ところでわたし、かのちゃんがいつから花組トップ娘役なのか、理解していない節があるようで。
「かのちゃん、アントワネット2回目だもんなあ」とか、特に意識するまでもなく思っていて。
この「アントワネット2回目」というのは、「前回の中日でもやってたし、同じ役で今度は台湾まで行くんだねー」てな無責任な感覚で。
勝手に安心して観ていたので、第一声で、びっくりした。
え?! ナニゴト?! って、思わず背もたれから身体が浮く感じ。
アントワネット@かのちゃん初登場は、夜のボート。プロローグは別として、芝居としての初登場、初台詞ね。
密会する禁断の恋人たち、フェルゼン@みりおくんとアントワネット。ふたりは夜のボートでいちゃいちゃしていた……という場面にて。
アントワネットの第一声は「ああ……(感嘆)」だった。
この「ああ……」で。
ええ?! と、わたしはおどろいた。
あまりに、ヘタで。
歌い終わったあとにアントワネットが感極まった様子で「ああ……私はこの夜の闇の中だけでうんぬんかんぬん」と語り出す、その台詞があまりに棒読みで……えええ、ナニ? ナニ? ナニガオコッテイルノ?? と、うろたえた。
かのちゃん、アントワネット2回目じゃあ……? はっ、チガウ! 中日は蘭ちゃんだった!!
蘭ちゃんに基本あまり興味のないわたしは、失礼な話だがすっかり失念していたのだ。
そして、みりおくんの相手役はかのちゃん、という刷り込み、花組トップ娘役はかのちゃん、という刷り込みで、前任さんのことを何故か記憶からこぼしていたのだった。
そうか蘭ちゃんって『エリザベート』だけでなく、中日『ベルばら』でもみりおくんと組んでたんだった! 『エリザベート』=蘭ちゃん、てのは記憶にあるし、あるんだけど、これまた何故か「みりおくんの相手役」とは記憶してなくて、ただたんに「『エリザベート』=蘭ちゃん」。みりおくんとも花組とも別に、切り離して、単体で「『エリザベート』=蘭ちゃん」。
不思議な話だが、自分でも無意識、かのちゃんアントワネットを見るまで気づきもしなかった。
まあともかく、かのちゃんのアントワネットが……気の毒なくらい、ハマってない……。
かのちゃんのいちばんわかりやすい弱点、アニメ声がこれでもかと強調される……。
元気なおてんば娘役なら違和感がないかもしれないけれど、植田歌舞伎の王族役だときんきんしただけの棒読みになる……。
これは……きついわ……。
見た目がどうとかではなく、芝居として、王妃にもマリー・アントワネットにも見えない……柄違いとしか、言いようがない。
てゆーかそもそも、新公学年の就任したての娘役にやらせる役じゃないのよ、アントワネットは。トップ娘役でも経験を積んだベテランがやるべき役。かのちゃんは実年齢も若いし、かといって柄違いでもねじ伏せられる技術があるわけでもなし、やらせた方が悪いわ……。
みりおくんだって別にフェルゼン役者ではないし、何故やらせた……。
てゆーかそれはもうほんと、ただ単に、植爺が『フェルゼンとアントワネット編』が好きだから、よね。海外公演に持って行く公演だから、植爺の好きな『フェルゼンとアントワネット編』。理解出来ない、オスカルとかいうカンチガイした小娘の出張る話はあり得ないもんね。
もひとつかのちゃんに分が悪いのは、美穂圭子おねーさまの存在だ。
彼女がオープニングからもう、「ワタシがこの舞台の女役最強です!」とぶちかましてくれているため、かのちゃんがかすむ……。
圭子ねーさまはヒロインには見えないけれど、「最重要人物」としての存在感が半端ナイ。ただ芝居するだけならそんなことはないけど、歌わせちゃうと。そして、歌ってなんぼの圭子ねーさま、出るからには歌う。
男役女役関係なく、「最初の場面で歌ったあの人」が「なんかすごい人」だということは、わかるだろう。他の出演者とレベルというか次元が違うことがわかるだろう。技術だけのことじゃなくて。「タカラヅカ」としての有り様みたいなものが。
経験積んだベテランのトップ娘役ならまだ、別の方法で立ち合えるだろうけど、圧倒的経験不足の下級生トップ娘役に、真正面からガチンコさせるとか、植爺ナニ考えてんだ。
芝居で圭子ねーさま砲をぶちかますときは、使い方を考えなきゃダメだよ。『カリスタの海に抱かれて』くらい別枠にするとか。それでも全部持って行くんだから。
圭子ねーさまの実力は、舞台点の底上げに有効かもしれないけど、彼女ひとりが突出しているため、他の粗が目立つということも往々にしてある、諸刃の剣だと理解しようよ……。
ショーでも圭子ねーさま大暴れしてるから、かのちゃん吹っ飛ばされちゃってんじゃん、引き続き。
うーん、かのちゃんは若いトップ娘役なのに、えらくスパルタで育てられてるな。折れずにがんばってほしい。
そして、いろいろアウェイで大変だと思うけど、なんつーかこー、もう少し舞台で「見せる」ための技術や経験を得てくれるといいな。今のままでは……。
「かのちゃん、アントワネット2回目だもんなあ」とか、特に意識するまでもなく思っていて。
この「アントワネット2回目」というのは、「前回の中日でもやってたし、同じ役で今度は台湾まで行くんだねー」てな無責任な感覚で。
勝手に安心して観ていたので、第一声で、びっくりした。
え?! ナニゴト?! って、思わず背もたれから身体が浮く感じ。
アントワネット@かのちゃん初登場は、夜のボート。プロローグは別として、芝居としての初登場、初台詞ね。
密会する禁断の恋人たち、フェルゼン@みりおくんとアントワネット。ふたりは夜のボートでいちゃいちゃしていた……という場面にて。
アントワネットの第一声は「ああ……(感嘆)」だった。
この「ああ……」で。
ええ?! と、わたしはおどろいた。
あまりに、ヘタで。
歌い終わったあとにアントワネットが感極まった様子で「ああ……私はこの夜の闇の中だけでうんぬんかんぬん」と語り出す、その台詞があまりに棒読みで……えええ、ナニ? ナニ? ナニガオコッテイルノ?? と、うろたえた。
かのちゃん、アントワネット2回目じゃあ……? はっ、チガウ! 中日は蘭ちゃんだった!!
蘭ちゃんに基本あまり興味のないわたしは、失礼な話だがすっかり失念していたのだ。
そして、みりおくんの相手役はかのちゃん、という刷り込み、花組トップ娘役はかのちゃん、という刷り込みで、前任さんのことを何故か記憶からこぼしていたのだった。
そうか蘭ちゃんって『エリザベート』だけでなく、中日『ベルばら』でもみりおくんと組んでたんだった! 『エリザベート』=蘭ちゃん、てのは記憶にあるし、あるんだけど、これまた何故か「みりおくんの相手役」とは記憶してなくて、ただたんに「『エリザベート』=蘭ちゃん」。みりおくんとも花組とも別に、切り離して、単体で「『エリザベート』=蘭ちゃん」。
不思議な話だが、自分でも無意識、かのちゃんアントワネットを見るまで気づきもしなかった。
まあともかく、かのちゃんのアントワネットが……気の毒なくらい、ハマってない……。
かのちゃんのいちばんわかりやすい弱点、アニメ声がこれでもかと強調される……。
元気なおてんば娘役なら違和感がないかもしれないけれど、植田歌舞伎の王族役だときんきんしただけの棒読みになる……。
これは……きついわ……。
見た目がどうとかではなく、芝居として、王妃にもマリー・アントワネットにも見えない……柄違いとしか、言いようがない。
てゆーかそもそも、新公学年の就任したての娘役にやらせる役じゃないのよ、アントワネットは。トップ娘役でも経験を積んだベテランがやるべき役。かのちゃんは実年齢も若いし、かといって柄違いでもねじ伏せられる技術があるわけでもなし、やらせた方が悪いわ……。
みりおくんだって別にフェルゼン役者ではないし、何故やらせた……。
てゆーかそれはもうほんと、ただ単に、植爺が『フェルゼンとアントワネット編』が好きだから、よね。海外公演に持って行く公演だから、植爺の好きな『フェルゼンとアントワネット編』。理解出来ない、オスカルとかいうカンチガイした小娘の出張る話はあり得ないもんね。
もひとつかのちゃんに分が悪いのは、美穂圭子おねーさまの存在だ。
彼女がオープニングからもう、「ワタシがこの舞台の女役最強です!」とぶちかましてくれているため、かのちゃんがかすむ……。
圭子ねーさまはヒロインには見えないけれど、「最重要人物」としての存在感が半端ナイ。ただ芝居するだけならそんなことはないけど、歌わせちゃうと。そして、歌ってなんぼの圭子ねーさま、出るからには歌う。
男役女役関係なく、「最初の場面で歌ったあの人」が「なんかすごい人」だということは、わかるだろう。他の出演者とレベルというか次元が違うことがわかるだろう。技術だけのことじゃなくて。「タカラヅカ」としての有り様みたいなものが。
経験積んだベテランのトップ娘役ならまだ、別の方法で立ち合えるだろうけど、圧倒的経験不足の下級生トップ娘役に、真正面からガチンコさせるとか、植爺ナニ考えてんだ。
芝居で圭子ねーさま砲をぶちかますときは、使い方を考えなきゃダメだよ。『カリスタの海に抱かれて』くらい別枠にするとか。それでも全部持って行くんだから。
圭子ねーさまの実力は、舞台点の底上げに有効かもしれないけど、彼女ひとりが突出しているため、他の粗が目立つということも往々にしてある、諸刃の剣だと理解しようよ……。
ショーでも圭子ねーさま大暴れしてるから、かのちゃん吹っ飛ばされちゃってんじゃん、引き続き。
うーん、かのちゃんは若いトップ娘役なのに、えらくスパルタで育てられてるな。折れずにがんばってほしい。
そして、いろいろアウェイで大変だと思うけど、なんつーかこー、もう少し舞台で「見せる」ための技術や経験を得てくれるといいな。今のままでは……。