今、アタマの中がちょっくら『はみだしっ子』に染まっていて。

 先日祖母が亡くなったんだが、人の死とか身近に感じちゃうと俄然『はみだしっ子』は近くなるね。「生」とか「存在」とか「生きること」とか。そんなことに足を取られると、『はみだしっ子』に心を染められる。

 ひとである痛み、わたしがわたしである絶望なんぞを思い出し、途方に暮れる。
 中学生のわたしが泣いていたように、このトシになってもなにひとつ悟りなんか得られない。救いなんかない。
 それでもわたしはわたしをやっていくしかないのだけれど。

 ……なーんて、放っておくと泥沼にはまりそうなので、もっとお気楽に妄想配役で遊ぼう! と、思う。

 今アタマの中が『はみだしっ子』ならば、『はみだしっ子』で妄想配役ですよ、ええ!

 はみだしっ子たちが10歳そこそこの子どもであることや、その昔レコードで小山茉美とか藤田淑子とか実力派声優たちが声をあてていたときですら違和感がぬぐえず、メディアミックスは不可能であり、そもそもするべきではないと思っているが、そーゆーことを棚上げして、キャスティングしてみる。
 遊びですから。
 深く考えず。ノリです、ノリ。

 
 グレアムを演じられるのは、安蘭けい以外にいない。

 ……と、思う。

 このややこしすぎる繊細で根暗で破滅的な少年を演じきることができるのは、現在のタカラヅカではトウコ以外にいない。
 つか、トウコで見たい。
 トウコがどんな演技をするのか、どこまで表現してくれるのか、純粋に見てみたい。
 黒髪+片目とゆービジュアルも、トウコちゃん向きだ。

 
 アンジーは、真飛氏で見てみたい。
 元祖ツンデレ美少年。女顔で派手好きでフリルのブラウス着用のキツいキャラだが、大人になってから読み返すと、彼がかなしいほど「まとも」な感性を持った「男の子」だとわかる。
 だからこそ常人離れした他の3人たちの間で、アンジーはあんなにつらい思いをするわけだ。
 一見誰よりも器用で、人生ナメているようで、ほんとのとこいちばん誠実で、不器用だと思う。つか、グレアムへの片想いっぷりが泣ける(腐った意味ではなくて・笑)。

 
 サーニンは、霧矢氏で。
 社会生活に不適応な野生児……だけど、実は4人の中でもっとも強く「現実」で生きていけると思う、その魂の健やかさ。
 つまずいても曲がっても迷っても、サラブレッドが本能に従って疾走するように、きっと駆け抜けていってくれると信じたくなる男の子。

 
 マックスはののすみで。
 マックスだけは、男役では無理。4人組の末っ子、泣き虫でいじけ虫でしつこくて、とびきりうざくてかわいらしいトラブル・メーカー。

 
 ジャックはすんません、水しぇんがいいです。
 なんで謝るのかわからんが、なんとなく謝る(笑)。
 富も地位もある大人の男、頼りがいがありグレアムたちガキんちょがどうあがいても崩れない強さと、アンジーと同レベルにケンカできる子どもっぽさを併せ持つ。
 
 んで、ジャックの親友ロナルドは、しいちゃんがいいです。
 いやその、なんとなく。ロナルドがしいちゃんだと、わたしが萌えるからです。
 あの飄々とした「大人子ども」なところがたまりません。意外に神経質なところもたまりません。
 しいちゃんがいいです。

 
 女性キャラは、すごく難しい。
 あすかちゃんはエイダかダナ。トウコがグレアムなので、彼に深く絡むキャラでなきゃ嫌だ(笑)。んで、あすかがダナなら、エイダはウメちゃんで。
 パムはとなみちゃんに天然の魅力で。オフィーリアはかなみんがいいんだが……ダメかなあ。
 フェル・ブラウンは彩音ちゃん。

 
 んでもって、アルフィーが越リュウ。シドニーはゆうひくんで見たかったり(笑)。
 大人になってから読み返すと、シドニーの耽美っぷりと色男っぷりに悶えますわー。アルフィーとの関係に萌えますわー(笑)。

 ジョイはキムくん。あの上っ面だけの陽気さとその奥の弱さを見せて欲しい。 
 リッチーは何故かほっくんで見てみたいぞっと。フランク・ファーターはまっつがいいのー。まっつはインテリでSなキャラがいいのー。
 クークーの牧師が壮くん(笑)。あの狭量さは萌え。
 写真のマスターがゆみこちゃん。心の傷をファインダーに閉じこめて。

 ヴァトゥがれおんで、ブラッドは一花希望。小林少年再び(笑)。
 らんとむ氏はウィンくんで。強くなさそうなわりに血の気が多く、愛のためには暴走上等。
 カールがすずみん。あの奇抜な服装を是非着こなしてくれ。

 
 えーと、こんなもん?
 クークー役が思いつかない……いっそウメちゃんでもアリかなーとは思うんだが。オギー役者がハマる役だよね。常世とは別の重力で生きているような。

 
 はー。
 ありえないとわかって遊ぶのはたのしいっす。

 『はみだしっ子』をはじめ、三原順作品は一生わたしのなかに刺さり続けるんだと思う。
 わたしの、永遠の棘。
 この痛みすら、わたしの一部として。


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