彼で見たかったものは。@スターダム
2015年7月26日 タカラヅカ 花組バウホール公演『スターダム』初日観劇。
主演のちなつくんはうまいしかっこいい。
が、作品が気の毒で印象がとっちらかる。
文化祭的手法のごちゃごちゃした作風と、彼のある程度出来上がった男役像が相性悪いんだろうな。
この作品、主人公のリアム@ちなつにしか物語がナイのだけど、そのたったひとつの物語が、2時間中30分くらいしかない。体感なので、実際の時間とはチガウかもしれんが、ドラマ部分は全体の4分の1程度、という印象。
そのわずかなドラマ部分と、「みんなが主役の文化祭!」部分との収まりの悪さがねー……。
文化祭部分も、うまい人たちがやっているなら群像劇たり得たかもしれないけれど、こっちは「若手ワークショップ」状態で技術は低く勢いだけあって、わずかなリアムのドラマにノイズを入れられる感じ。
そして、ちなつくんもそのノイズを吹っ飛ばすほどの実力は現段階では得ていないため、そっちに引きずられてざらざら不鮮明、
なんとも不完全燃焼。や、わたしが(笑)。
もっとちなつくん主役の作品が見たかった、
また、「天才現る?!」系のオーディション物を舞台でやることの難しさを感じたり。
ちなっちゃんうまいしかっこいいし、他の出演者がキャリアのナイ下級生たちで、それに比べて段違いにうまいことはわかるけど、「不作だなー、と首をかしげる審査員たちが、リアムの歌で『こ、これは……っ?!』『逸材キターーッ!』となる」という導入部は、ちなっちゃんを持ってしても「苦しいなあ」と思った。
これがラストシーンならもっと演出で差異を出せるんだろうけど、あくまでも予選、ここから1ヶ月レッスンやってスターを作る、という場だから、「才能めっちゃある、でもまだ未熟、その点では他の不作メンバーたちと同じ」ということを、歌1曲で表現て……。難しすぎるやろ。
審査員がどよめくほどの逸材なら、他の不作さんたちと同じレッスンに入れずに特別養成コース作って「天才現る」とした方が、番組が盛り上がるのでは?
オープニングだから仕方ないんだろうけど、「天才キターーッ!」的な盛り上げ方(主役スター登場演出)と、「でも、他の雑魚と同じ扱いしかしないからね」というストーリー内容(オーディションに懸ける若者群像劇)が矛盾している……。
ある意味その矛盾をリアルに表現していたのかな。審査員の反応ほどすごく思えないけど、すごいのかな? というあたりのちなつくんの歌声や存在感は。
なんにせよ、せっかくちなつくんを主役にして、ドラマ部分がわずかだったことが残念でならない。
彼ならもっと、濃い物も深い物も演じられただろうになあ。
また、ちなっちゃんのドラマ部分の相手役が、キャリア不足のあれんくんだってのが、これまたもったいないなと。あれんくん、よくやってたけど、ちなっちゃんの同格親友役にはいろいろ足りない……。
なんでマイティ相手にドラマやらなかったんだろうなあ。
disるわけではなく、役者としての力量が釣り合っていない場合、見応えという点では残念に思う。
たとえば新公なら、ほとんど同じ力量だから気にならなくても、本公演に新公レベルの子がいると気になる、ように。
ちなつくんとあれんくんの場面は、あれんくんの力不足を感じた。
そして、ちなつくんとタソの場面は安心して観られた。
タソからはアドバイスを受けるだけで、ドラマはあれんくんとのみなんだから、あれんくんにはタソと同程度がそれ以上の実力が欲しい。や、そんなの無理だとわかっているけど、役割として見た場合。
ひとり芝居でない以上、組んで芝居する相手の力量によって、本人のパワーもメーターが上がり下がりするのは仕方ない。
MAX100パーのちなつくんを、見てみたかった。
相手役との相乗効果で、主演だからこそ得られる役とストーリーで、熱く深い芝居空間で、過去のMAXを超えるちなつくんを、見てみたかった。
や、公演が進めばまた違ったと思うけど、なにしろ初日だから。
ちなつくん自身もいっぱいっぱいっぽいし、それで下級生たちのお守り的な役割の主人公で、MAX超えしろってのは無理な話。
わかっちゃいるが、ちなつくんスキーとしては、いろいろしょぼん。
わたしがちなつくん主演で1本書いていいと言われたら、そりゃーもーいろいろと夢が膨らみまくるのに!!
彼のあの暗い色気のある瞳を最大限に活かせる、濃くて骨太な、いろんなところに愛憎渦巻く心理描写大事ネタにして、そしてそこはかとなくエロい話をだな……!(鼻息)
求めるモノが、期待するモノが大きすぎた。
ガチなファンなら親心で「うちの子がセンターで歌ってる、台詞言ってる」だけでほろほろうれし泣きしてるのかもしんないが、ライトに「ちなつくんも好き!」と思っているだけの一般ヅカヲタとしては、貪欲に「もっと出来るのにー、もっとやらせろー!」とか思っちゃうのさ。すまん。
でもほんと、ちなつくん主演はうれしい。
きれいでうまくて人気もある人が、バウ主演している。って、それだけでもすごいことだよー。
や、ヅカヲタやってると、それこそがレアだと思えるから不思議(笑)。
きれいだけどうまくない人、きれいでそこそこうまいけど人気ない人、とかが主演する機会の方が多いよね、タカラヅカって。
テレビタレントを見ても、きれいなだけ、だと評価されなくなってきた昨今。劇団もようやく、うまい人の価値を見直してくれてるのかな? と、各組若手スターを見て思う。タカラヅカだから「きれい」なのは基本として、その上でちゃんと実力ある人を引き上げてくれると、観客としてはうれしいなあ。
「きれい」は基本スキル、そこに実力があれば人気は付く。そこそこうまい、とか、音痴ではない、程度じゃなく、ちゃんとなにかしら「うまい」と言えるものがある人は、商品として売れる、だから売る……そういう時代になってくれたのはうれしい。
んでもって。
主人公リアム@ちなつくんの親友、ジェイク@あれんくんですが。
いいよね、彼!!
……という話は、翌日欄で。
主演のちなつくんはうまいしかっこいい。
が、作品が気の毒で印象がとっちらかる。
文化祭的手法のごちゃごちゃした作風と、彼のある程度出来上がった男役像が相性悪いんだろうな。
この作品、主人公のリアム@ちなつにしか物語がナイのだけど、そのたったひとつの物語が、2時間中30分くらいしかない。体感なので、実際の時間とはチガウかもしれんが、ドラマ部分は全体の4分の1程度、という印象。
そのわずかなドラマ部分と、「みんなが主役の文化祭!」部分との収まりの悪さがねー……。
文化祭部分も、うまい人たちがやっているなら群像劇たり得たかもしれないけれど、こっちは「若手ワークショップ」状態で技術は低く勢いだけあって、わずかなリアムのドラマにノイズを入れられる感じ。
そして、ちなつくんもそのノイズを吹っ飛ばすほどの実力は現段階では得ていないため、そっちに引きずられてざらざら不鮮明、
なんとも不完全燃焼。や、わたしが(笑)。
もっとちなつくん主役の作品が見たかった、
また、「天才現る?!」系のオーディション物を舞台でやることの難しさを感じたり。
ちなっちゃんうまいしかっこいいし、他の出演者がキャリアのナイ下級生たちで、それに比べて段違いにうまいことはわかるけど、「不作だなー、と首をかしげる審査員たちが、リアムの歌で『こ、これは……っ?!』『逸材キターーッ!』となる」という導入部は、ちなっちゃんを持ってしても「苦しいなあ」と思った。
これがラストシーンならもっと演出で差異を出せるんだろうけど、あくまでも予選、ここから1ヶ月レッスンやってスターを作る、という場だから、「才能めっちゃある、でもまだ未熟、その点では他の不作メンバーたちと同じ」ということを、歌1曲で表現て……。難しすぎるやろ。
審査員がどよめくほどの逸材なら、他の不作さんたちと同じレッスンに入れずに特別養成コース作って「天才現る」とした方が、番組が盛り上がるのでは?
オープニングだから仕方ないんだろうけど、「天才キターーッ!」的な盛り上げ方(主役スター登場演出)と、「でも、他の雑魚と同じ扱いしかしないからね」というストーリー内容(オーディションに懸ける若者群像劇)が矛盾している……。
ある意味その矛盾をリアルに表現していたのかな。審査員の反応ほどすごく思えないけど、すごいのかな? というあたりのちなつくんの歌声や存在感は。
なんにせよ、せっかくちなつくんを主役にして、ドラマ部分がわずかだったことが残念でならない。
彼ならもっと、濃い物も深い物も演じられただろうになあ。
また、ちなっちゃんのドラマ部分の相手役が、キャリア不足のあれんくんだってのが、これまたもったいないなと。あれんくん、よくやってたけど、ちなっちゃんの同格親友役にはいろいろ足りない……。
なんでマイティ相手にドラマやらなかったんだろうなあ。
disるわけではなく、役者としての力量が釣り合っていない場合、見応えという点では残念に思う。
たとえば新公なら、ほとんど同じ力量だから気にならなくても、本公演に新公レベルの子がいると気になる、ように。
ちなつくんとあれんくんの場面は、あれんくんの力不足を感じた。
そして、ちなつくんとタソの場面は安心して観られた。
タソからはアドバイスを受けるだけで、ドラマはあれんくんとのみなんだから、あれんくんにはタソと同程度がそれ以上の実力が欲しい。や、そんなの無理だとわかっているけど、役割として見た場合。
ひとり芝居でない以上、組んで芝居する相手の力量によって、本人のパワーもメーターが上がり下がりするのは仕方ない。
MAX100パーのちなつくんを、見てみたかった。
相手役との相乗効果で、主演だからこそ得られる役とストーリーで、熱く深い芝居空間で、過去のMAXを超えるちなつくんを、見てみたかった。
や、公演が進めばまた違ったと思うけど、なにしろ初日だから。
ちなつくん自身もいっぱいっぱいっぽいし、それで下級生たちのお守り的な役割の主人公で、MAX超えしろってのは無理な話。
わかっちゃいるが、ちなつくんスキーとしては、いろいろしょぼん。
わたしがちなつくん主演で1本書いていいと言われたら、そりゃーもーいろいろと夢が膨らみまくるのに!!
彼のあの暗い色気のある瞳を最大限に活かせる、濃くて骨太な、いろんなところに愛憎渦巻く心理描写大事ネタにして、そしてそこはかとなくエロい話をだな……!(鼻息)
求めるモノが、期待するモノが大きすぎた。
ガチなファンなら親心で「うちの子がセンターで歌ってる、台詞言ってる」だけでほろほろうれし泣きしてるのかもしんないが、ライトに「ちなつくんも好き!」と思っているだけの一般ヅカヲタとしては、貪欲に「もっと出来るのにー、もっとやらせろー!」とか思っちゃうのさ。すまん。
でもほんと、ちなつくん主演はうれしい。
きれいでうまくて人気もある人が、バウ主演している。って、それだけでもすごいことだよー。
や、ヅカヲタやってると、それこそがレアだと思えるから不思議(笑)。
きれいだけどうまくない人、きれいでそこそこうまいけど人気ない人、とかが主演する機会の方が多いよね、タカラヅカって。
テレビタレントを見ても、きれいなだけ、だと評価されなくなってきた昨今。劇団もようやく、うまい人の価値を見直してくれてるのかな? と、各組若手スターを見て思う。タカラヅカだから「きれい」なのは基本として、その上でちゃんと実力ある人を引き上げてくれると、観客としてはうれしいなあ。
「きれい」は基本スキル、そこに実力があれば人気は付く。そこそこうまい、とか、音痴ではない、程度じゃなく、ちゃんとなにかしら「うまい」と言えるものがある人は、商品として売れる、だから売る……そういう時代になってくれたのはうれしい。
んでもって。
主人公リアム@ちなつくんの親友、ジェイク@あれんくんですが。
いいよね、彼!!
……という話は、翌日欄で。