愛の力を、信じたかった。@ロミオとジュリエット
2012年6月24日 タカラヅカ 月組『ロミオとジュリエット』、ロミオ@まさおに大泣きしまくりました。
あー、消耗するったら。
てことで、あくまでもわたし目線のロミオ語り、続き。
ロミオは、変われたのかもしれない。
このまま、はじめての恋が、心を開いたはじめての出来事が、「世界」に受け入れられたのなら。
しかし、「世界」は彼が思っているようなものじゃなかった。
仲間たちは、彼を責める。「裏切りだ」と。
……とーぜんじゃん。
「親友」「仲間」そんな美しい言葉を使って誤魔化して、ほんとうのところ線を引いて心を閉ざしていたのは、ロミオ自身じゃん。
真の「友だち」なら、数で囲んで責め立てたり、ヒステリックな反応はしないよ。
その程度の関係しか築いてこなかった、自業自得だよ。
「君たちにはわからない」……叩きつけるのは、拒絶の言葉。
「僕はまだ君たちを愛している」……ベンヴォーリオ@マギー、マーキューシオ@みやるりに訴える言葉の、白々しさ。
マーキューシオにめいっぱい感情移入しました、どのクチがソレを言うか!!って。ふざんけんなよ、裏切り者は自分の喉を刺せ。
ロミオの心が、閉じていく。
ジュリエット@ちゃぴを愛することで、愛の力を信じることで、開きかけていた扉が、閉じていく。
会話を放棄して逃げ出す姿の悲しさ。
残されるベンマーもつらい。
あいつ、マジ言葉通じねえ。
「友だち」に斬りつけられ、一方的に「僕、被害者」と思いこんだロミオ。
赤青乱闘の最中に駆けつけ、「誰が誰を愛してもいい!」「誰もが自由に生きる権利がある!」……えーと、君が言ってるの、自分のことだけだよね? 「誰」ってのは、三人称ではなく、一人称。「僕」でしかない。
「先生にはっきり意見するAくんって、なんか粋がっているっていうか、いい気になっててイタイって、みんな思うんじなゃいかな。注意した方がいいよ、Aくんのために言ってるんだ」……って場合、思ってるのは「みんな」じゃなくて「お前」だろーが、っていう。
ロミオの言う「誰」って、そういうことだよね?
僕がジュリエットを愛してもいい、僕は自由に生きる権利がある。
……このガキ、うざい(笑)。
そりゃヒーロー・ティボルト@みりおもキレるわ。
狭い世界で閉じてしまった子どもだから、マーキューシオが殺されたあとは、そりゃキレて復讐。
なんつー説得力。
ロレンス神父@エマさんに泣きつく様も、まさに「子ども」で。
エマさんとの、年齢差も見た目からばっちりあるしね。神父の抱擁力パネェし。
ところで、ロミオの運命の恋人、ジュリエットは弾丸娘、引き金引いたが最後、まっしぐらに飛んでいく。
暴走上等!という、これまたロミオにふさわしい女の子。
世界の閉じたロミオ相手に、あうんの呼吸でついていく。
幼くまっすぐ、ナニも見えない。
いや、このふたりいいです、マジで。
マントヴァの町をひとりさまようロミオの、心の壊れっぷり。
「ジュリエットなしでは生きていけない。追放は死刑と同じ」が説得力。
だって彼にとって「世界」はジュリエットなんだもの。誰も愛してない、信じてない。愛せなかった、信じられなかった。
そんな不自由な彼が、彼女だけを愛した。
ジュリエットの死を伝えられたロミオは、あの瞬間、死んでいた。
「世界」が死んだ、失われた。
それは彼自身の死、喪失。
全編にわたって、ロミオが、切なすぎて。
彼は、間違ってる。
ひとことで言っちゃうと、ただの中2病。
だけどそれは、大人であるわたしが、幼い彼を振り返って言っていることで、過ぎた季節だからこそ、わかることで。
今現在、その中にいる彼自身の痛みは、彼自身を滅ぼすほどのもので。
通り過ぎてきた思春期の痛みや絶望、葛藤や欲望が赤裸々で、切なくて悲しくて、愛しくて、ならない。
このロミオ、愛しい。
バカだけど、ガキだけど、ほんとうに愛しい。
このカンチガイしたガキに、教えてやりたい。
ひとりで勝手に絶望して、世界を閉ざして閉じこもってる、このバカを、扉の鍵こじあけて引きずり出して、見せてやりたい。
人間が、愛するに値することを。
勝手に絶望してんな、閉ざすな、知らないだけのくせに。
あんたが絶望という名の拒絶で閉め出した、いろんなもののすばらしさ、美しさを、教えてやりたい。
人間のやさしさとか、親の愛とか、友情の意味とか。
教えたい。
知るべきだよ、ロミオ。
この子が、あんなところに行ってしまう前に、救いたかった。
愛の力を信じると、きらきらした瞳で歌ったあのときのように、きっときっと、あったはずなんだ、そんな未来が。
それが叶わなかった。
悲しくてならない。
そして、そんなロミオが愛しい。
あー、消耗するったら。
てことで、あくまでもわたし目線のロミオ語り、続き。
ロミオは、変われたのかもしれない。
このまま、はじめての恋が、心を開いたはじめての出来事が、「世界」に受け入れられたのなら。
しかし、「世界」は彼が思っているようなものじゃなかった。
仲間たちは、彼を責める。「裏切りだ」と。
……とーぜんじゃん。
「親友」「仲間」そんな美しい言葉を使って誤魔化して、ほんとうのところ線を引いて心を閉ざしていたのは、ロミオ自身じゃん。
真の「友だち」なら、数で囲んで責め立てたり、ヒステリックな反応はしないよ。
その程度の関係しか築いてこなかった、自業自得だよ。
「君たちにはわからない」……叩きつけるのは、拒絶の言葉。
「僕はまだ君たちを愛している」……ベンヴォーリオ@マギー、マーキューシオ@みやるりに訴える言葉の、白々しさ。
マーキューシオにめいっぱい感情移入しました、どのクチがソレを言うか!!って。ふざんけんなよ、裏切り者は自分の喉を刺せ。
ロミオの心が、閉じていく。
ジュリエット@ちゃぴを愛することで、愛の力を信じることで、開きかけていた扉が、閉じていく。
会話を放棄して逃げ出す姿の悲しさ。
残されるベンマーもつらい。
あいつ、マジ言葉通じねえ。
「友だち」に斬りつけられ、一方的に「僕、被害者」と思いこんだロミオ。
赤青乱闘の最中に駆けつけ、「誰が誰を愛してもいい!」「誰もが自由に生きる権利がある!」……えーと、君が言ってるの、自分のことだけだよね? 「誰」ってのは、三人称ではなく、一人称。「僕」でしかない。
「先生にはっきり意見するAくんって、なんか粋がっているっていうか、いい気になっててイタイって、みんな思うんじなゃいかな。注意した方がいいよ、Aくんのために言ってるんだ」……って場合、思ってるのは「みんな」じゃなくて「お前」だろーが、っていう。
ロミオの言う「誰」って、そういうことだよね?
僕がジュリエットを愛してもいい、僕は自由に生きる権利がある。
……このガキ、うざい(笑)。
そりゃヒーロー・ティボルト@みりおもキレるわ。
狭い世界で閉じてしまった子どもだから、マーキューシオが殺されたあとは、そりゃキレて復讐。
なんつー説得力。
ロレンス神父@エマさんに泣きつく様も、まさに「子ども」で。
エマさんとの、年齢差も見た目からばっちりあるしね。神父の抱擁力パネェし。
ところで、ロミオの運命の恋人、ジュリエットは弾丸娘、引き金引いたが最後、まっしぐらに飛んでいく。
暴走上等!という、これまたロミオにふさわしい女の子。
世界の閉じたロミオ相手に、あうんの呼吸でついていく。
幼くまっすぐ、ナニも見えない。
いや、このふたりいいです、マジで。
マントヴァの町をひとりさまようロミオの、心の壊れっぷり。
「ジュリエットなしでは生きていけない。追放は死刑と同じ」が説得力。
だって彼にとって「世界」はジュリエットなんだもの。誰も愛してない、信じてない。愛せなかった、信じられなかった。
そんな不自由な彼が、彼女だけを愛した。
ジュリエットの死を伝えられたロミオは、あの瞬間、死んでいた。
「世界」が死んだ、失われた。
それは彼自身の死、喪失。
全編にわたって、ロミオが、切なすぎて。
彼は、間違ってる。
ひとことで言っちゃうと、ただの中2病。
だけどそれは、大人であるわたしが、幼い彼を振り返って言っていることで、過ぎた季節だからこそ、わかることで。
今現在、その中にいる彼自身の痛みは、彼自身を滅ぼすほどのもので。
通り過ぎてきた思春期の痛みや絶望、葛藤や欲望が赤裸々で、切なくて悲しくて、愛しくて、ならない。
このロミオ、愛しい。
バカだけど、ガキだけど、ほんとうに愛しい。
このカンチガイしたガキに、教えてやりたい。
ひとりで勝手に絶望して、世界を閉ざして閉じこもってる、このバカを、扉の鍵こじあけて引きずり出して、見せてやりたい。
人間が、愛するに値することを。
勝手に絶望してんな、閉ざすな、知らないだけのくせに。
あんたが絶望という名の拒絶で閉め出した、いろんなもののすばらしさ、美しさを、教えてやりたい。
人間のやさしさとか、親の愛とか、友情の意味とか。
教えたい。
知るべきだよ、ロミオ。
この子が、あんなところに行ってしまう前に、救いたかった。
愛の力を信じると、きらきらした瞳で歌ったあのときのように、きっときっと、あったはずなんだ、そんな未来が。
それが叶わなかった。
悲しくてならない。
そして、そんなロミオが愛しい。