洗濯機は冷酷!@アイラブアインシュタイン
2016年9月17日 タカラヅカ 『アイラブアインシュタイン』の破綻っぷりについて、続き。
悪役チームはアンドロイドを軍事利用しようと企む。
軍事利用、っていい言葉だよね。整合性なくても「軍事利用」って言葉を出すだけで「悪!!」ってことになるの。
だから、すべてのクリエイターは、悪役を出すときにこの魔法の言葉を使うといいのよ。読者も視聴者も観客も、他になんの説明も不要、反射的に「悪!!」と思ってくれるから。
や、わたしも嫌ですよ、軍事利用。アンドロイドでも洗濯機でも、その用途で作られたものではないのに、軍事利用する組織がいたら、「悪!!」だと思う。「宝塚歌劇団を軍事利用しようとする政治家が現れた」とか、「絶対許すな!」と思うよ。
現実の「戦争反対」ハートと、作劇のご都合主義「軍事利用」はまったく別の意味で捉えているだけで。
まあともかく、軍事利用。
悪役チームは、現在の日常作業で活躍しているアンドロイドを、軍事利用しようと考える。
だがアンドロイドは「人間を傷つけられない」設計になっている。
その設計を崩すには、対象の区別なく攻撃出来るよう仕様変更するのではなく、何故か「アンドロイドの感情を暴走させ、破壊衝動を起こさせる」そうな。
アンドロイドに感情はない、はずなのに、それを暴走させる……。
ひどいダブスタだけど、まあ、そういうことが出来るとして。
暴走して破壊行動に出るよーな危険な存在を軍事利用できるはずがない。
軍事利用=安全性無視、じゃないよ?
戦場にはアンドロイドだけしかいないわけじゃないでしょう?
軍事利用……つまり、高い戦闘力を持つ道具であるならば、安全性は日常生活レベルを超えて重要になるんですが。
戦闘用アンドロイドに必要なのは「暴走する破壊行動」ではなく、「どの対象を破壊するか、指示・制御する」技術ですよ……?
もー、聞いていてアタマが痛くなるレベルでアホアホなんだが、この理屈で悪役チームは動く。
そしてやることが、「アンドロイドが人間を傷つけた」と自作自演して、民衆の恐怖心をあおること。
いや、おかしいから。
「人間を傷つけるよーなモノ」を軍事利用させよう! って、恐怖におののく市民に演説しても、逆効果だから!
そんな危険なモノに、さらに高い殺傷力を与えるってことでしょ?
ふつう、「危険なモノ」を見たら、「鎮圧・排除」を望むよね?
無差別殺人犯が銃を乱射してます、この殺人犯に武器をたくさん与えて軍事利用しましょう! って、誰が思うよ? 「そんな危険なモノに、危険な武器を与えるのはやめてくれ!」だよね?
この方法おかしすぎる。
さらに。
「人間から物を奪い、攻撃した」と濡れ衣を着せられたアンドロイドの少年は、なにを言われても言い返せない。人間に逆らえない設定だからだ。
その段階で、人間を傷つけたというのがおかしいとわかる。反論ひとつできず、拘束を振り払うこともできないモノが、奪い攻撃できると?
この自作自演は、この段階ですでに「悪役たちの主張は嘘」「アンドロイドは安全」と証明しているようなものだ。
この自作自演はアンドロイドを「道具」としてではなく、「社会的弱者」として扱っているゆえに成立するエピソード。
アンドロイドは「道具」だから、軍事利用しよう、という流れなのに。
作者はここでダブスタを発揮し、罪を着せられる少年アンドロイドを使い、「社会的弱者が虐げられる」ことでわき上がる観客の義侠心を利用している。
なのに、台詞でだけは「アンドロイドは道具」と主張し続ける。
さらにこの自作自演話はトンデモ理論を主張する。
少年アンドロイドが責められているのに、少年アンドロイド自身もなにも言えず、他のアンドロイドもなにも言い返さない。
悪役たちはそのことを「冷酷だ」と言う。だからアンドロイドは危険だと。
あのー、人間になにを言われても、されても、一切逆らえない、というのぱ従順さを表しているわけで。
そこは「アンドロイド安全!」と考えなければならないところ。
なのにみんなそろって「アンドロイドは冷酷!」って。
「使えない洗濯機だ!」って蹴っても、洗濯機はなにも言い返さないよね? それに対して「仲間の洗濯機が蹴られているのに、冷蔵庫も電子レンジもナニも言わない。家電は冷酷だ」って言う?
アンドロイドに感情はない、っていう設定はどこへ……。
なにもかもおかしい。
悪役チームはアンドロイドを軍事利用しようと企む。
軍事利用、っていい言葉だよね。整合性なくても「軍事利用」って言葉を出すだけで「悪!!」ってことになるの。
だから、すべてのクリエイターは、悪役を出すときにこの魔法の言葉を使うといいのよ。読者も視聴者も観客も、他になんの説明も不要、反射的に「悪!!」と思ってくれるから。
や、わたしも嫌ですよ、軍事利用。アンドロイドでも洗濯機でも、その用途で作られたものではないのに、軍事利用する組織がいたら、「悪!!」だと思う。「宝塚歌劇団を軍事利用しようとする政治家が現れた」とか、「絶対許すな!」と思うよ。
現実の「戦争反対」ハートと、作劇のご都合主義「軍事利用」はまったく別の意味で捉えているだけで。
まあともかく、軍事利用。
悪役チームは、現在の日常作業で活躍しているアンドロイドを、軍事利用しようと考える。
だがアンドロイドは「人間を傷つけられない」設計になっている。
その設計を崩すには、対象の区別なく攻撃出来るよう仕様変更するのではなく、何故か「アンドロイドの感情を暴走させ、破壊衝動を起こさせる」そうな。
アンドロイドに感情はない、はずなのに、それを暴走させる……。
ひどいダブスタだけど、まあ、そういうことが出来るとして。
暴走して破壊行動に出るよーな危険な存在を軍事利用できるはずがない。
軍事利用=安全性無視、じゃないよ?
戦場にはアンドロイドだけしかいないわけじゃないでしょう?
軍事利用……つまり、高い戦闘力を持つ道具であるならば、安全性は日常生活レベルを超えて重要になるんですが。
戦闘用アンドロイドに必要なのは「暴走する破壊行動」ではなく、「どの対象を破壊するか、指示・制御する」技術ですよ……?
もー、聞いていてアタマが痛くなるレベルでアホアホなんだが、この理屈で悪役チームは動く。
そしてやることが、「アンドロイドが人間を傷つけた」と自作自演して、民衆の恐怖心をあおること。
いや、おかしいから。
「人間を傷つけるよーなモノ」を軍事利用させよう! って、恐怖におののく市民に演説しても、逆効果だから!
そんな危険なモノに、さらに高い殺傷力を与えるってことでしょ?
ふつう、「危険なモノ」を見たら、「鎮圧・排除」を望むよね?
無差別殺人犯が銃を乱射してます、この殺人犯に武器をたくさん与えて軍事利用しましょう! って、誰が思うよ? 「そんな危険なモノに、危険な武器を与えるのはやめてくれ!」だよね?
この方法おかしすぎる。
さらに。
「人間から物を奪い、攻撃した」と濡れ衣を着せられたアンドロイドの少年は、なにを言われても言い返せない。人間に逆らえない設定だからだ。
その段階で、人間を傷つけたというのがおかしいとわかる。反論ひとつできず、拘束を振り払うこともできないモノが、奪い攻撃できると?
この自作自演は、この段階ですでに「悪役たちの主張は嘘」「アンドロイドは安全」と証明しているようなものだ。
この自作自演はアンドロイドを「道具」としてではなく、「社会的弱者」として扱っているゆえに成立するエピソード。
アンドロイドは「道具」だから、軍事利用しよう、という流れなのに。
作者はここでダブスタを発揮し、罪を着せられる少年アンドロイドを使い、「社会的弱者が虐げられる」ことでわき上がる観客の義侠心を利用している。
なのに、台詞でだけは「アンドロイドは道具」と主張し続ける。
さらにこの自作自演話はトンデモ理論を主張する。
少年アンドロイドが責められているのに、少年アンドロイド自身もなにも言えず、他のアンドロイドもなにも言い返さない。
悪役たちはそのことを「冷酷だ」と言う。だからアンドロイドは危険だと。
あのー、人間になにを言われても、されても、一切逆らえない、というのぱ従順さを表しているわけで。
そこは「アンドロイド安全!」と考えなければならないところ。
なのにみんなそろって「アンドロイドは冷酷!」って。
「使えない洗濯機だ!」って蹴っても、洗濯機はなにも言い返さないよね? それに対して「仲間の洗濯機が蹴られているのに、冷蔵庫も電子レンジもナニも言わない。家電は冷酷だ」って言う?
アンドロイドに感情はない、っていう設定はどこへ……。
なにもかもおかしい。