない。
そして、二役の神様。
この神様がもー、かわいくてかわいくて。2幕でただ現れて走り去る、それだけで身悶えするほどキュート、プリティ、ワンダホー。
見事なキャラ勝ち、存在感と実力で2番手ポジ獲得。
割を食ってしまったちぎ。……これは作品が悪い、演出家が悪い。て話はあとでするとして、わたしの泣きツボを押してくれたのは彼。
アホウなギャングのケリー役の、アホウなプレゼント大作戦。
ボスの娘アイラ@藤咲えりちゃんに惚れて夢中でアイラビューンな彼。いつもなにかと必ず愛を口にしてはさくっと無視されていた「踏んでもいいキャラ」であるところの彼。
無視されること、踏みつけられることに慣れてる(笑)もんだから、見返りナシ。無償の愛。
ただ純粋に与えることによろこびを感じる姿に、せつなくなる。
生意気アイラのお誕生日を、ただ「祝う」ことがうれしくてならないケリー。それによって点数を稼ぎたいとか好きになって欲しいとか、そーゆーことではなく、「好きな女の子に喜んで欲しい」だけでがむしゃらに動く彼が愛しい。
あー、エルメスのケリーバック、あたしも欲しいなあ……。ケリーみたいな男に貢がれたいなぁ……。
つか、ふつうの舞台でも映画でもマンガでも、ケリーみたいなキャラは不細工が演じると思うのよ。不細工でアホだけど、とびきりハートフル。ドラマならお笑い芸人あたりが演じていそう。
そんな論外男が若手アイドル演じる準ヒロインに恋をして、さんざん踏みつけにされるけれど、ストーリー本筋とは関係なく最後にハッピーエンド、ドラマの「いい話」度をあげる脇エピソードとして機能。
という「役割」も「キャラ」も見えているよーな役がいちばん美形の人が演じているあたり、タカラヅカのステキなところ(笑)。
ちぎがかっこよくてねぇ。
美形なの。どんなに役がアホでも、とにかく美しいの。
美しいことと暑苦しいことを両立させて、このままマイウェイを進んで欲しい。
しかし、ちぎの扱いはもったいなさすぎるわ……2番手くらいやらせてやってよ鈴木圭。
最初から、ルイジ@きみつんがステキ過ぎる件。
若者ばかりの舞台で、冴えわたる「大人の男」。
いやあ、上級生はいいよね、大人はいいよね。……あれ? きみつんってまだ若手だっけ?
バウは宙組的にはちっちゃい子ばっかを揃えました、な画面になっているので、ほっくんやきみつんが「ガタイ良し」って感じですごーく映える。ええ、ちぎがぜんぜん小さくないし。
ちっちゃい子、とはいえ、若い子たちは彼らよりデータ上の身長は大きいと思うんだが、スーツの着こなしがアレなためにひょろっとしているだけで大きさは感じられない。
きちんと「男役」をしていて、ある程度の身長やスタイルのある人が見栄えするのよねー。
ルイジはスーツでダークで無意味に女装で、とってもステキでした。「役」としてもっとちゃんと描いてほしかったし、前半でアレだけ出番があって後半は忘れられてた?てな扱いで、ああもー、脚本がアレなのが痛いけど、それでもステキでしたとも。
マーク@かいくんもかわいかったし、アイラ@えりちゃんはスカフェでの能面ぶりからは想像がつかないはじけっぷりがキュート、個人的にルイジの弟分@樹茉くんが要チェック、それほどうまいわけでもないなー、悪くもないけど、とぼーっと見ていたら、フィナーレの立ち位置がいつも末席で……最下だったのかよヲイ、と挨拶時に判明。
ケイト@舞良ちゃんとちとやりすぎってゆーか、このままだとリンゴさんになりそうで戦慄、反対に悪女ニーナ@ちさきちゃんはもっとがんばってくれー。
宙組は馴染みがないので、下級生をおぼえられるといいな、と思って行ったのに、主要人物以外まるっと脇役で途方に暮れた……役とキャラクタつけてやってくれよ、演出家……『銀薔薇』も『A/L』も下級生まで「なにかやることができる」モブとして使ってたじゃん。
同じ「ファン・アイテム」でも、主演ファン以外のおいしさがぜんぜんチガウんだよな……。ストーリーなんかどーでもよし、とまで開き直って、生徒のプロモーションビデオにしてもよかったんじゃあ? ……て、そこまでの覚悟もないか。
まあ、鈴木せんせー的には習作ってことなのかなぁ。これからよい作品を作ってくれるよーになるのかも? ……作って欲しいっす。
ヒロインのルシア@たっちん。
あのー、この作品、たっちん歌ってました?
ほっくんと比べ、たっちんの歌を堪能する場面が少なかった気がするんだけど……。デュエットもそんなになかったし。
ほっくんとたっちんですよ、これでもかっ!な歌歌歌歌洪水を期待していたんだが……。うおお、たっちんの歌をもっと聴きたかったよーっ。
つーことで、今回のたっちんの印象は、歌ではなく「演技」です。
毎回わたしは「たっちんは芝居より歌の方が饒舌」だと書いてきました。台詞言って芝居しているより、歌った方がはるかに感情がわかりやすく、情感豊かに押しも強く華やかであると。
「歌」の技術に「芝居」がついてきていない。喋るより歌ってくれ、その方が心情がよりわかる。
そーゆー人だと思っていたのに。
今回は彼女の心の動きに同調し、彼女に泣かされました。
ジェイク@「別人」のカラダを借りて現れたマーク@「死んだ恋人」に対しいろいろ引っかかっていたはずなのに、いざそのややこしい男が死ぬかもしれない、というときに取り乱して叫ぶ「私の大切な人、助けてよ!」だっけかに一気にツボを直撃されたぞ。
夢のフィギュアようなスタイルは持っていないけれど、華やかな顔立ちは舞台向きだと思う。ぐんちゃんに似ているのがわたし的にはうれしいところ(ぐんちゃん好き)。
ラストのどんでん返しでも笑わせてくれたし、幕が下りるときの例のシーンのくつろいだ表情もキュートだわ。
えーと、ところでこの作品の2番手って、誰?
汝鳥さんであってる?
観る前はてっきりちぎだと思ってたんだけど。ちぎぢゃないよなあ? 太田作品でもそうだったけど、専科さんを2番手(もしくは主役)にしてしまう作品は問題だと思うの。若手スターを売ってナンボだろうに。そりゃ専科さんはすばらしい仕事をしてくれるから使いたい気持ちもわかるし、作品のアラをカバーしてくれるから足りない部分を丸投げしちゃうんだろうけどさぁ。
作品については置くとして、汝鳥さん。
素晴らしい。
登場からすべてを持っていってくれる(笑)。とてつもない庇リーゼントに抱きしめた犬のぬいぐるみ。や、ぬいぐるみだけど本物の犬ってことで。しっかりお衣装着ているところがもお、愛されたワンちゃんだとわかる。
汝鳥さんが「暴力反対、安全第一」ギャングってゆーだけで、おかしくてしょーがない。
そして、二役の神様。
この神様がもー、かわいくてかわいくて。2幕でただ現れて走り去る、それだけで身悶えするほどキュート、プリティ、ワンダホー。
見事なキャラ勝ち、存在感と実力で2番手ポジ獲得。
割を食ってしまったちぎ。……これは作品が悪い、演出家が悪い。て話はあとでするとして、わたしの泣きツボを押してくれたのは彼。
アホウなギャングのケリー役の、アホウなプレゼント大作戦。
ボスの娘アイラ@藤咲えりちゃんに惚れて夢中でアイラビューンな彼。いつもなにかと必ず愛を口にしてはさくっと無視されていた「踏んでもいいキャラ」であるところの彼。
無視されること、踏みつけられることに慣れてる(笑)もんだから、見返りナシ。無償の愛。
ただ純粋に与えることによろこびを感じる姿に、せつなくなる。
生意気アイラのお誕生日を、ただ「祝う」ことがうれしくてならないケリー。それによって点数を稼ぎたいとか好きになって欲しいとか、そーゆーことではなく、「好きな女の子に喜んで欲しい」だけでがむしゃらに動く彼が愛しい。
あー、エルメスのケリーバック、あたしも欲しいなあ……。ケリーみたいな男に貢がれたいなぁ……。
つか、ふつうの舞台でも映画でもマンガでも、ケリーみたいなキャラは不細工が演じると思うのよ。不細工でアホだけど、とびきりハートフル。ドラマならお笑い芸人あたりが演じていそう。
そんな論外男が若手アイドル演じる準ヒロインに恋をして、さんざん踏みつけにされるけれど、ストーリー本筋とは関係なく最後にハッピーエンド、ドラマの「いい話」度をあげる脇エピソードとして機能。
という「役割」も「キャラ」も見えているよーな役がいちばん美形の人が演じているあたり、タカラヅカのステキなところ(笑)。
ちぎがかっこよくてねぇ。
美形なの。どんなに役がアホでも、とにかく美しいの。
美しいことと暑苦しいことを両立させて、このままマイウェイを進んで欲しい。
しかし、ちぎの扱いはもったいなさすぎるわ……2番手くらいやらせてやってよ鈴木圭。
最初から、ルイジ@きみつんがステキ過ぎる件。
若者ばかりの舞台で、冴えわたる「大人の男」。
いやあ、上級生はいいよね、大人はいいよね。……あれ? きみつんってまだ若手だっけ?
バウは宙組的にはちっちゃい子ばっかを揃えました、な画面になっているので、ほっくんやきみつんが「ガタイ良し」って感じですごーく映える。ええ、ちぎがぜんぜん小さくないし。
ちっちゃい子、とはいえ、若い子たちは彼らよりデータ上の身長は大きいと思うんだが、スーツの着こなしがアレなためにひょろっとしているだけで大きさは感じられない。
きちんと「男役」をしていて、ある程度の身長やスタイルのある人が見栄えするのよねー。
ルイジはスーツでダークで無意味に女装で、とってもステキでした。「役」としてもっとちゃんと描いてほしかったし、前半でアレだけ出番があって後半は忘れられてた?てな扱いで、ああもー、脚本がアレなのが痛いけど、それでもステキでしたとも。
マーク@かいくんもかわいかったし、アイラ@えりちゃんはスカフェでの能面ぶりからは想像がつかないはじけっぷりがキュート、個人的にルイジの弟分@樹茉くんが要チェック、それほどうまいわけでもないなー、悪くもないけど、とぼーっと見ていたら、フィナーレの立ち位置がいつも末席で……最下だったのかよヲイ、と挨拶時に判明。
ケイト@舞良ちゃんとちとやりすぎってゆーか、このままだとリンゴさんになりそうで戦慄、反対に悪女ニーナ@ちさきちゃんはもっとがんばってくれー。
宙組は馴染みがないので、下級生をおぼえられるといいな、と思って行ったのに、主要人物以外まるっと脇役で途方に暮れた……役とキャラクタつけてやってくれよ、演出家……『銀薔薇』も『A/L』も下級生まで「なにかやることができる」モブとして使ってたじゃん。
同じ「ファン・アイテム」でも、主演ファン以外のおいしさがぜんぜんチガウんだよな……。ストーリーなんかどーでもよし、とまで開き直って、生徒のプロモーションビデオにしてもよかったんじゃあ? ……て、そこまでの覚悟もないか。
まあ、鈴木せんせー的には習作ってことなのかなぁ。これからよい作品を作ってくれるよーになるのかも? ……作って欲しいっす。