忘れちゃいそうだから、とにかくおぼえていることを書き残しておく、『エル・アルコン−鷹−』『レビュー・オルキス―蘭の星―』。今までの観劇時の記憶、思いつくままに、順不同。
 

 いついかなるときも、ゆーほさとるが、わたしの視界の中央にいる件。

 何故なんだ。場面変わってモブだ群衆だ群舞だイエーッ! てなときに、いちばん最初に目に飛び込んでくるのは、いつだってゆーほだ。芝居だろうとショーだろうと。しかも、わたしの真正面にいる。……いやそのわたし、センター坐ったことないから。
 今この瞬間、彼と見つめ合ってる?!(赤面) てな錯覚に陥る出会いばかり。
 あああ、ゆーほよ何故。
 

 最初はそんなことなかったのに、新公後はともみんに気を取られるよーになった。
 いつもの最前列下手端に今回2回坐ったんだけど、ここってとってもともみん席でもある。芝居もショーも、ともみんが何度も目の前に来る。
 1回目は「ふーん、ともみんか」でしかなかったのに、新公後の2回目に坐ったときは……どうしよう、ともみんばっか見てるよわたし!!
 ティリアン効果おそるべし! 新公ティリアンかっこよかったよー。ハートフルでパッショネイトで、かわいいティリアンだったよぉ。それってぜんぜん「ティリアン」ぢゃないけど、要は魅力的な男だったから無問題、ソレでよし。
 しかし極楽鳥んときのともみんの脚の長さは驚異ですわ。いやぁ、ボンバーだ。
 
 
 そのいつもの最前列下手端にて、友人のBe-Puちゃんと並んで観劇したとき。
「あー、おもしろかった」
 と、ショーの幕が下りるなりBe-Puちゃんはしみじみと言い……続けて、こう言った。

「こあらったさんが、いちばんおもしろかった」

 なにを言い出すんだMyフレンド。

「こあらったさん、ジェンヌに目線もらうたび、『はうッ!』ってなってんだもの。横ですっごく反応してるのわかるから、おもしろくておもしろくて。
 『1はうッ』千円として、『7はうッ』はしてたから、チケット代の元は取れたね(笑)。
 とくにしいちゃんに目線もらったとき、飛び上がって『はうッ』ってなってなかった?」

 ……バレてる。バレまくってますよ、どうしよう!

 しいちゃんはね、銀橋から花道へ出るときに、まず、目があって、そこでわたしは十分「はうッ」ってなってたのに、わたしが反応したのを見て、にーーっこり笑いかけたんですよあの人! しいちゃんですよ?! あの太陽の笑顔ですよ?! あの大きな目で、口で、表情で、わたしに、笑いかけたんですよおーっ。ななななんてことするんですか、わたしを殺す気ですか?!!
 ぜえはあ。
 しいちゃんがいってしまったあとも、わたしがしばらく椅子に沈み込んでぜえはあしていたのを、「基本トウコちゃんしか見ません」な顔してBE-PUちゃんたらしっかり見てたのよ! やーねー、もー。

 次はBe-Puちゃんと一緒だったのは千秋楽だったんだけど、そこで会った他の友人たちにもわたしの「はうッ」ぶりを語り出すしな……ええいっ、放っておいてくれ〜〜。

 そのしいちゃんはすずみんとふたりで、千秋楽にクリスマスなとんがり帽子をかぶって現れ、そのかわいらしさで客席をわかせてくれました。
 しいちゃんととんがり帽子というと、『SAY IT AGAIN』を思い出すんだけど……あんときはかっこよかったなあ……ステキに攻キャラでさ……あ、今も攻だと思ってるけど、ヘタレ攻にジョブチェンジしてるからなぁ(笑)。

 で、そのとんがり帽子な千秋楽。曲の終わりに帽子を取ると、アタマの上には蘭の花。しいちゃんは成功したが、すずみんの花は落ちちゃった。残念。
 や、脳天に花載せてるしいちゃんもかわいいんだが、その仕込みをしている姿を想像する方が、かわいくて萌える……しいすずで互いにアタマに花を載せっこしたのかしら。絶対ふたりで確認してるよね、花載せた姿で。
 かわいい……かわいすぎる……。

 
 やはりBe-Puちゃんと観に行ったときのこと。
 クリスマスカード・プレゼントの抽選だっけかをやっていて、わたしはいそいそとあかしの名前に○を付けていた。トウコに○つけて意気揚々なBe-Puちゃんは「誰それ」。
「利助」
「……誰」
「だから利助、『厳流』のときのケロ武蔵の弟分で色気のカケラもなかった小うるさいガキで……」
「あたし、こあらったさんと違って『厳流』3回くらいしか観てないから、おぼえてない」
「3回観てたら十分だろ」
 あのチケ難公演で、会にも友会にも入らずそんだけ観てたら大したもんだ。

 てな会話のあと、芝居が終わって幕間。

「……わかったわ、こあらったさんが言ってた子。顔見たらわかった」
「かっこよかったでしょう?」
「空気読まずにアツ過ぎる演技する子よね、上手ですごいことになっていた、あのエチオピア人」
 キミのあかしインプリンティングは、『王家に捧ぐ歌』、しかも中日公演かよっ?!(笑)
「かっこよかったでしょ? 美形でしょ?」
「……こあらったさんが好きな子だってことはわかった」
「だから、ステキでしょ?」
「こあらったさんの好みだってことはわかった」

 意地でも、誉めないな、こいつ(笑)。

 えんえん実のない攻防を繰り返し、ショーになり。
 わたしがいろーんなスターさんそっちのけで下手端にいるあかしにかまってもらい、舞い上がっている様をつぶさに目撃される結果となる……。

 でもさでもさ、あかし、かっこいいよねっ? 美形だよねっ?
 利助のくせにさっ。利助だったのにさっ。

 ……あかしのクリスマスカードは、当たりませんでした……くすん。
 

「千秋楽のジジババに期待よっ、今からなにするか考えてるってトウコちゃんお茶会で言ってたから!」
 と、トウコファンの友人がすげー熱量で会うたびに語っていた。
 ので、千秋楽の『レビュー・オルキス―蘭の星―』にて、心構えはしていたんだけど。

 トウコちゃんとあすかちゃんのジジババが登場しても、わたしはすっかり油断していた。なにかするとしたら、あの悪趣味なゴンドラを降りてからだろうと思っていたから。

 ところが、周囲に五月雨のように笑いと息をのむ気配が広がっている。ちなみに、千秋楽のわたしは立ち見だ。肉眼ではなにが起こっているのかわからない。
 だってジジババはなにをするでもなく、ゴンドラに乗っているだけっしょ?

 あわててオペラグラスをのぞいた。そこには衣装も髪型もいつと同じなふたりが……同じ……な、ふたり……が……?

 ??!

 ジジババが、逆になってる!!

 トウコばあさんに、あすかじいさんになってる! なにそれぇ〜〜!(笑)

 トウコじいさんは、かわいらしく首を振り振りかわいらしい声で歌っている。ゴンドラから降りたあともかわいこちゃんぶり続行。ばあさんだけどヲトメ。ぶりぶりにかわいこぶりっこ。

 ヒゲでうまったあすかちゃんの声はほとんど聞こえない。そんなじいさんをリードして歌声では置き去りにして、ばあさん絶好調。
 ずけえよヲイ!

 芸人魂を見た。

 
 そんなこんな。

 

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