えー、とても私的な宙組『エリザベート』考。
 わたしの勝手なイメージなので、「どこが??」と思われる方は、そっとページを閉じて見なかったことにしてやってください(笑)。


 とある、ライオンと小型犬の夫婦の話。

 吹けば飛びそうな雌の小型犬が、立派なたてがみの雄獅子に、きゃんきゃん吠えまくっている。ライオンは太い首をかしげて、途方に暮れたように、小型犬を見ている。
 ライオンは、小型犬が大好きなんだ。彼女を喜ばせたいし、彼女に癒されたいと思っているのに……小型犬はライオンがナニをしても猛烈に吠える。
 小型犬はライオンに対し苛立ちや絶望を感じているし、ライオンは寂寥と哀しみを感じている。
 だってそもそも、ライオンと小型犬じゃ、生きる世界が違いすぎてて、一緒にいてもわかりあえないよ。つか君たち、そもそも言葉通じてる?

 小型犬は、自分が小さな犬だということ自体にも、たぶん納得していない。世界は広く大きく、彼女は小さくやせっぽちだ。
 だけど彼女は胸を張り、しっぽを立てて闊歩する。「私だけに」と。

 そんな彼女を、ライオンはまぶしく見つめている。大きな身体と強い牙と爪を持つがゆえに、彼は彼女のように生きられない。強い力には義務と責任が生じ、百獣の王たる立場に縛られる。
 小型犬は彼の元を離れて放浪し、彼は玉座で彼女の帰りを待つ。
 彼女の港はどこだろう? ……自分のもとでないことはわかっている。だけど、彼女が求める場所がどこにもないことも、わかっている。
 どこにもないのなら、ここに帰ってくるといい。
 そう思って彼は、彼が生涯懸けて守り通した王国で、愛しい妻の帰りを待つんだ。


 ……なんてイメージなんですが。マカゼさんとみりおんちゃん。
 太い首をかしげて途方に暮れている雄々しいライオン……そんなマカゼフランツにハクハクします、滾ります。
 シシィは通常猫タイプだと思うんだけど、みりおんは猫じゃないわ、真面目な犬だと思う。真面目だから許せないことが多くていっぱいいっぱいになってしまう。

 あ、トート@まぁくんは黒豹ね。小さな痩せた犬のみりおんを誘惑する、豪奢な豹。
 みりおん犬は、黒豹閣下にも等しく吠えます(笑)。

 ちなみに、マカゼライオンを誘惑するマデレーネ@かなりちゃんは金色の女豹。かなりちゃんの姿をしているけれど、ほんとのとこトート閣下自身だよね、だから豹。
 マカゼライオンが誘惑されちゃうのは、愛する小型犬の周囲によく似た黒豹を見かけていたから……てな。

 黒豹閣下はけっこう狭量で、小型犬相手に本気で怒って吠えたりしてる。小型犬も受けて立つから、この1匹と1頭のケンカは喧しい。
 ライオン陛下は彼らのケンカには混ざらず、下がった場所から眺めている。や、小型犬ちゃんに勝てないの知ってるし。

 なんやかんいって、小型犬最強説。
 誰も彼女に勝てない。


 そんなイメージ。

 起きているときはキャンキャンうるさいけど、たまに小型犬ちゃんはライオン陛下にもたれかかって眠っている。
 寄りそいあって眠る、大きなライオンと小さな犬。ナニその癒しショット。
 でも、嫉妬深い黒豹閣下がちょっかい出して、小型犬ちゃんは怒って吠えて、ライオン陛下は起き抜けにわけがわからないまま吠えられて、しゅん。
 ドヤ顔で小型犬ちゃんの前に現れた黒豹閣下も、やっぱり小型犬ちゃんに吠えられて、しゅん。黒豹閣下はしょんぼりするとき黙ってしっぽを巻くのではなく、やり返すからさらに小型犬ちゃんが吠えて、……エンドレス。

「毎晩毎晩、同じ質問ばかり」とルキーニが愚痴るくらい、「グランデアモーレ、偉大なる愛」の物語……ぐるぐる同じことを繰り返すのがラブコメの鉄則ですもの!

 三角関係ラブコメは、開き直って楽しむものよ。悲劇じゃなく、かわいいラブコメよ。あの世に行っても、生まれ変わっても、愛を叫べ、愛しい、不器用な獣たち。
 あー、萌えるわー(笑)。

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