君と貴方とお前。@ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-
2014年3月7日 タカラヅカ 100周年って、すごい。
そう、震撼しました。
なんでかっちゅーとだ、信じられないことがあったのよ。
『ベルばら』が、進化していた。
初演から観ているわけじゃないから説得力いまいちかもしれんが、とりあえず平成からは観てる。
そしてわたしは、植爺と『ベルばら』が大嫌い。
『ベルばら』は再演されるたびに改悪され、目も当てられないモノになっていっている。
それが常識。
それが悟り。あきらめ。
また『ベルばら』か。前回「最悪。最低」と思ったのに、今回もまた、「まださらに下があったのか!!」と、「最悪。最低」の記録を更新するんだな。
……そう覚悟して観るモノ、それがタカラヅカの誇る『ベルサイユのばら』という作品だ。
そりゃ今までも「ここはちょっとマシになってた!」てな多少の修正や底上げはあったが、根本は変わらない。マシな部分があっても、それを上回る改悪っぷりでプラマイはマイナスぶっちぎり!
仕方ない。植爺が生きている以上、それが現実。
しかし。
雪組全国ツアー公演『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』は、平成になってはじめての「改善」がされていた。
「改悪」じゃないの! 「改善」なの!!
なに? ナニが起こっているの? 26年間かたくなに過ちを貫いていた悪人が、何故今このタイミングで改心するの? クライマックスだから? 最終回だから? なにやだこわい!!
と、うろたえるくらい、脚本と演出が「基本は変えずに」ブラッシュアップされてました。
原作的にも、そして人間の感情や倫理的にも、あきらかにおかしい、間違っている……植爺の『ベルばら』はそーゆーものがてんこ盛りでした。
だけど彼はがんとして自分を変えず、間違ったモノをそのまま押し通してきました。わたしが知るだけで、26年間。
26年間、絶対に変えなかったのに……。
今、変える、ってのは、ナニがあったんだろう。ひょっとして原作を読んだとか? 今はタブレットとかで、拡大して読めるっしょ? それでおじいちゃん、何十年ぶりに原作読んで、「あ、間違ってた!」って気づいたのかな?
理由はわかんないけど、とにかく、『ベルばら』最新作は、良くなってました!!
それも、『ベルばら』史上はじめての快挙!!
内容は、去年月組本公演で上演した『オスカルとアンドレ編』まんまです。
だから、オスカルとアンドレはほぼWトップ状態だし、ロザリーはトップ娘役仕様です。
脚本・演出、話の流れ、使われている場面、ほぼそのまま。
ただし。
あちこち、微調整してある。
この調整っぷりが、すごい。
まず、第一に。
オスカルの二人称が、ブレない。
植爺脚本の特徴、二人称のブレ。
ひとつの文章の中で、同じ人のことを「君」と言ったり「貴方」と言ったりする。意味があっての変化ではなく、ただの手抜き。推敲してないんだろう。
それとは別に、キャラクタの人格を破壊して「女だから好きな男の前では女々しくなる」とばかりに、くねくねした言葉を使わせるとかな。
オスカルの女々しさは一貫して最悪だったんだが、ありがたいことに前回の雪組公演の『フェルゼン編』でずいぶん改善された。
それまで「君」と呼んでタメ語だったのに、独白になると「貴方」と呼んでですます調の女喋りになるとかいう気味の悪い部分は、「全部タメ語」に統一された。
これだけでも相当すごいことだと、『フェルゼン編』当時感激していたもんだ。(代わりにフェルゼンの人格破壊がさらに進んでいて、プラマイはもちろんマイナスだったが)
改善済みの『フェルゼン編』を受けて、ちゃんとオスカルはフェルゼンに対しての二人称は統一されていた。
だが、今回それに加えて。
アンドレへの二人称も、ブレなかった。
植爺の男尊女卑思想により、女は男の前でへりくだらなければならない。女が愛する男に「お前」なんて言ってはいけないのだ。タメ語を使ってはいけないのだ。だからオスカルはそれまで30年近くアンドレを「お前」呼びしてタメ語や上から目線で話していたのに、愛の告白をするときは突然「貴方」と呼びかけ、ですます調ですがりつかなければならないのだ。
それが植爺の『ベルばら』。
オスカルは、自分の都合で話し方や態度を変える二枚舌女。
わたしが知る限り、平成元年からずーーっと、がんとして変えなかったオスカル像。
なのに。
今回のオスカルは、「今宵一夜」でも言葉遣いを変えなかった。
ちゃんと「オスカル」だった。
アンドレのこと「お前」って呼んでた。「妻と呼ばれたいのだ」って、ふつうの喋り方してた。
オスカルが、ふつうに喋る。いつものオスカルの喋り方をする。
……こんなふつうのことを、26年間、絶対にやらなかったんだ。
ナニ? ナニが起こっているの? こわい……っ!!
これだけじゃないのよ?
オスカルの改編ポイント。二人称の統一だけじゃない。
他にもいろいろ改善されてるの!
どうして?
「改悪」されてない、「改善」されていることにうろたえるって、……植爺おそるべし。
宝塚歌劇100年、おそるべし。
そう、震撼しました。
なんでかっちゅーとだ、信じられないことがあったのよ。
『ベルばら』が、進化していた。
初演から観ているわけじゃないから説得力いまいちかもしれんが、とりあえず平成からは観てる。
そしてわたしは、植爺と『ベルばら』が大嫌い。
『ベルばら』は再演されるたびに改悪され、目も当てられないモノになっていっている。
それが常識。
それが悟り。あきらめ。
また『ベルばら』か。前回「最悪。最低」と思ったのに、今回もまた、「まださらに下があったのか!!」と、「最悪。最低」の記録を更新するんだな。
……そう覚悟して観るモノ、それがタカラヅカの誇る『ベルサイユのばら』という作品だ。
そりゃ今までも「ここはちょっとマシになってた!」てな多少の修正や底上げはあったが、根本は変わらない。マシな部分があっても、それを上回る改悪っぷりでプラマイはマイナスぶっちぎり!
仕方ない。植爺が生きている以上、それが現実。
しかし。
雪組全国ツアー公演『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』は、平成になってはじめての「改善」がされていた。
「改悪」じゃないの! 「改善」なの!!
なに? ナニが起こっているの? 26年間かたくなに過ちを貫いていた悪人が、何故今このタイミングで改心するの? クライマックスだから? 最終回だから? なにやだこわい!!
と、うろたえるくらい、脚本と演出が「基本は変えずに」ブラッシュアップされてました。
原作的にも、そして人間の感情や倫理的にも、あきらかにおかしい、間違っている……植爺の『ベルばら』はそーゆーものがてんこ盛りでした。
だけど彼はがんとして自分を変えず、間違ったモノをそのまま押し通してきました。わたしが知るだけで、26年間。
26年間、絶対に変えなかったのに……。
今、変える、ってのは、ナニがあったんだろう。ひょっとして原作を読んだとか? 今はタブレットとかで、拡大して読めるっしょ? それでおじいちゃん、何十年ぶりに原作読んで、「あ、間違ってた!」って気づいたのかな?
理由はわかんないけど、とにかく、『ベルばら』最新作は、良くなってました!!
それも、『ベルばら』史上はじめての快挙!!
内容は、去年月組本公演で上演した『オスカルとアンドレ編』まんまです。
だから、オスカルとアンドレはほぼWトップ状態だし、ロザリーはトップ娘役仕様です。
脚本・演出、話の流れ、使われている場面、ほぼそのまま。
ただし。
あちこち、微調整してある。
この調整っぷりが、すごい。
まず、第一に。
オスカルの二人称が、ブレない。
植爺脚本の特徴、二人称のブレ。
ひとつの文章の中で、同じ人のことを「君」と言ったり「貴方」と言ったりする。意味があっての変化ではなく、ただの手抜き。推敲してないんだろう。
それとは別に、キャラクタの人格を破壊して「女だから好きな男の前では女々しくなる」とばかりに、くねくねした言葉を使わせるとかな。
オスカルの女々しさは一貫して最悪だったんだが、ありがたいことに前回の雪組公演の『フェルゼン編』でずいぶん改善された。
それまで「君」と呼んでタメ語だったのに、独白になると「貴方」と呼んでですます調の女喋りになるとかいう気味の悪い部分は、「全部タメ語」に統一された。
これだけでも相当すごいことだと、『フェルゼン編』当時感激していたもんだ。(代わりにフェルゼンの人格破壊がさらに進んでいて、プラマイはもちろんマイナスだったが)
改善済みの『フェルゼン編』を受けて、ちゃんとオスカルはフェルゼンに対しての二人称は統一されていた。
だが、今回それに加えて。
アンドレへの二人称も、ブレなかった。
植爺の男尊女卑思想により、女は男の前でへりくだらなければならない。女が愛する男に「お前」なんて言ってはいけないのだ。タメ語を使ってはいけないのだ。だからオスカルはそれまで30年近くアンドレを「お前」呼びしてタメ語や上から目線で話していたのに、愛の告白をするときは突然「貴方」と呼びかけ、ですます調ですがりつかなければならないのだ。
それが植爺の『ベルばら』。
オスカルは、自分の都合で話し方や態度を変える二枚舌女。
わたしが知る限り、平成元年からずーーっと、がんとして変えなかったオスカル像。
なのに。
今回のオスカルは、「今宵一夜」でも言葉遣いを変えなかった。
ちゃんと「オスカル」だった。
アンドレのこと「お前」って呼んでた。「妻と呼ばれたいのだ」って、ふつうの喋り方してた。
オスカルが、ふつうに喋る。いつものオスカルの喋り方をする。
……こんなふつうのことを、26年間、絶対にやらなかったんだ。
ナニ? ナニが起こっているの? こわい……っ!!
これだけじゃないのよ?
オスカルの改編ポイント。二人称の統一だけじゃない。
他にもいろいろ改善されてるの!
どうして?
「改悪」されてない、「改善」されていることにうろたえるって、……植爺おそるべし。
宝塚歌劇100年、おそるべし。