宙組新人公演『エリザベート』あれこれ。

 思うのだが、大作ミュージカルのときの新人公演のチケットの取れなさはすごい。
 純粋に「いい作品だから、新公も観てみたい」と思う人が多くなるのはわかるが、それ以外の部分が大きい気がして、理不尽に思う。
 チケットが市場に出回る数が、圧倒的に少ない。
 友会とネット頼みの一般人ゆえ、チケット動向にはアンテナを立てるのだが、『エリザベート』新公チケットはほんとうに、なかった。
 定価譲渡・交換サイトにも、高額転売サイトにも、ほとんど出ない。
 市場に出回っていれば良くも悪くも転売サイトには出る。そこにどんな価格や付加価値を載せるかはともかく、倫理や感情論はともかく、母体が大きければ、目に見えるところにあふれる。
 それが、『エリザ』新公は極少だった。

 ほんっとうに、一般には下ろしてもらえなかったんだな。
 聞く限りでは、会チケも壊滅していたみたいだし。

 通常公演よりも、関係者に吸い上げられるんだろうと思う。
 友会枠は変わらないと思いたいので、少なくなったのは会チケとかその周辺の浮動票という、わりとグレーなあたりと、一般発売枠と推測。
 友会枠が変わらないと思うのは、一応有料会員だからだ。年会費を取っているんだから、規定の枠は最低限守られているだろうと。甘いかな? そこで客を騙す必要はないと思うし。
 一般発売枠が減っているのではないかと思うのは、高値転売目的の業者がろくにチケットを入手できていないことから推測。先着順の一般発売は、素人ではとても購入出来ない、設備や並び屋など、「商売」として本気でつぎ込んでいる組織にはかなわない。なのに、そんなプロの転売屋がチケットを入手できない……ほどに、そもそも一般発売されていない。
 あとは、劇団がチケットの卸先として明言してない私設後援会やその周辺など、流通経路がグレーなあたりに下ろす枚数で、いろいろ調整しているんだろうなと思う。

 ともかく、新人公演チケットは、『エリザベート』のときは末端に降りてくるチケット数が極端に減る。

 新公は誰が主演でどんな演目でも、表向きは即日完売するけど、実際のところ、チケットの「入手しやすさ」はそれぞれまったくチガウ。
 その「即日完売」した上での、市場に出回るチケット数の話ね。
 『エリザベート』だけ、段違いなんだもの。
 タカラヅカの人気作は他にもいろいろある、人気作はチケットが少なくなる、その中でも『エリザベート』別格。ダントツ。

 そりゃ主演スターの人気も関係はするだろうけど、過去の新公『エリザ』だって無駄にチケ難だったよ。トップにならずにコースから逸れた人が主演だった新公『エリザ』だって。

 それにしても、チケ難が年々ひどくなっている気がする。
 チケットを要求する関係者が、年々増えているんじゃないかな。『エリザ』の市場価値が上がるのに比例して。


 今回、あまりのチケ難ゆえに友人たちが誰も観られず、従って観劇後のごはん会も出来ず、寂しかったこともあり、チケット流通量の露骨な変動にぷんすかするのだった。
 ……次の『エリザベート』新公はさらに過酷になるんだろう、そう思うとマジ、チケット取れる気がしない。

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