『My Dream TAKARAZUKA』こあらった目線のまっつまっつ、これでラスト。
「第19場 フィナーレ4(黒燕尾)」は、息を詰めて見すぎているので、毎回死にそうだ。
脳の末端神経がぷつんぶつん切れてんじゃね? 酸素足りなくてあちこち細胞死んでんじゃね?
てな、寿命が縮む思いで見ている(笑)。
動きのひとつひとつ、ポーズのひとつひとつが、とても「まっつ」だ。
平澤せんせの振付は、正統派黒燕尾の振付ではなく、正統派がなんたるかをわかったうえではみ出した部分がある、と思う。
まっつはその「黒燕尾」という様式美への、バランス感覚が秀逸。
求められているモノがなんであれ、「黒燕尾」として最短の美しさを表現し、余韻部分で個性を出す。身に入っているからなにがあっても最短距離を理解し、プラスアルファを載せてくるんだ。
まっつの立ち位置はずっと下手側。えりたんをセンターとして、その向かって左横。
基本まっつのみオペラピン取りだけど、ときどきははずして全体を眺める。
タカラヅカを、男役を、美しい生き物だと思う。
それは、まっつを愛するのと同じベクトルで、そう思うんだ。
だからその美しい、愛しい場にいるまっつを、眺める。
あんまり根詰めて見すぎているため、黒燕尾が終わって娘役ちゃんたちが大階段を降りてくるところからは、息継ぎタイム。や、ピンクドレスの娘役が大量に流れるような優雅さで階段を降りてくる、あの場面は大好きなんだけど、心がうきゃーーっと沸き立つんだけど、それとは別に、き、休憩させて、でないと死ぬ(笑)。
よーやく生き返るのが、黒燕尾男子たちによる「♪My Angel」。
ここ、注意。すげー危険なので、マジ注意。
美形揃いの雪組の、イケメン精鋭が銀橋に出て来る。しかも、みんながっつり客席釣りまくる。
「俺を見ろよ」と訴えてくるイケメンたちに、ぼーっとなっているヒマはないっ。
1回目の「アナタはMy Angel~~♪」を聴いたら、すぐさま左向け左!
下手花道から、まっつ登場。ライトもまだないけど、けっこーすたすた歩いてるってばよ。
銀橋まで来てはいピンライト、はい拍手。
まさかの赤燕尾。
あんな短い時間で、しっかり着替えてる!!
てゆーかもうショー終わりだよね? 大階段出てきてからずいぶん経ってますよ? 男役黒燕尾があったんだから、あとはもうトップコンビのデュエットダンスで終了じゃないの??
ってときに、まだまつださん出て来るんですよ!(笑)
「♪たとえ離れていても 君のことを思い続ける」
ここの歌声は、ふつーにイイ声です。
一時期、歌詞をとっても大切に包み込むように歌っていたときがあったんだけど、そのときですらここはふつーだった(笑)。
せわしない歌声というか、走り去る忙しさの合間に、とにかく声を出しました的な。
そんな短いソロだけど、それでもわざわざまっつに見せ場をくれた中村Bに感謝。
まっつは下手から銀橋渡って上手花道へ走り去る。
んで次はちぎくんの出番、彼も赤燕尾、まっつよりずっと豪華バージョン。
ここでも注意、危険。ちぎくんにぼーっと見とれてちゃダメ、「アナタはMy Angel~~♪」とちぎくんが上手側から銀橋に出てきたら、そのまま目でちぎくん追っちゃダメよ!
本舞台に、まっつが出て来る。上手袖から、他のみんなと一緒に。
黒燕尾の男たちの中。まっつひとりが赤燕尾。
ちぎくんは銀橋にいるから、まっつがゼロ番。
ただひとりチガウ衣装を着て、舞台のゼロ番に立つまっつ。
これが、最後の場面。
大階段パレードは別カテゴリ、「ショー作品」としての中身の、最後の場面がこれ。トップコンビにとって最後の場面がデュエットダンスであるように、タカラジェンヌ未涼亜希の、最後に出演した場面が、これなんだ。
「第20場 フィナーレ5(紳士・淑女)」。
赤い燕尾服姿で、宝塚大劇場舞台のゼロ番に立つ、まっつ。
そして次がほんとうの最後。
大階段パレードの皮切り。
エトワール。
階段上にスタンバイする姿から、眺める。
けっこうぎりぎりに現れるから、えりたんとあゆっちにちゃんと拍手は出来るよ。
踊り終わったふたりにがっつり拍手、そのあとポーズを解いて挨拶する、そのときはごめん、意識は階段の上へ。
階段上のスタンバイ、そしてタイミングを計ってシャンシャンの電気をつけて。
小さな羽根を背負った、小さな身体が降りてくる。
エトワールとしての、ソロは短め。
もっともっと聴きたいけれど。
この短いソロが、すごい厚みを持っていて。
透明なのに、厚い。
すうっと伸びて、劇場を満たす。
オープニングのクリスタルヴォイスともチガウ、なんだかとても、まっつの「生の声」。
いちばん出しやすい音、気持ちいい歌だと言っていた。無理のない、素直に美しい音。
そのままのまっつが、世界を満たす。
その大きさ。
その力。
歌い終わってお辞儀する、彼への拍手の大きさときたら。
欲目ではなく、毎回すごいよね?
そのまま上手袖へはけて、次の登場は、あゆっちのソロのとき。
あゆっちが歌い出したら上手袖をチェックだ。翔くんと一緒に出て来るぞっと。
定位置に着いてすぐに、えりたん登場。
まっつは客席に横顔を見せて、トップスターを見つめる。
ライトは消え、大階段中央に立つえりたんだけを照らしている。
わたしは、まっつを見ている。
もう何度、何十回、何百回、この横顔を見ただろう。
トップスターを迎える、まっつの横顔。
トップ以外は全員、こうしてライトの外側でトップを待つんだ。
まっつ自身、それ以外の立場を夢見たことは、あったんだろうか。自分が最後に階段を降りてくる日を、夢見ることはあったんだろうか?
最近とみに、そう思う。
まっつの真の願いなんて、わたしにはわからないし、また、想像することすらしなかったなあと。
ただひとつ言えることは。
わたしは、まっつを見ている。
ライトの中にいるトップスターではなく、暗い中横顔を見せてシャンシャンを振っているまっつを、見てきた。ずっと。
ずっと。
わたしにとって、舞台のセンターは、いつもまっつだった。
パレードの衣装が、3番手仕様の総スパン衣装で、とても助かっている。
や、単純に「スター仕様の総スパンうれしい! 背負い羽根うれしい!」ということもある。
でもさ。それとは別に。
パレードの衣装って高確率で、オープニングの衣装だったりするんだよね。
ともみん以下は、オープニングの青い変わり燕尾だ。それに、肩から羽根ストールを掛けている。
オープニング衣装でなくてよかった。
あの、背中に翼のようなキラキラのついた、衣装でなくて。
飛び立ってしまう。
いなくなってしまう。わたしを、置き去りにして。
そう泣いた、あの衣装。
まっつの羽根は、翼じゃなくて、羽根。空は絶対飛べない、ヅカならではの丸い羽根。
よかった。
……どうでもいいことだけど、よかった。
まっつは、いなくなる。
この美しい世界から、消えてしまう。
その事実は変わらないけれど。
いつか、翼だった名残のような、背中のキラキラは、見ないですんだよ。
「第19場 フィナーレ4(黒燕尾)」は、息を詰めて見すぎているので、毎回死にそうだ。
脳の末端神経がぷつんぶつん切れてんじゃね? 酸素足りなくてあちこち細胞死んでんじゃね?
てな、寿命が縮む思いで見ている(笑)。
動きのひとつひとつ、ポーズのひとつひとつが、とても「まっつ」だ。
平澤せんせの振付は、正統派黒燕尾の振付ではなく、正統派がなんたるかをわかったうえではみ出した部分がある、と思う。
まっつはその「黒燕尾」という様式美への、バランス感覚が秀逸。
求められているモノがなんであれ、「黒燕尾」として最短の美しさを表現し、余韻部分で個性を出す。身に入っているからなにがあっても最短距離を理解し、プラスアルファを載せてくるんだ。
まっつの立ち位置はずっと下手側。えりたんをセンターとして、その向かって左横。
基本まっつのみオペラピン取りだけど、ときどきははずして全体を眺める。
タカラヅカを、男役を、美しい生き物だと思う。
それは、まっつを愛するのと同じベクトルで、そう思うんだ。
だからその美しい、愛しい場にいるまっつを、眺める。
あんまり根詰めて見すぎているため、黒燕尾が終わって娘役ちゃんたちが大階段を降りてくるところからは、息継ぎタイム。や、ピンクドレスの娘役が大量に流れるような優雅さで階段を降りてくる、あの場面は大好きなんだけど、心がうきゃーーっと沸き立つんだけど、それとは別に、き、休憩させて、でないと死ぬ(笑)。
よーやく生き返るのが、黒燕尾男子たちによる「♪My Angel」。
ここ、注意。すげー危険なので、マジ注意。
美形揃いの雪組の、イケメン精鋭が銀橋に出て来る。しかも、みんながっつり客席釣りまくる。
「俺を見ろよ」と訴えてくるイケメンたちに、ぼーっとなっているヒマはないっ。
1回目の「アナタはMy Angel~~♪」を聴いたら、すぐさま左向け左!
下手花道から、まっつ登場。ライトもまだないけど、けっこーすたすた歩いてるってばよ。
銀橋まで来てはいピンライト、はい拍手。
まさかの赤燕尾。
あんな短い時間で、しっかり着替えてる!!
てゆーかもうショー終わりだよね? 大階段出てきてからずいぶん経ってますよ? 男役黒燕尾があったんだから、あとはもうトップコンビのデュエットダンスで終了じゃないの??
ってときに、まだまつださん出て来るんですよ!(笑)
「♪たとえ離れていても 君のことを思い続ける」
ここの歌声は、ふつーにイイ声です。
一時期、歌詞をとっても大切に包み込むように歌っていたときがあったんだけど、そのときですらここはふつーだった(笑)。
せわしない歌声というか、走り去る忙しさの合間に、とにかく声を出しました的な。
そんな短いソロだけど、それでもわざわざまっつに見せ場をくれた中村Bに感謝。
まっつは下手から銀橋渡って上手花道へ走り去る。
んで次はちぎくんの出番、彼も赤燕尾、まっつよりずっと豪華バージョン。
ここでも注意、危険。ちぎくんにぼーっと見とれてちゃダメ、「アナタはMy Angel~~♪」とちぎくんが上手側から銀橋に出てきたら、そのまま目でちぎくん追っちゃダメよ!
本舞台に、まっつが出て来る。上手袖から、他のみんなと一緒に。
黒燕尾の男たちの中。まっつひとりが赤燕尾。
ちぎくんは銀橋にいるから、まっつがゼロ番。
ただひとりチガウ衣装を着て、舞台のゼロ番に立つまっつ。
これが、最後の場面。
大階段パレードは別カテゴリ、「ショー作品」としての中身の、最後の場面がこれ。トップコンビにとって最後の場面がデュエットダンスであるように、タカラジェンヌ未涼亜希の、最後に出演した場面が、これなんだ。
「第20場 フィナーレ5(紳士・淑女)」。
赤い燕尾服姿で、宝塚大劇場舞台のゼロ番に立つ、まっつ。
そして次がほんとうの最後。
大階段パレードの皮切り。
エトワール。
階段上にスタンバイする姿から、眺める。
けっこうぎりぎりに現れるから、えりたんとあゆっちにちゃんと拍手は出来るよ。
踊り終わったふたりにがっつり拍手、そのあとポーズを解いて挨拶する、そのときはごめん、意識は階段の上へ。
階段上のスタンバイ、そしてタイミングを計ってシャンシャンの電気をつけて。
小さな羽根を背負った、小さな身体が降りてくる。
エトワールとしての、ソロは短め。
もっともっと聴きたいけれど。
この短いソロが、すごい厚みを持っていて。
透明なのに、厚い。
すうっと伸びて、劇場を満たす。
オープニングのクリスタルヴォイスともチガウ、なんだかとても、まっつの「生の声」。
いちばん出しやすい音、気持ちいい歌だと言っていた。無理のない、素直に美しい音。
そのままのまっつが、世界を満たす。
その大きさ。
その力。
歌い終わってお辞儀する、彼への拍手の大きさときたら。
欲目ではなく、毎回すごいよね?
そのまま上手袖へはけて、次の登場は、あゆっちのソロのとき。
あゆっちが歌い出したら上手袖をチェックだ。翔くんと一緒に出て来るぞっと。
定位置に着いてすぐに、えりたん登場。
まっつは客席に横顔を見せて、トップスターを見つめる。
ライトは消え、大階段中央に立つえりたんだけを照らしている。
わたしは、まっつを見ている。
もう何度、何十回、何百回、この横顔を見ただろう。
トップスターを迎える、まっつの横顔。
トップ以外は全員、こうしてライトの外側でトップを待つんだ。
まっつ自身、それ以外の立場を夢見たことは、あったんだろうか。自分が最後に階段を降りてくる日を、夢見ることはあったんだろうか?
最近とみに、そう思う。
まっつの真の願いなんて、わたしにはわからないし、また、想像することすらしなかったなあと。
ただひとつ言えることは。
わたしは、まっつを見ている。
ライトの中にいるトップスターではなく、暗い中横顔を見せてシャンシャンを振っているまっつを、見てきた。ずっと。
ずっと。
わたしにとって、舞台のセンターは、いつもまっつだった。
パレードの衣装が、3番手仕様の総スパン衣装で、とても助かっている。
や、単純に「スター仕様の総スパンうれしい! 背負い羽根うれしい!」ということもある。
でもさ。それとは別に。
パレードの衣装って高確率で、オープニングの衣装だったりするんだよね。
ともみん以下は、オープニングの青い変わり燕尾だ。それに、肩から羽根ストールを掛けている。
オープニング衣装でなくてよかった。
あの、背中に翼のようなキラキラのついた、衣装でなくて。
飛び立ってしまう。
いなくなってしまう。わたしを、置き去りにして。
そう泣いた、あの衣装。
まっつの羽根は、翼じゃなくて、羽根。空は絶対飛べない、ヅカならではの丸い羽根。
よかった。
……どうでもいいことだけど、よかった。
まっつは、いなくなる。
この美しい世界から、消えてしまう。
その事実は変わらないけれど。
いつか、翼だった名残のような、背中のキラキラは、見ないですんだよ。