7月1日、『大空祐飛ラストデイ』を見るために、三宮・OSシネマズ ミント神戸へ行った。
 神戸はわたしの行動範囲外からはずれているため、すっげー久しぶりだった。京都・奈良の方がよっぽど行動範囲だもんよ。

 とにかくチケ難でなあ。ここしか手に入らなかったのよ。

 映画館で中継を見られるのはありがたい。設備とか音響とか。
 しかし、今のシネコンと舞台はなかなかどーして相容れないんだなとも思った。

 そのスクリーンの専用ロビーがないため、グッズ販売が出来ない。

 『「大空祐飛ラストデイ」ライブ中継オリジナルパンフレット』が当日限定発売されたけど、それの販売場所がなくて大変なことになってた。
 スクリーン前の廊下に長テーブル出してシネコンスタッフが販売してたんだけど、もちろん長蛇の列。来場者全員が買う勢いだもん。
 開場時間から上映開始時間までの短い間に、狭い場所で販売しなければならない、しかも長蛇の列になって他スクリーンのところまで列が伸びてる状態が続く。
 また、売店スタッフでもないふつーのシネコンスタッフは、販売がヘタ。
 千円という販売しやすい価格であるにも関わらず、ひとりの客に対する時間が掛かりすぎ。
 スタッフは数名いるのに、販売員はひとりだけであとは口を出すだけで実際にはナニもしないという。
 そしてこのパンフレットへの認識が薄く、「売れる」と思ってなかったみたい。
 最初から袋詰めして用意しておくべきなのに(場所の狭さ、時間の短さから考えて)、なにもしていない。ただ販売ブースを作っただけ。
 だからお金を受け取ったあと、パンフを袋に入れるのに毎回手間取り、ひとりの客に時間掛かりまくり。
 客の方が自発的に「袋は自分で入れます」って時間短縮に努めてた。そしたらまたご丁寧に、「ありがとうございます」とゆっくりお辞儀して袋を手渡すし。(だから、販売員はひとりです。その間列は止まってます)

 丁寧なのは良いことだけど、この場合の客へのいちばんのサービスや誠意は、販売をきびきびと行うことだと思うんだ……。
 時間取りまくって袋詰めしたり、丁寧にお辞儀をすることじゃないと思う……。や、もちろんそれ接客の基本だけど、間違ってないけど、でも空気読もうよ。
 いやまず、こんだけ行列出来た段階で販売員増やそうよ。お金を扱うことができるスタッフが限られてるなら、袋詰め要員連れてこようよ、人余ってるじゃん。

 このままだと上演までに全員に販売することは不可能なんじゃ……?
 って感じだったんだが、さらに問題発生。

 数が、足らない。

 あわてて、「今から並んでも買えないかもよ?」てなことをアナウンスし出す。

 売り切れることは想定してなかったらしい。
 スタッフさん、あわててたなあ。

 ヅカファンはおとなしいから、不手際続きの販売列にも黙って並び続けるし、そうまでして「買えない」と言われてもクレームひとつ付けずに引き下がるけど。
 ヅカ以外でこんな醜態だと、けっこー深刻にクレーム入れられてるんじゃあ……?


 売り切れ告知の用意がなかったらしく、パンフレット販売についての業務連絡FAXに、「完売しました」と1文加えた謎の紙が、スクリーン入口に貼られているのを見ながら、思った(笑)。

 これ、客に見せていい書類ちゃうやろ……。
 こんなもん張り出すくらい、パニクってたんか……。

 HDDクラッシュのためいろんなデータ紛失しちゃったんで、この愉快な売り切れ告知の写真もなくしちゃったんだけど。
 「『大空祐飛ラストデイ』パンフレットの販売するから、よろしくね!」という内容が事務的に書かれた業務連絡FAXでした。
 「『大空祐飛ラストデイ』パンフレット」という文字の書かれた書類がそれしかなかったため、それに1文加えて拡大コピーして、とりあえず張り出したらしい。
 早いこと売り切れ告知しないと、クレーム付けられるかもしれないもんね! 急げ急げ、なんでもいい! てな?

 売り切れたおかげで上映時間前に販売は終わったけど、そうでなかったら上映に間に合わなかったかもなー。
 限定で、今しか手に入らないんだもん、どうしても買うために並び続けるし、かといってそれで上映間に合わなかったら……騒ぎになるぞ。ぶるぶる。


 『ラストデイ』中継への認識不足。
 スクリーンが満席になること、グッズはほぼ全員が買うこと、ひとりで複数部買う人も少なくないこと。


 そして、設備上の問題。
 トイレが、圧倒的に少ない。

 シネコンは、スクリーンの客のほとんどが、一斉にトイレへ駆け込む状況を想定して作られていない。
 映画はせいぜい2時間、しかも入れ替え制。トイレを使う人も一定数いるだろうが、映画館で行くとは限らない。はじまる前に別フロアのトイレを使う人もいれば、終わったあとに映画館を出てから行く人もいる。

 だが。

 タカラヅカ中継は、そうじゃない。

 サヨナラショーと挨拶含めて、映画館内にいるのは4時間以上。
 間に30分(35分だっけ?)の休憩があるのみ。

 決まった時間に数百人の客が、一斉にトイレを使う。

 そんな状態を、想定していない。

 だから、ヅカ客たちがトイレに長蛇の列を作っていても、しばらく放置していた。
 客はトイレのキャパがどれくらいなのか知らないから、おとなしくスクリーン横のトイレの列に並んでいる。劇場のトイレのイメージもある。ある程度の数はあるトイレなんだろう、と。

 いやいやいや。
 個室の数、めちゃ少ないです。
 想定されてませんから。3桁もの人が並ぶことを。

 途中から、シネコンスタッフも「やばい」と気づいたらしい。
 映画館のトイレでは、この人数を処理しきれない。外に出て、他のフロアのトイレを使ってくれと。

「この列にお並びになっても、休憩時間内にトイレをご使用になれないかもしれません」
 ……さんざん並ばせたあとで、ソレを言う?

 なんか、さんざん並ばせたあとで、
「パンフレットはご購入になれないかもしれません」
 と言い出した、開演前の醜態を思い出す。
 ……同じことを、くり返すか。

 で、他のトイレってどこよ?
 とスタッフに聞いても、答えられないんだなこれが(笑)。

 他フロアのトイレ、とか、下の階もトイレが、とか言うのが精一杯。いや、それはわかってるから! ショッピングビルなんだから、どの階にもトイレはあるでしょうよ。
 どこの階がキャパ大きいから安心よ、とか、この時間ならすいてるはず、とか、なにか情報はないのか。

 仕方ない、ことはわかるけど、臨機応変利かなすぎ、と思った(笑)。


 大変だったろうな、シネコンスタッフさん。
 イレギュラー尽くしで。

 今後もヅカの中継を映画館でやるならば、客誘導のノウハウも、劇団がちゃんと伝えておくべきだ。
 お互いのために。

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