洗濯機よ、武器を取れ。@アイラブアインシュタイン
2016年9月21日 タカラヅカ 『アイラブアインシュタイン』がものすごいぞ!という話の続き。
1幕まるまる使って解説やって、2幕の前半使って回想編やって、本編まだはじまってないけど、上演時間はあと何分あるんだっけ……? と不安になるところで、よーやくストーリーが動き出す。
これがまたひどい。
悪役たちは、アンドロイドを軍事利用するために、「アンドロイドは悪! 危険! 排除!」と民衆を扇動する。
このままだとアンドロイドが危ない……! なんの罪もない彼らが、悪のレッテルを貼られて戦争の道具にされてしまう……!
と、危機感を煽られたところへ。
悪役たちの前へ、彼らと戦う意志を示すために、銃を構えたアンドロイドのハンス@タソたちが現れる。
え。
目が点になる、口が開く。
アンドロイドが「差別されている社会的弱者(人間)」なら、この展開はアリだ。
いじめっこに乱暴されるままメソメソすることしか出来なかった子が、「負けるもんか!」と拳を握って立ち上がる、のは感動話に出来る。
しかし、扱っているのは「社会的弱者(人間)」じゃない。洗濯機や自動車と同じ、「便利な機械(道具)」だ。
「洗濯機はいらない、洗濯機のせいで手洗い業者が仕事を失った! 洗濯機を排除しよう!」と言っている場に、「銃を持った洗濯機」がぞろりと現れたら……。
こわい。
そんな洗濯機、廃棄するしかない。
作者が、「アンドロイド」の扱いを雑にしているせい。
「人間なら感動的なエピソード」を、安直にアンドロイドに行わせている。
でもさ。
これ絶対やっちゃいけないことでしょ。
人間に銃を向けるアンドロイドを、人間が許容するはずないじゃん。
結局撃てなかったことはどうでもいい、銃を向けることができる存在だ、ということが問題。
人間に武器を向ける洗濯機だのロボット掃除機だのを使い続ける家庭はない。向けるだけです、使いません、は意味ない、それ以前の話。
わたしは個人的に、「アンドロイドが自我を持つ=反乱」という発想が好みではない。
や、最初からそれをテーマにしているならともかく、「アンドロイドに愛は理解出来るか」がテーマで、主人公以外のアンドロイドにとって「感情=不満、反感、復讐心」って描き方はフェアじゃないっつーか、好きになれないわー。
まあこれはわたしの好みの話なんで、作者はテーマパークのアトラクションとかで「ロボットが人間に対して反乱を起こした!」「未来の地球は、ロボットが人間を支配し、人間がレジスタンス活動をしている!」とかいう話が大好きで、「ロボット=反乱」に萌えちゃうのかもしれないけども。体感アトラクションやCGバリバリのハリウッド映画なら、画面を楽しむ意味でその単純明快なストーリーは価値があるけど。
タカラヅカでソレって、短絡的過ぎて、わたしはつまんない……。
わたしの好みはともかくとして。
べつに、「アンドロイドが自我を持つ=反乱」でもいいのよ。そうしたいというなら。
でもさ、アンドロイドが一律そう考えるのが当然、となるほどひどい扱いを受けているのか描かれていない。
雇用を奪われた不満でいじめが起こっている、という解説があるだけ。
反乱を企てるほどの扱いには見えない。出て来るアンドロイドは着飾って歌い踊ったり、ハウスキーピングをしているだけで、人間以下の扱いを受けている様子はない。人間の方がつらい仕事してるよねえ。
自我=反乱としたいなら、それだけの証拠を提示しなきゃ。結果を導くためには、要因を提示しなくちゃ。
必要な情報を描くことなく、作者の都合だけで「反乱だーー!」「きゃーこわーい!」とやられてもなあ。
えーと、ともかく、だ。
どうやらすべてのアンドロイドには、自然と感情が備わっているように見える。……が、それでも「アンドロイドに感情はない」ということになっている。
ハンスやアンネ@イブちゃんやヨハン@ひらめちゃんの感情は、感情に含まれないらしい。
感情がないのに、アンドロイドは虐げられるとつらいらしいよ。反乱を企てるくらいに。
大変だね、みんなのうちの家電も、きっとなにも言わないだけで、つらい思いをしてるんだろうね。
アンドロイドは感情なんてないし、さらに、ハイクラスの感情である「愛」は絶対に得られない。
愛を理解するには知恵の実という、特殊アイテムが必要。
そして、ここでいう「愛」とは男女の性愛のみをいうらしい。
親子愛とか友愛とか、愛にもいろいろあるけれど、恋愛だけは特別ですから! だってタカラヅカだもん!
「自我に目覚める=反乱」「愛は至上のもの!」……思考回路がシンプルだ……。
エンタメはシンプルな方がいい、ってのはあるから、それはそれでいいと思うのだけど。
物語の嘘や省略と、ダブスタや設定のいい加減さ、不誠実さは、イコールではないと思うの。
1幕まるまる使って解説やって、2幕の前半使って回想編やって、本編まだはじまってないけど、上演時間はあと何分あるんだっけ……? と不安になるところで、よーやくストーリーが動き出す。
これがまたひどい。
悪役たちは、アンドロイドを軍事利用するために、「アンドロイドは悪! 危険! 排除!」と民衆を扇動する。
このままだとアンドロイドが危ない……! なんの罪もない彼らが、悪のレッテルを貼られて戦争の道具にされてしまう……!
と、危機感を煽られたところへ。
悪役たちの前へ、彼らと戦う意志を示すために、銃を構えたアンドロイドのハンス@タソたちが現れる。
え。
目が点になる、口が開く。
アンドロイドが「差別されている社会的弱者(人間)」なら、この展開はアリだ。
いじめっこに乱暴されるままメソメソすることしか出来なかった子が、「負けるもんか!」と拳を握って立ち上がる、のは感動話に出来る。
しかし、扱っているのは「社会的弱者(人間)」じゃない。洗濯機や自動車と同じ、「便利な機械(道具)」だ。
「洗濯機はいらない、洗濯機のせいで手洗い業者が仕事を失った! 洗濯機を排除しよう!」と言っている場に、「銃を持った洗濯機」がぞろりと現れたら……。
こわい。
そんな洗濯機、廃棄するしかない。
作者が、「アンドロイド」の扱いを雑にしているせい。
「人間なら感動的なエピソード」を、安直にアンドロイドに行わせている。
でもさ。
これ絶対やっちゃいけないことでしょ。
人間に銃を向けるアンドロイドを、人間が許容するはずないじゃん。
結局撃てなかったことはどうでもいい、銃を向けることができる存在だ、ということが問題。
人間に武器を向ける洗濯機だのロボット掃除機だのを使い続ける家庭はない。向けるだけです、使いません、は意味ない、それ以前の話。
わたしは個人的に、「アンドロイドが自我を持つ=反乱」という発想が好みではない。
や、最初からそれをテーマにしているならともかく、「アンドロイドに愛は理解出来るか」がテーマで、主人公以外のアンドロイドにとって「感情=不満、反感、復讐心」って描き方はフェアじゃないっつーか、好きになれないわー。
まあこれはわたしの好みの話なんで、作者はテーマパークのアトラクションとかで「ロボットが人間に対して反乱を起こした!」「未来の地球は、ロボットが人間を支配し、人間がレジスタンス活動をしている!」とかいう話が大好きで、「ロボット=反乱」に萌えちゃうのかもしれないけども。体感アトラクションやCGバリバリのハリウッド映画なら、画面を楽しむ意味でその単純明快なストーリーは価値があるけど。
タカラヅカでソレって、短絡的過ぎて、わたしはつまんない……。
わたしの好みはともかくとして。
べつに、「アンドロイドが自我を持つ=反乱」でもいいのよ。そうしたいというなら。
でもさ、アンドロイドが一律そう考えるのが当然、となるほどひどい扱いを受けているのか描かれていない。
雇用を奪われた不満でいじめが起こっている、という解説があるだけ。
反乱を企てるほどの扱いには見えない。出て来るアンドロイドは着飾って歌い踊ったり、ハウスキーピングをしているだけで、人間以下の扱いを受けている様子はない。人間の方がつらい仕事してるよねえ。
自我=反乱としたいなら、それだけの証拠を提示しなきゃ。結果を導くためには、要因を提示しなくちゃ。
必要な情報を描くことなく、作者の都合だけで「反乱だーー!」「きゃーこわーい!」とやられてもなあ。
えーと、ともかく、だ。
どうやらすべてのアンドロイドには、自然と感情が備わっているように見える。……が、それでも「アンドロイドに感情はない」ということになっている。
ハンスやアンネ@イブちゃんやヨハン@ひらめちゃんの感情は、感情に含まれないらしい。
感情がないのに、アンドロイドは虐げられるとつらいらしいよ。反乱を企てるくらいに。
大変だね、みんなのうちの家電も、きっとなにも言わないだけで、つらい思いをしてるんだろうね。
アンドロイドは感情なんてないし、さらに、ハイクラスの感情である「愛」は絶対に得られない。
愛を理解するには知恵の実という、特殊アイテムが必要。
そして、ここでいう「愛」とは男女の性愛のみをいうらしい。
親子愛とか友愛とか、愛にもいろいろあるけれど、恋愛だけは特別ですから! だってタカラヅカだもん!
「自我に目覚める=反乱」「愛は至上のもの!」……思考回路がシンプルだ……。
エンタメはシンプルな方がいい、ってのはあるから、それはそれでいいと思うのだけど。
物語の嘘や省略と、ダブスタや設定のいい加減さ、不誠実さは、イコールではないと思うの。
そして、全否定にたどり着く。@アイラブアインシュタイン
2016年9月22日 タカラヅカ 『アイラブアインシュタイン』すげえよ、お手上げだよ!話の続き(笑)。
それでこの話、どうやって終わらせるのかなあ。
悪者政党のお飾り党首が実はアンドロイドだった! しかも感情あります、悪の博士と親子愛おっぱじめました!
てな展開はともかくとして。
主人公のはずのアルバート@あきらとヒロインのはずのエルザ@みれいは、どうするの?
身体は機械でも、中身は人間のアルバートとミレーヴァ@べーちゃんなのよね?
ただ、エルザはミレーヴァの脳を移植されたわけじゃないから、アルバートほど完璧にミレーヴァコピーになっておらず、スピリッツを受け継いだのみ。ゆえに「感情」部分でも不完全かつ不安定だった。
知恵の実を使うと感情(愛)を得ることができる。代わりに、アンドロイドの寿命を縮める。
エルザは知恵の実によって愛を知り、代わりに近々死ぬことになった。
変な設定だが、フィクションだからアリだと思う。昭和時代の純愛モノが白血病大安売りだったみたいなもんで、「ヒロインが不治の病」てのは、簡単プーに話を盛り上げることの出来る、ドーピング剤。
簡単プーに「軍事利用」という魔法の言葉を使って、さらに「不治の病」まで使うか……なんて安直なデビュー作なんだ、と鼻白む気持ちとは別に、鉄板ネタを使うこと自体はアリだと思っている。
エルザはそれはいいとして、何故アルバートも?
アルバートには最初から感情も愛もあった。
死んだミレーヴァの姿が見えているのもそのためだし、愛にオーバーヒートして停止したエルザと違い、アルバートはふつうに動いていた。
自分を人間だと疑いもしない存在だった。
つまり彼には、知恵の実は必要なかった。
大体、アルバートはアンドロイドじゃないしな。機械の身体を持った人間=サイボーグだし。
なのに突然自分も知恵の実を使うと言い出した。
すでに愛のある者が知恵の実を使う意味はナニ。ただ自殺するため? ストーリー上の都合だよね。
なんか感動的に「愛のために死を選ぶ」的な話になってるけど、わたしは盛大に置いていかれた。
え、ちょっと待って、意味わかんない。
だからさー、そもそもアルバートが脳移植された意味がわからないんだって!
この設定、必要なの??
アルバートの脳を移植した機械人間、だから、アンドロイドではなくサイボーグになっちゃって、「アンドロイドに愛はわかるか」というテーマが死滅しちゃったし、「愛を知るために知恵の実を使って自殺する」というネタも破綻しちゃったのよ。
脳の移植ネタ不要。
サイボーグ不要。
出て来るのはアンドロイドのみ。HPの作品解説に書いてある通り。
……と、どうして出来ないんだろう。素朴な疑問。
1幕ラストの「アルバートはアンドロイドだった!!」をやるのはいい。そこはそのまま。
ただ。
アルバートはふつーにアンドロイドで、脳の移植なんてしてない。
アルバート自身が、生前すでにプログラムしていた。
永遠に生きたいとかじゃなくて、シンプルに科学者として、アンドロイド研究を続けるため、自分自身の「バックアップ」としてプログラムしていた。
自分が不慮の事故で死ぬなり脳が破壊されるなりして、研究が続けられなくなってしまったときのために。研究者として、いちばん意欲的にばりばりやっていたころに、雛形を作っていた。
彼の人生が傾いてからは、放置されていたけれど。
アルバートの事故死(自殺?)後、トーマス@マイティーがそれを見つける。で、彼がそのプログラムを元に「アンドロイド・アルバート」を完成させる。
……でないと、「真の天才科学者はトーマス」で、アルバートは「カンチガイした脇役」になってしまう……つか、今のままだとそういうことだよね? アルバートもエルザも、作ったのはトーマスじゃあ……。
で、アルバートではないけれど、自分をアルバートだと思い込んでいる「アンドロイド・アルバート」が舞台ではずーっと登場していたわけで、1幕ラストは「アルバートはアンドロイドだった!!」とネタバレさせて、舞台上も観客も「!!」で幕。
ゆえに、2幕は「偽物だった」、と知ったアンドロイド・アルバートの葛藤がメインになる。
葛藤するってことは、心があるってことだしね。
アンドロイド・アルバートはあくまでもアンドロイドなのか、アルバート自身の魂が宿っているのか。
それは、観客の想像に委ねれば良い。答え合わせは必要ない。ただ誠実に、ひたすらに、「アルバート」という人物を描けば良い。
アルバートの脳移植設定、マジいらん……。
が、エルザの心臓移植はよしとする……っていうか、アンドロイドに心臓移植してなんになるのかわかんないんだけど、それゆえに奇跡が起きて、彼女だけ心があるってのは、アリだと思う。や、なくてもいいけど(笑)。やりたきゃやってもいいと思う。エルザを「特別」にする理由付けをそんなとこに求めるのも、まあアリかなと。(わたしならもっと他に理由作るけどなー)
純粋にアンドロイド・アルバートと、奇跡のアンドロイド・エルザの恋、でよかったと思う。
だけど、サイボーグのアルバートは謎の自殺をして、人間に生まれ変わったアルバートとエルザが出会って完、……って。
最後まで、「アンドロイド」否定かよ。
びっくりした。
見ながら、「全否定ENDかよ!!」って全身で突っ込んだ(笑)。
アンドロイドに愛が芽生えるのか、がテーマなら、アンドロイドのまま愛し合ってよ……。
結局、人間でなきゃ、愛せないのか……。
こんだけテーマを踏みにじる作品もすごい。
それでこの話、どうやって終わらせるのかなあ。
悪者政党のお飾り党首が実はアンドロイドだった! しかも感情あります、悪の博士と親子愛おっぱじめました!
てな展開はともかくとして。
主人公のはずのアルバート@あきらとヒロインのはずのエルザ@みれいは、どうするの?
身体は機械でも、中身は人間のアルバートとミレーヴァ@べーちゃんなのよね?
ただ、エルザはミレーヴァの脳を移植されたわけじゃないから、アルバートほど完璧にミレーヴァコピーになっておらず、スピリッツを受け継いだのみ。ゆえに「感情」部分でも不完全かつ不安定だった。
知恵の実を使うと感情(愛)を得ることができる。代わりに、アンドロイドの寿命を縮める。
エルザは知恵の実によって愛を知り、代わりに近々死ぬことになった。
変な設定だが、フィクションだからアリだと思う。昭和時代の純愛モノが白血病大安売りだったみたいなもんで、「ヒロインが不治の病」てのは、簡単プーに話を盛り上げることの出来る、ドーピング剤。
簡単プーに「軍事利用」という魔法の言葉を使って、さらに「不治の病」まで使うか……なんて安直なデビュー作なんだ、と鼻白む気持ちとは別に、鉄板ネタを使うこと自体はアリだと思っている。
エルザはそれはいいとして、何故アルバートも?
アルバートには最初から感情も愛もあった。
死んだミレーヴァの姿が見えているのもそのためだし、愛にオーバーヒートして停止したエルザと違い、アルバートはふつうに動いていた。
自分を人間だと疑いもしない存在だった。
つまり彼には、知恵の実は必要なかった。
大体、アルバートはアンドロイドじゃないしな。機械の身体を持った人間=サイボーグだし。
なのに突然自分も知恵の実を使うと言い出した。
すでに愛のある者が知恵の実を使う意味はナニ。ただ自殺するため? ストーリー上の都合だよね。
なんか感動的に「愛のために死を選ぶ」的な話になってるけど、わたしは盛大に置いていかれた。
え、ちょっと待って、意味わかんない。
だからさー、そもそもアルバートが脳移植された意味がわからないんだって!
この設定、必要なの??
アルバートの脳を移植した機械人間、だから、アンドロイドではなくサイボーグになっちゃって、「アンドロイドに愛はわかるか」というテーマが死滅しちゃったし、「愛を知るために知恵の実を使って自殺する」というネタも破綻しちゃったのよ。
脳の移植ネタ不要。
サイボーグ不要。
出て来るのはアンドロイドのみ。HPの作品解説に書いてある通り。
……と、どうして出来ないんだろう。素朴な疑問。
1幕ラストの「アルバートはアンドロイドだった!!」をやるのはいい。そこはそのまま。
ただ。
アルバートはふつーにアンドロイドで、脳の移植なんてしてない。
アルバート自身が、生前すでにプログラムしていた。
永遠に生きたいとかじゃなくて、シンプルに科学者として、アンドロイド研究を続けるため、自分自身の「バックアップ」としてプログラムしていた。
自分が不慮の事故で死ぬなり脳が破壊されるなりして、研究が続けられなくなってしまったときのために。研究者として、いちばん意欲的にばりばりやっていたころに、雛形を作っていた。
彼の人生が傾いてからは、放置されていたけれど。
アルバートの事故死(自殺?)後、トーマス@マイティーがそれを見つける。で、彼がそのプログラムを元に「アンドロイド・アルバート」を完成させる。
……でないと、「真の天才科学者はトーマス」で、アルバートは「カンチガイした脇役」になってしまう……つか、今のままだとそういうことだよね? アルバートもエルザも、作ったのはトーマスじゃあ……。
で、アルバートではないけれど、自分をアルバートだと思い込んでいる「アンドロイド・アルバート」が舞台ではずーっと登場していたわけで、1幕ラストは「アルバートはアンドロイドだった!!」とネタバレさせて、舞台上も観客も「!!」で幕。
ゆえに、2幕は「偽物だった」、と知ったアンドロイド・アルバートの葛藤がメインになる。
葛藤するってことは、心があるってことだしね。
アンドロイド・アルバートはあくまでもアンドロイドなのか、アルバート自身の魂が宿っているのか。
それは、観客の想像に委ねれば良い。答え合わせは必要ない。ただ誠実に、ひたすらに、「アルバート」という人物を描けば良い。
アルバートの脳移植設定、マジいらん……。
が、エルザの心臓移植はよしとする……っていうか、アンドロイドに心臓移植してなんになるのかわかんないんだけど、それゆえに奇跡が起きて、彼女だけ心があるってのは、アリだと思う。や、なくてもいいけど(笑)。やりたきゃやってもいいと思う。エルザを「特別」にする理由付けをそんなとこに求めるのも、まあアリかなと。(わたしならもっと他に理由作るけどなー)
純粋にアンドロイド・アルバートと、奇跡のアンドロイド・エルザの恋、でよかったと思う。
だけど、サイボーグのアルバートは謎の自殺をして、人間に生まれ変わったアルバートとエルザが出会って完、……って。
最後まで、「アンドロイド」否定かよ。
びっくりした。
見ながら、「全否定ENDかよ!!」って全身で突っ込んだ(笑)。
アンドロイドに愛が芽生えるのか、がテーマなら、アンドロイドのまま愛し合ってよ……。
結局、人間でなきゃ、愛せないのか……。
こんだけテーマを踏みにじる作品もすごい。
掲載月発表。@2017年カレンダー
2016年9月23日 タカラヅカ メモ。
……ますますちぎくんのフラグが立ってるなと。
2017年版『宝塚カレンダー』の発売について(追)
2016/09/23
※各詳細を追加いたしました。
株式会社宝塚クリエイティブアーツでは、宝塚歌劇のスターが勢揃いする、恒例の「宝塚スターカレンダー」、「宝塚卓上カレンダー」「宝塚ステージカレンダー」「宝塚パーソナルカレンダー」「宝塚パーソナル卓上カレンダー」「宝塚ポスターカレンダー」を今年も発売いたします。詳細は下記の通りです。
1. 宝塚スターカレンダー
◎発売日:10月21日(金)
◎規格:B2判/13枚(表紙とも)
◎価格:1,500円(税込)
◎掲載メンバー(計15名) ※下線は今回初登場者
[表紙]美弥 るりか・綺咲 愛里
[1月]早霧 せいな
[2月]花乃 まりあ・咲妃 みゆ
[3月]珠城 りょう
[4月]実咲 凜音
[5月]紅 ゆずる
[6月]真風 涼帆
[7月]明日海 りお
[8月]愛希 れいか
[9月]朝夏 まなと
[10月]芹香 斗亜
[11月]轟 悠
[12月]望海 風斗
2. 宝塚卓上カレンダー
◎発売日:10月21日(金)
◎規格:A5判/13枚(表紙とも、両面仕様)
◎価格:850円(税込)
◎掲載メンバー(計22名) ※下線は今回初登場者
[表紙]コラボレーション
[1月]礼 真琴
[2月]月城 かなと
[3月]十碧 れいや・麻央 侑希・瀬央 ゆりあ・紫藤 りゅう
[4月]愛月 ひかる
[5月]彩凪 翔
[6月]水美 舞斗・優波 慧・真那 春人・永久輝 せあ
[7月]柚香 光
[8月]桜木 みなと
[9月]鳳月 杏
[10月]凛城 きら・蒼羽 りく・和希 そら・瑠風 輝
[11月]彩風 咲奈
[12月]朝美 絢・暁 千星
3. 宝塚ステージカレンダー
◎発売日:11月11日(金)
◎規格:A2判/13枚(表紙とも、リング式・両面仕様)
◎価格:1,500円(税込)
◎掲載メンバー(計26名) ※下線は今回初登場者
[掲載頁]A面・B面
[表紙]桜木みなと・綺咲愛里
[1月]轟悠・花乃まりあ
[2月]芹香斗亜・凪七瑠海
[3月]実咲凜音・明日海りお
[4月]礼真琴・望海風斗
[5月]彩風咲奈・咲妃みゆ
[6月]瀬戸かずや・美弥るりか
[7月]早霧せいな・華形ひかる
[8月]柚香光・愛月ひかる
[9月]真風涼帆・珠城りょう
[10月]愛希れいか・七海ひろき
[11月]彩凪翔・朝夏まなと
[12月]紅ゆずる・月城かなと
4. 宝塚パーソナルカレンダー(全10種類)
◎発売日:11月18日(金)
◎規格:B4判/8枚(表紙とも)
◎価格:700円(税込)
◎発売メンバー ※下線は今回初登場者
[専科]轟悠
[花組]明日海りお・芹香斗亜
[月組]珠城りょう・美弥るりか
[雪組]早霧せいな・望海風斗
[星組]紅ゆずる
[宙組]朝夏まなと・真風涼帆
5. 宝塚パーソナル卓上カレンダー(全6種類)
◎発売日:11月18日(金)
◎規格:15cm×15cm/13枚(表紙とも)
◎価格:700円(税込)
◎発売メンバー ※下線は今回初登場者
[専科]轟悠
[花組]明日海りお
[月組]珠城りょう
[雪組]早霧せいな
[星組]紅ゆずる
[宙組]朝夏まなと
6. 宝塚ポスターカレンダー(全13種類)
◎発売日:11月18日(金)
(本商品はキャトルレーヴ各店および通信販売での限定販売商品となります。)
◎規格:A3判/1枚(両面仕様)
◎価格:500円(税込)
◎発売メンバー ※下線は今回初登場者
[専科]華形ひかる・星条海斗・沙央くらま・凪七瑠海
[花組]瀬戸かずや
[月組]宇月颯・紫門ゆりや
[雪組]鳳翔大・香綾しずる
[星組]壱城あずさ・七海ひろき・天寿光希
[宙組]澄輝さやと
……ますますちぎくんのフラグが立ってるなと。
それでも、心が動くなら。@アイラブアインシュタイン
2016年9月24日 タカラヅカ 『アイラブアインシュタイン』について、作品自体への疑問がまず爆発したけど。
だからこの作品を嫌いかというと、そうでもない。
文字作品だったら救いがないけど、舞台だから。タカラヅカだから。
物語が壊れていても、間違っていても、他に魅力があればいいんだもの。
とてつもなくつまらないけど、絵がきれいだからなんとなく見ちゃう深夜アニメとか、話はどーでもいいけど絵柄が好みのマンガとかと同じ。文字作品じゃないモノは、総合的に魅力があればヨシ。
(反対に、話は面白いのに、絵が残念すぎるアニメとかあるよねー、絵柄がこんなにキモくなければもっと楽しんで見られるのに、とか、話が良くても絵柄が無理過ぎて見られなくなったりするから、人間って視覚情報が大きいんだよなとしみじみ)
画面がきれいで、キャッチーな盛り上がりがあって、キャラに魅力があれば、ストーリーがどうでも、ぶっちゃけあんまし関係ないと思う。
……わたしはストーリー重視したいクチなんだけど。辻褄とか整合性とか、すごく好きなんだけど。
それでも、エンタメってのは、そんな部分よりも、重要なことがあると思う。
アタマ悪い言い方をすると、萌えがあるかどうか、だ。
萌えという言葉が出来る前は、どう説明してたのかなあ。この言葉、わたしが最初に見かけたのは「あめぞう」だった……それ以前は、別の言葉で説明していたはずなのに、人間楽な方に流れるよね、「萌え」で済むから、言葉を忘れてしまった。
『アイラブアインシュタイン』は、「萌え」を刺激する部分があると思う。
主人公アルバート@あきらの突き抜けたビジュアルもだし、アンドロイドのエルザ@みれいちゃんの萌えキャラ的記号っぷりもだし。
そしてなにより、トーマス@マイティーの壊れっぷりが、実にアニメ的だ。
わたしはこの作品にもキャラクタにも残念ながら萌えられなかったけれど、それは私が若くないからだろう。
あきらとマイティーで、マイティーが絶賛攻オーラ排出中、って、時代も変わったなああ……あきら、攻キャラだったのに……とか、時の流れを感じていたくらいか(笑)。
トド様だって若い頃はそりゃもう元気なやんちゃ攻だったのよ、それがトップになって可憐受とかに属性チェンジして、今またラスボス攻とかも出来るところまで両属性備えるようになってきてね……ってなんの話だ、ええっと、年代によって属性は変わるものでね……って。
あきら氏がいい感じに大人だー。主演ゆえの気負いがあってなお、枯れた風情があるのがイイ。大人の持つ味っすよ! 若いと気負いとアツさばかりが前面に出ちゃうからね。
あきら氏はなにがうまいわけでもなく、なにができるわけでもない。彼の最大の武器は「かっこいい」こと。
そんなあきらが、本気でかっこいいビジュアルで、かっこよく見せてくれている。
それだけで「よっしゃああっ!!」な気持ちになる(笑)。
はー、あきらかっこいい。
3回目の観劇は2列目でした、あきらの美しさをこれでもかと堪能しました。ありがとうありがとう。(ええ、短い公演期間、3日もムラまで行きました! あきらスキーですから!)
とりあえず、初日はフィナーレのあきらの黒燕尾で、涙出た。
不意打ちだったからな。ここで黒燕尾くるとか、思ってなかったし。
黒燕尾が花男で、「うおお花組ーー!」と拳握る感じで、センターにあきらがいて。うわーーん!! 泣くやろこんなん!!
……いろいろいろいろぽかーんだった、『アイラブアインシュタイン』。
えーとそもそもナニが「アイラブアインシュタイン」? とか、「??」しかない作品なのに。
それでも、フィナーレのあきらの黒燕尾だけで、すべて許せる気がした。
……から、ヅカヲタってチョロい。自分でツッコミ入れるけど、事実だから仕方ない(笑)。
黒燕尾あきらが美しくてな。
それだけでな。
それだけで、胸がぶわーっとアツくなってな。
くそー。
あきら好きだなー。
うまくないけど。もっとうまくなるはずと、昔は思ってたけど。さすがにもう無理なのかなと今は思いつつあるけど。
それでもやっぱり、好きだなあ。
だからこの作品を嫌いかというと、そうでもない。
文字作品だったら救いがないけど、舞台だから。タカラヅカだから。
物語が壊れていても、間違っていても、他に魅力があればいいんだもの。
とてつもなくつまらないけど、絵がきれいだからなんとなく見ちゃう深夜アニメとか、話はどーでもいいけど絵柄が好みのマンガとかと同じ。文字作品じゃないモノは、総合的に魅力があればヨシ。
(反対に、話は面白いのに、絵が残念すぎるアニメとかあるよねー、絵柄がこんなにキモくなければもっと楽しんで見られるのに、とか、話が良くても絵柄が無理過ぎて見られなくなったりするから、人間って視覚情報が大きいんだよなとしみじみ)
画面がきれいで、キャッチーな盛り上がりがあって、キャラに魅力があれば、ストーリーがどうでも、ぶっちゃけあんまし関係ないと思う。
……わたしはストーリー重視したいクチなんだけど。辻褄とか整合性とか、すごく好きなんだけど。
それでも、エンタメってのは、そんな部分よりも、重要なことがあると思う。
アタマ悪い言い方をすると、萌えがあるかどうか、だ。
萌えという言葉が出来る前は、どう説明してたのかなあ。この言葉、わたしが最初に見かけたのは「あめぞう」だった……それ以前は、別の言葉で説明していたはずなのに、人間楽な方に流れるよね、「萌え」で済むから、言葉を忘れてしまった。
『アイラブアインシュタイン』は、「萌え」を刺激する部分があると思う。
主人公アルバート@あきらの突き抜けたビジュアルもだし、アンドロイドのエルザ@みれいちゃんの萌えキャラ的記号っぷりもだし。
そしてなにより、トーマス@マイティーの壊れっぷりが、実にアニメ的だ。
わたしはこの作品にもキャラクタにも残念ながら萌えられなかったけれど、それは私が若くないからだろう。
あきらとマイティーで、マイティーが絶賛攻オーラ排出中、って、時代も変わったなああ……あきら、攻キャラだったのに……とか、時の流れを感じていたくらいか(笑)。
トド様だって若い頃はそりゃもう元気なやんちゃ攻だったのよ、それがトップになって可憐受とかに属性チェンジして、今またラスボス攻とかも出来るところまで両属性備えるようになってきてね……ってなんの話だ、ええっと、年代によって属性は変わるものでね……って。
あきら氏がいい感じに大人だー。主演ゆえの気負いがあってなお、枯れた風情があるのがイイ。大人の持つ味っすよ! 若いと気負いとアツさばかりが前面に出ちゃうからね。
あきら氏はなにがうまいわけでもなく、なにができるわけでもない。彼の最大の武器は「かっこいい」こと。
そんなあきらが、本気でかっこいいビジュアルで、かっこよく見せてくれている。
それだけで「よっしゃああっ!!」な気持ちになる(笑)。
はー、あきらかっこいい。
3回目の観劇は2列目でした、あきらの美しさをこれでもかと堪能しました。ありがとうありがとう。(ええ、短い公演期間、3日もムラまで行きました! あきらスキーですから!)
とりあえず、初日はフィナーレのあきらの黒燕尾で、涙出た。
不意打ちだったからな。ここで黒燕尾くるとか、思ってなかったし。
黒燕尾が花男で、「うおお花組ーー!」と拳握る感じで、センターにあきらがいて。うわーーん!! 泣くやろこんなん!!
……いろいろいろいろぽかーんだった、『アイラブアインシュタイン』。
えーとそもそもナニが「アイラブアインシュタイン」? とか、「??」しかない作品なのに。
それでも、フィナーレのあきらの黒燕尾だけで、すべて許せる気がした。
……から、ヅカヲタってチョロい。自分でツッコミ入れるけど、事実だから仕方ない(笑)。
黒燕尾あきらが美しくてな。
それだけでな。
それだけで、胸がぶわーっとアツくなってな。
くそー。
あきら好きだなー。
うまくないけど。もっとうまくなるはずと、昔は思ってたけど。さすがにもう無理なのかなと今は思いつつあるけど。
それでもやっぱり、好きだなあ。
美しい主人公と、美しいヒロインたち。@アイラブアインシュタイン
2016年9月25日 タカラヅカ 『アイラブアインシュタイン』について、思いつくままに。
ヒロインのエルザ@みれいちゃん。
アンドロイドみれいちゃんがかわいくて。
みれいちゃんは不思議な子だなあ。強い太い持ち味ゆえに、フェアリーは似合わなく思えるのに、ちゃんと2.5次元の存在を形作ってくる。
華やかで、濃い輪郭。この子の実力が、作品を引っ張ってる。
べーちゃん、女神。
主人公アルバート@あきらの死んだ妻、ミレーヴァ@べーちゃん。
物言わずたたずむだけで美しく、悲しい。
そこにいる。それだけで、そこに「物語」を感じさせる。
1幕はほんと、期待したんだ。
べーちゃんの存在が、神秘的でさ。いったい、どんなドラマが展開されるんだろう?って。
あきらというと野郎系というか、男臭いタイプを得意としてたじゃないですか。間違ってもフェアリータイプじゃない。オスカルよりはアランが似合うタイプ。
若い頃からそうだったのに、学年が上がったのでますます大人の男の需要が増えたし、トップのみりおくんが少年・中性タイプであることもあり、あきらにはますます立役的なモノを求められるようになったし。
今後もますます、そういった役が増えるのだろう。ますます、ますます。
てなところで、まさかの優男役。
今回のアルバート。
科学者という設定からして肩幅自慢のワイルド系のはずもないが、それにしたって中性的なビジュアルの、線の細い美青年キャラですがな。
あきらなのに。
若い頃ならいざ知らず、この学年になって。
やだー、ときめくー(笑)。
あきら氏のこのビジュアルは予想外というか、画像が出たときからわたしは内心きゃーきゃー☆でした。携帯の待受は迷わずアルバート@あきらにしたしなっ。
でもって、このビジュアルはただの気の迷いではないらしく、アルバートさんが「ふふ……」てな笑みを浮かべてソファに「美形坐り」してたりするのを見て、「作者はマジであきらにこのキャラやらせてるんだ!」と震撼しました。みりお様がやりそうなキャラを、ナニを間違ってかあきらに!!
よっしゃあーーっ!(ガッツポーズ)
うん。
こんなあきらを見られることはないだろうと、無意識にあきらめていたものを見られて、うれしいのことよ。
中性的な美形あきら様。いいじゃんいいじゃん。
あきら自身の持つ無骨さが、なにをやってもどうしても出てしまって、それゆえにいい味になっている。
受け身のキャラを演じても、必要以上になよなよしないのな。
放っておいても骨太な部分が残る。
そんな美形科学者様に、だ。
美しく哀しく、近づくことも突き放すことも出来ないところに、べーちゃんがいることが、とても切ないの。
べーちゃんの持つ包容力と温度のある光が、この立派な肩幅の耽美キャラを包み込むの。
あー、あきら&べーちゃんっていいなあ。
あきらの持つ、ゴツッと尖った部分を、べーちゃんのまろやかさが溶かすんだわ。
べーちゃんがみれいちゃんになる演出がある。
ミレーヴァとエルザが瓜ふたつである、ということを表す演出。
ふたりは似ている。
そして、似ていない。
ビジュアル的には、似ている部分があると思うの。
丸と四角だとしても、顔の形の大枠は似ている……つか、少なくとも真逆じゃない。
だから、舞台で同じ役をやっても「ああ、そうか」と思うのみ。
ただ、ビジュアル以外の部分で、まったく似てないよなあ、と思う。
べーちゃんの持つ包容力を、みれいちゃんは持たない。
みれいちゃんは、他人を慰撫するのではなく、自分ひとりで立つ。根本から、別の魂だと思う。
それが、「人間」だったときのミレーヴァと、「アンドロイド」になったエルザの「違い」を表していることになるのかも。
わたしは、べーちゃんもみれいちゃんも好きなので、彼女たちの持ち味が真っ向からぶつかっている、「ミレーヴァとエルザ」が楽しい。
異なる強さを持つべーちゃんとみれいちゃんが、持ち味ど真ん中の役ではないあきらを支えている、このパワーバランスにわくわくする。
……そして、勝手に大暴れしている、マイティーとあれんくんとか、なにこの配置楽しい(笑)。
ヒロインのエルザ@みれいちゃん。
アンドロイドみれいちゃんがかわいくて。
みれいちゃんは不思議な子だなあ。強い太い持ち味ゆえに、フェアリーは似合わなく思えるのに、ちゃんと2.5次元の存在を形作ってくる。
華やかで、濃い輪郭。この子の実力が、作品を引っ張ってる。
べーちゃん、女神。
主人公アルバート@あきらの死んだ妻、ミレーヴァ@べーちゃん。
物言わずたたずむだけで美しく、悲しい。
そこにいる。それだけで、そこに「物語」を感じさせる。
1幕はほんと、期待したんだ。
べーちゃんの存在が、神秘的でさ。いったい、どんなドラマが展開されるんだろう?って。
あきらというと野郎系というか、男臭いタイプを得意としてたじゃないですか。間違ってもフェアリータイプじゃない。オスカルよりはアランが似合うタイプ。
若い頃からそうだったのに、学年が上がったのでますます大人の男の需要が増えたし、トップのみりおくんが少年・中性タイプであることもあり、あきらにはますます立役的なモノを求められるようになったし。
今後もますます、そういった役が増えるのだろう。ますます、ますます。
てなところで、まさかの優男役。
今回のアルバート。
科学者という設定からして肩幅自慢のワイルド系のはずもないが、それにしたって中性的なビジュアルの、線の細い美青年キャラですがな。
あきらなのに。
若い頃ならいざ知らず、この学年になって。
やだー、ときめくー(笑)。
あきら氏のこのビジュアルは予想外というか、画像が出たときからわたしは内心きゃーきゃー☆でした。携帯の待受は迷わずアルバート@あきらにしたしなっ。
でもって、このビジュアルはただの気の迷いではないらしく、アルバートさんが「ふふ……」てな笑みを浮かべてソファに「美形坐り」してたりするのを見て、「作者はマジであきらにこのキャラやらせてるんだ!」と震撼しました。みりお様がやりそうなキャラを、ナニを間違ってかあきらに!!
よっしゃあーーっ!(ガッツポーズ)
うん。
こんなあきらを見られることはないだろうと、無意識にあきらめていたものを見られて、うれしいのことよ。
中性的な美形あきら様。いいじゃんいいじゃん。
あきら自身の持つ無骨さが、なにをやってもどうしても出てしまって、それゆえにいい味になっている。
受け身のキャラを演じても、必要以上になよなよしないのな。
放っておいても骨太な部分が残る。
そんな美形科学者様に、だ。
美しく哀しく、近づくことも突き放すことも出来ないところに、べーちゃんがいることが、とても切ないの。
べーちゃんの持つ包容力と温度のある光が、この立派な肩幅の耽美キャラを包み込むの。
あー、あきら&べーちゃんっていいなあ。
あきらの持つ、ゴツッと尖った部分を、べーちゃんのまろやかさが溶かすんだわ。
べーちゃんがみれいちゃんになる演出がある。
ミレーヴァとエルザが瓜ふたつである、ということを表す演出。
ふたりは似ている。
そして、似ていない。
ビジュアル的には、似ている部分があると思うの。
丸と四角だとしても、顔の形の大枠は似ている……つか、少なくとも真逆じゃない。
だから、舞台で同じ役をやっても「ああ、そうか」と思うのみ。
ただ、ビジュアル以外の部分で、まったく似てないよなあ、と思う。
べーちゃんの持つ包容力を、みれいちゃんは持たない。
みれいちゃんは、他人を慰撫するのではなく、自分ひとりで立つ。根本から、別の魂だと思う。
それが、「人間」だったときのミレーヴァと、「アンドロイド」になったエルザの「違い」を表していることになるのかも。
わたしは、べーちゃんもみれいちゃんも好きなので、彼女たちの持ち味が真っ向からぶつかっている、「ミレーヴァとエルザ」が楽しい。
異なる強さを持つべーちゃんとみれいちゃんが、持ち味ど真ん中の役ではないあきらを支えている、このパワーバランスにわくわくする。
……そして、勝手に大暴れしている、マイティーとあれんくんとか、なにこの配置楽しい(笑)。
めぐり会うしあわせ。@アイラブアインシュタイン
2016年9月26日 タカラヅカ 『アイラブアインシュタイン』をつらつら考える。
トーマス@マイティーが愉快だ。
1幕のマイティーは反則だと思う(笑)。
なにが反則って、いちばんひどいのは作者だけどな。脚本めちゃくちゃ、トーマスという役に整合性ナシ。
でも、そのめちゃくちゃな役を、マイティー自身楽しそうに盛り上げている。
めちゃくちゃな役でも、割り切って持ち上げられるのかな。それとも気づいてないピュアボーイなのかしら。
どんなひどい作品でも役でも、ジェンヌは文句言わずに演じるしかない。ならば、毒入りでもなんでも皿まで喰らう覚悟と突き抜けた開き直りを持つのが、スターの資質だと思う。
また、どんなひどい作品でも役でも、まーったく気づかずに「先生様の書かれる作品はすべて神作品です!」と信じるピュアハートの持ち主であることも、スターの資質だと思うし。本気で感動しているからこそ演じられる、という。
ただ、わたしは前者の方が好みだな。
マイティーが作品と役のめちゃくちゃさを理解してなお、それをものともせずに暴れてくれているのなら、あたしゃ彼に惚れ込むわ(笑)。
それくらい、トーマスが愉快だ。
ぶっちゃけ、変態的だ。(全力で褒め言葉)
目玉はずして恍惚と歌われた日にゃあ、客席で悶えたわ。笑いこらえるの必死で!
いい! このマイティーいい!!
オベ様@ともちんが大好物だったわたしですわ、このテの変態はOKです、ストライクゾーンです。
トーマスという役がナニ考えてんのか、トーマスというより作者がナニ考えてんのか、アホなわたしには理解不能ですが、んなこたぁーどうでもいい。
わたしはただ、マイティーがエンジン全開でぶっ飛ばしている様を楽しんだ。わくわくした。
役者が役に出会うことって、幸福なことなんだな。
どの時代にどの役とめぐり会うか、てのは、ほんと運命なんだなと。
たとえばマイティーは、わずか研3で別箱3番手役に抜擢された。
2番手主演のドラマシティ公演。3番手も4番手も出演していた……のに、組4番手で7学年も上級生を差し置いて、その公演での3番手役。ちなみに、同期の柚カレーはモブ役で出演していた。
ものすごい抜擢だ。今なら、ベニー主演公演で、ことちゃんもかいちゃんも出演しているのに、かいちゃんが脇役で、100期の無名の男の子が3番手やってる感じ?
そうやって、いい役を与えられたけれど……当時のマイティーはあまりいい仕事は出来てなかった。
いい役を得ても、本人がその役に相応しいだけの力量を持ってなければ、持てあますだけだ。
その役者の「そのとき」に相応しい役は、その都度チガウのだろう。
いつもいい役が当たることが「幸運」なのではなく、「そのときに必要な役」とめぐり会うことが、「幸運」なんだ。
出会うべきときに、出会うべき役にめぐり会う。
ソレは役者にとって幸福なことで……観客にとっても、しあわせなことだと思う。
その昔、キムくんがルキーニをやっているのを見たとき、感動したんだよなあ。
その「正しきめぐり会い」に。
役者としてもっとも伸びる次期に、これだけやり甲斐のある役に出会い……若者が芝居を役を空気感を、どんどん吸収して成長しまくっているのが、見るたび伝わってきたの。
歌唱力や滑舌がどんどん上がって行き、表現力も広がっていった。えええ、もともとうまかったけど、さらにうまくなるんだ?!って、びびったなあ。
伸びる次期にこれだけの役をやれる、吸収出来る、ってなんてしあわせなことなんだろう。舞台上のキムくんがすっげーしあわせそうで、充実感に細胞がびくんびくん脈打ってるのが伝わってきて、見ているだけでこっちも高揚した。
しあわせってのは、伝染するからなあ。
それを思い出したんだ。
楽しそうに舞台上で「生きて」いる役者って、その楽しさが伝わるもんなあ。
ただ楽しいだけでなく、その楽しさが、充実感が血肉となって、むくむく成長している、レベルアップしている感じ……が、伝わってくる。
今のマイティーに、この役が必要だった。
正しきめぐり会い、だ。
舞台での居方が整理されてなかった下級生の頃じゃなくて、鈍くささを滲ませながら新公主演した去年でもなくて。
美貌に目覚めたバウ2番手をすでに経験していて、新公主演経験後に脇として支える新公も経験して、役替わりで大劇場本公演で大役も務めて。
そんな「今」だからこそ、この変態(笑)役を、ここまで振り切って演じられるんだな。
見ていて楽しい。
風が吹いている人は、見ていて楽しい。
マイティーに風が吹いているよね。
劇団が起こしているのかもしれないけど、まず、マイティー自身がぶんぶん風起こしてるよね。
上昇気流に乗って、どんどん飛んで行っちゃえよ!
2幕の尻つぼみ感がひどくて、いろいろ残念ではあったけど。
それは脚本のせいであって、マイティーのせいじゃない。むしろマイティーは、脚本的に突然はしごを外されて、パワーを持てあましている感じだ。
1幕のパワーのまま、走らせちゃえば良かったのに。
変な役だけどね、トーマス。トーマスだけでなく、作品自体がどうしようもないわけなんだけど。
そんなことを吹き飛ばす勢いで、トーマスが愉快。
マイティーが美しい。
トーマス@マイティーが愉快だ。
1幕のマイティーは反則だと思う(笑)。
なにが反則って、いちばんひどいのは作者だけどな。脚本めちゃくちゃ、トーマスという役に整合性ナシ。
でも、そのめちゃくちゃな役を、マイティー自身楽しそうに盛り上げている。
めちゃくちゃな役でも、割り切って持ち上げられるのかな。それとも気づいてないピュアボーイなのかしら。
どんなひどい作品でも役でも、ジェンヌは文句言わずに演じるしかない。ならば、毒入りでもなんでも皿まで喰らう覚悟と突き抜けた開き直りを持つのが、スターの資質だと思う。
また、どんなひどい作品でも役でも、まーったく気づかずに「先生様の書かれる作品はすべて神作品です!」と信じるピュアハートの持ち主であることも、スターの資質だと思うし。本気で感動しているからこそ演じられる、という。
ただ、わたしは前者の方が好みだな。
マイティーが作品と役のめちゃくちゃさを理解してなお、それをものともせずに暴れてくれているのなら、あたしゃ彼に惚れ込むわ(笑)。
それくらい、トーマスが愉快だ。
ぶっちゃけ、変態的だ。(全力で褒め言葉)
目玉はずして恍惚と歌われた日にゃあ、客席で悶えたわ。笑いこらえるの必死で!
いい! このマイティーいい!!
オベ様@ともちんが大好物だったわたしですわ、このテの変態はOKです、ストライクゾーンです。
トーマスという役がナニ考えてんのか、トーマスというより作者がナニ考えてんのか、アホなわたしには理解不能ですが、んなこたぁーどうでもいい。
わたしはただ、マイティーがエンジン全開でぶっ飛ばしている様を楽しんだ。わくわくした。
役者が役に出会うことって、幸福なことなんだな。
どの時代にどの役とめぐり会うか、てのは、ほんと運命なんだなと。
たとえばマイティーは、わずか研3で別箱3番手役に抜擢された。
2番手主演のドラマシティ公演。3番手も4番手も出演していた……のに、組4番手で7学年も上級生を差し置いて、その公演での3番手役。ちなみに、同期の柚カレーはモブ役で出演していた。
ものすごい抜擢だ。今なら、ベニー主演公演で、ことちゃんもかいちゃんも出演しているのに、かいちゃんが脇役で、100期の無名の男の子が3番手やってる感じ?
そうやって、いい役を与えられたけれど……当時のマイティーはあまりいい仕事は出来てなかった。
いい役を得ても、本人がその役に相応しいだけの力量を持ってなければ、持てあますだけだ。
その役者の「そのとき」に相応しい役は、その都度チガウのだろう。
いつもいい役が当たることが「幸運」なのではなく、「そのときに必要な役」とめぐり会うことが、「幸運」なんだ。
出会うべきときに、出会うべき役にめぐり会う。
ソレは役者にとって幸福なことで……観客にとっても、しあわせなことだと思う。
その昔、キムくんがルキーニをやっているのを見たとき、感動したんだよなあ。
その「正しきめぐり会い」に。
役者としてもっとも伸びる次期に、これだけやり甲斐のある役に出会い……若者が芝居を役を空気感を、どんどん吸収して成長しまくっているのが、見るたび伝わってきたの。
歌唱力や滑舌がどんどん上がって行き、表現力も広がっていった。えええ、もともとうまかったけど、さらにうまくなるんだ?!って、びびったなあ。
伸びる次期にこれだけの役をやれる、吸収出来る、ってなんてしあわせなことなんだろう。舞台上のキムくんがすっげーしあわせそうで、充実感に細胞がびくんびくん脈打ってるのが伝わってきて、見ているだけでこっちも高揚した。
しあわせってのは、伝染するからなあ。
それを思い出したんだ。
楽しそうに舞台上で「生きて」いる役者って、その楽しさが伝わるもんなあ。
ただ楽しいだけでなく、その楽しさが、充実感が血肉となって、むくむく成長している、レベルアップしている感じ……が、伝わってくる。
今のマイティーに、この役が必要だった。
正しきめぐり会い、だ。
舞台での居方が整理されてなかった下級生の頃じゃなくて、鈍くささを滲ませながら新公主演した去年でもなくて。
美貌に目覚めたバウ2番手をすでに経験していて、新公主演経験後に脇として支える新公も経験して、役替わりで大劇場本公演で大役も務めて。
そんな「今」だからこそ、この変態(笑)役を、ここまで振り切って演じられるんだな。
見ていて楽しい。
風が吹いている人は、見ていて楽しい。
マイティーに風が吹いているよね。
劇団が起こしているのかもしれないけど、まず、マイティー自身がぶんぶん風起こしてるよね。
上昇気流に乗って、どんどん飛んで行っちゃえよ!
2幕の尻つぼみ感がひどくて、いろいろ残念ではあったけど。
それは脚本のせいであって、マイティーのせいじゃない。むしろマイティーは、脚本的に突然はしごを外されて、パワーを持てあましている感じだ。
1幕のパワーのまま、走らせちゃえば良かったのに。
変な役だけどね、トーマス。トーマスだけでなく、作品自体がどうしようもないわけなんだけど。
そんなことを吹き飛ばす勢いで、トーマスが愉快。
マイティーが美しい。
もっとも愛するモノを創る。@アイラブアインシュタイン
2016年9月27日 タカラヅカ 『アイラブアインシュタイン』あれこれ。
ヴォルフ役のあれんくんは、不思議な子だなあ。
派手だね、存在が。ぴかっと華やかで、長身のスタイル良しできれいで歌ウマ。あらすごい。
……ただ、芝居は、ええっと、舞台クラッシャー系?
今回、役がトンデモだから浮いているんだと思いたい……が、いくらトンデモ役でも、ここまでおかしなことになっているのは、あれんくん自身の力かなと。
マサツカ芝居がよかったのは、あの独特の喋りで、あれんくん本来のトンデモパワーを相殺していたからか。
とりあえず、面白かった。
トンデモ役は役に負けないだけの本人のキャラが必要、経験不足の下級生なのに、よくやっていた。あれんくんでなかったら、もっと寒々しいものになっていたかもしれない。
そしてしみじみと、エマさんのすごさを感じた……。
終始ポカーンとちょっと待ての連続だったこの物語で、唯一じーんとしたところが、博士@エマさんと息子@あれんくんの親子愛場面だった(笑)。
エマさん、相当めちゃくちゃなキャラなのにねえ。あれで感動に持っていくとか、役者の力技こわい。
あかちゃんが脇役で、あれんくんが主要役なのにはおどろいた。劇団、あかちゃん上げてく気はないんか。
……もしもあかちゃんがこの役だったら、もっとまともになっていたかな……? もっとふつうに、そして地味に?
それなら今回はあれんくんでいいのか。
ヘルマン@和海くんは最近このテの役のイメージが付いてる気がする……(笑)。マルティン@びっくと共に、いい味出してる。
ヨハン@ひらめちゃんかわいい。しかも、うまい。短い出番でも、うまい子出てきた!ときっちり印象付ける。
アンネ@いぶちゃんがまた、活き活きしてて。かわいいなあ、もう。
ところで、アルバート@あきら、ミレーヴァ@べーちゃん夫妻。
最初に作るアンドロイドがタソってどういうこと?
クソ長い回想場面で、なんか「ほのぼのしたいいエピソード」みたいに流れていってたけど、わたしは心の中で盛大に突っ込みました(笑)。
なんでタソ。
もう何体も作ったあと、というならわかる。でも、最初の一体っすよ。
古今東西、ロボットでもアンドロイドでも、博士が作り上げる一体目って、特別よね?
亡き妻を模して作った、とか、娘に瓜ふたつとか、それくらい思い入れのあるキャラクタでないと創り上げられないよね……、それくらい最初の一体って特別だし、「創り出す」という作業は大変よね。
なのに、わざわざ、タソ。
アルバートの理想の男はタソなのか。どんなことをしても、タソを作り出したかったのか。タソが欲しかったのか。動き、喋る、タソを求めたのか。
「私は、なにがなんでもタソに『ご主人様』と呼んで欲しかったんだっ! そのためには、どんな困難も乗り越えられるっ! そうとも、タソを手に入れるために、この手で奇跡を起こすのだっっ!! 神よ、宇宙よ、私のタソへの愛の前にひれ伏せ!!」
……マニアックやな……。
や、タソじゃないです、ハンスです。
執事です。
タソに執事プレイしてほしい欲望ゆえに、地球初のアンドロイドを作ってしまうアルバート……。
いやその。
一体目がエドゥアルト@あれんくんなら、わかるのよ。
どうせ作るなら、そのへんの人間より美しい者を作ろうとするよね、ふつう。
若くてきれいで背も高くてスタイルもよくて。うん、人形ならそうなるよね。わざわざ小柄でぽっちゃり体系のおじさんを、苦労して作るって……。
ミレーヴァ@べーちゃんとの共同制作だから、自分の萌え(理想の美女とか?)に走ることが出来なかった……にしろ、わざわざ「そのへんにいそうなおじさん」の外見のアンドロイドを作る意味がわからない。
執事アンドロイドが欲しかったにしろ、何故あの造形。執事らしい造形ならいくらでも他にあるし。
あー、タソ氏をディスってるわけじゃないっすよ。タソは味のある役者さんで、タソの演じるハンスは魅力的ですとも。うまいよ、タソは。
演じている人の問題ではなく、脚本の謎、作者のnew谷せんせの話。
なんで最初がタソ……もとい、ハンスなのかが、わからない。
そんなささやかなところも、「作者、雑やなー」と思う。
ヴォルフ役のあれんくんは、不思議な子だなあ。
派手だね、存在が。ぴかっと華やかで、長身のスタイル良しできれいで歌ウマ。あらすごい。
……ただ、芝居は、ええっと、舞台クラッシャー系?
今回、役がトンデモだから浮いているんだと思いたい……が、いくらトンデモ役でも、ここまでおかしなことになっているのは、あれんくん自身の力かなと。
マサツカ芝居がよかったのは、あの独特の喋りで、あれんくん本来のトンデモパワーを相殺していたからか。
とりあえず、面白かった。
トンデモ役は役に負けないだけの本人のキャラが必要、経験不足の下級生なのに、よくやっていた。あれんくんでなかったら、もっと寒々しいものになっていたかもしれない。
そしてしみじみと、エマさんのすごさを感じた……。
終始ポカーンとちょっと待ての連続だったこの物語で、唯一じーんとしたところが、博士@エマさんと息子@あれんくんの親子愛場面だった(笑)。
エマさん、相当めちゃくちゃなキャラなのにねえ。あれで感動に持っていくとか、役者の力技こわい。
あかちゃんが脇役で、あれんくんが主要役なのにはおどろいた。劇団、あかちゃん上げてく気はないんか。
……もしもあかちゃんがこの役だったら、もっとまともになっていたかな……? もっとふつうに、そして地味に?
それなら今回はあれんくんでいいのか。
ヘルマン@和海くんは最近このテの役のイメージが付いてる気がする……(笑)。マルティン@びっくと共に、いい味出してる。
ヨハン@ひらめちゃんかわいい。しかも、うまい。短い出番でも、うまい子出てきた!ときっちり印象付ける。
アンネ@いぶちゃんがまた、活き活きしてて。かわいいなあ、もう。
ところで、アルバート@あきら、ミレーヴァ@べーちゃん夫妻。
最初に作るアンドロイドがタソってどういうこと?
クソ長い回想場面で、なんか「ほのぼのしたいいエピソード」みたいに流れていってたけど、わたしは心の中で盛大に突っ込みました(笑)。
なんでタソ。
もう何体も作ったあと、というならわかる。でも、最初の一体っすよ。
古今東西、ロボットでもアンドロイドでも、博士が作り上げる一体目って、特別よね?
亡き妻を模して作った、とか、娘に瓜ふたつとか、それくらい思い入れのあるキャラクタでないと創り上げられないよね……、それくらい最初の一体って特別だし、「創り出す」という作業は大変よね。
なのに、わざわざ、タソ。
アルバートの理想の男はタソなのか。どんなことをしても、タソを作り出したかったのか。タソが欲しかったのか。動き、喋る、タソを求めたのか。
「私は、なにがなんでもタソに『ご主人様』と呼んで欲しかったんだっ! そのためには、どんな困難も乗り越えられるっ! そうとも、タソを手に入れるために、この手で奇跡を起こすのだっっ!! 神よ、宇宙よ、私のタソへの愛の前にひれ伏せ!!」
……マニアックやな……。
や、タソじゃないです、ハンスです。
執事です。
タソに執事プレイしてほしい欲望ゆえに、地球初のアンドロイドを作ってしまうアルバート……。
いやその。
一体目がエドゥアルト@あれんくんなら、わかるのよ。
どうせ作るなら、そのへんの人間より美しい者を作ろうとするよね、ふつう。
若くてきれいで背も高くてスタイルもよくて。うん、人形ならそうなるよね。わざわざ小柄でぽっちゃり体系のおじさんを、苦労して作るって……。
ミレーヴァ@べーちゃんとの共同制作だから、自分の萌え(理想の美女とか?)に走ることが出来なかった……にしろ、わざわざ「そのへんにいそうなおじさん」の外見のアンドロイドを作る意味がわからない。
執事アンドロイドが欲しかったにしろ、何故あの造形。執事らしい造形ならいくらでも他にあるし。
あー、タソ氏をディスってるわけじゃないっすよ。タソは味のある役者さんで、タソの演じるハンスは魅力的ですとも。うまいよ、タソは。
演じている人の問題ではなく、脚本の謎、作者のnew谷せんせの話。
なんで最初がタソ……もとい、ハンスなのかが、わからない。
そんなささやかなところも、「作者、雑やなー」と思う。
雨が降ると古傷が痛む。@アイラブアインシュタイン
2016年9月28日 タカラヅカ 最近のタカラヅカは、集合日より前に「主な配役」が出る。
……これって、いつからだろう。
以前は、配役が出るのは集合日だった。「主な配役」発表なんてない。
役のある人全員の名前がぞろっと発表された。クレジットは学年順だから、誰が2番手なのか、誰がヒロインなのか、幕が開かないとわからなかったり。
でも今は、演目発表時に発表されてる主役だけでなく、改めてヒロインや2番手くらいまで発表される。
『アイラブアインシュタイン』もまた、前もって「主な配役」が発表されていた。
通常娘役はひとり……ヒロインのみしか発表にならないのに、ふたりの名前があった。べーちゃんとみれいちゃん。
作品解説を見ても、主人公を愛するふたりの女性……亡くなった妻と謎のアンドロイド……ダブルヒロインということだろう。
解説からすると、アンドロイドのエルザ@みれいちゃんの方が比重が高いように読める。
だが、クレジットされている順番は、べーちゃんが主役の次。
この書き方だと、亡き妻ミレーヴァ@べーちゃんこそが真のヒロイン、と読める。ふつうのフィクションなら。
ただここはタカラヅカだから。
学年順重視ゆえ、主役以外の表記順なんて関係ない。
ヅカファンでなかった子どもの頃、純粋に不思議だった。駅で電車を待つ間にぼーっと眺めるタカラヅカポスター、写真付きで大きく載っている人の名前が、出演者一覧ではいちばん上じゃない、半端な位置にあることに。
テレビでは、主役がいちばん最初に名前が出るのに、どうしてタカラヅカはそうじゃないんだろう、って。
今はヅカファンだから、「キャストのクレジット順は、役の大小に無関係」だと知っている。
主役の次に表記されているべーちゃんが、ヒロインかどうか、見てみるまでわからない、ってことも。
実際、この物語のヒロインはエルザ@みれいちゃんだった。
初見時は、その事実に軽く驚いた。
や、べーちゃんが今や別格スターであり、路線スターでないことはわかっている。片やみれいちゃんは、今まさに新公ヒロインを重ねている路線スターだ。
路線でいられる学年を過ぎた上級生スターと、今が旬の若手スターがダブルで使われる場合、劇団が推したいのは下級生の方だ。
みれいちゃんがヒロインであることは、なんの不思議もないし、たぶんそうなんだろうなあ、と予想はしていた。
驚いたのは、そのヒロインぶりがあからさますぎること。
だって、どっから見てもダブルヒロインじゃない、エルザ単独ヒロインじゃん、ミレーヴァは「女性の役でヒロインの次に大きな役」というだけで、「準ヒロイン」という呼び方も違和感があるような役。
キャスト表ではミレーヴァが上で、ミレーヴァとエルザは「ダブルヒロインです」とおためごかししている以上、もう少し「ミレーヴァだってヒロインですよ」と取り繕う内容になっているかと思ったの。
2幕で不要な回想シーンが長々続くのがその「ミレーヴァだってヒロインですよ」の取り繕いなのかもしれないけど。出番があれば言い訳になると思ってるなら、まさにそれ植爺~谷ラインの思考回路。「物語の比重」と「出番や台詞の行数、衣装の豪華さ」はイコールじゃない、ということを理解していない巨匠様たち。
主人公の心がミレーヴァにないし、あるのだとすれば描かれなくてはならない場面をスルーしていることから、ミレーヴァの比重は高くない。ヒロインでは、ぜんぜんない……。
だったら変な誤魔化しなんかしなければいいのに……。
香盤上だけヒロインで、実際は主要な脇役のひとりである。初日を観るまで「ご贔屓がヒロイン!」と思っていて、観劇してはじめて「ヒロインじゃない……っ!!」と現実を知る。
最初から「下級生がヒロインをやる公演に、脇で出る」とわかっているのと、ガチなファンならどっちがつらいのかなあ?
なんてことを、ずーーっと微妙路線のスターのファンをしていた身としては、考えてしまうんだ。
うーむ、わたしは、最初からわかってる方がいいかなあ。
下級生より番手下だったけど、それはそれで受け入れて、そこにあるものだけで楽しんでいたしな。
「3番手だから銀橋ソロあるよねっ」とか思ってて、香盤上だけ3番手(プログラムも2番手に次いで堂々1ページ写真掲載)で、実質5~6番手扱いしかされなかった現実を突きつけられたときの方が、つらかったもの。
や、番手を落とされるのは、どうあがいたってショックだし、つらいけど。
それでも、前もって知らされてそのときは落ち込んでも、初日までに気持ちを切り替えて楽しみにすることはできる。
わくわく楽しみにしていて幕が上がってから現実を突きつけられて凹む場合、その公演期間内に立ち直れるかどうか不明。
ミレーヴァのべーちゃんは魅力的で、まさにべーちゃんらしい魅力の生きる役だと思って観ていたけれど。
それとは別に、古傷が疼くというか。
関係ないところで遠い目をしてしまう公演でもあった。
そういうところも含めて、タカラヅカは複雑で、面白いのだろう。ファンをヒートアップさせたり、飽きさせなかったりするんだろう。
……これって、いつからだろう。
以前は、配役が出るのは集合日だった。「主な配役」発表なんてない。
役のある人全員の名前がぞろっと発表された。クレジットは学年順だから、誰が2番手なのか、誰がヒロインなのか、幕が開かないとわからなかったり。
でも今は、演目発表時に発表されてる主役だけでなく、改めてヒロインや2番手くらいまで発表される。
『アイラブアインシュタイン』もまた、前もって「主な配役」が発表されていた。
通常娘役はひとり……ヒロインのみしか発表にならないのに、ふたりの名前があった。べーちゃんとみれいちゃん。
作品解説を見ても、主人公を愛するふたりの女性……亡くなった妻と謎のアンドロイド……ダブルヒロインということだろう。
解説からすると、アンドロイドのエルザ@みれいちゃんの方が比重が高いように読める。
だが、クレジットされている順番は、べーちゃんが主役の次。
この書き方だと、亡き妻ミレーヴァ@べーちゃんこそが真のヒロイン、と読める。ふつうのフィクションなら。
ただここはタカラヅカだから。
学年順重視ゆえ、主役以外の表記順なんて関係ない。
ヅカファンでなかった子どもの頃、純粋に不思議だった。駅で電車を待つ間にぼーっと眺めるタカラヅカポスター、写真付きで大きく載っている人の名前が、出演者一覧ではいちばん上じゃない、半端な位置にあることに。
テレビでは、主役がいちばん最初に名前が出るのに、どうしてタカラヅカはそうじゃないんだろう、って。
今はヅカファンだから、「キャストのクレジット順は、役の大小に無関係」だと知っている。
主役の次に表記されているべーちゃんが、ヒロインかどうか、見てみるまでわからない、ってことも。
実際、この物語のヒロインはエルザ@みれいちゃんだった。
初見時は、その事実に軽く驚いた。
や、べーちゃんが今や別格スターであり、路線スターでないことはわかっている。片やみれいちゃんは、今まさに新公ヒロインを重ねている路線スターだ。
路線でいられる学年を過ぎた上級生スターと、今が旬の若手スターがダブルで使われる場合、劇団が推したいのは下級生の方だ。
みれいちゃんがヒロインであることは、なんの不思議もないし、たぶんそうなんだろうなあ、と予想はしていた。
驚いたのは、そのヒロインぶりがあからさますぎること。
だって、どっから見てもダブルヒロインじゃない、エルザ単独ヒロインじゃん、ミレーヴァは「女性の役でヒロインの次に大きな役」というだけで、「準ヒロイン」という呼び方も違和感があるような役。
キャスト表ではミレーヴァが上で、ミレーヴァとエルザは「ダブルヒロインです」とおためごかししている以上、もう少し「ミレーヴァだってヒロインですよ」と取り繕う内容になっているかと思ったの。
2幕で不要な回想シーンが長々続くのがその「ミレーヴァだってヒロインですよ」の取り繕いなのかもしれないけど。出番があれば言い訳になると思ってるなら、まさにそれ植爺~谷ラインの思考回路。「物語の比重」と「出番や台詞の行数、衣装の豪華さ」はイコールじゃない、ということを理解していない巨匠様たち。
主人公の心がミレーヴァにないし、あるのだとすれば描かれなくてはならない場面をスルーしていることから、ミレーヴァの比重は高くない。ヒロインでは、ぜんぜんない……。
だったら変な誤魔化しなんかしなければいいのに……。
香盤上だけヒロインで、実際は主要な脇役のひとりである。初日を観るまで「ご贔屓がヒロイン!」と思っていて、観劇してはじめて「ヒロインじゃない……っ!!」と現実を知る。
最初から「下級生がヒロインをやる公演に、脇で出る」とわかっているのと、ガチなファンならどっちがつらいのかなあ?
なんてことを、ずーーっと微妙路線のスターのファンをしていた身としては、考えてしまうんだ。
うーむ、わたしは、最初からわかってる方がいいかなあ。
下級生より番手下だったけど、それはそれで受け入れて、そこにあるものだけで楽しんでいたしな。
「3番手だから銀橋ソロあるよねっ」とか思ってて、香盤上だけ3番手(プログラムも2番手に次いで堂々1ページ写真掲載)で、実質5~6番手扱いしかされなかった現実を突きつけられたときの方が、つらかったもの。
や、番手を落とされるのは、どうあがいたってショックだし、つらいけど。
それでも、前もって知らされてそのときは落ち込んでも、初日までに気持ちを切り替えて楽しみにすることはできる。
わくわく楽しみにしていて幕が上がってから現実を突きつけられて凹む場合、その公演期間内に立ち直れるかどうか不明。
ミレーヴァのべーちゃんは魅力的で、まさにべーちゃんらしい魅力の生きる役だと思って観ていたけれど。
それとは別に、古傷が疼くというか。
関係ないところで遠い目をしてしまう公演でもあった。
そういうところも含めて、タカラヅカは複雑で、面白いのだろう。ファンをヒートアップさせたり、飽きさせなかったりするんだろう。
誕生日の壁ドン。(違います)@桜華に舞え
2016年9月29日 タカラヅカ レイラに顔のぞき込んで、話しかけられたー!!
『桜華に舞え』です、よーやく2回目の観劇です。
そんでもって今日はわたしの誕生日。
誕生日には自分に甘く、いちばん好きなモノをプレゼント。そう、タカラヅカ観劇だ!
……自分で自分にプレゼントって、どんだけ寂しい人なの、ムラにしか行くとこないの……って、ええ、そうなんです、わたしは寂しい年寄りなんです、ヅカくらいしか楽しみナイんです。ほほほ。
で。
わくわくドキドキの通路際です。……って、客席登場あるの、すっかり忘れてたんだけどね。
あれ、なんか後ろの方から声がする? そして、周囲の人が意識を後ろに向けている? 周りにつられてわたしも後方を振り返ろうとした……そのときに。
いきなり。
レイラくんが、わたしをのぞき込んできた。
客席登場あったんだ!
えええ、誰? 知ってる顔!
なんか言われた!!
……この3つが同時にアタマに走った。
わたしは完璧に固まってました。
初日に観てるから、客席登場があることは、実際に観れば思い出した。後ろから登場するから、前方にいたわたしが振り返ってまず目に入るのは反対側の通路を誰か歩いてきている姿で、自分の席横の通路にまで目も気も回っていない。
反対側通路を見て、じゃあこっちも誰か来るのかしら……と、回転の遅いのーみそが思い至ったときには、こっちの通路を歩いていたレイラが、わたしに話しかけていた。
そう、話しかけられた。
ナニ言われたのかは、まったくわかんねえ。鹿児島弁だし、突然だし。
わたしはカチコーンと石になっていて、話しかけられても答えるどころか、反応すら返せなかった。
うあああ。
咄嗟に誰かわかんないし!
答えないわたしを残し、演技しながら通り過ぎた背中を見送りつつ、レイラだ、レイラじゃんよーー!! と、内心じたばたしまくった。
はー。
びっくりしたー。
客席降りしたジェンヌさんに話しかけられて固まってたり、引きつった笑顔を浮かべている人を見かける機会は、今までに何度もあったけれど。
自分がそうなるたぁ……。
ショーで目の前で踊ってくれたりするときは、手拍子と笑顔で応えられるけど、芝居は……びっくりするなあああ。うん、ショーならね、ハイタッチとか握手とか、通路際ならいくらでもあるけれど。芝居は、ナイわ、初体験だわ。や、芝居でみちこ様に一本釣りされたことはあるけど、あれはまたシチュエーションがチガウ。
後ろからだったからなあ……客席登場忘れてたからわたし、振り向けずにいたし……レイラくんからすると、背中向けてる人の方が話しかけやすいとか、あったのかな。
背もたれに手を置いて、顔をのぞき込んで来たのニャ……壁ドンに通じるものがあるのニャ……びびって語尾がニャになるのニャ……。
いやはや。
ステキな誕生日プレゼントをありがとー!
おばちゃん、潤ったわああぁ。
てな、ドッキドキの観劇でしたが(笑)。
『桜華に舞え』でいちばん泣かされたのが、隼太郎@ベニーと、タカ@はるこの別れ場面でした。
出世して土産持って帰って来た隼太郎が、家族から追い返されるとこ。
ここの場面のはるこが! 泣かせる!
すげードラマが見えるの、彼女の中に。
もともとはるこ好きだから、なにかと注目して見てはいるけれど、この場面でここでこの役で、ずとーんと胸を射抜かれるとは思ってなくて、一気に引き込まれてぶわーっと泣けて、自分でびびったわ……。
すごいなあ、はるこちゃん……。
レイラに壁ドンされて(チガウ)からは、ずーっと彼ばかり目で追ってたし、ストーリーを知っているからこそ、2回目だからこそのゼイタクな視界を堪能しました。
初見だと、ふつーに真ん中を、ストーリーの展開に従って見るからねー。
舞台って、好きなところを見ていられるからいいよねえ。そして、その「好きなところ」を作ってくれる演出家は好きだなあ。主人公と台詞を喋っている人しかいない、テレビドラマと同じ作りの舞台はつまらない。
ご贔屓を失ってから、特に「誰かを見る・どこかを見る」と決めているわけじゃないから、とてもナチュラルに、そのとき気になったモノを、見たいモノを、見ている。どの組でも、どの公演でも。
自分の視線がどこへ向かうか、自分でもわかっていない、その瞬間まで。
単純なもので、ショーになってもレイラ見てたー(笑)。
かっこいいーー!
『桜華に舞え』は目が忙しくて、あっちもこっちも見たくて、ツッコミどころもいっぱいだから心も忙しくて(笑)、いいエンタメだと思う。楽しい。
『ロマンス!!』は好き。なんか好き。どこをとっても楽しい。
はー、タカラヅカっていいなあ。
今年もステキにぼっちなバースデーでした(笑)。
『桜華に舞え』です、よーやく2回目の観劇です。
そんでもって今日はわたしの誕生日。
誕生日には自分に甘く、いちばん好きなモノをプレゼント。そう、タカラヅカ観劇だ!
……自分で自分にプレゼントって、どんだけ寂しい人なの、ムラにしか行くとこないの……って、ええ、そうなんです、わたしは寂しい年寄りなんです、ヅカくらいしか楽しみナイんです。ほほほ。
で。
わくわくドキドキの通路際です。……って、客席登場あるの、すっかり忘れてたんだけどね。
あれ、なんか後ろの方から声がする? そして、周囲の人が意識を後ろに向けている? 周りにつられてわたしも後方を振り返ろうとした……そのときに。
いきなり。
レイラくんが、わたしをのぞき込んできた。
客席登場あったんだ!
えええ、誰? 知ってる顔!
なんか言われた!!
……この3つが同時にアタマに走った。
わたしは完璧に固まってました。
初日に観てるから、客席登場があることは、実際に観れば思い出した。後ろから登場するから、前方にいたわたしが振り返ってまず目に入るのは反対側の通路を誰か歩いてきている姿で、自分の席横の通路にまで目も気も回っていない。
反対側通路を見て、じゃあこっちも誰か来るのかしら……と、回転の遅いのーみそが思い至ったときには、こっちの通路を歩いていたレイラが、わたしに話しかけていた。
そう、話しかけられた。
ナニ言われたのかは、まったくわかんねえ。鹿児島弁だし、突然だし。
わたしはカチコーンと石になっていて、話しかけられても答えるどころか、反応すら返せなかった。
うあああ。
咄嗟に誰かわかんないし!
答えないわたしを残し、演技しながら通り過ぎた背中を見送りつつ、レイラだ、レイラじゃんよーー!! と、内心じたばたしまくった。
はー。
びっくりしたー。
客席降りしたジェンヌさんに話しかけられて固まってたり、引きつった笑顔を浮かべている人を見かける機会は、今までに何度もあったけれど。
自分がそうなるたぁ……。
ショーで目の前で踊ってくれたりするときは、手拍子と笑顔で応えられるけど、芝居は……びっくりするなあああ。うん、ショーならね、ハイタッチとか握手とか、通路際ならいくらでもあるけれど。芝居は、ナイわ、初体験だわ。や、芝居でみちこ様に一本釣りされたことはあるけど、あれはまたシチュエーションがチガウ。
後ろからだったからなあ……客席登場忘れてたからわたし、振り向けずにいたし……レイラくんからすると、背中向けてる人の方が話しかけやすいとか、あったのかな。
背もたれに手を置いて、顔をのぞき込んで来たのニャ……壁ドンに通じるものがあるのニャ……びびって語尾がニャになるのニャ……。
いやはや。
ステキな誕生日プレゼントをありがとー!
おばちゃん、潤ったわああぁ。
てな、ドッキドキの観劇でしたが(笑)。
『桜華に舞え』でいちばん泣かされたのが、隼太郎@ベニーと、タカ@はるこの別れ場面でした。
出世して土産持って帰って来た隼太郎が、家族から追い返されるとこ。
ここの場面のはるこが! 泣かせる!
すげードラマが見えるの、彼女の中に。
もともとはるこ好きだから、なにかと注目して見てはいるけれど、この場面でここでこの役で、ずとーんと胸を射抜かれるとは思ってなくて、一気に引き込まれてぶわーっと泣けて、自分でびびったわ……。
すごいなあ、はるこちゃん……。
レイラに壁ドンされて(チガウ)からは、ずーっと彼ばかり目で追ってたし、ストーリーを知っているからこそ、2回目だからこそのゼイタクな視界を堪能しました。
初見だと、ふつーに真ん中を、ストーリーの展開に従って見るからねー。
舞台って、好きなところを見ていられるからいいよねえ。そして、その「好きなところ」を作ってくれる演出家は好きだなあ。主人公と台詞を喋っている人しかいない、テレビドラマと同じ作りの舞台はつまらない。
ご贔屓を失ってから、特に「誰かを見る・どこかを見る」と決めているわけじゃないから、とてもナチュラルに、そのとき気になったモノを、見たいモノを、見ている。どの組でも、どの公演でも。
自分の視線がどこへ向かうか、自分でもわかっていない、その瞬間まで。
単純なもので、ショーになってもレイラ見てたー(笑)。
かっこいいーー!
『桜華に舞え』は目が忙しくて、あっちもこっちも見たくて、ツッコミどころもいっぱいだから心も忙しくて(笑)、いいエンタメだと思う。楽しい。
『ロマンス!!』は好き。なんか好き。どこをとっても楽しい。
はー、タカラヅカっていいなあ。
今年もステキにぼっちなバースデーでした(笑)。
トップ娘役と組替えと再演と。
2016年9月30日 タカラヅカ なにから突っ込んだらいいのか。
情報が一気に発表され、混乱しまくり。
って、混乱の理由は、「組替え嫌だ!」という脊髄反射と、「タカラヅカってそうじゃないだろ」という経験からくる違和感、「時代は変わったんだな……」という寂寥感に由来するかな。
ふつーはどれかひとつだから、それだけを噛み締めてりゃいいけど、今回一気だから途方に暮れる。整理がつかない。
ので、数日欄使って長々語る。
まずは公式コピペ。
情報が一気に発表され、混乱しまくり。
って、混乱の理由は、「組替え嫌だ!」という脊髄反射と、「タカラヅカってそうじゃないだろ」という経験からくる違和感、「時代は変わったんだな……」という寂寥感に由来するかな。
ふつーはどれかひとつだから、それだけを噛み締めてりゃいいけど、今回一気だから途方に暮れる。整理がつかない。
ので、数日欄使って長々語る。
まずは公式コピペ。
花組 トップ娘役について
2016/09/30
この度、花組 次期トップ娘役に仙名 彩世が決定しましたので、お知らせいたします。
なお、新トップ娘役としてのお披露目公演は、2017年3月18日に初日を迎える花組全国ツアー公演(『仮面のロマネスク』『EXCITER!!2017』)となります。
組替えについて
2016/09/30
このたび、下記の通り組替えが決定いたしましたので、お知らせいたします。
月組
朝美 絢・・・2017年5月31日付で雪組へ組替え
※異動後に最初に出演する公演は未定です。
雪組
月城 かなと・・・2017年2月20日付で月組へ組替え
※異動後に最初に出演する公演は未定です。
有沙 瞳・・・2016年12月26日付で星組へ組替え
※2017年3月10日からの星組宝塚大劇場公演『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』から星組生として出演いたします。
星組
真彩 希帆・・・2017年1月24日付で雪組へ組替え
※2017年4月21日からの雪組宝塚大劇場公演『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)』『Dramatic “S”!』から雪組生として出演いたします。
2017年 公演ラインアップ【全国ツアー】<3月~4月・花組『仮面のロマネスク』『EXCITER!!2017』>
2016/09/30
2017年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、【全国ツアー】公演の上演作品が決定しましたのでお知らせいたします。
花組公演
■主演・・・明日海 りお、仙名 彩世
◆全国ツアー:2017年3月18日(土)~4月9日(日)
ミュージカル
『仮面のロマネスク』
~ラクロ作「危険な関係」より~
脚本/柴田 侑宏 演出/中村 暁
近代フランス心理小説の傑作でありながらも、そのスキャンダラスな題材ゆえに世間から長く異端視されたラクロの「危険な関係」を原作としたラブ・ストーリー。1997年に高嶺ふぶき、花總まりにより初演、2012年には大空祐飛、野々すみ花により再演された名作ミュージカルです。大好評を博した2016年の全国ツアー公演に引き続き、明日海りおが再びこの作品に挑みます。
動乱に揺れる1830年のフランス宮廷を舞台に、美貌の青年貴族ヴァルモンと若き未亡人メルトゥイユ侯爵夫人の冷徹で官能的な大人の恋の駆け引きを、重厚かつ華麗に描き出します。なお、花組新トップコンビ明日海りお・仙名彩世のお披露目公演となります。
スパークリング・ショー
『EXCITER!!2017』
作・演出/藤井 大介
2009年と2010年にいずれも花組にて上演され大好評を博した作品の再演。
刺激、熱狂、興奮をもたらす者“EXCITER”。ありふれた人生も、ちょっとした刺激、スパイスでバラ色に輝く。“音の革命”“美の革命”“男の革命”…。愛と夢を現代社会に送り届ける宝塚こそ“EXCITER”であるという軸の上に、究極に格好良い場面で構成された現代的でエネルギッシュなショー作品。この度の全国ツアーでは、2017年版『EXCITER!!』の魅力をお届け致します。
2017年 公演ラインアップ【赤坂ACTシアター/梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ】<3月~4月・花組『MY HERO』>
2016/09/30
2017年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、【赤坂ACTシアター】【梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ】の上演作品が決定しましたのでお知らせいたします。
花組公演
■主演・・・芹香 斗亜
◆赤坂ACTシアター:2017年3月16日(木)~3月23日(木)
一般前売:2017年2月4日(土)
座席料金:S席7,800円 A席5,000円
◆梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ:2017年4月2日(日)~4月10日(月)
一般前売:2017年2月19日(日)
座席料金:全席7,800円
アクションステージ
『MY HERO』
作・演出/齋藤 吉正
舞台は20世紀末のロサンゼルス。伝説的な特撮ドラマのヒーロー「MASK☆J」のスーツアクターとして活躍した父の背中を見て芸能界を志したノアは、下積み生活を経てトップ俳優の座に上り詰める。しかしいつしか己を見失っていったノアは、放蕩生活の末にスキャンダルをおこし、事務所を解雇されてしまうのだった。そんな彼がようやく手にした仕事は、顔出し禁止のスーツアクターとして、かつて父が務めた「MASK☆J」を演じるというものであった……。
HEROが教えてくれる“勇気”“諦めない心”、そして“愛”をテーマに、過去の栄光にしがみつき前に進めずにいた若者が、苦難を乗り越え懸命に生きる少女との交流を経て、人生に再チャレンジする姿を描き出します。
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