そして彼らは、階段をのぼっていく。@ANNA KARENINA
2008年4月23日 タカラヅカ ところで、真風くん。
改めて、思い知りました。
彼の顔が、好みで好みで、しょーがない。
『ANNA KARENINA』Aチーム観劇時、なにがどうじゃなく、ただ真風涼帆くんの顔を見ているだけでわくわくしました。
水しぇんだ。水しぇんがいるよぅ。
研3の彼がいっぱいいっぱいになって、主役ヴィロンスキー@ともみんの友人セルプホフスコイ役の演技しているのを見て、キムの偉大さを改めて思い知ったさ(笑)。
『アンナ・カレーニナ』初演当時、研4キムは研11コム姫の友人として、ふつーに演技してたもんなあ。
真風くんはやっぱりナニができるわけじゃないんだけど(とくにダンスはあらら)、それでも、あの顔、あの姿だったつーだけでもお、どーでもよくなっちゃうわ。
や、成長はしているのよ。『Kean』のときはどーなることかと思ったけれど、『エル・アルコン』新公ではソレよりマシになっていたし、今回はさらにマシになっていたもの!
これから経験を重ね、実地でしごかれ成長していくのよ。役者を育てるのは舞台なんだから。若いうちからこうやって機会を与え、いい男に育てていくのよ〜〜。
うん。
一気にうまいわけじゃない分、見守るたのしさあると思う。思うぞ。うん。
ところでなんでみんな、ことさらセルプホフスコイって呼ぶんだろうね?
言いにくさNo.1っしょ、この名前?
別に名前で呼びかけなくてもいいような会話のやりとりでさえ、無意味に名前を連呼する。
書き分けの出来ないマンガで、誰が誰だかわからせるために、いちいち名前を呼んでいる感じ?
さて。
じつこの公演で、もっとも感動したのは、主演のともみんでもヒロインのまりもちゃんでもなく、愉快なベニーでも好みの真風くんでもなく。
ベッツィ@コロちゃんです。
幕開き、従僕のたよりない声のあと、凛と立つ貴婦人。
「紳士淑女の皆様、ようこそ」
この声を聞いた途端、泣きそうになった。
元アニヲタで「声」に反応しがちなわたしの、本能に届いたんだと思う。
格好いい……!!
理屈じゃない。
四の五全部吹っ飛ばして、まず、そう思った。
そして、あまりのかっこよさに泣きそうになった。
毅然と立つ姿。場を支配する力。
この女性がなんなのか誰なのかさっぱりわかんなくても、その存在に注目させてしまう、威圧感。
初演の記憶なんかすーっかり海馬の奥深く、ほぼなにもおぼえていなかったわたしは、ここではじめて圭子ねーさまの役だ! と、思い出した。
美穂圭子さんが初演に出演していたことすら、忘れてました。が、コロちゃんを見て記憶が見事によみがえったよ。
圭子ねーさまは、格好いい女性だ。素で喋っているときはものごっつーかわいらしい人だが、舞台では氷の女や鉄の女も演じられる、素晴らしい舞台人だ。
その圭子ねーさまの役を、コロちゃんが演じていた。役としては、初演まんまをトレースしていたと思う。
でも、圭子女史が備えている威厳と、コロちゃんの威圧感は似て非なるものだ。
コロちゃんのベッツィは、より好戦的な感じがした。
たぶん、圭子ねーさまより余裕がないためだと思う。より前へ! より強く! と心に誓っている感じ。前へと走り続けていなければいつの間にか後ろへ下がってしまう、そんな思いで戦い続けているような。
強く格好いい女性でありながら、どこか張りつめた緊張感が漂う。
そんなベッツィだからこそ、アンナ自殺後の「今夜もまた、舞踏会がはじまるわ!」が痛みを伴って、胸に響く。
まあ、正直ベッツィの「余計なお世話」がどういう意味なのか、理解しきれていないんだけどね。
初演も今回も。
別れようとしたアンナとヴィロンスキーをわざわざ会わせ、破滅に向かわせるのは、それまでのベッツィからは考えられない行動だし、その後のベッツィからしても、唐突というか取って付けたというか、どーにも浮いている気がするんだわ、わたしには。
彼女の行動の理由がわかれば、わかるだけでなく、作品中で浮き上がって見えなければ、もっとおもしろい物語になるだろうにな。
わたしにとって。
初演の役名をまーーったくおぼえていなかったわたしは、「キムの役」「圭子ねーさまの役」てなふうに、役者名で役を判別した。
でもって。
あ、まりえったの役だ。
どいちゃん登場。
えええ、どいちゃん、まりえったの役なのぉ?
とびきりスウィートでハニィな顔立ちの美少年、なのにヒゲつけておっさん役ですよ。
そしてまた彼が、いい感じでやわらかいです。
アンナの兄・スティーバ役は、女にだらしないけれど詰めのところで妻を愛しているという、バランスの難しい役。ただのスケベオヤジでなく、色気と包容力、そして胡散臭さが必要。
どいちゃんがそのスティーバを、くすぐったいやわらかさで演じていたのが印象に残った。
この役を余白のある柔軟さで演じられるってことは、彼はこれからもっと伸びていきそうだ。
うわあ、たのしみだなあ。
今回の星組WSは、キャスティングが素晴らしいと思っている。
本当に、「ワークショップ」なんだ。
専科さんナシ。大人の助けは借りない。
柚長、きんさんと上級生は出ているけれど、真ん中の役からはハズした、縁の下の力持ち的位置。
ヴィロンスキーのママン役は、初演が専科さんだからパワーバランスからいって柚長なのは仕方ないとして、たとえばベッツィをきんさんが演じるのもアリなわけよ。
初演が圭子ねーさまなんだから、きんさんがどーんとその実力で舞台を締めても、不思議はない。
また、星組ではすでに(十分若いけれど)おっさん役者として足場を固めているゆーほさとるが出演しているというのに、スティーバ役をゆーほにさせず、まだ研8なりたてのどいちゃんにやらせる。
舞台は、ヒーロー、ヒロインだけで成り立っているわけじゃない。
大人の男役、女役を、きちんと育てようとしている。
もっとも、良い役を与えたって明らかに実力不足で作品が成り立たないくらい壊してしまう、というなら問題だし、いくらWSだからってそんなもんを金取って見せられたらたまらない。
でも、主役もヒロインもちゃんと学年や立場に相応しい実力があり、上級生が出番は少なくてもあちこちで芝居を支え、メインからちょっとはずれているけれどやりがいがあってオイシイ役たちを、下級生たちが演じる。
こうすれば、作品は壊れない。
勉強になるしな。それぞれが。
とにかく戦闘意欲バリバリの星組だから、与えられた役を生きようと、みんなすごいテンションだ。
たのしいってば。
改めて、思い知りました。
彼の顔が、好みで好みで、しょーがない。
『ANNA KARENINA』Aチーム観劇時、なにがどうじゃなく、ただ真風涼帆くんの顔を見ているだけでわくわくしました。
水しぇんだ。水しぇんがいるよぅ。
研3の彼がいっぱいいっぱいになって、主役ヴィロンスキー@ともみんの友人セルプホフスコイ役の演技しているのを見て、キムの偉大さを改めて思い知ったさ(笑)。
『アンナ・カレーニナ』初演当時、研4キムは研11コム姫の友人として、ふつーに演技してたもんなあ。
真風くんはやっぱりナニができるわけじゃないんだけど(とくにダンスはあらら)、それでも、あの顔、あの姿だったつーだけでもお、どーでもよくなっちゃうわ。
や、成長はしているのよ。『Kean』のときはどーなることかと思ったけれど、『エル・アルコン』新公ではソレよりマシになっていたし、今回はさらにマシになっていたもの!
これから経験を重ね、実地でしごかれ成長していくのよ。役者を育てるのは舞台なんだから。若いうちからこうやって機会を与え、いい男に育てていくのよ〜〜。
うん。
一気にうまいわけじゃない分、見守るたのしさあると思う。思うぞ。うん。
ところでなんでみんな、ことさらセルプホフスコイって呼ぶんだろうね?
言いにくさNo.1っしょ、この名前?
別に名前で呼びかけなくてもいいような会話のやりとりでさえ、無意味に名前を連呼する。
書き分けの出来ないマンガで、誰が誰だかわからせるために、いちいち名前を呼んでいる感じ?
さて。
じつこの公演で、もっとも感動したのは、主演のともみんでもヒロインのまりもちゃんでもなく、愉快なベニーでも好みの真風くんでもなく。
ベッツィ@コロちゃんです。
幕開き、従僕のたよりない声のあと、凛と立つ貴婦人。
「紳士淑女の皆様、ようこそ」
この声を聞いた途端、泣きそうになった。
元アニヲタで「声」に反応しがちなわたしの、本能に届いたんだと思う。
格好いい……!!
理屈じゃない。
四の五全部吹っ飛ばして、まず、そう思った。
そして、あまりのかっこよさに泣きそうになった。
毅然と立つ姿。場を支配する力。
この女性がなんなのか誰なのかさっぱりわかんなくても、その存在に注目させてしまう、威圧感。
初演の記憶なんかすーっかり海馬の奥深く、ほぼなにもおぼえていなかったわたしは、ここではじめて圭子ねーさまの役だ! と、思い出した。
美穂圭子さんが初演に出演していたことすら、忘れてました。が、コロちゃんを見て記憶が見事によみがえったよ。
圭子ねーさまは、格好いい女性だ。素で喋っているときはものごっつーかわいらしい人だが、舞台では氷の女や鉄の女も演じられる、素晴らしい舞台人だ。
その圭子ねーさまの役を、コロちゃんが演じていた。役としては、初演まんまをトレースしていたと思う。
でも、圭子女史が備えている威厳と、コロちゃんの威圧感は似て非なるものだ。
コロちゃんのベッツィは、より好戦的な感じがした。
たぶん、圭子ねーさまより余裕がないためだと思う。より前へ! より強く! と心に誓っている感じ。前へと走り続けていなければいつの間にか後ろへ下がってしまう、そんな思いで戦い続けているような。
強く格好いい女性でありながら、どこか張りつめた緊張感が漂う。
そんなベッツィだからこそ、アンナ自殺後の「今夜もまた、舞踏会がはじまるわ!」が痛みを伴って、胸に響く。
まあ、正直ベッツィの「余計なお世話」がどういう意味なのか、理解しきれていないんだけどね。
初演も今回も。
別れようとしたアンナとヴィロンスキーをわざわざ会わせ、破滅に向かわせるのは、それまでのベッツィからは考えられない行動だし、その後のベッツィからしても、唐突というか取って付けたというか、どーにも浮いている気がするんだわ、わたしには。
彼女の行動の理由がわかれば、わかるだけでなく、作品中で浮き上がって見えなければ、もっとおもしろい物語になるだろうにな。
わたしにとって。
初演の役名をまーーったくおぼえていなかったわたしは、「キムの役」「圭子ねーさまの役」てなふうに、役者名で役を判別した。
でもって。
あ、まりえったの役だ。
どいちゃん登場。
えええ、どいちゃん、まりえったの役なのぉ?
とびきりスウィートでハニィな顔立ちの美少年、なのにヒゲつけておっさん役ですよ。
そしてまた彼が、いい感じでやわらかいです。
アンナの兄・スティーバ役は、女にだらしないけれど詰めのところで妻を愛しているという、バランスの難しい役。ただのスケベオヤジでなく、色気と包容力、そして胡散臭さが必要。
どいちゃんがそのスティーバを、くすぐったいやわらかさで演じていたのが印象に残った。
この役を余白のある柔軟さで演じられるってことは、彼はこれからもっと伸びていきそうだ。
うわあ、たのしみだなあ。
今回の星組WSは、キャスティングが素晴らしいと思っている。
本当に、「ワークショップ」なんだ。
専科さんナシ。大人の助けは借りない。
柚長、きんさんと上級生は出ているけれど、真ん中の役からはハズした、縁の下の力持ち的位置。
ヴィロンスキーのママン役は、初演が専科さんだからパワーバランスからいって柚長なのは仕方ないとして、たとえばベッツィをきんさんが演じるのもアリなわけよ。
初演が圭子ねーさまなんだから、きんさんがどーんとその実力で舞台を締めても、不思議はない。
また、星組ではすでに(十分若いけれど)おっさん役者として足場を固めているゆーほさとるが出演しているというのに、スティーバ役をゆーほにさせず、まだ研8なりたてのどいちゃんにやらせる。
舞台は、ヒーロー、ヒロインだけで成り立っているわけじゃない。
大人の男役、女役を、きちんと育てようとしている。
もっとも、良い役を与えたって明らかに実力不足で作品が成り立たないくらい壊してしまう、というなら問題だし、いくらWSだからってそんなもんを金取って見せられたらたまらない。
でも、主役もヒロインもちゃんと学年や立場に相応しい実力があり、上級生が出番は少なくてもあちこちで芝居を支え、メインからちょっとはずれているけれどやりがいがあってオイシイ役たちを、下級生たちが演じる。
こうすれば、作品は壊れない。
勉強になるしな。それぞれが。
とにかく戦闘意欲バリバリの星組だから、与えられた役を生きようと、みんなすごいテンションだ。
たのしいってば。