裏切りと苦悩と、許しと。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年7月1日 タカラヅカ さて、『一夢庵風流記 前田慶次』ですが。
今回なんか、『ドン・カルロス』を思い出す……ちぎくんを見ていると。
主人公の親友役で、辛抱役。親友なのに、主人公を裏切ることになる……が、結果的に問題なし、許される。
銀橋での苦悩のソロ……よりによって歌いにくそうなメロディで客席が手に汗握る……とかな。
助右衛門@ちぎくんは別に慶次@えりたんを裏切ってはいないんだけど、本人は「ナニも出来なかった。友として相応しいのか」と悩んでるわけで。ナニもしなかった=消極的な裏切り、だと助さん本人は気に病んでいる。
んで、苦悩の曲ってのはどうしても歌いにくいメロディになっちゃうのかしらね。ちぎくんにはもっとわかりやすい、ばーんとした曲の方がいいんだろうに、やたらめったら難しそうな曲になっちゃってね……いい曲なんだけど……。
見せ場であるはずの銀橋ソロが、歌う方も聴く方も大変、というこの共通点はどうなの(笑)。
聚楽第が異端審問とかぶる。
真ん中に引き出されている主人公、それをひな壇から見守るちぎくん。
主人公が大変なことになっているぞ、とちぎくんの顔色が変わり、どーするどーするよオレ!!と悩み、いざ打って出ん!!と腰を浮かしたところで、見せ場を、他人に取られる。
張りつめていた分、拍子抜けして坐り直す……。
いやあ……たまりません。大好きです。
『ドン・カルロス』のときもね、ポーザ侯爵@ちぎにはキュンキュンきまくりでした。
カルロス@キムが裁かれるのは自分のせいだ、そう思い詰めて思い詰めて、でも本当のことを話せば自分が死刑になる、このまま黙って親友を見殺しにするか……悩んで悩んでついに、真実を告げようと決意した途端。
話は別の方向へ転がり出し、ポーザ侯爵用なし。いい面の皮。
聚楽第でも、慶次がおどけて動物の真似をしているのを微苦笑しつつ見守っていたけれど、ちょっと待て、これやばいんじゃね? 慶次、秀吉殺すつもりじゃね? と気がついて。
止めようとしたところで、直江兼次@大ちゃんに見せ場を奪われる。
見せ場になるべきところが、寸前でかっさらわれるところが……デジャヴ。ツボ。
もしも聚楽第で、慶次を止めに入るのが助右衛門なら、ふたりのやりとり、駆け引きは見応えのあるモノになったろう。
兼次はこの時点で赤の他人なので、裏の感情がない。しかし助右衛門なら、慶次の気持ちや互いの関係性、表立っての立場など、いろんなものが絡んでとても複雑な「演技対決」が見られたはずだ。
助右衛門の見せ場になったはずだ。
でも、そんなわくわくする展開は、さくっとカット。次行こう、次!
慶次の心持ちを、助さんはろくに理解してなかったっぽいよ?
そのあとの慶次と兼次の話を聞いているとき、いちいち新鮮な反応してるもの。
まあ、理解してたらそもそも、慶次を野放しにしてはいないな。慶次とまつ@あゆっちの話を聞いていたんだから、真に「前田慶次」を理解しているなら、もっと危惧したはずだ……まつとの約束を守るために、慶次がどうするのかを。
まつはそのあと、「瞳の色を探ることもしなかった」と自分の考えなしな頼みを悔いていたけれど、助右衛門はソレもなし。
慶次親子が行方不明の間にまつが政略結婚させられたことをいつまでもぐちぐち悔やんでいる場合か。自分の責任ではないことを「私の責任」とこだわり続けるって、ある意味ずるいよね。人に話せば「や、キミのせいちゃうんやん、そんなん!」と言ってもらえることがわかりきったことをいつまでも悩むのって、「オレっていい人」的?
そんなどーでもいいことにこだわり続け、目の前で起こっていることはスルー。慶次の秀吉暗殺については、まつの政略結婚よりはるかに「助右衛門の責任」は重いと思うよ?
自分が悪くないことで悩み、悪いことは気にせずスルー。
おいおい助さん、キミも天然だな。
聚楽第で慶次を止めるのは、助右衛門にして欲しかったなあ、大野せんせ。
兼次を出したいのはわかるけど、このままじゃ助さんがポーザ侯爵以上に残念な人になってしまう。
『一夢庵風流記 前田慶次』が『ドン・カルロス』とかぶるのは、もうひとつ。
主人公と敵対していた雪丸@まっつが、最後にしれ~~っと、加奈@せしこの肩を抱いて高いところで微笑んでいること。
お前だ、お前が元凶だっつーの! ナニをしれ~~っと嫁といちゃついてんだっ!!
フェリペ二世@まっつがイサベル王妃@あゆみちゃんと寄り添って「いい夫婦」っぽくカルロスを見送る、あのラストシーンが、思い出されるの。
あんだけ掻き回しておいて、悪いことしておいて、最後ソレかよっ?!(笑)
いやあ、大好きだったなあ、『ドン・カルロス』。
毎回大泣きして観てた。
今回なんか、『ドン・カルロス』を思い出す……ちぎくんを見ていると。
主人公の親友役で、辛抱役。親友なのに、主人公を裏切ることになる……が、結果的に問題なし、許される。
銀橋での苦悩のソロ……よりによって歌いにくそうなメロディで客席が手に汗握る……とかな。
助右衛門@ちぎくんは別に慶次@えりたんを裏切ってはいないんだけど、本人は「ナニも出来なかった。友として相応しいのか」と悩んでるわけで。ナニもしなかった=消極的な裏切り、だと助さん本人は気に病んでいる。
んで、苦悩の曲ってのはどうしても歌いにくいメロディになっちゃうのかしらね。ちぎくんにはもっとわかりやすい、ばーんとした曲の方がいいんだろうに、やたらめったら難しそうな曲になっちゃってね……いい曲なんだけど……。
見せ場であるはずの銀橋ソロが、歌う方も聴く方も大変、というこの共通点はどうなの(笑)。
聚楽第が異端審問とかぶる。
真ん中に引き出されている主人公、それをひな壇から見守るちぎくん。
主人公が大変なことになっているぞ、とちぎくんの顔色が変わり、どーするどーするよオレ!!と悩み、いざ打って出ん!!と腰を浮かしたところで、見せ場を、他人に取られる。
張りつめていた分、拍子抜けして坐り直す……。
いやあ……たまりません。大好きです。
『ドン・カルロス』のときもね、ポーザ侯爵@ちぎにはキュンキュンきまくりでした。
カルロス@キムが裁かれるのは自分のせいだ、そう思い詰めて思い詰めて、でも本当のことを話せば自分が死刑になる、このまま黙って親友を見殺しにするか……悩んで悩んでついに、真実を告げようと決意した途端。
話は別の方向へ転がり出し、ポーザ侯爵用なし。いい面の皮。
聚楽第でも、慶次がおどけて動物の真似をしているのを微苦笑しつつ見守っていたけれど、ちょっと待て、これやばいんじゃね? 慶次、秀吉殺すつもりじゃね? と気がついて。
止めようとしたところで、直江兼次@大ちゃんに見せ場を奪われる。
見せ場になるべきところが、寸前でかっさらわれるところが……デジャヴ。ツボ。
もしも聚楽第で、慶次を止めに入るのが助右衛門なら、ふたりのやりとり、駆け引きは見応えのあるモノになったろう。
兼次はこの時点で赤の他人なので、裏の感情がない。しかし助右衛門なら、慶次の気持ちや互いの関係性、表立っての立場など、いろんなものが絡んでとても複雑な「演技対決」が見られたはずだ。
助右衛門の見せ場になったはずだ。
でも、そんなわくわくする展開は、さくっとカット。次行こう、次!
慶次の心持ちを、助さんはろくに理解してなかったっぽいよ?
そのあとの慶次と兼次の話を聞いているとき、いちいち新鮮な反応してるもの。
まあ、理解してたらそもそも、慶次を野放しにしてはいないな。慶次とまつ@あゆっちの話を聞いていたんだから、真に「前田慶次」を理解しているなら、もっと危惧したはずだ……まつとの約束を守るために、慶次がどうするのかを。
まつはそのあと、「瞳の色を探ることもしなかった」と自分の考えなしな頼みを悔いていたけれど、助右衛門はソレもなし。
慶次親子が行方不明の間にまつが政略結婚させられたことをいつまでもぐちぐち悔やんでいる場合か。自分の責任ではないことを「私の責任」とこだわり続けるって、ある意味ずるいよね。人に話せば「や、キミのせいちゃうんやん、そんなん!」と言ってもらえることがわかりきったことをいつまでも悩むのって、「オレっていい人」的?
そんなどーでもいいことにこだわり続け、目の前で起こっていることはスルー。慶次の秀吉暗殺については、まつの政略結婚よりはるかに「助右衛門の責任」は重いと思うよ?
自分が悪くないことで悩み、悪いことは気にせずスルー。
おいおい助さん、キミも天然だな。
聚楽第で慶次を止めるのは、助右衛門にして欲しかったなあ、大野せんせ。
兼次を出したいのはわかるけど、このままじゃ助さんがポーザ侯爵以上に残念な人になってしまう。
『一夢庵風流記 前田慶次』が『ドン・カルロス』とかぶるのは、もうひとつ。
主人公と敵対していた雪丸@まっつが、最後にしれ~~っと、加奈@せしこの肩を抱いて高いところで微笑んでいること。
お前だ、お前が元凶だっつーの! ナニをしれ~~っと嫁といちゃついてんだっ!!
フェリペ二世@まっつがイサベル王妃@あゆみちゃんと寄り添って「いい夫婦」っぽくカルロスを見送る、あのラストシーンが、思い出されるの。
あんだけ掻き回しておいて、悪いことしておいて、最後ソレかよっ?!(笑)
いやあ、大好きだったなあ、『ドン・カルロス』。
毎回大泣きして観てた。
光と闇がまじわるところ。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年7月2日 タカラヅカ 2時間半の大作だったのを、舞台稽古当日までかけてなんとか1時間35分の通常枠に収めたという話をあちこちから聞く、『一夢庵風流記 前田慶次』。
削った部分の多くは雪丸@まっつ関連だったらしい?
真偽のほどはわたしのよーな一般ファンには知りようもないが、雪丸関連に変更があったらしいことは、今現在の舞台からよーーっくわかる。
根拠は、慶次×まつ、雪丸×加奈のWラブシーンだ!
加奈@せしこを口説き、半ば強引に濡れ場へ持ち込む雪丸、叔父の妻まつ@あゆっちと不倫とはいえ、真実の愛に濡れる慶次@えりたん。
セットはすべてなくなり、桜吹雪とホリゾントいっぱいの鏡のみ、盆が回る中セリが上がり下がり。そこでもつれる2組のカップル。
なんかすげードラマティック!!
演出的に、作中もっとも瞬間昂揚する場面だよね?
主人公のラブシーンなんだから、当然。
ここがタカラヅカである以上、トップスターとトップ娘役の愛の場面がもっとも盛り上がるのは必定。しかも不倫の恋、命懸けで盛り上がっちゃってますよ!!てな場面ですよ。そりゃ盆も回るわ、セリも上がり下がりするわ。
……なんだけど、えーと、出てるの、主人公カップルだけじゃないっすよ?
ぜんぜん関係ない人たちも、一緒にラブシーンやってますよ??
何故、慶次とまつのラブシーンに、雪丸と加奈のラブシーンもかぶっているのか。
現在の雪丸の立ち位置だと、不自然すぎる。
雪丸はただの悪役で、もったいつけて出てきたわりに安く殺されて終わりな人。このラブシーンの直前に台詞の羅列で自己紹介しただけ。
とてもじゃないが、主人公カップルと一緒にラブシーンで盛り上がるようなキャラじゃない。
雪丸役の人がエロいから、エロ得意だから、エロシーンを盛り上げるためだけに、主役と並んでラブシーンやっちゃいました! になるよ、今のままだと!
チガウよね?
大野くん、そんな簡単なとこでよろこぶ演出家じゃないよね?
主人公の大切な場面に、意味もなく脇キャラ出さないよね?
慶次と雪丸を盛り上がり場面で同時に描いたのは、ふたりが対比されるキャラクタだからだよね?
慶次が光で、雪丸が闇。
前田家の嫡男であるはずが、今は牢人となって自由に生きている慶次。
忍びの家に生まれ、表舞台に出ることを望んだが叶わず、また今も闇世界にいる雪丸。
遊里場面、正体を明かし慶次を口説く雪丸に、慶次の答えは「お断りだ。ばーか」
ここでもふたりが対比キャラだとわかる。
慶次がまつを抱いたのは「惚れているから」。他に理由などないと言い切る。
それを黙って聞いている雪丸。慶次の主張とは逆の理由で女を抱いた男。
「ばーか」と言われること自体は関係ない、その前の言葉に重きを置いているから耳に入ってはいるけど素通りしている、てなことを雪丸の中の人がお茶会で言っていた。まつの「ばーか」に至っては、まったく耳に入ってないと。
「口惜しいから抱いたわけじゃない」と語る慶次の言葉に衝撃を受けていて、揶揄の言葉など耳に入ってない。雪丸がこだわっているのは慶次だけで、まつのことはまったく眼中にない。
慶次は雪丸を知らないけれど、雪丸は昔から慶次を知っているはず。
だから雪丸サイドからの、慶次へのこだわり・思いを表現する場面があってしかるべき。
今回のたくらみは、黒幕が家康@ヒロさんだけど、首謀者ではなさそう。まず雪丸の野望があり、そこに付け込んだ形。家康様がわざわざ、前田家を放逐された一忍びごときを、自分から探して口説くはずがない。
雪丸から家康に近づいたんだろう。前田家の内情を手みやげに。
慶次を彩るこの作品の「表面的な事件」には、前田家と加奈にこだわる雪丸の存在が大きく関わっている。
それゆえに、その「表面的な事件」と「慶次自身の問題」が大きく交差する「Wラブシーン」があれほどドラマティックに、慶次と雪丸を対比する形で描かれる。
カットされた長大な脚本に、どんな場面があったのかは知らないけれど。
Wラブシーンが「ただのエロ見せ場」にならないために、最低限のフォローをしてほしかったと思う。
簡単なことなんだがな。
たった1分、いや、30秒でもいい。
ピンスポ浴びた雪丸が、慶次への思いを独白すればすむ。単独ピンスポなのは、それがひとりごと・心の声であり、誰かに対して言っているのではないということ。
歌だとありがたいけど、時間ないなら台詞でいい。
ああ、このたくらみは慶次への執着が根っこにあるのね、と。
悪役に執着されるのは、主人公の格を上げる常套手段。雪丸が雷鳴と声から登場でもったいつければつけるほど、同時に慶次の株も上がる。これほどの大物悪役にターゲットインされている主人公すげえ!と。
そうやってはじめて、Wラブシーンが盛り上がるのになー。光と闇が交差する場面になるのになー。
や、今の「ただのエロシーン」「ただのファンサービス」も、ありがたいですよ、がっつりいただきますよ。
でも大野くんが、「ただのファンサービス」で意味もなく2組のラブシーンを演出したとは、思えないんだ。
思いたくないんだ。
削った部分の多くは雪丸@まっつ関連だったらしい?
真偽のほどはわたしのよーな一般ファンには知りようもないが、雪丸関連に変更があったらしいことは、今現在の舞台からよーーっくわかる。
根拠は、慶次×まつ、雪丸×加奈のWラブシーンだ!
加奈@せしこを口説き、半ば強引に濡れ場へ持ち込む雪丸、叔父の妻まつ@あゆっちと不倫とはいえ、真実の愛に濡れる慶次@えりたん。
セットはすべてなくなり、桜吹雪とホリゾントいっぱいの鏡のみ、盆が回る中セリが上がり下がり。そこでもつれる2組のカップル。
なんかすげードラマティック!!
演出的に、作中もっとも瞬間昂揚する場面だよね?
主人公のラブシーンなんだから、当然。
ここがタカラヅカである以上、トップスターとトップ娘役の愛の場面がもっとも盛り上がるのは必定。しかも不倫の恋、命懸けで盛り上がっちゃってますよ!!てな場面ですよ。そりゃ盆も回るわ、セリも上がり下がりするわ。
……なんだけど、えーと、出てるの、主人公カップルだけじゃないっすよ?
ぜんぜん関係ない人たちも、一緒にラブシーンやってますよ??
何故、慶次とまつのラブシーンに、雪丸と加奈のラブシーンもかぶっているのか。
現在の雪丸の立ち位置だと、不自然すぎる。
雪丸はただの悪役で、もったいつけて出てきたわりに安く殺されて終わりな人。このラブシーンの直前に台詞の羅列で自己紹介しただけ。
とてもじゃないが、主人公カップルと一緒にラブシーンで盛り上がるようなキャラじゃない。
雪丸役の人がエロいから、エロ得意だから、エロシーンを盛り上げるためだけに、主役と並んでラブシーンやっちゃいました! になるよ、今のままだと!
チガウよね?
大野くん、そんな簡単なとこでよろこぶ演出家じゃないよね?
主人公の大切な場面に、意味もなく脇キャラ出さないよね?
慶次と雪丸を盛り上がり場面で同時に描いたのは、ふたりが対比されるキャラクタだからだよね?
慶次が光で、雪丸が闇。
前田家の嫡男であるはずが、今は牢人となって自由に生きている慶次。
忍びの家に生まれ、表舞台に出ることを望んだが叶わず、また今も闇世界にいる雪丸。
遊里場面、正体を明かし慶次を口説く雪丸に、慶次の答えは「お断りだ。ばーか」
ここでもふたりが対比キャラだとわかる。
慶次がまつを抱いたのは「惚れているから」。他に理由などないと言い切る。
それを黙って聞いている雪丸。慶次の主張とは逆の理由で女を抱いた男。
「ばーか」と言われること自体は関係ない、その前の言葉に重きを置いているから耳に入ってはいるけど素通りしている、てなことを雪丸の中の人がお茶会で言っていた。まつの「ばーか」に至っては、まったく耳に入ってないと。
「口惜しいから抱いたわけじゃない」と語る慶次の言葉に衝撃を受けていて、揶揄の言葉など耳に入ってない。雪丸がこだわっているのは慶次だけで、まつのことはまったく眼中にない。
慶次は雪丸を知らないけれど、雪丸は昔から慶次を知っているはず。
だから雪丸サイドからの、慶次へのこだわり・思いを表現する場面があってしかるべき。
今回のたくらみは、黒幕が家康@ヒロさんだけど、首謀者ではなさそう。まず雪丸の野望があり、そこに付け込んだ形。家康様がわざわざ、前田家を放逐された一忍びごときを、自分から探して口説くはずがない。
雪丸から家康に近づいたんだろう。前田家の内情を手みやげに。
慶次を彩るこの作品の「表面的な事件」には、前田家と加奈にこだわる雪丸の存在が大きく関わっている。
それゆえに、その「表面的な事件」と「慶次自身の問題」が大きく交差する「Wラブシーン」があれほどドラマティックに、慶次と雪丸を対比する形で描かれる。
カットされた長大な脚本に、どんな場面があったのかは知らないけれど。
Wラブシーンが「ただのエロ見せ場」にならないために、最低限のフォローをしてほしかったと思う。
簡単なことなんだがな。
たった1分、いや、30秒でもいい。
ピンスポ浴びた雪丸が、慶次への思いを独白すればすむ。単独ピンスポなのは、それがひとりごと・心の声であり、誰かに対して言っているのではないということ。
歌だとありがたいけど、時間ないなら台詞でいい。
ああ、このたくらみは慶次への執着が根っこにあるのね、と。
悪役に執着されるのは、主人公の格を上げる常套手段。雪丸が雷鳴と声から登場でもったいつければつけるほど、同時に慶次の株も上がる。これほどの大物悪役にターゲットインされている主人公すげえ!と。
そうやってはじめて、Wラブシーンが盛り上がるのになー。光と闇が交差する場面になるのになー。
や、今の「ただのエロシーン」「ただのファンサービス」も、ありがたいですよ、がっつりいただきますよ。
でも大野くんが、「ただのファンサービス」で意味もなく2組のラブシーンを演出したとは、思えないんだ。
思いたくないんだ。
まずは、残念語り。@My Dream TAKARAZUKA
2014年7月3日 タカラヅカ 『My Dream TAKARAZUKA』が残念だという話。
『My Dream TAKARAZUKA』はあちこちすっごく好きなんだけど、とっても嫌いなところもあるし、好き嫌いとは別に全体の構成イマイチだなとも思っている。
『Shining Rhythm!』に似ているけれど、『SR』ほどバランスのいいショーじゃない。つか、つくづく『SR』初演は佳作だったなと。
個人的にブライアン先生振り付け場面が苦手っす。
『SR』のときはかっこいいと思ったんだけど、今回は……。
まず、なんつっても、どうしようもなく、長い。
同じ面子、同じ衣装、同じテイストで3曲連続って、純粋にあかんやろ。演出家のミスやろ。
なんで3曲ぶっ続けようなんて思ったんだ? ふつーなにか展開させるとか、変化を付けるよな?
しかもこの3曲、歌うのが、
1曲目 ちぎ(歌苦手)
2曲目 レオ(歌苦手)&ヒメ
3曲目 ちぎ(歌苦手)&みゆ
と、決して耳に優しいメンバーじゃない。
3曲ぶっ続けなければならないというなら、なんでストーリー場面にしなかったんだろう。それならぜんぜんアリなのに。
いつ見ても同じ衣装(そりゃわずかに違いはあるが)を着た大人数がえんえん踊ってて、しかも帽子で顔見えないから点呼する楽しみも半減だし、オシャレかもしんないけどタカラヅカらしくないナンバーをえんえん、つーのは……ありがたくない。
せめて3曲目はがらりと変えて、えりたん出すなりすればよかったのに。
えりたんにはブライアン先生の振付は無理なのかもしんないけど、そこはえりたんか先生にがんばってもらってだな……。
『SR』のブライアン先生場面もすっげー長かったので、この人との契約がそういうことになっているのかもしれない。
『SR』のときはほんと、長くても飽きなかったのになー。男の子も女の子もかっこよくってさー。「全組通してこの場面をやって、キザりを磨くとイイわ!」くらいの勢いで好きだったのに。
長さとマンネリ感を払拭しようとしてか、3曲目の音量と出演者の歓声の大きさがすごいことになってます……。
むー。個人的な好みの問題なので、世間一般では「3曲ともまったく別物、むしろ違いすぎててこわい! あっという間に終わってしまうから、あと何曲このまま続いてもいいわー♪」なのかもしれない。
わたしはたぶん、贔屓が出ていても、「この場面を増やしてくれ」とは思わないっす……。増やすならコレじゃなく他の衣装とダンスの場面にしてくれと思う。
ブライアン先生係にされているちぎくんに、心から「乙!」と言いたい。ちぎくんはすっげーがんばってるもん。もちろん、組子たちも。
演出次第でまったく変わるだろうに、何故こんなことに。
中詰めの導入って、実は難しいんだなと、今回の翔くんの苦戦ぶりを見て思い至る。
この構成だと、ハッタリの利く、ぱーっとした明るさのある人が向いてるんだよなあ。今の雪だと、ともみんとか大ちゃんとか。
男役はともかく、娘役遣いが不思議。ゼロ番センターせり上がりのひーことか、肩出しドレス姿でいちばん手前で踊っちゃう組長とか。かと思うとせしこ・せしこ・せしこだったり。
や、いろんな人に見せ場があるのはいいんだけど、独特のチョイスやなあと。
中村Bは素朴で正直な、ふつーの感性を持った人なのかなと思った。
いわゆる「サヨナラ演出」の垢抜けなさに。
サヨナラ演出が巧い人って、ファンと泣きツボを共有出来る繊細さがあるか、あるいは「こうすりゃ感動的だよな」というあざとさのある人、というイメージ。
で、中村Bはどっちもない。
どうやったらサヨナラが盛り上がるのか、よくわかんないからとりあえず、退団者大事にしてみました。
退団者の学年ポジション得意分野関係なく、全員銀橋渡ります、ソロダンスもあります。ふーっ、いい仕事したー。
それはもちろんありがたいんだけど……なんかこう、しっくりこなくて。や、わたしの中で。
「わかんないから、とりあえず」……という姿勢の最たるモノが、昭和歌謡界の重鎮による日記帳みたいな曲ですよ。
最後の大階段でトップスターが「何度この階段、上がったり降りたりしながら♪」なんて歌わされちゃうわけですよ。上がったり降りたりて……! そりゃそうだけど、そうだけど、ソレ言っちゃおしまいだろう!!的な。
中村B作の主題歌は、すごくいいのにね。
えりたんが歌うところは「美しい思い出」、ちぎくんは「新しいはじまり」、まっつは「歩んだ道、時」、ともみんたちが「さらなる飛翔」……という風に、ジェンヌひとりずつに合わせた歌詞を書いている。
美しい過去の夢と、これから広がる未来の夢、正反対のモノが平気で「My Dream」としてひとつの曲の中に入っている。
この主題歌の方法論で、サヨナラ場面も作ってくれたら良かったのに。
とりあえず銀橋渡らせとけ、とりあえずソロダンスさせとけ、じゃなくて。
ダンサーのあだちゅうのソロダンスはいいけど、その直後にさらちゃんを踊らせるんじゃなく、彼女やすずちゃんは別のところで美声を披露させるとか。
中詰めでえりたんセンターで男たちが馬蹄形になって踊るところ、まっつひとり一歩前に出てるけど、それじゃほんと意味不明なんで、えりたんと絡ませてみるとか。
なんかあとひとつ、迫ってない感じ。
個人的に、今回のロケットが苦手。
衣装も振付も。
なんかくすんだ黄色ぢゃないっすか? 古い衣装なのかなあ、なんか色褪せてるなあ、という感じ。
振付も、1階で観ても2階で観ても、きれいじゃない……。
特に3つのグループに分かれて風車みたいに回転するところが、きれいじゃなくて驚く。
3つの羽になって回転するんだけど、均等に120度ずつにはまったくなってないのね。ひとつは160度、あとふたつは100度ずつ、とかそんな感じ。そしてグループごとの動きがばらばらだから、2階から観るとずれた歯車みたいで悲しいし。
また、人数足りてないから余裕があるのは真ん中のグループだけだし、上手側は休演者の分欠けた羽のままでやってるし。
もちろん、踊っているみんなはイイ笑顔で誠心誠意やってるんだけど、彼女たちへ精一杯手拍子もするけど……今回のロケットは残念だなあ。
と、残念語りした。
ふーっ。
さあっ、次はショーの、ここが好きだっ語り行くぞっ!(笑)
『My Dream TAKARAZUKA』はあちこちすっごく好きなんだけど、とっても嫌いなところもあるし、好き嫌いとは別に全体の構成イマイチだなとも思っている。
『Shining Rhythm!』に似ているけれど、『SR』ほどバランスのいいショーじゃない。つか、つくづく『SR』初演は佳作だったなと。
個人的にブライアン先生振り付け場面が苦手っす。
『SR』のときはかっこいいと思ったんだけど、今回は……。
まず、なんつっても、どうしようもなく、長い。
同じ面子、同じ衣装、同じテイストで3曲連続って、純粋にあかんやろ。演出家のミスやろ。
なんで3曲ぶっ続けようなんて思ったんだ? ふつーなにか展開させるとか、変化を付けるよな?
しかもこの3曲、歌うのが、
1曲目 ちぎ(歌苦手)
2曲目 レオ(歌苦手)&ヒメ
3曲目 ちぎ(歌苦手)&みゆ
と、決して耳に優しいメンバーじゃない。
3曲ぶっ続けなければならないというなら、なんでストーリー場面にしなかったんだろう。それならぜんぜんアリなのに。
いつ見ても同じ衣装(そりゃわずかに違いはあるが)を着た大人数がえんえん踊ってて、しかも帽子で顔見えないから点呼する楽しみも半減だし、オシャレかもしんないけどタカラヅカらしくないナンバーをえんえん、つーのは……ありがたくない。
せめて3曲目はがらりと変えて、えりたん出すなりすればよかったのに。
えりたんにはブライアン先生の振付は無理なのかもしんないけど、そこはえりたんか先生にがんばってもらってだな……。
『SR』のブライアン先生場面もすっげー長かったので、この人との契約がそういうことになっているのかもしれない。
『SR』のときはほんと、長くても飽きなかったのになー。男の子も女の子もかっこよくってさー。「全組通してこの場面をやって、キザりを磨くとイイわ!」くらいの勢いで好きだったのに。
長さとマンネリ感を払拭しようとしてか、3曲目の音量と出演者の歓声の大きさがすごいことになってます……。
むー。個人的な好みの問題なので、世間一般では「3曲ともまったく別物、むしろ違いすぎててこわい! あっという間に終わってしまうから、あと何曲このまま続いてもいいわー♪」なのかもしれない。
わたしはたぶん、贔屓が出ていても、「この場面を増やしてくれ」とは思わないっす……。増やすならコレじゃなく他の衣装とダンスの場面にしてくれと思う。
ブライアン先生係にされているちぎくんに、心から「乙!」と言いたい。ちぎくんはすっげーがんばってるもん。もちろん、組子たちも。
演出次第でまったく変わるだろうに、何故こんなことに。
中詰めの導入って、実は難しいんだなと、今回の翔くんの苦戦ぶりを見て思い至る。
この構成だと、ハッタリの利く、ぱーっとした明るさのある人が向いてるんだよなあ。今の雪だと、ともみんとか大ちゃんとか。
男役はともかく、娘役遣いが不思議。ゼロ番センターせり上がりのひーことか、肩出しドレス姿でいちばん手前で踊っちゃう組長とか。かと思うとせしこ・せしこ・せしこだったり。
や、いろんな人に見せ場があるのはいいんだけど、独特のチョイスやなあと。
中村Bは素朴で正直な、ふつーの感性を持った人なのかなと思った。
いわゆる「サヨナラ演出」の垢抜けなさに。
サヨナラ演出が巧い人って、ファンと泣きツボを共有出来る繊細さがあるか、あるいは「こうすりゃ感動的だよな」というあざとさのある人、というイメージ。
で、中村Bはどっちもない。
どうやったらサヨナラが盛り上がるのか、よくわかんないからとりあえず、退団者大事にしてみました。
退団者の学年ポジション得意分野関係なく、全員銀橋渡ります、ソロダンスもあります。ふーっ、いい仕事したー。
それはもちろんありがたいんだけど……なんかこう、しっくりこなくて。や、わたしの中で。
「わかんないから、とりあえず」……という姿勢の最たるモノが、昭和歌謡界の重鎮による日記帳みたいな曲ですよ。
最後の大階段でトップスターが「何度この階段、上がったり降りたりしながら♪」なんて歌わされちゃうわけですよ。上がったり降りたりて……! そりゃそうだけど、そうだけど、ソレ言っちゃおしまいだろう!!的な。
中村B作の主題歌は、すごくいいのにね。
えりたんが歌うところは「美しい思い出」、ちぎくんは「新しいはじまり」、まっつは「歩んだ道、時」、ともみんたちが「さらなる飛翔」……という風に、ジェンヌひとりずつに合わせた歌詞を書いている。
美しい過去の夢と、これから広がる未来の夢、正反対のモノが平気で「My Dream」としてひとつの曲の中に入っている。
この主題歌の方法論で、サヨナラ場面も作ってくれたら良かったのに。
とりあえず銀橋渡らせとけ、とりあえずソロダンスさせとけ、じゃなくて。
ダンサーのあだちゅうのソロダンスはいいけど、その直後にさらちゃんを踊らせるんじゃなく、彼女やすずちゃんは別のところで美声を披露させるとか。
中詰めでえりたんセンターで男たちが馬蹄形になって踊るところ、まっつひとり一歩前に出てるけど、それじゃほんと意味不明なんで、えりたんと絡ませてみるとか。
なんかあとひとつ、迫ってない感じ。
個人的に、今回のロケットが苦手。
衣装も振付も。
なんかくすんだ黄色ぢゃないっすか? 古い衣装なのかなあ、なんか色褪せてるなあ、という感じ。
振付も、1階で観ても2階で観ても、きれいじゃない……。
特に3つのグループに分かれて風車みたいに回転するところが、きれいじゃなくて驚く。
3つの羽になって回転するんだけど、均等に120度ずつにはまったくなってないのね。ひとつは160度、あとふたつは100度ずつ、とかそんな感じ。そしてグループごとの動きがばらばらだから、2階から観るとずれた歯車みたいで悲しいし。
また、人数足りてないから余裕があるのは真ん中のグループだけだし、上手側は休演者の分欠けた羽のままでやってるし。
もちろん、踊っているみんなはイイ笑顔で誠心誠意やってるんだけど、彼女たちへ精一杯手拍子もするけど……今回のロケットは残念だなあ。
と、残念語りした。
ふーっ。
さあっ、次はショーの、ここが好きだっ語り行くぞっ!(笑)
で、ここが好き話・その1。@My Dream TAKARAZUKA
2014年7月4日 タカラヅカ「いい作品で良かったね」
と、他組ファンの友人に言われ、「うん、ありがとう」と返す。
芝居もショーも、すべて100%大好き!ってわけじゃないけれど、そんなもんは奇跡でしょう、人間である限りあり得ない。どんな大好き作品にも残念な部分、「ここがこうだったらよかったのに」は絶対ある。
だから今回の公演は、どちらもふつーにいい作品。タカラヅカには「嫌悪のあまり、二度と観たくない、思い出したくもない」作品が当たり前に存在する。「通うことが前提の公演」がそういう作品でなくて良かった。
トップスターにアテ書きされたオリジナルのミュージカルとショーの2本立て。「当時は名作だったのかもしけないけど……」な時代と感覚のズレた再演でも、大上段に押しつけられる海外ミュージカル様でもない。わたしにとっては、オリジナル2本立てが、最良です。
なんて幸運。いい作品で良かった。
てことで、『My Dream TAKARAZUKA』の、ここが好き話。
まず、オープニング。「第1章 プロローグ(出航)」。
主題歌、好き。
タカラヅカのタカラヅカならではの世界観、曲、ダンス、衣装。
中村Bなのに今回、衣装の色がふつうの範疇だし!(笑)
スターが次々現れて、ノリのいい主題歌を歌い継ぎながら銀橋を渡る。
オーソドックスな構成、展開。だが、それがいい。
そしてなんつっても、平澤先生の振付好き~~。
えりたんひとりが銀橋から登場して、次々スターが現れて……そしてその波の中で、ふと曲調が変わって、えりたんとあゆっちが向かい合う。出会う。
『Shining Rhythm!』と同じなんだけど、やっぱコレがいいよね。わくわくするよね。
この間、団体の学生さんたちがこの「トップコンビが、このショーではじめて出会う」場面で「きゃーー♪」って歓声上げていて、改めて「ああ、そうか」と思ったよ。
このショーで、今、はじめてこのふたりは出会ったんだ。運命の出会いを果たしたんだ。
それはこんなにきゅんきゅんくることなんだ。タカラヅカ初体験の若者たちが歓声上げるくらいに。
トップコンビがラブラブで、しあわせそうにデュエットダンスする、って、いいよね! これぞ「タカラヅカ」だよね!
そのあとのあゆっちの銀橋、歌詞も歌声も好き。
あゆっち、今回ますます声がきれい。
……雪組観るのがひさしぶりの他組ファンの友人に、「あゆっち、太いねえ……」としみじみした口調で言われちゃったんだけど、言われるまで、気づいてなかった。前のショーでは気になってたはずなんだが、今はマジで忘れてる。
言われたから、そういう目で観ると、……うん、まあそのたしかに、太い……けど。
でも、あのやわらかいラインごとあゆっちで、今の美しい声があのふくよかさから出ているなら、もういいんじゃないかと。
えりたんの隣で、しあわせそうにふくふく笑ってるあゆっちを見たら、それだけもう全部吹っ飛んじゃう感じ。
「第2章 パリ・ドリーム」は好みど真ん中。世界観もダンスも、ネコちゃんたちもみんな好き。
前半の至福の時ですわ。
ただ、視界が限られ過ぎていて、ぜんぜん観られてないんだけどね。ここはいつか映像で全体像や真ん中を把握します、今は限られた視界で十分。
ザッキーにソロダンスがあるってスカステで言ってたけど、ここのことだよね? ソロというにはあまりに一瞬で気づくまで時間掛かった……。や、かっこいいっす。みんなもお、男前すぎて。視界が限られ過ぎてるのがくやしい。
中詰め「第4章 ラテン・ドリーム」は、とにかく『ラブ・シンフォニー』を思い出してしょうがない。
セットがキレイで、1階からでも2階からでも楽しめる。
あんだけいろんな色を使っていて、ぎりぎりキレイで止まってる……そのあたり、すごいと思うわ。
ところで星南のぞみちゃん、かわいいよねえ……。(ナニを突然)
中村Bは女の子たちもどーんと使ってくれるので、かわいこちゃんウォッチングが楽しいのだ。
そいでもって、レオ様がやばい。
中詰めのレオ様がやばい。
カッコよすぎる。
好み過ぎる。
なんなの、あのけしからん前髪はっ。
中詰めのレオ様はね、女性向け恋愛アプリの画面で「ん、なんだ、子猫ちゃん?」とか言っちゃてるオトコですよ!! ナニあの二次元感! アニメかゲームのキャラよね? 現実に存在してるわけないよね?
そんなとんでもねー美形様が、前髪揺らしながら踊って、銀橋で一本釣りしてるのよ? ひざまづいてウインクとばしたりしてんのよ?
きゃーきゃーきゃー。それ犯罪~~。
と、わたしがうきゃうきゃテンション高く「銀橋のレオ様見た? すごかったよね、あれナイよね、やばすぎよね!」と言うと、ある友人はさらりと「ごめん、ホタテ見てたから見てない」。
ホタっちゃんかい!! がくり。
……いやその、ホタっちゃんがどうこうということではなくて。ホタっちゃんに含みはなくて。ただ、そのヨコですよ、レオ様!! 見てよ~~、マジやばいからー。
……とまあ、この中詰め銀橋は、みんな思い思いに好きなイケメン見てうきゃうきゃ出来るのです。素晴らしいです。
でもって咲ちゃん、どんどんかっこよく、スターさんらしくなって来てるね。
中詰めのあと、銀橋にひとり残って歌い出すのに違和感ナイ。
つづく。
と、他組ファンの友人に言われ、「うん、ありがとう」と返す。
芝居もショーも、すべて100%大好き!ってわけじゃないけれど、そんなもんは奇跡でしょう、人間である限りあり得ない。どんな大好き作品にも残念な部分、「ここがこうだったらよかったのに」は絶対ある。
だから今回の公演は、どちらもふつーにいい作品。タカラヅカには「嫌悪のあまり、二度と観たくない、思い出したくもない」作品が当たり前に存在する。「通うことが前提の公演」がそういう作品でなくて良かった。
トップスターにアテ書きされたオリジナルのミュージカルとショーの2本立て。「当時は名作だったのかもしけないけど……」な時代と感覚のズレた再演でも、大上段に押しつけられる海外ミュージカル様でもない。わたしにとっては、オリジナル2本立てが、最良です。
なんて幸運。いい作品で良かった。
てことで、『My Dream TAKARAZUKA』の、ここが好き話。
まず、オープニング。「第1章 プロローグ(出航)」。
主題歌、好き。
タカラヅカのタカラヅカならではの世界観、曲、ダンス、衣装。
中村Bなのに今回、衣装の色がふつうの範疇だし!(笑)
スターが次々現れて、ノリのいい主題歌を歌い継ぎながら銀橋を渡る。
オーソドックスな構成、展開。だが、それがいい。
そしてなんつっても、平澤先生の振付好き~~。
えりたんひとりが銀橋から登場して、次々スターが現れて……そしてその波の中で、ふと曲調が変わって、えりたんとあゆっちが向かい合う。出会う。
『Shining Rhythm!』と同じなんだけど、やっぱコレがいいよね。わくわくするよね。
この間、団体の学生さんたちがこの「トップコンビが、このショーではじめて出会う」場面で「きゃーー♪」って歓声上げていて、改めて「ああ、そうか」と思ったよ。
このショーで、今、はじめてこのふたりは出会ったんだ。運命の出会いを果たしたんだ。
それはこんなにきゅんきゅんくることなんだ。タカラヅカ初体験の若者たちが歓声上げるくらいに。
トップコンビがラブラブで、しあわせそうにデュエットダンスする、って、いいよね! これぞ「タカラヅカ」だよね!
そのあとのあゆっちの銀橋、歌詞も歌声も好き。
あゆっち、今回ますます声がきれい。
……雪組観るのがひさしぶりの他組ファンの友人に、「あゆっち、太いねえ……」としみじみした口調で言われちゃったんだけど、言われるまで、気づいてなかった。前のショーでは気になってたはずなんだが、今はマジで忘れてる。
言われたから、そういう目で観ると、……うん、まあそのたしかに、太い……けど。
でも、あのやわらかいラインごとあゆっちで、今の美しい声があのふくよかさから出ているなら、もういいんじゃないかと。
えりたんの隣で、しあわせそうにふくふく笑ってるあゆっちを見たら、それだけもう全部吹っ飛んじゃう感じ。
「第2章 パリ・ドリーム」は好みど真ん中。世界観もダンスも、ネコちゃんたちもみんな好き。
前半の至福の時ですわ。
ただ、視界が限られ過ぎていて、ぜんぜん観られてないんだけどね。ここはいつか映像で全体像や真ん中を把握します、今は限られた視界で十分。
ザッキーにソロダンスがあるってスカステで言ってたけど、ここのことだよね? ソロというにはあまりに一瞬で気づくまで時間掛かった……。や、かっこいいっす。みんなもお、男前すぎて。視界が限られ過ぎてるのがくやしい。
中詰め「第4章 ラテン・ドリーム」は、とにかく『ラブ・シンフォニー』を思い出してしょうがない。
セットがキレイで、1階からでも2階からでも楽しめる。
あんだけいろんな色を使っていて、ぎりぎりキレイで止まってる……そのあたり、すごいと思うわ。
ところで星南のぞみちゃん、かわいいよねえ……。(ナニを突然)
中村Bは女の子たちもどーんと使ってくれるので、かわいこちゃんウォッチングが楽しいのだ。
そいでもって、レオ様がやばい。
中詰めのレオ様がやばい。
カッコよすぎる。
好み過ぎる。
なんなの、あのけしからん前髪はっ。
中詰めのレオ様はね、女性向け恋愛アプリの画面で「ん、なんだ、子猫ちゃん?」とか言っちゃてるオトコですよ!! ナニあの二次元感! アニメかゲームのキャラよね? 現実に存在してるわけないよね?
そんなとんでもねー美形様が、前髪揺らしながら踊って、銀橋で一本釣りしてるのよ? ひざまづいてウインクとばしたりしてんのよ?
きゃーきゃーきゃー。それ犯罪~~。
と、わたしがうきゃうきゃテンション高く「銀橋のレオ様見た? すごかったよね、あれナイよね、やばすぎよね!」と言うと、ある友人はさらりと「ごめん、ホタテ見てたから見てない」。
ホタっちゃんかい!! がくり。
……いやその、ホタっちゃんがどうこうということではなくて。ホタっちゃんに含みはなくて。ただ、そのヨコですよ、レオ様!! 見てよ~~、マジやばいからー。
……とまあ、この中詰め銀橋は、みんな思い思いに好きなイケメン見てうきゃうきゃ出来るのです。素晴らしいです。
でもって咲ちゃん、どんどんかっこよく、スターさんらしくなって来てるね。
中詰めのあと、銀橋にひとり残って歌い出すのに違和感ナイ。
つづく。
で、ここが好き話・その2。@My Dream TAKARAZUKA
2014年7月5日 タカラヅカ 『My Dream TAKARAZUKA』の、ここが好き話の続き。
「第6章 フィナーレA」のトリオがかわいすぎる。初日からしばらく、彼らに拍手が入らなくて(「第5章 伝説誕生」のあおりで)気になってたんだけど、途中から入るようになった。よかったー。
彼らの歌声と、背景のライトと映像(笑)が、すごくわくわくする。
銀橋できんぐがムード歌謡、女の子連れ、というのは中村Bの鉄板か。ここのきんぐ好き。や、きんぐは大抵どこでもいつでも好きなんだけど。ここの歌は、きんぐに合ってる気がする。
途中からみゆちゃん登場、ふたりのダンスになる。
しかもけっこう本気で踊っているので、こわそうだなー、すごいなーと思う。
そして、きんぐのことだから「自分がみゆを守ってやるんだ」と思ってリードしてるんだろうな、と思う。
みゆちゃんは次の公演からトップ娘役と決まっている。だからこそ、この公演で「真ん中練習」しなきゃならない。何作も娘役2番手ポジを務めてきたならともかく、下級生が別箱の芝居で抜擢されて頭角を現し、組替えで一気にトップ娘役になる場合、ショーの経験値が低すぎる。
男役なら下級生時代から経験を積めるけど、娘役は「トップになってはじめて銀橋で歌いました」とか、平気であるんだもの。たとえば蘭ちゃんとか、そんなこと言ってなかったっけか。
とにかく今は、雪組の未来のために、みゆちゃんに「真ん中」を経験させなくてはならない。お手本がある間に。あゆっちは反対に、抜擢されてから軽く5年とか、とにかくずーーっと「スター」をやってるから、経験ありまくりだもんなー。なんて対照的なバトンタッチ。
てことで、みゆちゃんがやたら活躍しているイメージ。
みゆちゃんのここの歌はきれい。
で。
「第7章 フィナーレB」、圧巻の黒燕尾になる。
ここが。
もうここがっ。
最高です。
ありがとうございます。
かっこよすぎて泣けてきます。
平澤先生の振付好きだーー! 黒燕尾万歳、大階段万歳。
雪組の本領発揮、端正極まりない黒燕尾。
タカラヅカファンで良かった、雪組ファンで良かった。
紳士たちが本舞台へ降りてきたとき袖から合流する子がいて、「ああ、前の場面に出ていたきんぐか」と思って顔を見たら、ちがってた。あれ? じゃあきんぐ出てないの? と改めて見回すと、いる、ちゃんと。
てことで、ぴよっとなった。きんぐ? いつからいたの?
答え。最初からです。
大階段板付きからです。
気づいたときは、変な声出そうになった。
え、だって、きんぐが投げキスして下手袖に消えてから、みゆちゃんがほんのなんフレーズか歌っただけで……えええっ?!
むちゃするな、ヲイ。
そうまでしてきんぐに銀橋でムード歌謡やらせたかったんかい。みゆちゃんエスコートさせたかったんかい。
気持ちはわかる、ああ、きんぐのムード歌謡もエスコートも見たいさ! そして黒燕尾もな! 無茶振り中村Bに乾杯!
そのあとの娘役がざーーっと大階段降りてくるのも、わくわくする。
娘役だけの銀橋があることも!! いいよこれ、いいよー。
これでもうデュエダンになっておわりかと思いきや、もう一山あるしね。
色男たちの「My Angel♪」と、まっつ銀橋ソロ! キャッホウ!
ここでもイケメンが銀橋に勢揃いして客席殺しにはげんでるよね。
でもでも、「アナタはMy Angel♪」のフレーズを1回聴いたら下手花道を振り返るのよ、まっつが登場してるんだから!!
……と、思ってたのに、ついきんぐに一本釣りされて、まっつを振り返られなかった日があったことを、ここに告白します……あのきんぐが、「アナタはMy Angel♪」って微笑みながらひざまづいてわたしに手を差し伸べたのよ(笑)……たぶん、あの席に坐っている人に毎回やってるんだと思う……くぅぅ、それ反則……。
きんぐ、おそろしい子(白目)。
かなとくんの真ん前だったときも、相当どきまぎしたっす……前方席危険。
銀橋へ行き際のちぎくんに「My Angel♪」て言われた日もあったわ! なにこれ、逆ハー状態?!(勘違い山盛り、危険です!)
ラストのデュエットダンス、大階段からはじまるえりたんがかっこいい。
彼の歌声が好き。
「こんなに愛してくれた」と、客席に向かって歌ってくれるのが好き。
くるくる回るあゆっちの女性らしい曲線、なびくスカート、そんなことのひとつひとつに、「タカラヅカ」っていいなと思う。
ゆめみちゃんのカゲソロがまた、渾身の美しさで。
なにもかもきれい。
ここ、1階からでも2階からでもきれいなのよね。いろんなところから眺めたい場面。
ただ、2階からだと、階段の上にスタンバイするまっつが見えないので、まっつ目当てだとどうしても1階席になっちゃうけどな(笑)。
はー。
いいショーですよ、ほんと。
大好きなところがいっぱいある。
「第6章 フィナーレA」のトリオがかわいすぎる。初日からしばらく、彼らに拍手が入らなくて(「第5章 伝説誕生」のあおりで)気になってたんだけど、途中から入るようになった。よかったー。
彼らの歌声と、背景のライトと映像(笑)が、すごくわくわくする。
銀橋できんぐがムード歌謡、女の子連れ、というのは中村Bの鉄板か。ここのきんぐ好き。や、きんぐは大抵どこでもいつでも好きなんだけど。ここの歌は、きんぐに合ってる気がする。
途中からみゆちゃん登場、ふたりのダンスになる。
しかもけっこう本気で踊っているので、こわそうだなー、すごいなーと思う。
そして、きんぐのことだから「自分がみゆを守ってやるんだ」と思ってリードしてるんだろうな、と思う。
みゆちゃんは次の公演からトップ娘役と決まっている。だからこそ、この公演で「真ん中練習」しなきゃならない。何作も娘役2番手ポジを務めてきたならともかく、下級生が別箱の芝居で抜擢されて頭角を現し、組替えで一気にトップ娘役になる場合、ショーの経験値が低すぎる。
男役なら下級生時代から経験を積めるけど、娘役は「トップになってはじめて銀橋で歌いました」とか、平気であるんだもの。たとえば蘭ちゃんとか、そんなこと言ってなかったっけか。
とにかく今は、雪組の未来のために、みゆちゃんに「真ん中」を経験させなくてはならない。お手本がある間に。あゆっちは反対に、抜擢されてから軽く5年とか、とにかくずーーっと「スター」をやってるから、経験ありまくりだもんなー。なんて対照的なバトンタッチ。
てことで、みゆちゃんがやたら活躍しているイメージ。
みゆちゃんのここの歌はきれい。
で。
「第7章 フィナーレB」、圧巻の黒燕尾になる。
ここが。
もうここがっ。
最高です。
ありがとうございます。
かっこよすぎて泣けてきます。
平澤先生の振付好きだーー! 黒燕尾万歳、大階段万歳。
雪組の本領発揮、端正極まりない黒燕尾。
タカラヅカファンで良かった、雪組ファンで良かった。
紳士たちが本舞台へ降りてきたとき袖から合流する子がいて、「ああ、前の場面に出ていたきんぐか」と思って顔を見たら、ちがってた。あれ? じゃあきんぐ出てないの? と改めて見回すと、いる、ちゃんと。
てことで、ぴよっとなった。きんぐ? いつからいたの?
答え。最初からです。
大階段板付きからです。
気づいたときは、変な声出そうになった。
え、だって、きんぐが投げキスして下手袖に消えてから、みゆちゃんがほんのなんフレーズか歌っただけで……えええっ?!
むちゃするな、ヲイ。
そうまでしてきんぐに銀橋でムード歌謡やらせたかったんかい。みゆちゃんエスコートさせたかったんかい。
気持ちはわかる、ああ、きんぐのムード歌謡もエスコートも見たいさ! そして黒燕尾もな! 無茶振り中村Bに乾杯!
そのあとの娘役がざーーっと大階段降りてくるのも、わくわくする。
娘役だけの銀橋があることも!! いいよこれ、いいよー。
これでもうデュエダンになっておわりかと思いきや、もう一山あるしね。
色男たちの「My Angel♪」と、まっつ銀橋ソロ! キャッホウ!
ここでもイケメンが銀橋に勢揃いして客席殺しにはげんでるよね。
でもでも、「アナタはMy Angel♪」のフレーズを1回聴いたら下手花道を振り返るのよ、まっつが登場してるんだから!!
……と、思ってたのに、ついきんぐに一本釣りされて、まっつを振り返られなかった日があったことを、ここに告白します……あのきんぐが、「アナタはMy Angel♪」って微笑みながらひざまづいてわたしに手を差し伸べたのよ(笑)……たぶん、あの席に坐っている人に毎回やってるんだと思う……くぅぅ、それ反則……。
きんぐ、おそろしい子(白目)。
かなとくんの真ん前だったときも、相当どきまぎしたっす……前方席危険。
銀橋へ行き際のちぎくんに「My Angel♪」て言われた日もあったわ! なにこれ、逆ハー状態?!(勘違い山盛り、危険です!)
ラストのデュエットダンス、大階段からはじまるえりたんがかっこいい。
彼の歌声が好き。
「こんなに愛してくれた」と、客席に向かって歌ってくれるのが好き。
くるくる回るあゆっちの女性らしい曲線、なびくスカート、そんなことのひとつひとつに、「タカラヅカ」っていいなと思う。
ゆめみちゃんのカゲソロがまた、渾身の美しさで。
なにもかもきれい。
ここ、1階からでも2階からでもきれいなのよね。いろんなところから眺めたい場面。
ただ、2階からだと、階段の上にスタンバイするまっつが見えないので、まっつ目当てだとどうしても1階席になっちゃうけどな(笑)。
はー。
いいショーですよ、ほんと。
大好きなところがいっぱいある。
傷を照らす稲妻のような彼・その1。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年7月6日 タカラヅカ 久しぶりに行きます、こあらった視点のまっつ語り!
や、書く時間がなくて、ここ数作やってなかったと思う。書いてないだけで、観劇中はいつもまっつ固定視界なんだけどね(笑)。
『一夢庵風流記 前田慶次』のまっつまっつ。
最初の登場は、オープニングのラスト。
まだ物語に登場していない人たちがいっせいに踊るなか、最後の最後に大物感漂わせて登場。
2番手であるちぎくん演じる助右衛門と対の位置、舞台上にある小階段上の片方に立つ。
そのことからも、この役が大きな役だとわかる。
何故か、仮面片手の登場。
仮面……(笑)。
大野せんせのこのセンスに、膝打ってウケる。うんうん、仮面だよね、美形敵役ったら仮面だよね!!
仮面の意味なくても仮面だよね!!
雪丸の顔に傷があることは設定上わかっていたので、あとはどんな傷かを楽しみにしていたんだけど……ブラック・ジャックかよ?!
BJが似合っていたことは確か。周知のこと。
しかし、もう一度やるか……?
一度BJ用に傷を作ったから、それの再利用? ケチ……もとい、無駄を嫌うまっつさんならでは? エコ?
BJは顔の色が違うから遠くからでもわかったけれど、傷だけ、しかも広大な大劇場でだと、いまいち見えにくいんですが。
傷というと『JIN-仁-』のときの咲ちゃんぐらいやんないと、目立たないと思うの……あれくらいの大きな傷を期待したんだけどなー。ヨシマサでないとアレの指示はしないか-。
しかし、カッコイイ。
うっとり見とれているだけで、オープニングが終わってしまう。
わざわざ仮面を持って出てきて、ほんの最初だけ仮面で顔を隠していて、すぐに仮面は胸元にしまう。わざわざ後ろ向いてごそごそ。
このわざわざ後ろ向くのがね!
背中を見せるのがね!
ちょ、背中、蜘蛛の巣!!
衣装のとんでもなさを見せつけてくれる(笑)。
まっつ、すごいなあ……。
前田の慶次さんは傾奇者として有名ですが、どくろ模様の着物で傾いた気になってるその有名人と張れますよ……蜘蛛柄の着物て。
最後の最後にこんなトンデモ衣装着ますか……(笑)。まっつ、ほんと大きくなったなあ。花組のへたれわんこだったのに。眉を八の字にして、いつも泣きそうな顔してた、下っ端キャラだったのに。
で、押さえた動きでのダンス。あんまし動かないのが、大物感。
最後は刀を鞘ごと帯から抜いて、構える。
抜刀しない意味はわかんないけど、とにかくカッコイイ。見とれる。惚れ惚れ。
次の出番はどーんとあと。
初日はあまりに出て来ないので焦った。慣れたらそれほど出てないわけでもない、気になる。
秀吉@はっちさんの梅見の会らしき場面にて、にぎやかな面々が去ったあとにようやく登場。
あ、この梅見の会の余興で、前田家のまつ@あゆっちが歌っている歌、あれって加奈が雪丸を思って歌う歌だよね?(笑)
初日はわかんなかったけど、2回目からはそうだと決めつけて聴いてまっつ。加奈@せしこ、歌はアレなんで、かわりにあゆっちが持ち歌にしてます的な。加奈が書いた詩をまつが気に入って使ったとか、そんな裏設定を勝手に考える。
だって、歌詞に「稲妻」と入ってるんだもん。
蜘蛛と雷鳴は、雪丸様のシンボル。
「ル・サンク」の脚本を楽しみに待っていたんだけど、載ってないからはっきりわかんないんだけど、耳コピできた部分だけで判断すると、「雲を引き裂きながら落ちる稲妻、その火花が恋の傷を照らす。もう二度と、恋はしないと誓ったはずなのに、熾火のように騒ぎ出す」
雲は蜘蛛、傷跡、稲妻……キーワードがまんま雪丸と加奈なんですが。
雪丸が加奈を口説き落とすセクシー立ち回りでの、加奈の心境まんますぎてこわい。
ともあれ、雪丸様の物語中での初登場は、がっくり落胆主馬@翔くんとその腹心、笹丸@まなはる、鷹丸@レオの場面。
「フッフッフッ……」つー笑い声から登場て。
「誰だ!」「まさか……雪丸様!!」
雷鳴轟き、スモークがんがん、せり上がり登場。
ベタ過ぎてびびる。
いやあ、すごいね。
ここまでとんでもない登場、なかなかナイわー。
初日は雪丸様登場で万感の拍手がわき上がり、ウケた。
いやあ、ここはつい拍手しちゃうよね!!
でも、内心「え、いいの?」と思った。2番手のちぎくん初登場時に拍手ないのに、3番手のまっつに拍手アリだと、タカラヅカ的にまずい。
そういうとこにこだわるのがタカラヅカ。良くも悪くも。
思った通り、ここは拍手していけないと判断されたみたい。翌日から拍手はなく、しーんと静まりかえる。
でも貸切とか、団体さんが多いときとか、ナニも知らない人が拍手しちゃって、結果大きな拍手でお出迎え、になることが何回かあった。
そんなときは大喜びで拍手してます(笑)。わーい、まっつ登場に拍手ーー!
雪丸様はかっこつけて、結局あんまし意味わかんないことしか言ってないんですが。
とにかく彼の「大物」ぶりを、「ラスボス」ぶりを堪能。
大きな演技ができるようになったねえ。もう大劇場に負けてないね。
「どういたすかは、この傷が教えてくれよう……はーっはっは(高笑い)」
と、この恥ずかしさ無限大のキャラ、どうしてくれよう(笑)。
いろんな意味で悶えるわー。
で、次の登場が聚楽第のあと。
落胆の庄司親子の前に、まず声から登場、「なにやつ!」で、雷鳴ばばん、中央のスクリーンが割れて登場。
ちょお……(笑)。
本気で、ウケた。
ここまでベタなのって……。
しかも、さっきと同じ登場。
落胆している相手を、まず否定して登場し、上から目線で救いの手を差し伸べる。
ひどい。この男さいてー。素敵。
甚内@かなとくんを片手でいなしちゃうとこが好き。
ああ武部様ー! 山根くんを片手で黙らせたアレよね、大野くんってばまっつ×かなと好きよね、握手!(笑)
口説き方が上から過ぎて、ちっとも救いの手を差し伸べてるように見えないところもツボ。
続く!!
や、書く時間がなくて、ここ数作やってなかったと思う。書いてないだけで、観劇中はいつもまっつ固定視界なんだけどね(笑)。
『一夢庵風流記 前田慶次』のまっつまっつ。
最初の登場は、オープニングのラスト。
まだ物語に登場していない人たちがいっせいに踊るなか、最後の最後に大物感漂わせて登場。
2番手であるちぎくん演じる助右衛門と対の位置、舞台上にある小階段上の片方に立つ。
そのことからも、この役が大きな役だとわかる。
何故か、仮面片手の登場。
仮面……(笑)。
大野せんせのこのセンスに、膝打ってウケる。うんうん、仮面だよね、美形敵役ったら仮面だよね!!
仮面の意味なくても仮面だよね!!
雪丸の顔に傷があることは設定上わかっていたので、あとはどんな傷かを楽しみにしていたんだけど……ブラック・ジャックかよ?!
BJが似合っていたことは確か。周知のこと。
しかし、もう一度やるか……?
一度BJ用に傷を作ったから、それの再利用? ケチ……もとい、無駄を嫌うまっつさんならでは? エコ?
BJは顔の色が違うから遠くからでもわかったけれど、傷だけ、しかも広大な大劇場でだと、いまいち見えにくいんですが。
傷というと『JIN-仁-』のときの咲ちゃんぐらいやんないと、目立たないと思うの……あれくらいの大きな傷を期待したんだけどなー。ヨシマサでないとアレの指示はしないか-。
しかし、カッコイイ。
うっとり見とれているだけで、オープニングが終わってしまう。
わざわざ仮面を持って出てきて、ほんの最初だけ仮面で顔を隠していて、すぐに仮面は胸元にしまう。わざわざ後ろ向いてごそごそ。
このわざわざ後ろ向くのがね!
背中を見せるのがね!
ちょ、背中、蜘蛛の巣!!
衣装のとんでもなさを見せつけてくれる(笑)。
まっつ、すごいなあ……。
前田の慶次さんは傾奇者として有名ですが、どくろ模様の着物で傾いた気になってるその有名人と張れますよ……蜘蛛柄の着物て。
最後の最後にこんなトンデモ衣装着ますか……(笑)。まっつ、ほんと大きくなったなあ。花組のへたれわんこだったのに。眉を八の字にして、いつも泣きそうな顔してた、下っ端キャラだったのに。
で、押さえた動きでのダンス。あんまし動かないのが、大物感。
最後は刀を鞘ごと帯から抜いて、構える。
抜刀しない意味はわかんないけど、とにかくカッコイイ。見とれる。惚れ惚れ。
次の出番はどーんとあと。
初日はあまりに出て来ないので焦った。慣れたらそれほど出てないわけでもない、気になる。
秀吉@はっちさんの梅見の会らしき場面にて、にぎやかな面々が去ったあとにようやく登場。
あ、この梅見の会の余興で、前田家のまつ@あゆっちが歌っている歌、あれって加奈が雪丸を思って歌う歌だよね?(笑)
初日はわかんなかったけど、2回目からはそうだと決めつけて聴いてまっつ。加奈@せしこ、歌はアレなんで、かわりにあゆっちが持ち歌にしてます的な。加奈が書いた詩をまつが気に入って使ったとか、そんな裏設定を勝手に考える。
だって、歌詞に「稲妻」と入ってるんだもん。
蜘蛛と雷鳴は、雪丸様のシンボル。
「ル・サンク」の脚本を楽しみに待っていたんだけど、載ってないからはっきりわかんないんだけど、耳コピできた部分だけで判断すると、「雲を引き裂きながら落ちる稲妻、その火花が恋の傷を照らす。もう二度と、恋はしないと誓ったはずなのに、熾火のように騒ぎ出す」
雲は蜘蛛、傷跡、稲妻……キーワードがまんま雪丸と加奈なんですが。
雪丸が加奈を口説き落とすセクシー立ち回りでの、加奈の心境まんますぎてこわい。
ともあれ、雪丸様の物語中での初登場は、がっくり落胆主馬@翔くんとその腹心、笹丸@まなはる、鷹丸@レオの場面。
「フッフッフッ……」つー笑い声から登場て。
「誰だ!」「まさか……雪丸様!!」
雷鳴轟き、スモークがんがん、せり上がり登場。
ベタ過ぎてびびる。
いやあ、すごいね。
ここまでとんでもない登場、なかなかナイわー。
初日は雪丸様登場で万感の拍手がわき上がり、ウケた。
いやあ、ここはつい拍手しちゃうよね!!
でも、内心「え、いいの?」と思った。2番手のちぎくん初登場時に拍手ないのに、3番手のまっつに拍手アリだと、タカラヅカ的にまずい。
そういうとこにこだわるのがタカラヅカ。良くも悪くも。
思った通り、ここは拍手していけないと判断されたみたい。翌日から拍手はなく、しーんと静まりかえる。
でも貸切とか、団体さんが多いときとか、ナニも知らない人が拍手しちゃって、結果大きな拍手でお出迎え、になることが何回かあった。
そんなときは大喜びで拍手してます(笑)。わーい、まっつ登場に拍手ーー!
雪丸様はかっこつけて、結局あんまし意味わかんないことしか言ってないんですが。
とにかく彼の「大物」ぶりを、「ラスボス」ぶりを堪能。
大きな演技ができるようになったねえ。もう大劇場に負けてないね。
「どういたすかは、この傷が教えてくれよう……はーっはっは(高笑い)」
と、この恥ずかしさ無限大のキャラ、どうしてくれよう(笑)。
いろんな意味で悶えるわー。
で、次の登場が聚楽第のあと。
落胆の庄司親子の前に、まず声から登場、「なにやつ!」で、雷鳴ばばん、中央のスクリーンが割れて登場。
ちょお……(笑)。
本気で、ウケた。
ここまでベタなのって……。
しかも、さっきと同じ登場。
落胆している相手を、まず否定して登場し、上から目線で救いの手を差し伸べる。
ひどい。この男さいてー。素敵。
甚内@かなとくんを片手でいなしちゃうとこが好き。
ああ武部様ー! 山根くんを片手で黙らせたアレよね、大野くんってばまっつ×かなと好きよね、握手!(笑)
口説き方が上から過ぎて、ちっとも救いの手を差し伸べてるように見えないところもツボ。
続く!!
傷を照らす稲妻のような彼・その2。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年7月7日 タカラヅカ 『一夢庵風流記 前田慶次』のまっつまっつ、その2。
2度あることは3度ある。
雪丸様の3度目の登場は、またしても声から。
茶屋で助右衛門@ちぎくんに相談するはずが不発、落胆する加奈@せしこに対し、またしてもまず否定から入る。
「あなたは……?!」ばばーん(雷鳴)「雪丸……!!」
2回目まではシリアスでも、3回続くと、すでにギャグです。
面白すぎ。
そしてこの場面こそがまっつ本領発揮。本気のエロ行きます。
すごいなー。
えらいことになってますがな。
敵だと小太刀を構える女を相手に、刃物を突きつけながらも抱きしめ、口説く男。
しかも言ってることがエロい。
「ひとを乞うる女性の肌が、逢瀬を重ねるごとにどのように艶増していくか」「罪を犯す悦び躯がおぼえている」……。
雪丸の出番のなさ、書き込みの少なさから、いきなりこれでしょ。
大野せんせは、まっつにエロ台詞を言わせたいだけなのか疑惑(笑)。
や、本来の出番がカットされたせいだとは思ってるけど、今あるものだけだと、エロ担当なだけよねー、雪丸様。
初日はもう、この展開にぶっとび、「ナニガオコッテイルノ??」だったんだけど。
慣れてくると(笑)、いろんなことを楽しめる。
ただエロエロしているだけの雪丸様だけど、けっこういろんな感情が見える。
最初のうちっていうか、初日からしばらくあたりは、わりとクールだったかな。二枚目の範疇を意識している感じ。
それがしばらくすると、中の人がエロに目覚めた……というか、悪とかそっち方向に気分が乗っちゃったのか、下劣っぷりが半端ナイ。
加奈を床に転がして顔をのぞき込み、歌い出すところ。
あそこの目に下品ないやらしさが走るのね。
ほんとに「ぐへへへ」的な。
ちょっと中の人、やり過ぎ、やり過ぎよ、すみれコード!!
いやあ……身が持ちません。
あんだけ剥き出しのエロをぶつけてくる人……。
ただやらしいだけじゃなく、卑しいんだもん……これを表現してくる人、そのくせ美しいとか、人間業じゃないっすよ……タカラヅカこわい……。
まっつってさー、今までラブシーンまともにやったことない人じゃん。『ベルばら』の型芝居「今宵一夜」が初ラブシーンってくらい。
番手スターで経験値最下位か、ぐらいの人なのに、なんでこうやらせるとぶっちぎりでエロいんだろう……おそるべし。
んで、ラブシーンある役ほとんどやったことないのに、みんなだって見たことないのに、「まっつならエロいに違いない」ってわかってるところがね……ほんとに特異な人だな。
そうやって公演中盤あたりは悪役度が上がっていて。だからラストのにこにこラブラブの違和感もハンパなくて。
でも、公演が終わりに近づいてから、なんかまた変わってきて。
悪なのは相変わらずなんだけど……悲しそうです。
加奈に対するときは、ことさら「悪」「卑劣」な顔をする。
でも、加奈が背を向けているとき、彼女を台詞もなく後ろから見つめているとき……とても、切ない瞳をする。
基本無表情なんだけど、そこに、悲しいモノがある。
でも加奈が動くと、すぐにまたドSな悪人の顔に戻る。獲物をいたぶる風になる。
雪丸様……。
キュン死するかと、思いました……。
あの悲しい瞳に気づいたとき。
いやもお、どんだけあんた……。
雪丸様はけっこういろんな感情、いろんな表情をしているので、そのときどきによってチガウ。
苦悩する加奈を後ろから見つめているとき、哀しみが強いときも虚無が強いときも、毒が強いときもある。
その配分は、日替わり公演替わりなので、まったく掴めない。
そのときによって、いろんな雪丸様がいる。
えーと、盆が回ってるにしろ、いったん上手側になるあたり。あそこ要チェックな。加奈とはいったん離れるから、具体的なエロじゃないけど、雪丸様の内心がいちばん見える。
この盆周りますWエロ場面はすごいなあ。や、もうひと組はまだちゃんと見られたことがないんだけど(どうせDVDはそっちしか映ってないんだろうし)。
ずっとらぶらぶでくっついてるカップルより、「いやよいやいや、ダメ」から、「やっぱりイイわ」になるカップルの方がエロくないか?
それとは別に、後ろ向きに歩いて、せり上がりってすげえなと、技術面にも毎回感心している。
回る盆の上を走り回って、加奈の手を引いて後ろ向きに歩き、止まったところでセリが上がるのよ? 足元見てないのよ?
立ち位置間違えたら、命に関わるよね?
役者ってすごいなー……位置を感覚に叩き込んでるんだ。ふたりしてぴったり合わないと出来ないよね、こんなこと。
最後の、加奈の方から抱きついてきて、得たりと雪丸が抱きしめるところ。
『エリザベート』のラストシーンだ、と思って見てまっつ。
シシィから抱きついてきて、トートが感慨深く抱きしめるアレ。
まっつがトートだったらこんな感じー?(笑)
ここも、いろんな感情があるよね。ほんとにただ悪のにやりをするときもあれば、愛が見えるときもある。
つっても、ただの愛情には決してならず、一度は必ず「悪」な顔になり、キスシーンへ行く。
このキスがまたね……。
まっつって、キスを手で隠さないよね。背中向けて隠さないよね。
絶対に見える形で、ぎりぎりのところを表現するよね……。
キスシーンろくにしたことないくせに……「今宵一夜」が本公演でははじめてだったりするのに……そのくせ、超難易度プレイとか、どんだけ自信家。つか、プライド高っ。
横顔が美しい人は、キスシーンも美しいよな。
最後の最後まで、がっつりいただきます。
ほんとに、この場面だけでも雪丸というキャラの価値あり、感謝感謝。ああ楽しい。
続く!!
2度あることは3度ある。
雪丸様の3度目の登場は、またしても声から。
茶屋で助右衛門@ちぎくんに相談するはずが不発、落胆する加奈@せしこに対し、またしてもまず否定から入る。
「あなたは……?!」ばばーん(雷鳴)「雪丸……!!」
2回目まではシリアスでも、3回続くと、すでにギャグです。
面白すぎ。
そしてこの場面こそがまっつ本領発揮。本気のエロ行きます。
すごいなー。
えらいことになってますがな。
敵だと小太刀を構える女を相手に、刃物を突きつけながらも抱きしめ、口説く男。
しかも言ってることがエロい。
「ひとを乞うる女性の肌が、逢瀬を重ねるごとにどのように艶増していくか」「罪を犯す悦び躯がおぼえている」……。
雪丸の出番のなさ、書き込みの少なさから、いきなりこれでしょ。
大野せんせは、まっつにエロ台詞を言わせたいだけなのか疑惑(笑)。
や、本来の出番がカットされたせいだとは思ってるけど、今あるものだけだと、エロ担当なだけよねー、雪丸様。
初日はもう、この展開にぶっとび、「ナニガオコッテイルノ??」だったんだけど。
慣れてくると(笑)、いろんなことを楽しめる。
ただエロエロしているだけの雪丸様だけど、けっこういろんな感情が見える。
最初のうちっていうか、初日からしばらくあたりは、わりとクールだったかな。二枚目の範疇を意識している感じ。
それがしばらくすると、中の人がエロに目覚めた……というか、悪とかそっち方向に気分が乗っちゃったのか、下劣っぷりが半端ナイ。
加奈を床に転がして顔をのぞき込み、歌い出すところ。
あそこの目に下品ないやらしさが走るのね。
ほんとに「ぐへへへ」的な。
ちょっと中の人、やり過ぎ、やり過ぎよ、すみれコード!!
いやあ……身が持ちません。
あんだけ剥き出しのエロをぶつけてくる人……。
ただやらしいだけじゃなく、卑しいんだもん……これを表現してくる人、そのくせ美しいとか、人間業じゃないっすよ……タカラヅカこわい……。
まっつってさー、今までラブシーンまともにやったことない人じゃん。『ベルばら』の型芝居「今宵一夜」が初ラブシーンってくらい。
番手スターで経験値最下位か、ぐらいの人なのに、なんでこうやらせるとぶっちぎりでエロいんだろう……おそるべし。
んで、ラブシーンある役ほとんどやったことないのに、みんなだって見たことないのに、「まっつならエロいに違いない」ってわかってるところがね……ほんとに特異な人だな。
そうやって公演中盤あたりは悪役度が上がっていて。だからラストのにこにこラブラブの違和感もハンパなくて。
でも、公演が終わりに近づいてから、なんかまた変わってきて。
悪なのは相変わらずなんだけど……悲しそうです。
加奈に対するときは、ことさら「悪」「卑劣」な顔をする。
でも、加奈が背を向けているとき、彼女を台詞もなく後ろから見つめているとき……とても、切ない瞳をする。
基本無表情なんだけど、そこに、悲しいモノがある。
でも加奈が動くと、すぐにまたドSな悪人の顔に戻る。獲物をいたぶる風になる。
雪丸様……。
キュン死するかと、思いました……。
あの悲しい瞳に気づいたとき。
いやもお、どんだけあんた……。
雪丸様はけっこういろんな感情、いろんな表情をしているので、そのときどきによってチガウ。
苦悩する加奈を後ろから見つめているとき、哀しみが強いときも虚無が強いときも、毒が強いときもある。
その配分は、日替わり公演替わりなので、まったく掴めない。
そのときによって、いろんな雪丸様がいる。
えーと、盆が回ってるにしろ、いったん上手側になるあたり。あそこ要チェックな。加奈とはいったん離れるから、具体的なエロじゃないけど、雪丸様の内心がいちばん見える。
この盆周りますWエロ場面はすごいなあ。や、もうひと組はまだちゃんと見られたことがないんだけど(どうせDVDはそっちしか映ってないんだろうし)。
ずっとらぶらぶでくっついてるカップルより、「いやよいやいや、ダメ」から、「やっぱりイイわ」になるカップルの方がエロくないか?
それとは別に、後ろ向きに歩いて、せり上がりってすげえなと、技術面にも毎回感心している。
回る盆の上を走り回って、加奈の手を引いて後ろ向きに歩き、止まったところでセリが上がるのよ? 足元見てないのよ?
立ち位置間違えたら、命に関わるよね?
役者ってすごいなー……位置を感覚に叩き込んでるんだ。ふたりしてぴったり合わないと出来ないよね、こんなこと。
最後の、加奈の方から抱きついてきて、得たりと雪丸が抱きしめるところ。
『エリザベート』のラストシーンだ、と思って見てまっつ。
シシィから抱きついてきて、トートが感慨深く抱きしめるアレ。
まっつがトートだったらこんな感じー?(笑)
ここも、いろんな感情があるよね。ほんとにただ悪のにやりをするときもあれば、愛が見えるときもある。
つっても、ただの愛情には決してならず、一度は必ず「悪」な顔になり、キスシーンへ行く。
このキスがまたね……。
まっつって、キスを手で隠さないよね。背中向けて隠さないよね。
絶対に見える形で、ぎりぎりのところを表現するよね……。
キスシーンろくにしたことないくせに……「今宵一夜」が本公演でははじめてだったりするのに……そのくせ、超難易度プレイとか、どんだけ自信家。つか、プライド高っ。
横顔が美しい人は、キスシーンも美しいよな。
最後の最後まで、がっつりいただきます。
ほんとに、この場面だけでも雪丸というキャラの価値あり、感謝感謝。ああ楽しい。
続く!!
「責任取れよ」と笑いあった日々。@桜一花退団発表
2014年7月8日 タカラヅカ2014/07/08
花組 退団者のお知らせ
下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。
(花組)
桜 一花
春花 きらら
蘭乃 はな -すでに発表済み-
大河 凜
花奈 澪
美蘭 レンナ
2014年11月16日(花組 東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団
思い出されるのは、『麗しのサブリナ』の「NOW ON STAGE」だ。著作権の関係で『麗しのサブリナ』がスカステで放送されないため、その「NOW ON STAGE」もお蔵入り、もう日の目を見ることはないのかもしれない、あの映像。
何故か半分くらい、「まっつ組替えスペシャル」になっていて。半分は大げさだけど、かなりのボリュームで、まっつネタ。
(正直、退団する今より、花組を送り出されるときの方が盛大だった気がする……ゲフンゲフン)
「はじめてのキスシーンの相手が、まっつさんなんです」
そう語っていた、いちか。
いちかはまっつの公認相手役で、演出家からもジェンヌからもそういう扱いだった。
まとぶんに「責任取れよ」と言われ、『麗しのサブリナ』公演終了後に結婚式挙げるってネタで盛り上がってたっけ。(注・役の話です。『麗しのサブリナ』でまついちはカップル役だった)
雪組に来てからまっつはいろんな娘役さんと組んだけれど、どの娘役さんも素敵だったけれど。
いちかは、特別だ。
まっつといちか。
ずっと、ずっと。
ぶっちゃけ、花組時代はいちかの方が舞台人として上だと思っていた。
まっつにはいろいろ足りないところがあり、それに比べていちかはなんてよく出来た娘役さんだろうと思っていた。
たとえば『スカウト』で一花の方がマサツカ先生に信頼されてるっぽいのが、ふたりの実力の差を表している、みたいな。
男役より娘役の方が、完成するのが早い。だから一花が先に大人になっているだけで、まっつが負けているとは思ってなかった。現時点では、一花だよなあ、という意味で。
でも今、まっつはマジですごいステージに到達している。
今のまっつと、いちかを見てみたかった。
今の大人になったまっつと、大人のいちか。
どちらかが専科生になれば、共演も夢ではない。そう思っていた。
……まっつ主演いちかヒロインで公演やったら、売れると思うよ? マジで。世の中、「若くてキレイでキラキラしてれば、あとはナニも出来なくてもチケット買います」って人ばっかじゃないもん。「タカラヅカ芸」を観たいって層は確実にいる。
まっつ退団で夢に終わったけれど……いちかも、いってしまうのか。
『宝塚巴里祭2009』に出ていたがりんくんも退団してしまうし。
なにもかも、遠くなる。
傷を照らす稲妻のような彼・その3。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年7月9日 タカラヅカ 『一夢庵風流記 前田慶次』のまっつまっつ、その3。
加奈@せしこをたぶらかしてまつ@あゆっちを誘拐し、慶次@えりたんのおびき出しに成功。
てことで、雪丸としては最後の出番。
遊里にて、陰謀のクライマックス。
雪丸の陰謀自体はザルもいいとこ……というか、正直ナニがしたかったのかよくわかんない。やってることだけ見ると相当マヌケだもん。なのにまっつはひたすら大物感あふれ、美形でエロいもんで、役と合ってない気がするんだけど、悪いのは脚本です、ええ。まっつは正しい。つか、彼が「大物」として演じないと、そんな敵に翻弄される主人公がバカになっちゃうもん。
さて、慶次を口説く雪丸の作り笑いがひどい(笑)。
寒々しい口説き文句を立て板に水。胡散臭いわー。口跡くっきり、長い説明台詞も任せろ、ほんとにイイ声、すばらしい滑舌。
こんだけ怪しいセールスマンみたいな喋りしておいて、断られると思ってないあたり……。
「お断りだ、ばーか」のあたり、最初の方は完璧に無表情っていうか、内にこもってたんだけど、最近わりと感情見える気がするんですが。
遠い目をしているというか。
「惚れたから抱いた」のあたり。
ナニを思っているのか、いないのか。
悲しげに見えるときすら、ある。
まつに「ばーか」と言われてから、ゆーっくりと表情が動く。笑いに。
その笑いが、とても人工的で。スイッチを押して、笑いのカタチに変化していく……その動きを見ていつも「うまいなあ」と思う。こんな笑い方を技術でやってのけるって。
なめらかな変化でないところが、雪丸の内心を物語る。
ここで戦闘になる意味は最後までわからなかったんだけど(前田家乗っ取りが目的→慶次を当主に祭り上げるつもりが拒否られる→慶次を殺しても前田家痛くも痒くもない、むしろ利家的には助かる→前田家安泰)、太鼓がずんどこ鳴り響き、雪丸、又左衛門@がおり、甚内@かなとの3人が舞台奥へ移動するのが大物ぽくて好き。
下っ端たちの先頭を見守る幹部たち、という図。……雪丸よりもむしろ、又左さんと甚内がカッコイイ気はする。雪丸は喋りすぎな分、男前度が下がっているよーな。
松風(おまけ付き)が登場すると、奥の幹部3人は上手へはける。
そーよね、んなうるさい場面につきあってらんないわよね。幹部的には。と、納得の流れ。
次に雪丸様が登場するのは、又左さんと慶次の一騎打ちのとき、下手花道。
なんと鉄砲持ってます。
個人的な絶対捕獲しなければならない雪丸様ポイントがココにあります。
又左さんの一騎打ちも最後も、かなとくん(役名じゃないのか)のうるうる瞳も見たい、見たいのよ? でもでも、どうしても見逃せないのが、雪丸様の、舌打ち。
くあぁーっ。
ぐぅるあぁーっ。
モンスターのように吠えてしまうほど、悶える、大好きポイント。
雪丸様の舌打ち。
慶次を狙撃したあと、ことのなりゆきを見守り、又左さんがやられちゃったとこまで確認して、「ちっ」とやる。
顔の右半分だけが瞬間ゆがむの。ほんとに、一部分だけが動くの。
アニメみたいに。
それがもお、「冷酷」を絵に描いたようで。
美しくて醜くて、たまらん。たまりませんの!!
ある意味、この作品でいちばん好きな顔かもしれない(笑)。
この一瞬を見たくて、ここの登場からずーーっと雪丸様だけ見てる。
見逃したりしたら、すげーへこむ。「見られなかった……っ!! なんてこと……あたしのバカバカバカー!! 神様ーーっ」くらいの勢いで(笑)。
不機嫌そうに部下に銃を突き渡すのも、見逃せないしな!
ところで雪丸様。
狙撃失敗の重い暗い静けさのあと、「どうしたどうした、いくさ人も丸腰ではナニも出来んか」と、ことさらテンション上げて絡んでいく違和感。
まるでスイッチ入れ替えるみたいに、わざと顔や人格を変化させてる、不自然さ。
うさんくさいセールスマンみたいに慶次を口説いてたときの、あのノリ。
雪丸はほんとうに、慶次の前では「自分」を見せないんだね。
それゆえにかえって、言葉に出さない「執着」「こだわり」を感じるんだ……慶次への。
つづく。
加奈@せしこをたぶらかしてまつ@あゆっちを誘拐し、慶次@えりたんのおびき出しに成功。
てことで、雪丸としては最後の出番。
遊里にて、陰謀のクライマックス。
雪丸の陰謀自体はザルもいいとこ……というか、正直ナニがしたかったのかよくわかんない。やってることだけ見ると相当マヌケだもん。なのにまっつはひたすら大物感あふれ、美形でエロいもんで、役と合ってない気がするんだけど、悪いのは脚本です、ええ。まっつは正しい。つか、彼が「大物」として演じないと、そんな敵に翻弄される主人公がバカになっちゃうもん。
さて、慶次を口説く雪丸の作り笑いがひどい(笑)。
寒々しい口説き文句を立て板に水。胡散臭いわー。口跡くっきり、長い説明台詞も任せろ、ほんとにイイ声、すばらしい滑舌。
こんだけ怪しいセールスマンみたいな喋りしておいて、断られると思ってないあたり……。
「お断りだ、ばーか」のあたり、最初の方は完璧に無表情っていうか、内にこもってたんだけど、最近わりと感情見える気がするんですが。
遠い目をしているというか。
「惚れたから抱いた」のあたり。
ナニを思っているのか、いないのか。
悲しげに見えるときすら、ある。
まつに「ばーか」と言われてから、ゆーっくりと表情が動く。笑いに。
その笑いが、とても人工的で。スイッチを押して、笑いのカタチに変化していく……その動きを見ていつも「うまいなあ」と思う。こんな笑い方を技術でやってのけるって。
なめらかな変化でないところが、雪丸の内心を物語る。
ここで戦闘になる意味は最後までわからなかったんだけど(前田家乗っ取りが目的→慶次を当主に祭り上げるつもりが拒否られる→慶次を殺しても前田家痛くも痒くもない、むしろ利家的には助かる→前田家安泰)、太鼓がずんどこ鳴り響き、雪丸、又左衛門@がおり、甚内@かなとの3人が舞台奥へ移動するのが大物ぽくて好き。
下っ端たちの先頭を見守る幹部たち、という図。……雪丸よりもむしろ、又左さんと甚内がカッコイイ気はする。雪丸は喋りすぎな分、男前度が下がっているよーな。
松風(おまけ付き)が登場すると、奥の幹部3人は上手へはける。
そーよね、んなうるさい場面につきあってらんないわよね。幹部的には。と、納得の流れ。
次に雪丸様が登場するのは、又左さんと慶次の一騎打ちのとき、下手花道。
なんと鉄砲持ってます。
個人的な絶対捕獲しなければならない雪丸様ポイントがココにあります。
又左さんの一騎打ちも最後も、かなとくん(役名じゃないのか)のうるうる瞳も見たい、見たいのよ? でもでも、どうしても見逃せないのが、雪丸様の、舌打ち。
くあぁーっ。
ぐぅるあぁーっ。
モンスターのように吠えてしまうほど、悶える、大好きポイント。
雪丸様の舌打ち。
慶次を狙撃したあと、ことのなりゆきを見守り、又左さんがやられちゃったとこまで確認して、「ちっ」とやる。
顔の右半分だけが瞬間ゆがむの。ほんとに、一部分だけが動くの。
アニメみたいに。
それがもお、「冷酷」を絵に描いたようで。
美しくて醜くて、たまらん。たまりませんの!!
ある意味、この作品でいちばん好きな顔かもしれない(笑)。
この一瞬を見たくて、ここの登場からずーーっと雪丸様だけ見てる。
見逃したりしたら、すげーへこむ。「見られなかった……っ!! なんてこと……あたしのバカバカバカー!! 神様ーーっ」くらいの勢いで(笑)。
不機嫌そうに部下に銃を突き渡すのも、見逃せないしな!
ところで雪丸様。
狙撃失敗の重い暗い静けさのあと、「どうしたどうした、いくさ人も丸腰ではナニも出来んか」と、ことさらテンション上げて絡んでいく違和感。
まるでスイッチ入れ替えるみたいに、わざと顔や人格を変化させてる、不自然さ。
うさんくさいセールスマンみたいに慶次を口説いてたときの、あのノリ。
雪丸はほんとうに、慶次の前では「自分」を見せないんだね。
それゆえにかえって、言葉に出さない「執着」「こだわり」を感じるんだ……慶次への。
つづく。
忍びと傀儡、雪丸と又左衛門。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年7月10日 タカラヅカ 『一夢庵風流記 前田慶次』のまっつまっつ語りの途中ですが。
基本は雪丸@まっつ語りなんだけど、そこからちょっと脱線して、又左衛門@がおりさんの話。
又左衛門、だからわたしは迷いなく愛称「又左」にしてるけど、世の中的には又様とかなのかしら? 又左衛門といえば「槍の又左」と耳と目の字面読みがおぼえているもんでなあ……でも利家様と混同してややこしいのか?(槍の又左=前田利家@にわにわ)
ま、いーや、又左さんで。
雪丸様って、又左さんのこと、どう思ってたんだろう。
又左さんと雪丸って、同じ穴の狢よね? 日陰者一族の頭領で、表の世界に出ることを望んでいた。
又左さんは正攻法で、「武士よりも武士らしく」生きることで、武士になろうとしていた。
雪丸は反対、謀略によって成り上がろうとした。
又左さんの不器用な生き方をバカにしていた……気はする。
でなければ、又左さんの「意地を通す」ための慶次@えりたんとの一騎打ちを、飛び道具で邪魔したりしないはず。
息子の甚内くん@かなとが手を出さずに見守っているのに、安全なところから狙撃するとか、卑怯かつ、下劣。又左さんの思いも踏みにじる行為。
でもさー。
ちょっとわたし、考えちゃうんだ。ドリームかもしんないけどさー。
雪丸様、又左さんのこと、けっこう好きだったよね? って。
自分と同じ立場で、自分とはチガウ道を行く年長の男。
愚かだと思ってはいても、……好意はあったんじゃないかな。
だから一騎打ちに手を出した。
あれだけじっくり狙うことが出来たんだ、雪丸は慶次を射殺することが出来たはず。
刀を落とすだけでなく、慶次自身を撃てば良かったんだ。
でもあえて、はずした。
又左衛門に、慶次を倒させたかったから。
又左さんでは慶次に敵わない。でも、又左の意地は通させてやりたい。だから、助勢の意味での狙撃。一騎打ちとはいえ、戦場ではなにがあるかわからない、いくさ人なら理解しているはずだ、流れ弾に当たったから負けました実力じゃありません、は通じない。どんな状況でも勝敗優先。
現に又左さんは、撃たれた慶次を見て「邪魔が入った、今日はここまでだ」てなことを言わない。アクシデントが不本意だとしても、さらに踏み込み、とどめを刺そうとする。
雪丸の射撃の腕がへたっぴで、慶次を射殺するつもりが盛大にはずしちまったんだ、という説もあるが(笑)。
だとしたら、もっとあわてると思うのね。当時の銃が一発しか撃てないとしても、部下を連れてきてるんだから、はずしたその瞬間部下に銃を渡し、弾込めさせればいいのよ。
なのに雪丸は、撃ったあともじーーっとなりゆきを見守っている。
そして、又左がやられたあと舌打ちして、銃を部下に渡す。
確実に慶次を仕留めることより、又左の意地を尊重した……と、思える。
というか。
たまに雪丸が、「悲しそう」に見えることがありましてね。
無表情になりゆきを見つめる瞳が。
これはまっつの特性であり、意図はないのかもしれないけれど、静かに見つめる姿に「哀惜」を感じるときがあるのですよ。
敵うはずのない相手に、「意地を通す」ために向かっていく、「武士よりも武士であろうとする」「武士になれなかった」男。
その男の最後のあがきを、命を懸けた叫びを、見届ける。
自分と同じ、しかし自分とは別の生き方を選んだ男の、最期を。
だから雪丸の舌打ちは、自分自身へのものに思える。
慶次を射殺すればよかったのにそうせず、又左に肩入れしてしまった……その結果又左は死に、慶次は無傷。
又左のためにわざと的を外した自分の甘さへの苛立ちに思える。
いやあ、いいですな、又左×雪丸!
まっつさん、がおちゃん相手のカップリングネタ、はぢめてじゃね? あ、アーカムさん@『Shall we ダンス?』があったか……しかしアレはギャグやしなー。
雪丸に口説かれて仲間入りした又左衛門。ふたりはどれくらいの時間一緒に行動し、なにを話し、なにを話さなかったのだろう。
がおりさんが枯れすぎてるのだけが少々残念ですが、そういう大人の男だからこそ、雪丸の抱える闇が見えるかもしんない。
基本は雪丸@まっつ語りなんだけど、そこからちょっと脱線して、又左衛門@がおりさんの話。
又左衛門、だからわたしは迷いなく愛称「又左」にしてるけど、世の中的には又様とかなのかしら? 又左衛門といえば「槍の又左」と耳と目の字面読みがおぼえているもんでなあ……でも利家様と混同してややこしいのか?(槍の又左=前田利家@にわにわ)
ま、いーや、又左さんで。
雪丸様って、又左さんのこと、どう思ってたんだろう。
又左さんと雪丸って、同じ穴の狢よね? 日陰者一族の頭領で、表の世界に出ることを望んでいた。
又左さんは正攻法で、「武士よりも武士らしく」生きることで、武士になろうとしていた。
雪丸は反対、謀略によって成り上がろうとした。
又左さんの不器用な生き方をバカにしていた……気はする。
でなければ、又左さんの「意地を通す」ための慶次@えりたんとの一騎打ちを、飛び道具で邪魔したりしないはず。
息子の甚内くん@かなとが手を出さずに見守っているのに、安全なところから狙撃するとか、卑怯かつ、下劣。又左さんの思いも踏みにじる行為。
でもさー。
ちょっとわたし、考えちゃうんだ。ドリームかもしんないけどさー。
雪丸様、又左さんのこと、けっこう好きだったよね? って。
自分と同じ立場で、自分とはチガウ道を行く年長の男。
愚かだと思ってはいても、……好意はあったんじゃないかな。
だから一騎打ちに手を出した。
あれだけじっくり狙うことが出来たんだ、雪丸は慶次を射殺することが出来たはず。
刀を落とすだけでなく、慶次自身を撃てば良かったんだ。
でもあえて、はずした。
又左衛門に、慶次を倒させたかったから。
又左さんでは慶次に敵わない。でも、又左の意地は通させてやりたい。だから、助勢の意味での狙撃。一騎打ちとはいえ、戦場ではなにがあるかわからない、いくさ人なら理解しているはずだ、流れ弾に当たったから負けました実力じゃありません、は通じない。どんな状況でも勝敗優先。
現に又左さんは、撃たれた慶次を見て「邪魔が入った、今日はここまでだ」てなことを言わない。アクシデントが不本意だとしても、さらに踏み込み、とどめを刺そうとする。
雪丸の射撃の腕がへたっぴで、慶次を射殺するつもりが盛大にはずしちまったんだ、という説もあるが(笑)。
だとしたら、もっとあわてると思うのね。当時の銃が一発しか撃てないとしても、部下を連れてきてるんだから、はずしたその瞬間部下に銃を渡し、弾込めさせればいいのよ。
なのに雪丸は、撃ったあともじーーっとなりゆきを見守っている。
そして、又左がやられたあと舌打ちして、銃を部下に渡す。
確実に慶次を仕留めることより、又左の意地を尊重した……と、思える。
というか。
たまに雪丸が、「悲しそう」に見えることがありましてね。
無表情になりゆきを見つめる瞳が。
これはまっつの特性であり、意図はないのかもしれないけれど、静かに見つめる姿に「哀惜」を感じるときがあるのですよ。
敵うはずのない相手に、「意地を通す」ために向かっていく、「武士よりも武士であろうとする」「武士になれなかった」男。
その男の最後のあがきを、命を懸けた叫びを、見届ける。
自分と同じ、しかし自分とは別の生き方を選んだ男の、最期を。
だから雪丸の舌打ちは、自分自身へのものに思える。
慶次を射殺すればよかったのにそうせず、又左に肩入れしてしまった……その結果又左は死に、慶次は無傷。
又左のためにわざと的を外した自分の甘さへの苛立ちに思える。
いやあ、いいですな、又左×雪丸!
まっつさん、がおちゃん相手のカップリングネタ、はぢめてじゃね? あ、アーカムさん@『Shall we ダンス?』があったか……しかしアレはギャグやしなー。
雪丸に口説かれて仲間入りした又左衛門。ふたりはどれくらいの時間一緒に行動し、なにを話し、なにを話さなかったのだろう。
がおりさんが枯れすぎてるのだけが少々残念ですが、そういう大人の男だからこそ、雪丸の抱える闇が見えるかもしんない。
傷を照らす稲妻のような彼・その4。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年7月11日 タカラヅカ 『一夢庵風流記 前田慶次』のまっつまっつ語り、その4。
で、ここでまた注目ポイント。
すっごく「わかりやすい憎まれ役」として慶次@えりたんの前に再登場した雪丸@まっつ。
又左衛門@がおりを殺してしまった慶次は取り乱していて、「雪丸! 手前ばかりは許さん」と、感情を剥き出しにする。
ここの雪丸様がさー。
うれしそうだよね?
や、いつもそうとは限らないけど。
後半、わりとここで、そう思った。あ、うれしそう、って。
あのいつも飄々としてる傾奇者に、「雪丸」と名前で呼んでもらって、(慶次、ちゃんと自己紹介聞いてたんだ! 名前おぼえてたんだ!)「手前ばかりは」って限定項でさ。
慶次にとって雪丸は「その他大勢」じゃない。前田家に仕えてきたのに顔も名前も、存在さえ認識されてなかった昔とはチガウ、名指しで憎まれている。
描かれてないけど、たぶん雪丸は昔から慶次を知っていて、なにかしら執着していて、慶次と雪丸は光と闇という対比される立場の男たちで。
そんな相手に、名指しで憎まれているんだ。
これぞ本望。
闇が光を凌駕した一瞬。
だよね?
だから雪丸、なんかうれしそう。
慶次の前ではわざと悪役ぶった、その甲斐あったってもんよね?
で、さーて慶次をやるぞ、悪役らしく数に任せてなぶり殺しちゃうぞ! てなわくわくタイムに、捨丸@みゆちゃんが乱入、マジムカつく!てな(笑)。
てゆーか慶次、一度このいい場面で雪丸の名前呼び間違えたことなかった?「捨丸、手前ばかりは許さん」って。その直後のまっつの台詞が「この 雪 丸 が」とすごく名前強調してるように聞こえたんだが……(笑)。
捨丸が出て来なかったら、さてさて、雪丸様タイムはどうなってたんでしょうねえ。
丸腰の慶次を部下たちに両側からふたりがかりで押さえ込ませて、にやにやと抜刀して近づいていく雪丸。
ひと思いに斬ることはせず、しばらく嬲って楽しんだんじゃないの?
つくづく、捨丸が邪魔だな!!(笑)
見たかったよ、ドSまっつが無抵抗えりたんを嬲るところ!(役名で言いましょう)
需要あったと思うんだけどなー。(いろんな方面に・笑)
捨丸ごときに刀を取られて、その隙に慶次に斬られ、しかも鉄砲隊突入、すべておじゃん。
慶次に斬られたあとの雪丸のみっともなさってば。
「慶次を殺れ!」って裏返った声で叫ぶとか、なんなの。腕を斬られただけなのに、すっげーパニクってる。
リーダーのパニックが伝染しちゃったか、偸組のみなさんも総崩れ、笹丸@まなはる、鷹丸@レオも立て続けに慶次に斬られちゃうし。
ついさっきまで絶好調にドSまっつだったのに、なんでここで豹変するのかは謎。
単に斬られて「痛い!」と思ったから? 「やだ、このままだと殺されちゃう!」と思ったから? でもさ、一度も斬られたことがないならわかるけど、顔に刀傷ある男がそれってなんか変。
理由はわからないけど、雪丸はここで心が折れている。→1
で、さらにヒーロー然と助右衛門@ちぎくん登場。
ここでまた、雪丸の心は折れるよね?
情報漏洩? 作戦失敗? という、やばい状況であることもそうだけど、その状況に一瞬にして陥ってしまった理由が、わかったと思うんだ。
つまり。
加奈@せしこが、裏切った。
愛する女に裏切られた。
そう、確信したはず。
慶次に斬られてパニクってるところへ、信じていた相手の裏切りを突きつけられて。→2
さらにもう一発、目の前で、弟の主馬@翔、斬られる。→3
雪丸様が弟くんをどう思っていたのか、謎だけどさー。ぶっちゃけ、ぜんっぜん愛してなかったように見えるけどさー。目の前で主馬くん斬られても、ぜんぜん気にしてなさそーだしさー。
でもまあいちおう、ふつうなら、ショックよね? 目の前で弟が殺されるのって。
んで、さらに。
雪丸は、主馬を斬ったばかりの助右衛門と睨み合う。
一瞬だけ対峙。
目をそらすのは、雪丸。
どこかで見た(読んだ)んだけど、助右衛門さんは雪丸を「知らない」んだって? 妹をたぶらかした男だとか、その他一切合切。
だから、ここで睨み合うけれど、「ただのその他大勢」「ただの賊のひとり」として雪丸を見ている。
それって切ないわ。
数年前、雪丸は加奈を誘惑、助さんを陥れて、奥村家乗っ取りを企てた……んだよね? それがバレて加奈に一太刀あびせられ、前田家を放逐された。
えーと、助さんだって危なかったんだよ? なのになにも知らないの? 雪丸の人生懸けた陰謀は完スルー?
そして、助右衛門は正しく、「ヒーロー」として現れて、悪の雪丸は後ろめたく目をそらす。→4
なんかねえ、たたみ掛けるように、心を折られてないか?
慶次をヤッちゃうもんね、とイキイキしていた時点から、わずかな間でこんだけくらってるのよ? 1・2・3・4、よ?
そりゃ、心も折れるわ……。
そんな超よわよわモードになったところに、家康様@ヒロさん登場。
雪丸は思わず彼に、すがりつく……。
愛した女に裏切られ、弟殺され、宿敵(と書いてライバルと読む)にはそもそも個別認識されてもいないとわかった……そこに「ダディ」が現れたら、思わず「パパ、助けて! 僕もうどうすればいいかわかんないよお!」になっちゃうか……。
まあその、どうあがいたところでかっこ悪いけどな、雪丸様……。
それまでの雪丸の人格からは理解出来ない言動だけど、「それまでの雪丸」と切り離してこの場面だけ見れば、上記1~4のコンボを喰らったんだから、黒幕に後先考えずすがりつき、斬り捨てられるのも、流れとしてはアリかと思う。
大野くんには心から物申したいですけどね。
あんだけドラマティックに「主人公と対比するモノ」としてWラブシーンとか書いておきながら、このわけわかんないオチはなんなのと。
雪丸の人格を救う方法としていちばん手っ取り早いのは、助右衛門から目を逸らしたあと、「万事休す」と悟り、高笑い一発入れること。あの美声で、そりゃあもうあざやかに。
で、家康を見つけると「家康様、どういたせば」と、わざとらしく小悪党が泣きを入れる様子で、絡みに行く。
で、斬り捨てられる。
流れも台詞も全部一緒、でも、敗北を悟った雪丸が、家康を道連れに自滅しようとしたとなる。
これなら、「悪役」として面目が立つと思うんだがなあ。わざわざ衆目の元黒幕が家康であることをばらすのも、泣きを入れてだまし討ちにされるのも、雪丸が「すべて計算」してやったのだということになる。
高笑い入れようよー、大野くーん。
まあともかく、雪丸様の死体は、美しいです。
ちゃんとこっち向いて死んでくれるしね。
最後に左手がはらりと落ちるのが、「佳人の最期」っぽくて素敵です。
まつださん、悪役専科になってからこっち、よく死んでくれるなあ。(あ、アンドレは悪役じゃない!)
瞼を閉じて、でも唇はうっすら開いてて、なんかエロくていいです。死体なのに色っぽいって、なんなのそれ(笑)。後ろで死んでるまなはるがこわすぎるのと、いいコントラスト。
続く!
で、ここでまた注目ポイント。
すっごく「わかりやすい憎まれ役」として慶次@えりたんの前に再登場した雪丸@まっつ。
又左衛門@がおりを殺してしまった慶次は取り乱していて、「雪丸! 手前ばかりは許さん」と、感情を剥き出しにする。
ここの雪丸様がさー。
うれしそうだよね?
や、いつもそうとは限らないけど。
後半、わりとここで、そう思った。あ、うれしそう、って。
あのいつも飄々としてる傾奇者に、「雪丸」と名前で呼んでもらって、(慶次、ちゃんと自己紹介聞いてたんだ! 名前おぼえてたんだ!)「手前ばかりは」って限定項でさ。
慶次にとって雪丸は「その他大勢」じゃない。前田家に仕えてきたのに顔も名前も、存在さえ認識されてなかった昔とはチガウ、名指しで憎まれている。
描かれてないけど、たぶん雪丸は昔から慶次を知っていて、なにかしら執着していて、慶次と雪丸は光と闇という対比される立場の男たちで。
そんな相手に、名指しで憎まれているんだ。
これぞ本望。
闇が光を凌駕した一瞬。
だよね?
だから雪丸、なんかうれしそう。
慶次の前ではわざと悪役ぶった、その甲斐あったってもんよね?
で、さーて慶次をやるぞ、悪役らしく数に任せてなぶり殺しちゃうぞ! てなわくわくタイムに、捨丸@みゆちゃんが乱入、マジムカつく!てな(笑)。
てゆーか慶次、一度このいい場面で雪丸の名前呼び間違えたことなかった?「捨丸、手前ばかりは許さん」って。その直後のまっつの台詞が「この 雪 丸 が」とすごく名前強調してるように聞こえたんだが……(笑)。
捨丸が出て来なかったら、さてさて、雪丸様タイムはどうなってたんでしょうねえ。
丸腰の慶次を部下たちに両側からふたりがかりで押さえ込ませて、にやにやと抜刀して近づいていく雪丸。
ひと思いに斬ることはせず、しばらく嬲って楽しんだんじゃないの?
つくづく、捨丸が邪魔だな!!(笑)
見たかったよ、ドSまっつが無抵抗えりたんを嬲るところ!(役名で言いましょう)
需要あったと思うんだけどなー。(いろんな方面に・笑)
捨丸ごときに刀を取られて、その隙に慶次に斬られ、しかも鉄砲隊突入、すべておじゃん。
慶次に斬られたあとの雪丸のみっともなさってば。
「慶次を殺れ!」って裏返った声で叫ぶとか、なんなの。腕を斬られただけなのに、すっげーパニクってる。
リーダーのパニックが伝染しちゃったか、偸組のみなさんも総崩れ、笹丸@まなはる、鷹丸@レオも立て続けに慶次に斬られちゃうし。
ついさっきまで絶好調にドSまっつだったのに、なんでここで豹変するのかは謎。
単に斬られて「痛い!」と思ったから? 「やだ、このままだと殺されちゃう!」と思ったから? でもさ、一度も斬られたことがないならわかるけど、顔に刀傷ある男がそれってなんか変。
理由はわからないけど、雪丸はここで心が折れている。→1
で、さらにヒーロー然と助右衛門@ちぎくん登場。
ここでまた、雪丸の心は折れるよね?
情報漏洩? 作戦失敗? という、やばい状況であることもそうだけど、その状況に一瞬にして陥ってしまった理由が、わかったと思うんだ。
つまり。
加奈@せしこが、裏切った。
愛する女に裏切られた。
そう、確信したはず。
慶次に斬られてパニクってるところへ、信じていた相手の裏切りを突きつけられて。→2
さらにもう一発、目の前で、弟の主馬@翔、斬られる。→3
雪丸様が弟くんをどう思っていたのか、謎だけどさー。ぶっちゃけ、ぜんっぜん愛してなかったように見えるけどさー。目の前で主馬くん斬られても、ぜんぜん気にしてなさそーだしさー。
でもまあいちおう、ふつうなら、ショックよね? 目の前で弟が殺されるのって。
んで、さらに。
雪丸は、主馬を斬ったばかりの助右衛門と睨み合う。
一瞬だけ対峙。
目をそらすのは、雪丸。
どこかで見た(読んだ)んだけど、助右衛門さんは雪丸を「知らない」んだって? 妹をたぶらかした男だとか、その他一切合切。
だから、ここで睨み合うけれど、「ただのその他大勢」「ただの賊のひとり」として雪丸を見ている。
それって切ないわ。
数年前、雪丸は加奈を誘惑、助さんを陥れて、奥村家乗っ取りを企てた……んだよね? それがバレて加奈に一太刀あびせられ、前田家を放逐された。
えーと、助さんだって危なかったんだよ? なのになにも知らないの? 雪丸の人生懸けた陰謀は完スルー?
そして、助右衛門は正しく、「ヒーロー」として現れて、悪の雪丸は後ろめたく目をそらす。→4
なんかねえ、たたみ掛けるように、心を折られてないか?
慶次をヤッちゃうもんね、とイキイキしていた時点から、わずかな間でこんだけくらってるのよ? 1・2・3・4、よ?
そりゃ、心も折れるわ……。
そんな超よわよわモードになったところに、家康様@ヒロさん登場。
雪丸は思わず彼に、すがりつく……。
愛した女に裏切られ、弟殺され、宿敵(と書いてライバルと読む)にはそもそも個別認識されてもいないとわかった……そこに「ダディ」が現れたら、思わず「パパ、助けて! 僕もうどうすればいいかわかんないよお!」になっちゃうか……。
まあその、どうあがいたところでかっこ悪いけどな、雪丸様……。
それまでの雪丸の人格からは理解出来ない言動だけど、「それまでの雪丸」と切り離してこの場面だけ見れば、上記1~4のコンボを喰らったんだから、黒幕に後先考えずすがりつき、斬り捨てられるのも、流れとしてはアリかと思う。
大野くんには心から物申したいですけどね。
あんだけドラマティックに「主人公と対比するモノ」としてWラブシーンとか書いておきながら、このわけわかんないオチはなんなのと。
雪丸の人格を救う方法としていちばん手っ取り早いのは、助右衛門から目を逸らしたあと、「万事休す」と悟り、高笑い一発入れること。あの美声で、そりゃあもうあざやかに。
で、家康を見つけると「家康様、どういたせば」と、わざとらしく小悪党が泣きを入れる様子で、絡みに行く。
で、斬り捨てられる。
流れも台詞も全部一緒、でも、敗北を悟った雪丸が、家康を道連れに自滅しようとしたとなる。
これなら、「悪役」として面目が立つと思うんだがなあ。わざわざ衆目の元黒幕が家康であることをばらすのも、泣きを入れてだまし討ちにされるのも、雪丸が「すべて計算」してやったのだということになる。
高笑い入れようよー、大野くーん。
まあともかく、雪丸様の死体は、美しいです。
ちゃんとこっち向いて死んでくれるしね。
最後に左手がはらりと落ちるのが、「佳人の最期」っぽくて素敵です。
まつださん、悪役専科になってからこっち、よく死んでくれるなあ。(あ、アンドレは悪役じゃない!)
瞼を閉じて、でも唇はうっすら開いてて、なんかエロくていいです。死体なのに色っぽいって、なんなのそれ(笑)。後ろで死んでるまなはるがこわすぎるのと、いいコントラスト。
続く!
傷を照らす稲妻のような彼・その5。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年7月12日 タカラヅカ さて、『一夢庵風流記 前田慶次』のまっつまっつ語り、ついにラストです。
家康様@ヒロさんに斬られちゃった、死んじゃった、だからもう出て来ない、出番終わり、しょぼーん。
と思いきや、何故かまた登場する雪丸様@まっつ。
ずーっとこだわっていただろう相手・慶次@えりたんに「手前ばかりは許さん」と憎まれ、のちの天下人・家康に「天下を揺るがす大罪人」と評されたんだから、雪丸的にはわりと納得出来る最期だったのかもしれない。わたしは出来てないけどな、大野くん!(笑)
家康に斬られる瞬間、慶次には完スルー(!)されてるけど、それでもまあ、印象に残る相手だったのかもしれない。
で、エピローグの全員集合に、雪丸も登場する。
このエピローグの描き方が独特だと思う。
ただの全員集合ではなく、死者と生者とは線引きされており、一緒に現れたとしても、現在の生死によって立ち位置が変わる。
また、たしかにその「役」……人物での登場なのに、慶次が知る人格ではない者もいる。
まあ、あれから2年経っているわけだし、加奈@せしこが自害したことを知った慶次が、まつ@あゆっちに事の次第を聞いた、というのはあるかもしれない。
雪丸が奥村家乗っ取りを企み、露見して加奈に顔を斬りつけられたあの一件を、まつは知っているはず。加奈はまつに、雪丸の助命を願ったそうなので。
加奈の恋を、まつは知っていた? 加奈と雪丸がラブラブカップルだった頃を、知っていた?
そしてそれを、慶次に話した。あんなことになってしまったけれど、どこかでなにか掛け違えてしまったけれど、本当は心底愛し合った、ごくふつうの男と女だったのだと。
てことで、ラストシーンの雪丸と加奈はあーんなことになっているのかも、しれない。
それとも単に、「死ねばみな仏」ってことで、穏やかに愛に満ちた姿になっているのかもしれない。
本来の姿になっているのかも、しれない。
なんにせよ、雪丸様が、微笑んでます。
初日はまだ、「穏やかな表情」止まりだった。
加奈の手を取ったりしているから、いちゃいちゃ、と表したけれど。
穏やかに、自分の女の手を取り、エスコートする……それだけで十分「きゃーーっ!!」な出来事だった。わたしには。
それが、日を重ねるごとに雪丸様、デレ表面化。
「穏やか」じゃないっす、それ通り越して「微笑んで」ます。
加奈の肩を抱いて、顔見合わせてにこにこっと笑い、しかも「おでここっつん」的に顔寄せて(1回、マジでおでここっつんした?!てな日もあった)、加奈は加奈で、自分を抱く雪丸の手に手を重ねたりして……な、なんかグレードアップしてまっつ!!
ふつーにしあわせそうで、にっこにこ。
慶次の「楽しゅうござるのう!」では、歯、見せて笑ってます、雪丸様!!
ぽかーん……。
初日近辺は、フェリペ二世@まっつがイサベル王妃@あゆみちゃんを思い出した。寄り添って目を合わす、ぐらいだったから。
でもでも、どんどんフェリペ二世を引き離したよ、ヤツよりはるかにラヴくなったよ!!
本編の雪丸と別人過ぎて、ぽかーん……。
まあ、本編の雪丸も、ラストの人格崩壊とか、わけわかんないキャラだから、ここだけ「おかしい!」と言っても意味ナイけどさ。
変わった演出するなあ、大野くん……。
変だなー、と思う。
思うけど。
このラストシーンの雪丸が、好きだ。
台の上で加奈の肩抱いておでここっつん、にこにこ雪丸様も、イイ。
でもでも、わたしがいちばん好きなのは。
加奈の手を取って歩く姿!!
台の上から歩き出すとき、雪丸は先に階段を降りて振り返り、加奈に手を差し伸べる。
加奈は自分で階段を降りかけていて、差し出された手にちょっと驚いて、次の瞬間うれしそうに手を預ける。
加奈の手を握った雪丸は、自分が先に立って歩き出す。並んで歩くのではなく、あくまでも雪丸が先、加奈は後ろについてくるカタチ。
このときの、雪丸が。
すごく、しあわせそう。
笑顔じゃなくて、「満足そう」な顔してる。
「俺の女」の手を取り、歩く男。
「俺の女」を守る男。
「俺の女」を愛し、その手で守ることを、喜びとする、誇りとする……そんな男。
それは慶次の「惚れたから抱いたんだ。男が女を抱くのに、他に理由があるか」の台詞まんまかもしれない。
慶次の言葉を黙って……うちに濁りを秘めて聞いていた雪丸は、すべてから解き放たれたあと、その言葉通りの男になっている。
「愛すること」を誇りにする。そんな男に。
肩を抱いて歩くとか、手を握って並んで歩くとかじゃなく、あくまでも「前を歩く」のが、「男の誇り」なの。
男尊女卑ではなく、進む道を決めるのは男で、女はそのあとに従う、という姿勢。男は矢面に立ち、女を守ることに喜びを感じるし、女はそんな男に従い、後ろから支えることに喜びを感じる。支配でも依存でもなく、個々が自立しているゆえに秤が釣り合い、成立する関係。
慶次とまつがそうだったよね。「覚悟を決めた」という、あれ。いざとなれば、後ろで手を引かれていた女の方が、男の尻を叩くことも、する。
加奈の手を取って歩く雪丸が、うれしそうで。満足そうで。
そっかあ、ほんとは君、こうしたかったんだね。
惚れた女を守って、そのことに喜びを感じて、生きたかったんだね。
現世では、女を騙し、泣かせていたのにね。
雪丸の真の望みと、現世での生き方の差が、切ない。
雪丸と加奈がどんなつきあいだったのか、描かれていないからわからないけれど。
加奈だってバカ女ってわけでもないんだから、やっぱ騙されても仕方ないものはあったんだろう。
つまりほんとうに、良い関係があったんだろう。
このラストシーンみたいな、つきあいだったのかも?
いかにもプライドの高そうな、出世欲ありますな若きエリート雪丸が、「お前を守るのは俺だ」と照れと喜びを頬に滲ませて前を歩く……そんな姿を見せられたら、そりゃ、きゅーん!となるよ!
この人についていきたい! そう思うよ。
この作品で、いちばん泣けるのがここだなあ。
雪丸様のうれしそうな顔見たら、どばーっと泣ける。
良かったねえ。
そう思う。
最後に見るまっつが、楽しそうに幸せそうに笑っている。愛する人と共に在る。
そのことに、救われる。
家康様@ヒロさんに斬られちゃった、死んじゃった、だからもう出て来ない、出番終わり、しょぼーん。
と思いきや、何故かまた登場する雪丸様@まっつ。
ずーっとこだわっていただろう相手・慶次@えりたんに「手前ばかりは許さん」と憎まれ、のちの天下人・家康に「天下を揺るがす大罪人」と評されたんだから、雪丸的にはわりと納得出来る最期だったのかもしれない。わたしは出来てないけどな、大野くん!(笑)
家康に斬られる瞬間、慶次には完スルー(!)されてるけど、それでもまあ、印象に残る相手だったのかもしれない。
で、エピローグの全員集合に、雪丸も登場する。
このエピローグの描き方が独特だと思う。
ただの全員集合ではなく、死者と生者とは線引きされており、一緒に現れたとしても、現在の生死によって立ち位置が変わる。
また、たしかにその「役」……人物での登場なのに、慶次が知る人格ではない者もいる。
まあ、あれから2年経っているわけだし、加奈@せしこが自害したことを知った慶次が、まつ@あゆっちに事の次第を聞いた、というのはあるかもしれない。
雪丸が奥村家乗っ取りを企み、露見して加奈に顔を斬りつけられたあの一件を、まつは知っているはず。加奈はまつに、雪丸の助命を願ったそうなので。
加奈の恋を、まつは知っていた? 加奈と雪丸がラブラブカップルだった頃を、知っていた?
そしてそれを、慶次に話した。あんなことになってしまったけれど、どこかでなにか掛け違えてしまったけれど、本当は心底愛し合った、ごくふつうの男と女だったのだと。
てことで、ラストシーンの雪丸と加奈はあーんなことになっているのかも、しれない。
それとも単に、「死ねばみな仏」ってことで、穏やかに愛に満ちた姿になっているのかもしれない。
本来の姿になっているのかも、しれない。
なんにせよ、雪丸様が、微笑んでます。
初日はまだ、「穏やかな表情」止まりだった。
加奈の手を取ったりしているから、いちゃいちゃ、と表したけれど。
穏やかに、自分の女の手を取り、エスコートする……それだけで十分「きゃーーっ!!」な出来事だった。わたしには。
それが、日を重ねるごとに雪丸様、デレ表面化。
「穏やか」じゃないっす、それ通り越して「微笑んで」ます。
加奈の肩を抱いて、顔見合わせてにこにこっと笑い、しかも「おでここっつん」的に顔寄せて(1回、マジでおでここっつんした?!てな日もあった)、加奈は加奈で、自分を抱く雪丸の手に手を重ねたりして……な、なんかグレードアップしてまっつ!!
ふつーにしあわせそうで、にっこにこ。
慶次の「楽しゅうござるのう!」では、歯、見せて笑ってます、雪丸様!!
ぽかーん……。
初日近辺は、フェリペ二世@まっつがイサベル王妃@あゆみちゃんを思い出した。寄り添って目を合わす、ぐらいだったから。
でもでも、どんどんフェリペ二世を引き離したよ、ヤツよりはるかにラヴくなったよ!!
本編の雪丸と別人過ぎて、ぽかーん……。
まあ、本編の雪丸も、ラストの人格崩壊とか、わけわかんないキャラだから、ここだけ「おかしい!」と言っても意味ナイけどさ。
変わった演出するなあ、大野くん……。
変だなー、と思う。
思うけど。
このラストシーンの雪丸が、好きだ。
台の上で加奈の肩抱いておでここっつん、にこにこ雪丸様も、イイ。
でもでも、わたしがいちばん好きなのは。
加奈の手を取って歩く姿!!
台の上から歩き出すとき、雪丸は先に階段を降りて振り返り、加奈に手を差し伸べる。
加奈は自分で階段を降りかけていて、差し出された手にちょっと驚いて、次の瞬間うれしそうに手を預ける。
加奈の手を握った雪丸は、自分が先に立って歩き出す。並んで歩くのではなく、あくまでも雪丸が先、加奈は後ろについてくるカタチ。
このときの、雪丸が。
すごく、しあわせそう。
笑顔じゃなくて、「満足そう」な顔してる。
「俺の女」の手を取り、歩く男。
「俺の女」を守る男。
「俺の女」を愛し、その手で守ることを、喜びとする、誇りとする……そんな男。
それは慶次の「惚れたから抱いたんだ。男が女を抱くのに、他に理由があるか」の台詞まんまかもしれない。
慶次の言葉を黙って……うちに濁りを秘めて聞いていた雪丸は、すべてから解き放たれたあと、その言葉通りの男になっている。
「愛すること」を誇りにする。そんな男に。
肩を抱いて歩くとか、手を握って並んで歩くとかじゃなく、あくまでも「前を歩く」のが、「男の誇り」なの。
男尊女卑ではなく、進む道を決めるのは男で、女はそのあとに従う、という姿勢。男は矢面に立ち、女を守ることに喜びを感じるし、女はそんな男に従い、後ろから支えることに喜びを感じる。支配でも依存でもなく、個々が自立しているゆえに秤が釣り合い、成立する関係。
慶次とまつがそうだったよね。「覚悟を決めた」という、あれ。いざとなれば、後ろで手を引かれていた女の方が、男の尻を叩くことも、する。
加奈の手を取って歩く雪丸が、うれしそうで。満足そうで。
そっかあ、ほんとは君、こうしたかったんだね。
惚れた女を守って、そのことに喜びを感じて、生きたかったんだね。
現世では、女を騙し、泣かせていたのにね。
雪丸の真の望みと、現世での生き方の差が、切ない。
雪丸と加奈がどんなつきあいだったのか、描かれていないからわからないけれど。
加奈だってバカ女ってわけでもないんだから、やっぱ騙されても仕方ないものはあったんだろう。
つまりほんとうに、良い関係があったんだろう。
このラストシーンみたいな、つきあいだったのかも?
いかにもプライドの高そうな、出世欲ありますな若きエリート雪丸が、「お前を守るのは俺だ」と照れと喜びを頬に滲ませて前を歩く……そんな姿を見せられたら、そりゃ、きゅーん!となるよ!
この人についていきたい! そう思うよ。
この作品で、いちばん泣けるのがここだなあ。
雪丸様のうれしそうな顔見たら、どばーっと泣ける。
良かったねえ。
そう思う。
最後に見るまっつが、楽しそうに幸せそうに笑っている。愛する人と共に在る。
そのことに、救われる。
最後まで、「タカラヅカ」。@壮一帆サヨナラショー
2014年7月13日 タカラヅカ えりたんは、落下傘トップじゃない。
新公時代を雪組で過ごした、雪っ子のひとりだ。
雪組トップの背中を見て育ち、雪で新公初主演してバウ初主演した、番手のあるスターだった。
半分は花組だし、花に戻ったとき「DNAおそるべし! 雪では浮いていたのに、花だとしっくりくる!」と思ったもんだったが。
それでも、雪もえりたんの組であることは、間違いない。
なのに……まるで、落下傘トップのサヨナラショーを観ているような、錯覚をおぼえた、雪組公演前楽『壮一帆サヨナラショー』を観て。
サヨナラショーって、そのトップさんの歴史を振り返るというか、思い出をたどり、共有するものだと思う。
だから、生え抜きトップさんのサヨナラショーは「組の歴史」を改めて味わう醍醐味もある。
生え抜きじゃなくても、7年もいたら、それなりに歴史を感じるサヨナラショーになるよな。
なのに……えりたんは、落下傘トップみたいだった……。
思い出すのは、1作トップだったぶんちゃんのサヨナラショー。
元星組。新専科制度によるシャッフル人事のため、1年前から雪組に出演、そのまま雪でトップになる。
トップ期間が本公演1作の場合、そのたった1作の作中曲をサヨナラショーに使えないので、必然的にトップになる前の公演からチョイスすることになる。
ぶんちゃんの場合は、星組作品オンパレードだった。
客席にいるのは、ぶんちゃん個人ファンだけじゃない。それが「雪組公演」である以上、「雪組ファン」も多数いる。てゆーか、やっぱ圧倒的に雪担が多いだろう……なのに、星組曲ばかり。
スカステが当たり前にある時代じゃない。いろんな公演を「曲を聴いただけでわかる」くらい観ることは難しいし、「このスターさんに興味を持った。過去にどんな作品に出ているのかしら」と思ったところで振り返って映像を見ることが難しい時代だった。
客席のあの、ほかーん感……。
ぶんちゃんファンだけが泣いて、それ以外の人たちは取り残された。盛り立てたいという思いはあるから、一生懸命手拍子したり拍手したり、協力してるんだけど……そこにあるのは努力であって、感動や共感ではないんだよね。
同時退団するナルセも、雪にやってきて何年も経つのに、歌うのが月組時代、新公で歌った曲……。
ぽかーん……。
この曲、知ってる……? 知らない……で、でも、手拍子しなきゃ。
ジェンヌへの愛情ゆえに、観客がんばる。
あれは、つらかったなあ。
客席もつらかったけど、出演者たちもつらかったんだな。退団する人たちはそれどころじゃないかもしんないが、共演者たちは客席のとまどいを感じていたんだろう。
えりたん、あの場にいたもんな。
よその組の公演曲ばかり、知らない曲ばかり次から次へと歌い上げられて、客席が置いてけぼりになった、あのサヨナラショー。
それでえりたん、自分がやるときは、「別の組の曲はやらない。客席が絶対に知っている曲だけにする」と決めたんじゃないだろうか。
だってあまりにも、極端な選曲だ。
幕が上がるなり、『ベルばら』メドレー。ひとつの作品から、3曲連続って。
ふつー、1作品1曲だよねえ……。1曲終わると大抵、「次はどの公演のなんて曲だろう」と思うものなので、「また『ベルばら』? また『ベルばら』? また?!」となった。
次は『若き日の唄は忘れじ』から続けて2曲……。
それから『Shall we ダンス?』、『CONGRATULATIONS 宝塚!!』。
えりたん、トップになってからの曲しか使わないつもりなの?!
で、でもあーた、トップになってからやった公演って、めっちゃ「種類」少ないっすよ?!
本公演は3作で、今やってる『一夢庵風流記 前田慶次』『My Dream TAKARAZUKA』は使えないし、残り2作の本公演は1本が1本物だから、「種類」として3つしかない。別箱だって、そのうち2公演が同じ演目だったわけで。
客席がぽかーんとならない、みんなが絶対に知っている作品だけにする、というつもりなら、別箱はできるだけスルーよね。中日と全ツとふたつの機会があった『若き』はまだアリ? でも1回だけの『ナルシス・ノアールII』と『心中』はカウント外? みんなが知ってるにしろ、『SR』はキムくんの作品だから使えないし。
選択肢、少なすぎ。
えりたんは、ぶんちゃんのときのような構成を避けたのかなと思うけど……結果として、すごくぶんちゃんのときを思い出したよ……。
ここ1年の間の作品だけしかないサヨナラショーって……つまんない……。
つまらない、というと言葉が悪いかもしんないけど、記憶に新しすぎて、キャトルレーヴで流れている「2013年主題歌集」とかのノリなんだもん……なんて特別感のない……。
そこに拍車をかける、まっつの選曲。
『インフィニティ』から、スペインの場面。
ちょ……っ。
『インフィニティ』で、よりによってスペインかよ!!
えー。
タカラヅカあるある、「トップスターのサヨナラショーで、同時退団するスタークラスの人が、自分のディナーショーのオリジナル曲などを張り切って歌い、客席がぽかーんとなる」。
や、キミとキミのファンには「知っていて当然の、大切な曲」だろうけど、今劇場にいる大半の人はその曲知らないから!! ぽかーんだから!!
終演後、他はみんな曲名や公演名が書いてあるのにまっつのとこだけ「まっつソロ」と書かれているツイートをたくさん見た……そうよね、なんの曲かわかんなかったのよね。
なんつーか、ひとつの「ショー作品」として観ると、ほんとに構成もいまいちだし選曲ひどいし、残念な出来だわ。らんとむさんのサヨナラショーが神過ぎたせいもあるんだろうけど、比べちゃいけないんだけど、中村Bほんとセンスないわ……。
や、サヨナラショーは退団者本人の意志がなにより反映されるから中村Bだけの責任じゃないにしろ、監督したのは中村Bだろうからさー。
でもって、えりたん、空気読みすぎ。まっつ、空気読まなさすぎ。
えりたん、もっと自分本位に選曲しても良かったのに。在位1年7ヶ月だとしても、えりたんのヅカ人生19年をもっと大切に、いつの時代どこの組関係なく、大切な曲を選んで良かったのに。雪組のジャイアンとか自称してるけど、ほんとは気遣い半端ナイ良い人だよね。
あゆっちだってスター期間はすっげー長かったんだから、好きな曲歌って良かったのに。えりたんが「トップになってからの曲しか使わない」と決めたら、従うしかないじゃん。
そしてまっつは、自分本位過ぎ。えりたんが必死になって「自分がトップになってからの公演」にこだわっているのに、台無し。少しは他人のことも考えよう、このジャイアンめ(笑)。
と、「いつものわたし」が「ショー作品」として観た場合の『壮一帆サヨナラショー』をずけずけ評しております。
そうやって考えるアタマはある。
しかし。
人間、アタマだけで生きているにあらず。
わあぁーーんっ、いいサヨナラショーだよおおっ!!
トップになってからの作品のみ、今の雪組のみにこだわった選曲、ムラでは初お目見えになるまっつの『CONGRATULATIONS 宝塚!!』、「SO」の人文字……泣けるじゃないですか、その気持ちが切ないじゃないですか。
まっつのスペインにしてもだ。ぽかーんとなるえりたんファンや組担の人々にはごめんだけど、ファンにはこれたまらんのよ、許して!!
「いろんな意味でビミョーな構成だったね」と友人と話していたけれど、それでもわたしは、うれしいなあ。
ダメなところをスルーできない、でもでも好き、愛しい……って、いつもの「タカラヅカ」じゃん。
「サヨナラショー」=至高の作品、全肯定、じゃなくて。や、気持ち的にサヨナラショーってそうあってほしいけど。でもぶっちゃけ、そんなことないのが現実で。
そっかあ、これもまた「タカラヅカ」だなあ。サヨナラショーだから特別なわけない、これもふつーに「タカラヅカ」。
まっつの最後の出演作品『壮一帆サヨナラショー』もまた、最後の本公演『一夢庵風流記 前田慶次』『My Dream TAKARAZUKA』と同じく、名作ではまったくないツッコミどころ満載作品だけど、心がこもっていて愛しい作品だ。
最後まで、「タカラヅカ」。
それはとても、愛しく、切なく、うれしいことだ。
新公時代を雪組で過ごした、雪っ子のひとりだ。
雪組トップの背中を見て育ち、雪で新公初主演してバウ初主演した、番手のあるスターだった。
半分は花組だし、花に戻ったとき「DNAおそるべし! 雪では浮いていたのに、花だとしっくりくる!」と思ったもんだったが。
それでも、雪もえりたんの組であることは、間違いない。
なのに……まるで、落下傘トップのサヨナラショーを観ているような、錯覚をおぼえた、雪組公演前楽『壮一帆サヨナラショー』を観て。
サヨナラショーって、そのトップさんの歴史を振り返るというか、思い出をたどり、共有するものだと思う。
だから、生え抜きトップさんのサヨナラショーは「組の歴史」を改めて味わう醍醐味もある。
生え抜きじゃなくても、7年もいたら、それなりに歴史を感じるサヨナラショーになるよな。
なのに……えりたんは、落下傘トップみたいだった……。
思い出すのは、1作トップだったぶんちゃんのサヨナラショー。
元星組。新専科制度によるシャッフル人事のため、1年前から雪組に出演、そのまま雪でトップになる。
トップ期間が本公演1作の場合、そのたった1作の作中曲をサヨナラショーに使えないので、必然的にトップになる前の公演からチョイスすることになる。
ぶんちゃんの場合は、星組作品オンパレードだった。
客席にいるのは、ぶんちゃん個人ファンだけじゃない。それが「雪組公演」である以上、「雪組ファン」も多数いる。てゆーか、やっぱ圧倒的に雪担が多いだろう……なのに、星組曲ばかり。
スカステが当たり前にある時代じゃない。いろんな公演を「曲を聴いただけでわかる」くらい観ることは難しいし、「このスターさんに興味を持った。過去にどんな作品に出ているのかしら」と思ったところで振り返って映像を見ることが難しい時代だった。
客席のあの、ほかーん感……。
ぶんちゃんファンだけが泣いて、それ以外の人たちは取り残された。盛り立てたいという思いはあるから、一生懸命手拍子したり拍手したり、協力してるんだけど……そこにあるのは努力であって、感動や共感ではないんだよね。
同時退団するナルセも、雪にやってきて何年も経つのに、歌うのが月組時代、新公で歌った曲……。
ぽかーん……。
この曲、知ってる……? 知らない……で、でも、手拍子しなきゃ。
ジェンヌへの愛情ゆえに、観客がんばる。
あれは、つらかったなあ。
客席もつらかったけど、出演者たちもつらかったんだな。退団する人たちはそれどころじゃないかもしんないが、共演者たちは客席のとまどいを感じていたんだろう。
えりたん、あの場にいたもんな。
よその組の公演曲ばかり、知らない曲ばかり次から次へと歌い上げられて、客席が置いてけぼりになった、あのサヨナラショー。
それでえりたん、自分がやるときは、「別の組の曲はやらない。客席が絶対に知っている曲だけにする」と決めたんじゃないだろうか。
だってあまりにも、極端な選曲だ。
幕が上がるなり、『ベルばら』メドレー。ひとつの作品から、3曲連続って。
ふつー、1作品1曲だよねえ……。1曲終わると大抵、「次はどの公演のなんて曲だろう」と思うものなので、「また『ベルばら』? また『ベルばら』? また?!」となった。
次は『若き日の唄は忘れじ』から続けて2曲……。
それから『Shall we ダンス?』、『CONGRATULATIONS 宝塚!!』。
えりたん、トップになってからの曲しか使わないつもりなの?!
で、でもあーた、トップになってからやった公演って、めっちゃ「種類」少ないっすよ?!
本公演は3作で、今やってる『一夢庵風流記 前田慶次』『My Dream TAKARAZUKA』は使えないし、残り2作の本公演は1本が1本物だから、「種類」として3つしかない。別箱だって、そのうち2公演が同じ演目だったわけで。
客席がぽかーんとならない、みんなが絶対に知っている作品だけにする、というつもりなら、別箱はできるだけスルーよね。中日と全ツとふたつの機会があった『若き』はまだアリ? でも1回だけの『ナルシス・ノアールII』と『心中』はカウント外? みんなが知ってるにしろ、『SR』はキムくんの作品だから使えないし。
選択肢、少なすぎ。
えりたんは、ぶんちゃんのときのような構成を避けたのかなと思うけど……結果として、すごくぶんちゃんのときを思い出したよ……。
ここ1年の間の作品だけしかないサヨナラショーって……つまんない……。
つまらない、というと言葉が悪いかもしんないけど、記憶に新しすぎて、キャトルレーヴで流れている「2013年主題歌集」とかのノリなんだもん……なんて特別感のない……。
そこに拍車をかける、まっつの選曲。
『インフィニティ』から、スペインの場面。
ちょ……っ。
『インフィニティ』で、よりによってスペインかよ!!
えー。
タカラヅカあるある、「トップスターのサヨナラショーで、同時退団するスタークラスの人が、自分のディナーショーのオリジナル曲などを張り切って歌い、客席がぽかーんとなる」。
や、キミとキミのファンには「知っていて当然の、大切な曲」だろうけど、今劇場にいる大半の人はその曲知らないから!! ぽかーんだから!!
終演後、他はみんな曲名や公演名が書いてあるのにまっつのとこだけ「まっつソロ」と書かれているツイートをたくさん見た……そうよね、なんの曲かわかんなかったのよね。
なんつーか、ひとつの「ショー作品」として観ると、ほんとに構成もいまいちだし選曲ひどいし、残念な出来だわ。らんとむさんのサヨナラショーが神過ぎたせいもあるんだろうけど、比べちゃいけないんだけど、中村Bほんとセンスないわ……。
や、サヨナラショーは退団者本人の意志がなにより反映されるから中村Bだけの責任じゃないにしろ、監督したのは中村Bだろうからさー。
でもって、えりたん、空気読みすぎ。まっつ、空気読まなさすぎ。
えりたん、もっと自分本位に選曲しても良かったのに。在位1年7ヶ月だとしても、えりたんのヅカ人生19年をもっと大切に、いつの時代どこの組関係なく、大切な曲を選んで良かったのに。雪組のジャイアンとか自称してるけど、ほんとは気遣い半端ナイ良い人だよね。
あゆっちだってスター期間はすっげー長かったんだから、好きな曲歌って良かったのに。えりたんが「トップになってからの曲しか使わない」と決めたら、従うしかないじゃん。
そしてまっつは、自分本位過ぎ。えりたんが必死になって「自分がトップになってからの公演」にこだわっているのに、台無し。少しは他人のことも考えよう、このジャイアンめ(笑)。
と、「いつものわたし」が「ショー作品」として観た場合の『壮一帆サヨナラショー』をずけずけ評しております。
そうやって考えるアタマはある。
しかし。
人間、アタマだけで生きているにあらず。
わあぁーーんっ、いいサヨナラショーだよおおっ!!
トップになってからの作品のみ、今の雪組のみにこだわった選曲、ムラでは初お目見えになるまっつの『CONGRATULATIONS 宝塚!!』、「SO」の人文字……泣けるじゃないですか、その気持ちが切ないじゃないですか。
まっつのスペインにしてもだ。ぽかーんとなるえりたんファンや組担の人々にはごめんだけど、ファンにはこれたまらんのよ、許して!!
「いろんな意味でビミョーな構成だったね」と友人と話していたけれど、それでもわたしは、うれしいなあ。
ダメなところをスルーできない、でもでも好き、愛しい……って、いつもの「タカラヅカ」じゃん。
「サヨナラショー」=至高の作品、全肯定、じゃなくて。や、気持ち的にサヨナラショーってそうあってほしいけど。でもぶっちゃけ、そんなことないのが現実で。
そっかあ、これもまた「タカラヅカ」だなあ。サヨナラショーだから特別なわけない、これもふつーに「タカラヅカ」。
まっつの最後の出演作品『壮一帆サヨナラショー』もまた、最後の本公演『一夢庵風流記 前田慶次』『My Dream TAKARAZUKA』と同じく、名作ではまったくないツッコミどころ満載作品だけど、心がこもっていて愛しい作品だ。
最後まで、「タカラヅカ」。
それはとても、愛しく、切なく、うれしいことだ。
君がしあわせであること・その1。@雪組千秋楽
2014年7月14日 タカラヅカ 雪組公演『一夢庵風流記 前田慶次』『My Dream TAKARAZUKA』千秋楽の日。
わたしは朝から夜まで、フルコース参加してきた。
ここまでフル参加はめずらしいな。大抵大楽当日は、当日券の抽選に並んでいるため、入りのギャラリーはあまり出来ないんだ。ちょうど時間がかぶるから。
でも今回は、当日抽選なんてぬるいことはしない。「見られなくてもあきらめられる」公演じゃないためだ。
チケットを前もって用意してあるから、朝は入りに集中できる。
てことで、張り切って早朝から花の道にスタンバる。
トップスターのえりたんが白服禁止令を出したそうで、トップがそうだと下は従うしかない、みんな白服じゃないのかと危惧したが、よかった、退団者たちはみんな白服だった。
やっぱり白い服の退団者の入りを見るのはいい。自由な服装で御輿を担いでいいと言われても、祭りの御輿はお揃いのはっぴを着てなんぼだ。盛り上がりが違う。
わたしは花の道から眺めているだけだけど、退団者とそのファンが白い服を着ているのはいいと思う。
それは「白装束は宗教的でおかしい」「異様な光景だ」という話とは、別。
異様であることはわかっている。でもそんなことをいったら、厚化粧した女性が男役だ娘役だと舞台でなんかやってること自体異様だ。台詞を歌にしていることだって異様だ。
異様なことがいけないというなら、恥ずかしいというなら、この文化は100年も続いていない。
変化しながら変わり種やら異端児やらも輩出しながら、それでも本流は変わらずにある。
白服文化もいずれ変わっていくのかもしれないが、今現在のファンであるわたしは、タカラヅカの大切な慣習だと思っている。
贔屓組であろうとなかろうと、そのジェンヌへの好悪関心の度合いに関係なく、千秋楽を観劇時、白服を着た人たちを見かけるとおごそかな気分になる。心の中で敬礼する感じというか。
敬意と祈念の思いを抱く。
それを奪ったえりたんは、罪なことをするなと思った。
楽屋口前の広場を埋め尽くした、ふつーの服装の人たちを見て。
単純に、見ててきれいじゃなかった。
どんな服装でも、集団になって立ったり坐ったりしてる段階で異様だしな。
花の道に近い場所にずらりと並んだまっつ会の人たちは、ちゃんと白服でうれしかった。
やっぱコレだよなあ、と。
とまあ、ここまで白服礼賛しておいて、だ。
肝心のまっつが白服じゃなかった件(笑)。
しかも、ファンの前にろくに立ち止まりもせず、話も声かけもなく、「じゃっ!」て感じにさっさと入っていってしまった。
ほんとダメだな、あの人。
いちおー白服着てくるくらいの気遣いしろよ。
ファンの思いに応えてやれよ。
と、がっくり肩を落としました。
……が、その落とした肩が、笑いに震えるのが、まっつファン。
いやあ、さすがまっつだ!
あとでその白服メンバーのまっつメイトと合流してごはん食べたんだけど、みんな「さすがまっつ」とウケてた。「退団するからって優しくされてもびびる」と。……ほんとにみんな、塩対応に慣らされちゃって(笑)。
そーだねー、退団するからって手のひら返されたらそれはそれで複雑だよね、優しくできるなら普段からしてろって。
まっつの態度がどうあれ愛してきた人たちは、今さらブレたりしない。まっつがブレずにまっつであるように。
まっつ本人が黒服着て卒業するとしても、ファンは勝手に礼節として白服に身を包み、慣習通りに見送るんだ。
いやあ、どっちも強いな(笑)。
そして。
えりたんを迎えるために雪組メンバー勢ぞろい、その中のどこにまっつがいるのか、最初なかなかわからなかった。
でも唯一わかることは、御輿の担ぎ手には入ってないこと。
まっつがそんな力仕事、するわけないじゃんねー(笑)。
だから探すのは、力仕事以外。
まっつは高札係でした。ええ、高札を持ってただ立っているだけで、「かっこいい」と言ってもらえる役。(by咲ちゃん)
雪組のジャイアン、ソウカズホをみんなで迎え、イベントが終わってはい撤収、というときに。
まっつさんは、集まった壮さんファンのみなさん相手に、ぺこぺこと頭を下げてました。
……自分のファンにはあの冷淡対応で、よそさまにはソレかいっ!!
ぺこぺこ頭を下げるまっつは、見慣れたまっつだった。
わたしが目にするまっつ、って、むしろこっちだったよなあ。
ふつうに腰の低い、人のよさそうそうな人。
なんであんなクールキャラになっちゃったのやら。
いや、クールキャラだからこそ、こうしてぺこっとするのがまた、かわいいんだよなー。
黒服でファンをスルーした姿を見た後なだけに、かわいさにもだえた(笑)。
あー、まっつかわいー。
朝から夜までフルコース、そしてこの日はほんと、「ちょ、まっつ……!!(絶句)」に終始した1日だった。
続く!(笑)
わたしは朝から夜まで、フルコース参加してきた。
ここまでフル参加はめずらしいな。大抵大楽当日は、当日券の抽選に並んでいるため、入りのギャラリーはあまり出来ないんだ。ちょうど時間がかぶるから。
でも今回は、当日抽選なんてぬるいことはしない。「見られなくてもあきらめられる」公演じゃないためだ。
チケットを前もって用意してあるから、朝は入りに集中できる。
てことで、張り切って早朝から花の道にスタンバる。
トップスターのえりたんが白服禁止令を出したそうで、トップがそうだと下は従うしかない、みんな白服じゃないのかと危惧したが、よかった、退団者たちはみんな白服だった。
やっぱり白い服の退団者の入りを見るのはいい。自由な服装で御輿を担いでいいと言われても、祭りの御輿はお揃いのはっぴを着てなんぼだ。盛り上がりが違う。
わたしは花の道から眺めているだけだけど、退団者とそのファンが白い服を着ているのはいいと思う。
それは「白装束は宗教的でおかしい」「異様な光景だ」という話とは、別。
異様であることはわかっている。でもそんなことをいったら、厚化粧した女性が男役だ娘役だと舞台でなんかやってること自体異様だ。台詞を歌にしていることだって異様だ。
異様なことがいけないというなら、恥ずかしいというなら、この文化は100年も続いていない。
変化しながら変わり種やら異端児やらも輩出しながら、それでも本流は変わらずにある。
白服文化もいずれ変わっていくのかもしれないが、今現在のファンであるわたしは、タカラヅカの大切な慣習だと思っている。
贔屓組であろうとなかろうと、そのジェンヌへの好悪関心の度合いに関係なく、千秋楽を観劇時、白服を着た人たちを見かけるとおごそかな気分になる。心の中で敬礼する感じというか。
敬意と祈念の思いを抱く。
それを奪ったえりたんは、罪なことをするなと思った。
楽屋口前の広場を埋め尽くした、ふつーの服装の人たちを見て。
単純に、見ててきれいじゃなかった。
どんな服装でも、集団になって立ったり坐ったりしてる段階で異様だしな。
花の道に近い場所にずらりと並んだまっつ会の人たちは、ちゃんと白服でうれしかった。
やっぱコレだよなあ、と。
とまあ、ここまで白服礼賛しておいて、だ。
肝心のまっつが白服じゃなかった件(笑)。
しかも、ファンの前にろくに立ち止まりもせず、話も声かけもなく、「じゃっ!」て感じにさっさと入っていってしまった。
ほんとダメだな、あの人。
いちおー白服着てくるくらいの気遣いしろよ。
ファンの思いに応えてやれよ。
と、がっくり肩を落としました。
……が、その落とした肩が、笑いに震えるのが、まっつファン。
いやあ、さすがまっつだ!
あとでその白服メンバーのまっつメイトと合流してごはん食べたんだけど、みんな「さすがまっつ」とウケてた。「退団するからって優しくされてもびびる」と。……ほんとにみんな、塩対応に慣らされちゃって(笑)。
そーだねー、退団するからって手のひら返されたらそれはそれで複雑だよね、優しくできるなら普段からしてろって。
まっつの態度がどうあれ愛してきた人たちは、今さらブレたりしない。まっつがブレずにまっつであるように。
まっつ本人が黒服着て卒業するとしても、ファンは勝手に礼節として白服に身を包み、慣習通りに見送るんだ。
いやあ、どっちも強いな(笑)。
そして。
えりたんを迎えるために雪組メンバー勢ぞろい、その中のどこにまっつがいるのか、最初なかなかわからなかった。
でも唯一わかることは、御輿の担ぎ手には入ってないこと。
まっつがそんな力仕事、するわけないじゃんねー(笑)。
だから探すのは、力仕事以外。
まっつは高札係でした。ええ、高札を持ってただ立っているだけで、「かっこいい」と言ってもらえる役。(by咲ちゃん)
雪組のジャイアン、ソウカズホをみんなで迎え、イベントが終わってはい撤収、というときに。
まっつさんは、集まった壮さんファンのみなさん相手に、ぺこぺこと頭を下げてました。
……自分のファンにはあの冷淡対応で、よそさまにはソレかいっ!!
ぺこぺこ頭を下げるまっつは、見慣れたまっつだった。
わたしが目にするまっつ、って、むしろこっちだったよなあ。
ふつうに腰の低い、人のよさそうそうな人。
なんであんなクールキャラになっちゃったのやら。
いや、クールキャラだからこそ、こうしてぺこっとするのがまた、かわいいんだよなー。
黒服でファンをスルーした姿を見た後なだけに、かわいさにもだえた(笑)。
あー、まっつかわいー。
朝から夜までフルコース、そしてこの日はほんと、「ちょ、まっつ……!!(絶句)」に終始した1日だった。
続く!(笑)
君がしあわせであること・その2。@雪組千秋楽
2014年7月15日 タカラヅカ 雪組公演『一夢庵風流記 前田慶次』『My Dream TAKARAZUKA』千秋楽の日。
この日、何度「ちょ、まっつ……!!(絶句)」と思ったことか。
入りからこれでしょ?(前日欄参照)
で、袴姿で大階段下りて、最後の挨拶。
タカラヅカへの愛も、ファンその他への感謝の言葉も、いっさい口にしない退団挨拶をはじめて聞いた。
ブレない。ブレないわー、まっつ。
ほんとダメだな、あの人。
また、そう思った。や、ほんとに。
決意表明はいいから、まずひとこと言っておこうよ。バカだなー。
まっつを見ていれば、いろんなことに感謝していることは、わかる。
気遣いがあることも、わかる。
それはまっつにとって当たり前のことだから、いちいち言葉にしないんだろう。「空気ありがとう、空気がないと生きていけません」といちいち言わないのと同じで。
それはわかるけど、こういう場では口にしようよ、大人なら!
感謝を言葉にした上で、自己主張しようよ。礼儀を守らない人の言葉は、その主張がどうであれ他人には「聞く価値なし」と判断されるよ?
それをひっくるめて「今更生き方を変える気はありません」なんだろう。
ほんと、損ばかりする人だ。自業自得とはいえ。
もっとうまく立ち回ってほしいと思う。
でも、それを含めてまっつはまっつ、今さら損得で態度を変えられても嫌かな。
好きにしてくれ。
わたしが「男役・未涼亜希」を好きなことに変わりはない。
だからこの阿呆な挨拶にも「ちょ、まっつ……!!」とあきれつつ突っ込みつつ、苦笑した。
ブレないなー。ほんっとにブレないなー、未涼亜希(笑)。
トップ以外は学年成績順というタカラヅカのルールに従い、まっつの大階段を下りる順番はすずちゃんのあと、ゆめみさんの前だった。
またしてもえりたんの隣には並べないんだな、と落胆した。挨拶順に並ぶから、えりたんの上手側はあゆっち、下手側はゆめみさん、まっつはあゆっちの隣か。『My Dream TAKARAZUKA』中詰めの残念感再びかあ。
そう思っていただけに、挨拶が終わった後、並ぶ順番が左右交互でなく、まっつとゆめみさんだけイレギュラーな動きをしたのには、目を見張った。
よかった! 最後の並びだけは番手順にしてくれるんだ!
ということで、えりたんをまっつとあゆっちが挟む形になり、まっつからえりたんへの告白を聞くことが出来た。
中詰めと同じ並びだったらまっつ、デレることはしなかったかもしんない。ありがとうありがとう。
や、この最後のひとことのときぐらい、感謝の言葉を聞けるかと、ちらりと思いはしたんだけど、こいつ、やっぱ自分のことしか言いやがらねえ(笑)。ほんとブレない。
さんざん自分のことだけ語って、それだけで終わるのかと思いきや、脈絡なくさらりと「壮さん大好きです」と言い放つとか、ほんとタチ悪い。
魔性の男役め(笑)。ハマると抜けられない。
えりたんを好きというのも、まっつ個人の勝手なことなので、ほんとに自分が言いたいことしか言ってない。どこまでも自分本位!
えりたんがいてくれて良かったなと思う。
ほんとにもお、心から思う。えりたんは昔からずっと、わたしの救いだ。
で、さらにもう一発、最後の最後、退団バレード。
退団者を先導する形で歩いている正装したおじさんが、いわゆる「生徒監」のおとうちゃんですか?
その男性が、退団者ひとりずつに「あちらを回ってから車に乗って」と指示していた。
退団者は自分の車の前に来ると、早く車に乗り込むことしかアタマになくなるらしい。これは今まで見てきた、大抵の人がそうだった。車の前がマスコミ撮影場所でもあるので、撮影が終わったら一刻も早く!!って感じに車に乗り込もうとする。
車の反対側にも見送りのファンはたくさんいる。つか、会に入ってない一般ファンはまさにその「車の反対側」にいるんだってば。大抵の退団者はそのことに気づかない。見えてないんだろうな、いっぱいいっぱいで。
ヅカは会に入って応援してナンボ、なのはわかるけど、でも、一般ファンにも愛の手を!!
今回の男性は、反対側にいるファンにも心を配ってくれる人だった。すぐに車に乗りたがる退団者を引き留めて、一般ファンの方にも挨拶するように促す。
一般ファン席ったって、その前で何列にもなってしゃがんでるのはえりたん会の人たちだしね。かなりの人数がそこに固まっているのよ、そこにも挨拶に来てくれたら、すごくすごくうれしい!!
そして、単に気づいてないからスルーしてただけで、あちらにも見送りのファンがいる、とわかれば、どの退団者も快く顔見せに来てくれる。
あだちゅうかわいい、さらちゃん天使、ザッキー男前、すずちゃん聖少女! てな風に、前まで来てくれた退団者たちに、車の反対側を埋めたわたしたちはきゃーきゃー言ってました。
そして、まっつ。
まっつは、高速回転でした。
ちょろっとやってきて、すたたっと去って行く。
滞在時間、数秒(笑)。
「早っ!!」という声が、あちこちから上がる。
その後の礼儀正しいゆめみちゃん、はにかみつつスターとして心を配ってくれたあゆっち、サービス精神満点のえりたんも含め、愛想のなさ、No.1!!
最後の最後まで、「ちょ、まっつ……!!(絶句)」
いやあ……すごいわ……ブレない……ブレなさすぎだわ、まっつ……。
も、爆笑もんです。
泣き笑いです。
まっつがほんとにまっつで、大好きです。
好きにすればいいよ。
残念ながらわたしは、まっつを失うことに整理なんかまったくついてなくて、過去ばかり見てうだうだゆってますんで、お茶会でまっつ自身が言ったように「置いていかれる」のでしょう。
まっつのしあわせはどこか他にあるのかもしれないけれど、とりあえず、まっつがいなくなることは、わたしの不幸だ。わたしはまっつのせいでこんなにつらいし、悲しい。まっつのせいで毎日泣いてる。
だけど。
わたしは、まっつがしあわせであって欲しい。
それだけは、確かだ。
サヨナラショーの幕が閉まる瞬間、顔をくしゃくしゃにして笑っているまっつを見て、心から、思った。
君がしあわせであること。それが絶対に必要。
しあわせであってほしい。ほんとに。ほんとに。
わたしは、不幸だから、ぐちぐち言うけどな(笑)。
まっつがまっつであること。
「ちょ、まっつ……!!(絶句)」であること。
それが、愛しい。
この日、何度「ちょ、まっつ……!!(絶句)」と思ったことか。
入りからこれでしょ?(前日欄参照)
で、袴姿で大階段下りて、最後の挨拶。
タカラヅカへの愛も、ファンその他への感謝の言葉も、いっさい口にしない退団挨拶をはじめて聞いた。
ブレない。ブレないわー、まっつ。
ほんとダメだな、あの人。
また、そう思った。や、ほんとに。
決意表明はいいから、まずひとこと言っておこうよ。バカだなー。
まっつを見ていれば、いろんなことに感謝していることは、わかる。
気遣いがあることも、わかる。
それはまっつにとって当たり前のことだから、いちいち言葉にしないんだろう。「空気ありがとう、空気がないと生きていけません」といちいち言わないのと同じで。
それはわかるけど、こういう場では口にしようよ、大人なら!
感謝を言葉にした上で、自己主張しようよ。礼儀を守らない人の言葉は、その主張がどうであれ他人には「聞く価値なし」と判断されるよ?
それをひっくるめて「今更生き方を変える気はありません」なんだろう。
ほんと、損ばかりする人だ。自業自得とはいえ。
もっとうまく立ち回ってほしいと思う。
でも、それを含めてまっつはまっつ、今さら損得で態度を変えられても嫌かな。
好きにしてくれ。
わたしが「男役・未涼亜希」を好きなことに変わりはない。
だからこの阿呆な挨拶にも「ちょ、まっつ……!!」とあきれつつ突っ込みつつ、苦笑した。
ブレないなー。ほんっとにブレないなー、未涼亜希(笑)。
トップ以外は学年成績順というタカラヅカのルールに従い、まっつの大階段を下りる順番はすずちゃんのあと、ゆめみさんの前だった。
またしてもえりたんの隣には並べないんだな、と落胆した。挨拶順に並ぶから、えりたんの上手側はあゆっち、下手側はゆめみさん、まっつはあゆっちの隣か。『My Dream TAKARAZUKA』中詰めの残念感再びかあ。
そう思っていただけに、挨拶が終わった後、並ぶ順番が左右交互でなく、まっつとゆめみさんだけイレギュラーな動きをしたのには、目を見張った。
よかった! 最後の並びだけは番手順にしてくれるんだ!
ということで、えりたんをまっつとあゆっちが挟む形になり、まっつからえりたんへの告白を聞くことが出来た。
中詰めと同じ並びだったらまっつ、デレることはしなかったかもしんない。ありがとうありがとう。
や、この最後のひとことのときぐらい、感謝の言葉を聞けるかと、ちらりと思いはしたんだけど、こいつ、やっぱ自分のことしか言いやがらねえ(笑)。ほんとブレない。
さんざん自分のことだけ語って、それだけで終わるのかと思いきや、脈絡なくさらりと「壮さん大好きです」と言い放つとか、ほんとタチ悪い。
魔性の男役め(笑)。ハマると抜けられない。
えりたんを好きというのも、まっつ個人の勝手なことなので、ほんとに自分が言いたいことしか言ってない。どこまでも自分本位!
えりたんがいてくれて良かったなと思う。
ほんとにもお、心から思う。えりたんは昔からずっと、わたしの救いだ。
で、さらにもう一発、最後の最後、退団バレード。
退団者を先導する形で歩いている正装したおじさんが、いわゆる「生徒監」のおとうちゃんですか?
その男性が、退団者ひとりずつに「あちらを回ってから車に乗って」と指示していた。
退団者は自分の車の前に来ると、早く車に乗り込むことしかアタマになくなるらしい。これは今まで見てきた、大抵の人がそうだった。車の前がマスコミ撮影場所でもあるので、撮影が終わったら一刻も早く!!って感じに車に乗り込もうとする。
車の反対側にも見送りのファンはたくさんいる。つか、会に入ってない一般ファンはまさにその「車の反対側」にいるんだってば。大抵の退団者はそのことに気づかない。見えてないんだろうな、いっぱいいっぱいで。
ヅカは会に入って応援してナンボ、なのはわかるけど、でも、一般ファンにも愛の手を!!
今回の男性は、反対側にいるファンにも心を配ってくれる人だった。すぐに車に乗りたがる退団者を引き留めて、一般ファンの方にも挨拶するように促す。
一般ファン席ったって、その前で何列にもなってしゃがんでるのはえりたん会の人たちだしね。かなりの人数がそこに固まっているのよ、そこにも挨拶に来てくれたら、すごくすごくうれしい!!
そして、単に気づいてないからスルーしてただけで、あちらにも見送りのファンがいる、とわかれば、どの退団者も快く顔見せに来てくれる。
あだちゅうかわいい、さらちゃん天使、ザッキー男前、すずちゃん聖少女! てな風に、前まで来てくれた退団者たちに、車の反対側を埋めたわたしたちはきゃーきゃー言ってました。
そして、まっつ。
まっつは、高速回転でした。
ちょろっとやってきて、すたたっと去って行く。
滞在時間、数秒(笑)。
「早っ!!」という声が、あちこちから上がる。
その後の礼儀正しいゆめみちゃん、はにかみつつスターとして心を配ってくれたあゆっち、サービス精神満点のえりたんも含め、愛想のなさ、No.1!!
最後の最後まで、「ちょ、まっつ……!!(絶句)」
いやあ……すごいわ……ブレない……ブレなさすぎだわ、まっつ……。
も、爆笑もんです。
泣き笑いです。
まっつがほんとにまっつで、大好きです。
好きにすればいいよ。
残念ながらわたしは、まっつを失うことに整理なんかまったくついてなくて、過去ばかり見てうだうだゆってますんで、お茶会でまっつ自身が言ったように「置いていかれる」のでしょう。
まっつのしあわせはどこか他にあるのかもしれないけれど、とりあえず、まっつがいなくなることは、わたしの不幸だ。わたしはまっつのせいでこんなにつらいし、悲しい。まっつのせいで毎日泣いてる。
だけど。
わたしは、まっつがしあわせであって欲しい。
それだけは、確かだ。
サヨナラショーの幕が閉まる瞬間、顔をくしゃくしゃにして笑っているまっつを見て、心から、思った。
君がしあわせであること。それが絶対に必要。
しあわせであってほしい。ほんとに。ほんとに。
わたしは、不幸だから、ぐちぐち言うけどな(笑)。
まっつがまっつであること。
「ちょ、まっつ……!!(絶句)」であること。
それが、愛しい。
次の時代が近づいている。@望海風斗組替え発表
2014年7月16日 タカラヅカ 千秋楽フルコースの帰り道。
朝から夜まで、ずーっと一緒だった友だちと阪急電車の中で「明日の午後4時は要チェックですかぁ?」とか言っていたのに、いざ翌日、15日にはそんなことはすーーっかり忘れてた。
雪組公演中は日常のあらゆることが滞っていたので、それをフォローするだけでてんてこ舞い。つかわたしは、朝から病院だ検査だへとへとだ。(通院予定は全部雪楽後にしてたからなー。年寄りが退団公演通うのって命懸けよねー、よぼよぼ)
曜日の感覚も、時間の感覚もない。
よーやく帰宅して、もぐもぐ昼ごはん中、なんで携帯が鳴り続けてるのかしら、『インフィニティ』ばっかし。
ん? ヅカ関係メールは『インフィニティ』の主題歌、まっつ歌声が流れるように設定してあるんだけど、4回連続まっつまっつって、よっぽどよね? ナニかあったの??
チェックしたら、モバタカからメール。なんで? 素でわからない。今日はいつだっけ、今何時だっけ??
1通目が「組替えについて」。
わけわかんないまま開くと、目に飛び込んできたのが、
>【花組】
>望海 風斗・・・2014年11月17日付で雪組へ組替え
頭が真っ白になる、という経験を、こんだけ短期間に何度も味わう、って、すごいな。
トップ退団公演千秋楽の翌日午後4時。いちばん、人事関連発表が行われやすい日時じゃないですか。昼ごはん真っ只中だったから、もう4時になってたことすら気づいてなかったよ!!
えー、それ以外の記事や他のメールはざーっと流しただけで、ちゃんと確認してません、出来ませんでした。
だいもんが雪!! ってだけで、全部吹っ飛んだ。
いやその、確かに前日まっつメイトと話してたけどさ、昨日の今日でさ……。
そして、『エリザベート』のチケット、どうしよう!!と、うろたえた。
今わたし、まっつと雪組のことでアタマがいっぱいで、他のチケットぜんぜん取れてない。
まいった……。
まっつが卒業したあとの自分がどうなるか、ほんとのところ、よくわかっていない。
まっつファンである前に、わたしはただのヅカヲタなので、ヅカヲタであることは変わらないけれど、「まっつが消えた」舞台は観られないかもしれない……そう思った。
観ないつもりは毛頭ないが、相当つらいだろうと。つらさに負けて、大好きな雪組が、「観られない組」になってしまうのではないか……そういう恐怖があった。観たいのに、応援し続けたいのに、つらさが勝ってしまうかもしれない。そんなのやだ。やだけど……今相当病んでるんで(まっつのバカ←お約束)、わかんない。
だけど、だいもんが来てくれるなら……「まっつが消えた」舞台ではなく、「だいもんがいる」舞台なら、観られる気がする。
えりたんとまっつが抜けるのだから、だいもんひとり増えたとしても、組子たちのポジションはひとつずつ上がるわけだし、ふつー番手スターは途中で抜けず上がるもんだから、抜けたまっつがイレギュラーなんだし、そこにだいもんが入ってもアリなんでは?
だいもんは花組生粋の、花組らしい男役。あのばりばりの花男が花組を去るなんて、そして、一花も退団、みつるも専科、この上だいもんまでいなくなったら花組が大きく変わってしまう、わたしがあんなに大好きで通い続けたオサ様まとぶん時代の花組が、遠くなってしまう……というショックもありつつ。
だいもん組替えは、わたしにとって救いだなと思った。
これからも、雪組を愛し、通うために。
あくまでも、わたしにとっては。
ヅカでのわたしの救いはえりたんだったのに、そのえりたんとまっつが同時に去るんだもん、もう逃げ場がなくてつらくて仕方ない。
頼むよだいもん、わたしをすくい上げて。めそめそ。
今の雪組を大好きな分、「変わる」ことには不安ととまどいがある。
みゆちゃんが来て、あんりちゃんが脇に押しやられたのを見て、「適性」という点では納得していても、感情面で寂しいものを感じた。わたしはだいもん大好きだけど、雪担である以上同じことは感じるだろう。
そんないろんなことは置いておいて。
これから「ある」はずのわくわくを考える。
ちぎくんとだいもんが、がっつり芝居で絡む!!
くおお、見たい、それ見たいーー!!
ちぎくんは繊細なお芝居をする人、そしてだいもんは入り込んじゃう系、さてさて、どんな化学変化が起こる?
でもって。
きんぐとだいもんが、並んでキザりまくる。客席を釣りまくる。
同期のふたり。ともに色男、ともに舞台上では肉食系。
わたしきんぐ大好き過ぎなので、大好き同士が絡んでくれたりしたら、転げ回ってよろこびます。悶えます。
そしてどうか、きんぐにももうひと花を期待したい。このまま脇のおじさま役者になるんじゃなくて、同期スターの組替えによって良い刺激を……。
はあ。
まっつのバカ。
……結局、なにを見ても聞いても考えても、ここに行き着くんだけどな。
朝から夜まで、ずーっと一緒だった友だちと阪急電車の中で「明日の午後4時は要チェックですかぁ?」とか言っていたのに、いざ翌日、15日にはそんなことはすーーっかり忘れてた。
雪組公演中は日常のあらゆることが滞っていたので、それをフォローするだけでてんてこ舞い。つかわたしは、朝から病院だ検査だへとへとだ。(通院予定は全部雪楽後にしてたからなー。年寄りが退団公演通うのって命懸けよねー、よぼよぼ)
曜日の感覚も、時間の感覚もない。
よーやく帰宅して、もぐもぐ昼ごはん中、なんで携帯が鳴り続けてるのかしら、『インフィニティ』ばっかし。
ん? ヅカ関係メールは『インフィニティ』の主題歌、まっつ歌声が流れるように設定してあるんだけど、4回連続まっつまっつって、よっぽどよね? ナニかあったの??
チェックしたら、モバタカからメール。なんで? 素でわからない。今日はいつだっけ、今何時だっけ??
1通目が「組替えについて」。
わけわかんないまま開くと、目に飛び込んできたのが、
>【花組】
>望海 風斗・・・2014年11月17日付で雪組へ組替え
頭が真っ白になる、という経験を、こんだけ短期間に何度も味わう、って、すごいな。
トップ退団公演千秋楽の翌日午後4時。いちばん、人事関連発表が行われやすい日時じゃないですか。昼ごはん真っ只中だったから、もう4時になってたことすら気づいてなかったよ!!
えー、それ以外の記事や他のメールはざーっと流しただけで、ちゃんと確認してません、出来ませんでした。
だいもんが雪!! ってだけで、全部吹っ飛んだ。
いやその、確かに前日まっつメイトと話してたけどさ、昨日の今日でさ……。
そして、『エリザベート』のチケット、どうしよう!!と、うろたえた。
今わたし、まっつと雪組のことでアタマがいっぱいで、他のチケットぜんぜん取れてない。
まいった……。
まっつが卒業したあとの自分がどうなるか、ほんとのところ、よくわかっていない。
まっつファンである前に、わたしはただのヅカヲタなので、ヅカヲタであることは変わらないけれど、「まっつが消えた」舞台は観られないかもしれない……そう思った。
観ないつもりは毛頭ないが、相当つらいだろうと。つらさに負けて、大好きな雪組が、「観られない組」になってしまうのではないか……そういう恐怖があった。観たいのに、応援し続けたいのに、つらさが勝ってしまうかもしれない。そんなのやだ。やだけど……今相当病んでるんで(まっつのバカ←お約束)、わかんない。
だけど、だいもんが来てくれるなら……「まっつが消えた」舞台ではなく、「だいもんがいる」舞台なら、観られる気がする。
えりたんとまっつが抜けるのだから、だいもんひとり増えたとしても、組子たちのポジションはひとつずつ上がるわけだし、ふつー番手スターは途中で抜けず上がるもんだから、抜けたまっつがイレギュラーなんだし、そこにだいもんが入ってもアリなんでは?
だいもんは花組生粋の、花組らしい男役。あのばりばりの花男が花組を去るなんて、そして、一花も退団、みつるも専科、この上だいもんまでいなくなったら花組が大きく変わってしまう、わたしがあんなに大好きで通い続けたオサ様まとぶん時代の花組が、遠くなってしまう……というショックもありつつ。
だいもん組替えは、わたしにとって救いだなと思った。
これからも、雪組を愛し、通うために。
あくまでも、わたしにとっては。
ヅカでのわたしの救いはえりたんだったのに、そのえりたんとまっつが同時に去るんだもん、もう逃げ場がなくてつらくて仕方ない。
頼むよだいもん、わたしをすくい上げて。めそめそ。
今の雪組を大好きな分、「変わる」ことには不安ととまどいがある。
みゆちゃんが来て、あんりちゃんが脇に押しやられたのを見て、「適性」という点では納得していても、感情面で寂しいものを感じた。わたしはだいもん大好きだけど、雪担である以上同じことは感じるだろう。
そんないろんなことは置いておいて。
これから「ある」はずのわくわくを考える。
ちぎくんとだいもんが、がっつり芝居で絡む!!
くおお、見たい、それ見たいーー!!
ちぎくんは繊細なお芝居をする人、そしてだいもんは入り込んじゃう系、さてさて、どんな化学変化が起こる?
でもって。
きんぐとだいもんが、並んでキザりまくる。客席を釣りまくる。
同期のふたり。ともに色男、ともに舞台上では肉食系。
わたしきんぐ大好き過ぎなので、大好き同士が絡んでくれたりしたら、転げ回ってよろこびます。悶えます。
そしてどうか、きんぐにももうひと花を期待したい。このまま脇のおじさま役者になるんじゃなくて、同期スターの組替えによって良い刺激を……。
はあ。
まっつのバカ。
……結局、なにを見ても聞いても考えても、ここに行き着くんだけどな。
調和と役割と。@壮一帆サヨナラショー
2014年7月17日 タカラヅカ 『壮一帆サヨナラショー』で、まっつが歌う歌は、『ブラック・ジャック』主題歌だと思っていた。
理由は、まっつ主演作の主題歌であることがひとつ、そしてなによりもみんなが知っている有名曲だということ。
「未涼亜希サヨナラショー」とか「未涼亜希ディナーショー」なら、まっつファンしか知らないマニアックな曲を歌ってもいいが、『壮一帆サヨナラショー』で歌っていいのは、「壮さんファンが知っている」「雪組ファンが知っている」曲だ。
えりたんが雪組トップとなった2013年以降の公演から選ぶのがベスト。えりたんが意志を持って「トップ時代の公演曲しか使わない」としているなら、なおさら。
過去何度も観てきた。サヨナラショーで、客席の大半が知らない曲を歌う退団者を。
サヨナラショーのある千秋楽の客席にいるのは、コアなヅカファンであり、みんな退団者への敬意や愛情をもってそこにいる。
知らない曲でも、みんな「退団者にとっての大切な曲なのね」と温かく見守る。でもそのあとに、別の退団者が「みんなのよく知っている、みんなにとっても思い出深い曲」を歌い出すと、ざーっと空気が動く。待ってました、というように。引いて「見守っていた」空気が、わーっと押し寄せ「共感する」。
わたしは、「知らないけど、引いて見守る」よりは、「なつかしい! 好きだった!」と盛り上がる選曲を支持する。
繰り返すが、まっつ主演公演ならそんなことは思わない。マニアック上等だ。
でも、主演はまっつじゃない。えりたんの公演なんだ。えりたん主演ショーの中での調和、まっつをよく知らない人でも楽しめるようにすることが、重要だと思う。
他になにもめぼしいソロ曲を持たない人なら、仕方ない。
でも、「まっつといえば『BJ』だよね」と誰もが知る有名曲を手札に持っているんだ。
それを使わない手はないだろう。
コアなまっつファンじゃない、いろんな立ち位置の人みんなが納得の1曲。それが、「かわらぬ思い」@『BJ』。
BJのマントひとつでコスプレOK、金髪のまま前髪下ろして「かわらぬ思い」を歌いながら銀橋を渡る。
それが、まっつの「仕事」だと思った。
まっつ主体で考えてない。
わたしはヅカヲタで、ヅカのピラミッド制度を認めている。まっつの立ち位置ならば、そうするべきだと思った。
また、誰も知らない歌を歌って、客席が静かに引き気味になる、あの感覚を味わいたくなかった。
「まっつといえば『BJ』」だと誰もが思っているだろうに、それを裏切って客席がぽかーんになる、それだけは勘弁!
そう思っていたんだ。
トップ至上主義のヅカを愛する1ヅカヲタとして、客席に温かく見守られる贔屓を見たいとささやかなな願いを持つファンとして。
『壮一帆サヨナラショー』でまっつが歌っていい曲は、『BJ』だと、思っていた。
次善の案として、『インフィニティ』があった。
2012年のキムくんトップ時代、えりたん就任前の作品だから、相応しくないことはわかっている。
が、世の中的にまっつが『インフィニティ』という作品で主演したことぐらいは、知られているだろう。2年半前の作品であるため、テレビ放送も再三されているし。
実際に観劇した人が少なくても、『インフィニティ』の主題歌は「♪インフィニティ」となんども繰り返す曲だ。これならば、客席の大半が「知らない曲」だとしても「ああ、『インフィニティ』か」とわかる。
この「わかる」ことは重要。心の落ち着くところがあるかないかで、ノリが変わるもの。
また、ソロだけに留まらず、組子たちをまじえての明るいにぎやかな場面に出来る。
ショーを盛り上げるアイテムとして使える。
にぎやかで明るい、スパイスになる、という点において、ちょっとひねって『インフィニティ』のインドはありかなと思った。
「マッツマハラジャ」は、それがなにかわからない人でも、「まっつ」と名前が入っているので、「退団者のお祭り場面」としてギリギリセーフかなと。
燕尾にターバンひとつで「マッツマハラジャ」になるまっつと、やはり燕尾とドレス姿でインド人になりきる組子たちと相まって素敵にカオス! だと思う。(衣装は前後場面の関係で燕尾とドレスだと勝手に決めつけている)
こんだけいろいろ考えて、「サヨナラショーでまっつ、なにやると思う?」「銀橋でBJ歌って終了でしょ」と答えていた。
サヨナラショーにおいての、同時退団者の見せ場なんて、期待してない。主役はあくまでもトップさん。トップさんを支えることに徹して当然。
わたしが観たかったのは、まっつ主演公演だ。ドラマシティでもディナーショーでもいい。
サヨナラショーなんかどうでもいい、トップさんと同時だとチケット取れないし高いし、ふつうになにもない公演でDSやって辞めてくれる方が百万倍うれしい。
てゆーか辞めるのやめて。(まだ言う)
そんな感じだったんですよ。
だからね。
「愛の柩」でソロを歌いに出てきたまっつが、なんかすごくあわてていることが、異様で。
トップコンビのデュエットダンスに花を添えるソロ歌手、ですよ、すげー役ですよ、まっつがどんなに歌ウマでも劇団は絶対やらせてくれない、「将来のトップ候補3番手」か「2番手」役ですよ。
そんないい場面なのに、まっつ、すっげーあたふたしている。次の段取りに必死なのがわかる。
あわてて出てきて「はいはいはい!」って感じに歌って(そんな感じなのに、ものすげー美声!笑)、大あわてで引っ込む。
着ている衣装も、「下にナニか着てます! 次の用意してます!」てのが丸わかりのガウン……ぢゃねえ、ロングコート。
ナニこのばたばた感。
……と、思っていたら。
えりあゆがびしっと決めたあとの暗転した本舞台に、下手からすたすた歩いてくる、見慣れた小さな影。
大階段前、舞台センターにスタンバイする姿。
「スペイン」かよ!!
ついこの間、キキカレーが着ていたあのマタドール衣装で。
今まさにテレビで放送中、目新しくなくなってるあの衣装で。
うわこれ絶対みんな知らない、「まっつ、ナニはじめたの?!」って思ってる!
てゆーか「スペイン」ってけっこう長いよね? ありちゃんのソロがないとしても、歌とダンスソロでまるっと1場面だったわけだが、ソレをイマココ、『壮一帆サヨナラショー』でえんえん繰り広げる気? えソレいいの、ちょっとKYなんぢゃ……?!
さすがにそこまでぶっ飛ばすことはなく、短縮バージョンでした。ちぇっ。←
なんというか、ものすごく、「まっつ」でした。
そうよね、あのまっつが、空気読むわけないよねー。自分がやりたいことやるに決まってるよねー。
わかってた。うんほんとは、わかってた。
ただわたしはヅカヲタとして、「客観性を持ってプロデュースする」舞台人を観たかったんだ。
空気読んで、自分の役割を自覚して、穏便に済ます研17にもなるタカラジェンヌを観たかったんだな。
ソレが出来る人なら、今このタイミングで辞めないよなー。ははは。
そして。
客観性だとか空気だとかピラミッドだとか。
いろいろいろいろぬかしている、この理屈っぽい頭でっかちのこのわたしが。
全力で、まっつのこの選曲に感動した。
てへ。
えんえん文字数懸けて理屈こねてますが。
ようするに、コレが言いたいんだな。
『壮一帆サヨナラショー』のまっつが、すごかったっ!!
続く。
理由は、まっつ主演作の主題歌であることがひとつ、そしてなによりもみんなが知っている有名曲だということ。
「未涼亜希サヨナラショー」とか「未涼亜希ディナーショー」なら、まっつファンしか知らないマニアックな曲を歌ってもいいが、『壮一帆サヨナラショー』で歌っていいのは、「壮さんファンが知っている」「雪組ファンが知っている」曲だ。
えりたんが雪組トップとなった2013年以降の公演から選ぶのがベスト。えりたんが意志を持って「トップ時代の公演曲しか使わない」としているなら、なおさら。
過去何度も観てきた。サヨナラショーで、客席の大半が知らない曲を歌う退団者を。
サヨナラショーのある千秋楽の客席にいるのは、コアなヅカファンであり、みんな退団者への敬意や愛情をもってそこにいる。
知らない曲でも、みんな「退団者にとっての大切な曲なのね」と温かく見守る。でもそのあとに、別の退団者が「みんなのよく知っている、みんなにとっても思い出深い曲」を歌い出すと、ざーっと空気が動く。待ってました、というように。引いて「見守っていた」空気が、わーっと押し寄せ「共感する」。
わたしは、「知らないけど、引いて見守る」よりは、「なつかしい! 好きだった!」と盛り上がる選曲を支持する。
繰り返すが、まっつ主演公演ならそんなことは思わない。マニアック上等だ。
でも、主演はまっつじゃない。えりたんの公演なんだ。えりたん主演ショーの中での調和、まっつをよく知らない人でも楽しめるようにすることが、重要だと思う。
他になにもめぼしいソロ曲を持たない人なら、仕方ない。
でも、「まっつといえば『BJ』だよね」と誰もが知る有名曲を手札に持っているんだ。
それを使わない手はないだろう。
コアなまっつファンじゃない、いろんな立ち位置の人みんなが納得の1曲。それが、「かわらぬ思い」@『BJ』。
BJのマントひとつでコスプレOK、金髪のまま前髪下ろして「かわらぬ思い」を歌いながら銀橋を渡る。
それが、まっつの「仕事」だと思った。
まっつ主体で考えてない。
わたしはヅカヲタで、ヅカのピラミッド制度を認めている。まっつの立ち位置ならば、そうするべきだと思った。
また、誰も知らない歌を歌って、客席が静かに引き気味になる、あの感覚を味わいたくなかった。
「まっつといえば『BJ』」だと誰もが思っているだろうに、それを裏切って客席がぽかーんになる、それだけは勘弁!
そう思っていたんだ。
トップ至上主義のヅカを愛する1ヅカヲタとして、客席に温かく見守られる贔屓を見たいとささやかなな願いを持つファンとして。
『壮一帆サヨナラショー』でまっつが歌っていい曲は、『BJ』だと、思っていた。
次善の案として、『インフィニティ』があった。
2012年のキムくんトップ時代、えりたん就任前の作品だから、相応しくないことはわかっている。
が、世の中的にまっつが『インフィニティ』という作品で主演したことぐらいは、知られているだろう。2年半前の作品であるため、テレビ放送も再三されているし。
実際に観劇した人が少なくても、『インフィニティ』の主題歌は「♪インフィニティ」となんども繰り返す曲だ。これならば、客席の大半が「知らない曲」だとしても「ああ、『インフィニティ』か」とわかる。
この「わかる」ことは重要。心の落ち着くところがあるかないかで、ノリが変わるもの。
また、ソロだけに留まらず、組子たちをまじえての明るいにぎやかな場面に出来る。
ショーを盛り上げるアイテムとして使える。
にぎやかで明るい、スパイスになる、という点において、ちょっとひねって『インフィニティ』のインドはありかなと思った。
「マッツマハラジャ」は、それがなにかわからない人でも、「まっつ」と名前が入っているので、「退団者のお祭り場面」としてギリギリセーフかなと。
燕尾にターバンひとつで「マッツマハラジャ」になるまっつと、やはり燕尾とドレス姿でインド人になりきる組子たちと相まって素敵にカオス! だと思う。(衣装は前後場面の関係で燕尾とドレスだと勝手に決めつけている)
こんだけいろいろ考えて、「サヨナラショーでまっつ、なにやると思う?」「銀橋でBJ歌って終了でしょ」と答えていた。
サヨナラショーにおいての、同時退団者の見せ場なんて、期待してない。主役はあくまでもトップさん。トップさんを支えることに徹して当然。
わたしが観たかったのは、まっつ主演公演だ。ドラマシティでもディナーショーでもいい。
サヨナラショーなんかどうでもいい、トップさんと同時だとチケット取れないし高いし、ふつうになにもない公演でDSやって辞めてくれる方が百万倍うれしい。
てゆーか辞めるのやめて。(まだ言う)
そんな感じだったんですよ。
だからね。
「愛の柩」でソロを歌いに出てきたまっつが、なんかすごくあわてていることが、異様で。
トップコンビのデュエットダンスに花を添えるソロ歌手、ですよ、すげー役ですよ、まっつがどんなに歌ウマでも劇団は絶対やらせてくれない、「将来のトップ候補3番手」か「2番手」役ですよ。
そんないい場面なのに、まっつ、すっげーあたふたしている。次の段取りに必死なのがわかる。
あわてて出てきて「はいはいはい!」って感じに歌って(そんな感じなのに、ものすげー美声!笑)、大あわてで引っ込む。
着ている衣装も、「下にナニか着てます! 次の用意してます!」てのが丸わかりのガウン……ぢゃねえ、ロングコート。
ナニこのばたばた感。
……と、思っていたら。
えりあゆがびしっと決めたあとの暗転した本舞台に、下手からすたすた歩いてくる、見慣れた小さな影。
大階段前、舞台センターにスタンバイする姿。
「スペイン」かよ!!
ついこの間、キキカレーが着ていたあのマタドール衣装で。
今まさにテレビで放送中、目新しくなくなってるあの衣装で。
うわこれ絶対みんな知らない、「まっつ、ナニはじめたの?!」って思ってる!
てゆーか「スペイン」ってけっこう長いよね? ありちゃんのソロがないとしても、歌とダンスソロでまるっと1場面だったわけだが、ソレをイマココ、『壮一帆サヨナラショー』でえんえん繰り広げる気? えソレいいの、ちょっとKYなんぢゃ……?!
さすがにそこまでぶっ飛ばすことはなく、短縮バージョンでした。ちぇっ。←
なんというか、ものすごく、「まっつ」でした。
そうよね、あのまっつが、空気読むわけないよねー。自分がやりたいことやるに決まってるよねー。
わかってた。うんほんとは、わかってた。
ただわたしはヅカヲタとして、「客観性を持ってプロデュースする」舞台人を観たかったんだ。
空気読んで、自分の役割を自覚して、穏便に済ます研17にもなるタカラジェンヌを観たかったんだな。
ソレが出来る人なら、今このタイミングで辞めないよなー。ははは。
そして。
客観性だとか空気だとかピラミッドだとか。
いろいろいろいろぬかしている、この理屈っぽい頭でっかちのこのわたしが。
全力で、まっつのこの選曲に感動した。
てへ。
えんえん文字数懸けて理屈こねてますが。
ようするに、コレが言いたいんだな。
『壮一帆サヨナラショー』のまっつが、すごかったっ!!
続く。
光が射す。闇から生まれる。そして。@壮一帆サヨナラショー
2014年7月18日 タカラヅカ トップさんと一緒の退団だと、サヨナラショーに出られるからオイシイ。
てな考え方がある。
それはたしかにアリだと思う。
ガチ贔屓以外でなら。
もちろん、ポジションにもよりけりだけどね。
まっつに関しては、「トップさんと同時だけは勘弁!!」と、常々思っていた。
単純に、チケットが取れないからだ。
わたしは末端ヅカヲタで、何年ヅカを眺めて来ても、永遠の初心者で、金もツテもないままファンカーストの最下層にいる。
友会や各種プレイガイドの先行発売、そして一般発売でチケットを買うしかない身だ。
まっつの売り上げになればと、ふつーの公演ならまっつ会からチケットを買うようにはしているが(末端席上等!)、トップさんの退団とかいう特別な公演だと、門外漢はかえって迷惑だろうから頼るわけにもいかない。
あくまでも、自分でがんばるしかない。
そんなヤツがだ、トップさんのサヨナラショー付き公演を観るのが、どんだけ大変か。
ふつーにチケットの取れる、ふつーの公演で卒業して欲しい。
サヨナラショーで1曲歌えるとか、そんなんどうでもいい。ソロなら通常公演でも歌ってるんだから、別にいい。
それより通常公演をたくさん通いたい。前方席でも観たい。後ろからも2階からも、いろんなところからいろんな角度で観たい。席を自由に選びたい。
レートの上がるトップ退団公演だと、それがやりにくくなって、困る。
そしてなにより、ディナーショーの出来るスケジュールで、卒業して欲しい。
トップさんと一緒で、しかもトップさんがDSしないと発表しているこのタイミングで、辞めないで欲しい。
トップさんがやらないのに、同時退団者ひとりがやれるわけないじゃん!
ともちんだってみわっちだって、DSしないと発表済みのトップさんと同時退団するわけじゃなかったもの。
同時退団するトップのあさこちゃんがDSやるし、2番手で次期トップのきりやんだってやるから、3番手のあひくんも堂々とDSできたもの。
サヨナラショーで1曲なんていらない、ふつーの公演で、ふつーに3番手らしくDSして卒業してくれ! 1時間思い出の曲や好きな曲を歌いまくって辞めてくれ!
と、思ってました。
トップさんのサヨナラショーは感動的で、どの人のときも感動できるとわかっている、そこで1曲歌えるのはありがたいことである……それはもちろん前提なんだけど、その上で、ぜーたくこいてます、わたしは。
銀橋で「かわらぬ思い」@『BJ』1曲歌って終了でいいよ。
えりたんのサヨナラショーなんだから、それに花を添える意味で、いい仕事をしてくれれば、それでいいよ。
それよりわたしは、まっつ主演が観たかった。DSやって欲しかった。めそめそじめじめ。
そういうスタンスだったんです。
それが。
『壮一帆サヨナラショー』でまっつが歌ったのは、世界旅行形式でいろんな場面があった『インフィニティ』のスペイン。「祈り」という曲。
大階段を背景に、なにもない舞台。
ライトが射す。
そこでただひとり、歌い出す。
孤独なマタドール@まっつ。
ああこれが、やりたかったのか。
まっつは、銀橋を使わなかった。
ふつうなら、本舞台からスタートしても、銀橋に出て来るものなのに。
退団するスターが銀橋渡らないなんて、はじめて観たかもしれない。
まっつはあくまでも、本舞台にいた。
なにもない舞台で、歌い、踊る。
たったひとり。
大がかりなセットもない、そこまでの空気をつなぐ前振りも構成もナニもなく、突然ひとりで現れて、ひとりでドラマをスタートさせた。
圧倒的な、歌声。
存在感。
男役・未涼亜希は、大劇場の舞台に立った。
なにもない広大な舞台を、ただひとりで埋めた。
巨大な大劇場を、ひとりで支配した。
これが、やりたかったのか。
タカラヅカは、完全なピラミッド制度のカンパニーだ。いい悪いじゃない、そういうシステムの場所なんだ。
だから、大劇場の舞台にたったひとりで立ち、1曲歌いきることが出来るのは、ごく一握りのスターのみだ。
それこそ、トップスターの、特権。
あるいは自分単独のサヨナラショーが出来る人の。
ふつうのジェンヌは、出来ない。させてもらえない。
許されない。
……また、許されたとしても、無理だ。
大劇場は広い。ほんとうに、大きい。
この空間を、たったひとりで埋める力は、並大抵の人間にはない。だからこそ、それができる稀有な力を持った者が、「トップスター」なんだ。
そしてまっつは、それを欲した。
大劇場の真ん中に立つこと。
たったひとりで、この広大な空間を埋めること。
銀橋を歌いながら渡ることは、出来る。まっつがいた頃の花組では特別な者にしか許されなかったが、今の雪組では若手でもがんがん渡っている。
銀橋を渡ることは、一定以上の立場になれば、許される。
しかし、大劇場本舞台のセンターにただひとり立つことは。
退団を懸けたこの1回限りだ。
わたしは、まっつをあなどっていたんだろう。
どうしてDSやってくれないの、と思っていた。不満だった。未練だった。や、それは今も変わんないけど。
でも、それらを吹っ飛ばしてくれた。
まっつは、大劇場を制した。
出来るのだと。
たったひとりで、ここに立つことが出来るのだと。
DSじゃ出来ない。ちっちゃなホテルの宴会場のステージじゃ、収まらない。
まっつが、求めたものは。
男役17年。円熟の域に達した、完成の域に達した未涼亜希の力は、ここまで来たのだと。
歌唱力で、ダンス力で、表現力で、大劇場を制覇する。
退団オーラという底上げ力が加わっているにしろ、限られた者にしか出来ないことを、やってのけた。
まっつ自身の気持ちまんまだと、当時「NOW ON STAGE」で語っていた、スペインの曲。
そして、まっつの尊敬するヤンさんの振付。
まっつにとって、特別な、特別な1曲。
ちなみにわたしも、『インフィニティ』はみんな大好きだけど、なかでもいちばんスペインが好きだった。このブログにもそう書いていた。
特別な、特別な1曲。
それを、卒業する最後のステージで、「未涼亜希」の全霊を挙げて、創造した。開放した。
まっつは、ここまで来たんだ。
たったひとりで、大劇場の空間を埋める。
ここまで、到達したんだ。
たしかにこれは、ゴールなのかもしれない。
ここまで来てしまったら、仕方ないのかもしれない。
そう思えるほどの、力。
ふつう退団者なんて、ひとりで持ち歌1曲歌いながら銀橋歩いて終わりだ。
なのに、本舞台ひとりでこれをやらせてくれた、『壮一帆サヨナラショー』なのに、空気読まずにこれを許してくれた、えりたんありがとう!!! えりたんの懐の深さ、人間の大きさに感謝する。
こんなまっつを、観ることが出来た。
最後に、箱に遮られず存分に開放する、彼の実力を見せてもらえた。
ありがとう。
ありがとう。
感謝の言葉しかない。すべての人に、存在に、機会に。
ありがとう。
ああもお、ほんとに、すごい。
惚れ直した。
まっつ、すごい。
てな考え方がある。
それはたしかにアリだと思う。
ガチ贔屓以外でなら。
もちろん、ポジションにもよりけりだけどね。
まっつに関しては、「トップさんと同時だけは勘弁!!」と、常々思っていた。
単純に、チケットが取れないからだ。
わたしは末端ヅカヲタで、何年ヅカを眺めて来ても、永遠の初心者で、金もツテもないままファンカーストの最下層にいる。
友会や各種プレイガイドの先行発売、そして一般発売でチケットを買うしかない身だ。
まっつの売り上げになればと、ふつーの公演ならまっつ会からチケットを買うようにはしているが(末端席上等!)、トップさんの退団とかいう特別な公演だと、門外漢はかえって迷惑だろうから頼るわけにもいかない。
あくまでも、自分でがんばるしかない。
そんなヤツがだ、トップさんのサヨナラショー付き公演を観るのが、どんだけ大変か。
ふつーにチケットの取れる、ふつーの公演で卒業して欲しい。
サヨナラショーで1曲歌えるとか、そんなんどうでもいい。ソロなら通常公演でも歌ってるんだから、別にいい。
それより通常公演をたくさん通いたい。前方席でも観たい。後ろからも2階からも、いろんなところからいろんな角度で観たい。席を自由に選びたい。
レートの上がるトップ退団公演だと、それがやりにくくなって、困る。
そしてなにより、ディナーショーの出来るスケジュールで、卒業して欲しい。
トップさんと一緒で、しかもトップさんがDSしないと発表しているこのタイミングで、辞めないで欲しい。
トップさんがやらないのに、同時退団者ひとりがやれるわけないじゃん!
ともちんだってみわっちだって、DSしないと発表済みのトップさんと同時退団するわけじゃなかったもの。
同時退団するトップのあさこちゃんがDSやるし、2番手で次期トップのきりやんだってやるから、3番手のあひくんも堂々とDSできたもの。
サヨナラショーで1曲なんていらない、ふつーの公演で、ふつーに3番手らしくDSして卒業してくれ! 1時間思い出の曲や好きな曲を歌いまくって辞めてくれ!
と、思ってました。
トップさんのサヨナラショーは感動的で、どの人のときも感動できるとわかっている、そこで1曲歌えるのはありがたいことである……それはもちろん前提なんだけど、その上で、ぜーたくこいてます、わたしは。
銀橋で「かわらぬ思い」@『BJ』1曲歌って終了でいいよ。
えりたんのサヨナラショーなんだから、それに花を添える意味で、いい仕事をしてくれれば、それでいいよ。
それよりわたしは、まっつ主演が観たかった。DSやって欲しかった。めそめそじめじめ。
そういうスタンスだったんです。
それが。
『壮一帆サヨナラショー』でまっつが歌ったのは、世界旅行形式でいろんな場面があった『インフィニティ』のスペイン。「祈り」という曲。
大階段を背景に、なにもない舞台。
ライトが射す。
そこでただひとり、歌い出す。
孤独なマタドール@まっつ。
ああこれが、やりたかったのか。
まっつは、銀橋を使わなかった。
ふつうなら、本舞台からスタートしても、銀橋に出て来るものなのに。
退団するスターが銀橋渡らないなんて、はじめて観たかもしれない。
まっつはあくまでも、本舞台にいた。
なにもない舞台で、歌い、踊る。
たったひとり。
大がかりなセットもない、そこまでの空気をつなぐ前振りも構成もナニもなく、突然ひとりで現れて、ひとりでドラマをスタートさせた。
圧倒的な、歌声。
存在感。
男役・未涼亜希は、大劇場の舞台に立った。
なにもない広大な舞台を、ただひとりで埋めた。
巨大な大劇場を、ひとりで支配した。
これが、やりたかったのか。
タカラヅカは、完全なピラミッド制度のカンパニーだ。いい悪いじゃない、そういうシステムの場所なんだ。
だから、大劇場の舞台にたったひとりで立ち、1曲歌いきることが出来るのは、ごく一握りのスターのみだ。
それこそ、トップスターの、特権。
あるいは自分単独のサヨナラショーが出来る人の。
ふつうのジェンヌは、出来ない。させてもらえない。
許されない。
……また、許されたとしても、無理だ。
大劇場は広い。ほんとうに、大きい。
この空間を、たったひとりで埋める力は、並大抵の人間にはない。だからこそ、それができる稀有な力を持った者が、「トップスター」なんだ。
そしてまっつは、それを欲した。
大劇場の真ん中に立つこと。
たったひとりで、この広大な空間を埋めること。
銀橋を歌いながら渡ることは、出来る。まっつがいた頃の花組では特別な者にしか許されなかったが、今の雪組では若手でもがんがん渡っている。
銀橋を渡ることは、一定以上の立場になれば、許される。
しかし、大劇場本舞台のセンターにただひとり立つことは。
退団を懸けたこの1回限りだ。
わたしは、まっつをあなどっていたんだろう。
どうしてDSやってくれないの、と思っていた。不満だった。未練だった。や、それは今も変わんないけど。
でも、それらを吹っ飛ばしてくれた。
まっつは、大劇場を制した。
出来るのだと。
たったひとりで、ここに立つことが出来るのだと。
DSじゃ出来ない。ちっちゃなホテルの宴会場のステージじゃ、収まらない。
まっつが、求めたものは。
男役17年。円熟の域に達した、完成の域に達した未涼亜希の力は、ここまで来たのだと。
歌唱力で、ダンス力で、表現力で、大劇場を制覇する。
退団オーラという底上げ力が加わっているにしろ、限られた者にしか出来ないことを、やってのけた。
まっつ自身の気持ちまんまだと、当時「NOW ON STAGE」で語っていた、スペインの曲。
そして、まっつの尊敬するヤンさんの振付。
まっつにとって、特別な、特別な1曲。
ちなみにわたしも、『インフィニティ』はみんな大好きだけど、なかでもいちばんスペインが好きだった。このブログにもそう書いていた。
特別な、特別な1曲。
それを、卒業する最後のステージで、「未涼亜希」の全霊を挙げて、創造した。開放した。
まっつは、ここまで来たんだ。
たったひとりで、大劇場の空間を埋める。
ここまで、到達したんだ。
たしかにこれは、ゴールなのかもしれない。
ここまで来てしまったら、仕方ないのかもしれない。
そう思えるほどの、力。
ふつう退団者なんて、ひとりで持ち歌1曲歌いながら銀橋歩いて終わりだ。
なのに、本舞台ひとりでこれをやらせてくれた、『壮一帆サヨナラショー』なのに、空気読まずにこれを許してくれた、えりたんありがとう!!! えりたんの懐の深さ、人間の大きさに感謝する。
こんなまっつを、観ることが出来た。
最後に、箱に遮られず存分に開放する、彼の実力を見せてもらえた。
ありがとう。
ありがとう。
感謝の言葉しかない。すべての人に、存在に、機会に。
ありがとう。
ああもお、ほんとに、すごい。
惚れ直した。
まっつ、すごい。
100年と永遠。@The Lost Glory―美しき幻影―
2014年7月19日 タカラヅカ 友人に会うなり、「元気だねえ」と言われた。
星組初日、大劇場にて。
贔屓の退団公演の千秋楽の4日後に、同じ場所にいるんだもんね。
いやあ、元気ってわけでもないけど、トド様初日だしね。トドファンの端くれだしね。
まっつ退団祭りの真っ直中だけど、出来る限り「ヅカヲタとしての自分の、ふつうの行動」はするようにしている。
そうしないと、まっつだけに入れあげすぎて、他を全放棄してしまいそうだ。
まっつがいなくてもヅカヲタをやめる気はないのだが、まっつのせいでヅカ卒業したくなったのも事実だ。まったく罪なヤツめ。
先のことはわからないが、まっつ関係なく、日常生活含め、通常の行動は取ろうと心がけている。だから大劇場初日は行くし、9月以降の公演のチケ取りもする。
そんでもって、早々に大劇場へ行き、「もうここにまっつが立つことはないんだ」と思い知る。うん、実は泣きに来た、てのもあるんだよね。
4日前まで、ここで雪組公演がやっていた。ここに、まっつがいた。
たしかに「存在した」人が、もういない。二度と会えない。
その事実に、泣く。
なにはともあれ、トド様が大劇場本公演で主演する。
……何年ぶりだ?
日本物ショーには出演していたが、芝居は久しぶりのはず。2008年の『黎明の風』以来?
タカラヅカのトップスターを頂点としたピラミッド制度を認めているんで、その上にやってくる専科スターというものに「どうよ?」という気持ちはある。
その是非は置いておいて、トド様降臨が決定項ならばあとは、それを堪能する。
わたしはトド様が好きだから、主演の彼を見られることはうれしい。興味深い。
大劇場主演は数年ぶり、れおんくんとのワンツーは、2007年日生劇場の『Kean』以来だ。『Kean』は好きだった、れおんくんが実に良い鬼畜様で、トド様が美しい被虐様で。踊らない公演だったため、れおんくんは史上最大に太ってたけど(笑)。
今回もまた、れおんくんが悪役で、トド様を追いつめる役だという。やっぱ『Kean』は好評だったの? れおん×トドは需要アリってこと?(笑)
わくわく観劇しました、『The Lost Glory―美しき幻影―』初日。
『オセロー』を下敷きにした、景子たん新作。舞台は1920年代のニューヨーク。
建築王で成功者の中年男オットー@トド。その若き美貌の妻ディアナ@ねねちゃん。
トドの腹心でありながら、ひそかに彼を裏切り、追いつめていく男イヴァーノ@れおん。
れおんの暗躍により、トドは妻の不貞を疑うようになる……。
トップと2番手の力が拮抗していないと、成り立たない作りの物語。
だからこそ、トップ専科様のトドと、現トップの中でもっともベテランのれおんくんでの上演なんだろう。
力のある舞台人が、舞台でその実力を競うのは、1ファンとして観客として、とても興味深い。楽しみ。
それが好きな人たちなら、なおさら。
……だったんだ、けど。
れおんくんとトド様。
以前、『Kean』で共演したときは、こうじゃなかった。
れおんくんはまだまだいろいろ足りない若い男の子で、トド様は円熟の余裕のある人だった。
今は、逆転している。
トド様の男役芸が、舞台人としての技術、経験値が劣っているわけじゃない。
ただ……れおんくんの圧倒的な存在感、力強さに、負けていた。
役柄の後押しもあるとは思う。
ヘタレ役と行け行けゴーゴーな役では、勢いが違う。
しかし。
大劇場を圧倒する主役オーラが……薄く、感じた。
タカスペや各種イベントで、真ん中で歌うことは、もちろんできる。広大な大劇場の舞台に立ち、その存在感を示すことはできる。今現在、ふつーにやっていることだ。
でも、それと「芝居で主役をする」ことは、別なんだ……。
ショーは所詮、1場面だ。全体を通してどうこうじゃない。それにトド様、ショー作品だってまるまるの「主演公演」を大劇場ではやってないしな。
1場面、せいぜい5分から、長くて10分? それなら、場を征することは出来る。
でも芝居は、1時間半ある。出番のあるなし、舞台上にいるいないに関わらず、芝居の主役ってのは1時間半全部を通して「主役」であり続け、オーラを発し続けなければならない。
それは、並大抵のことではない。
梅芸ではぜんぜん平気だったのに。
やっぱり、役も関係しているんだろうか。バトラーは今回のれおんくんの役、トド様が今回やっているのは、いわばアシュレだ。
辛抱役、受動態の役で場を圧倒するのは難しいってことか。
でもなにより、柚希礼音の漲りっぷり。
舞台人としてのオーラが半端ナイ。
れおんくんが強すぎて、トド様が後手に回っている。
役の上だけじゃない、輪郭が薄れて見える。
こんなの、はじめてだ……。
トド様を眺めて長いけど、こんなトド様をはじめて見る。
わたしが知る限りトド様は、舞台上で誰かに「負ける」ことがなかった。
下級生時代はそりゃ、当時のトップさんカリンチョさんの存在感の足元にも及んでなかったけど、学年や立ち位置相応の光を放っていた。
技術や経験が足らない、そんなこととは別次元。
後手には回らない。好きに存在している。
だからこそ彼は、一貫して「スター」であれたのだろう。
大劇場が、広い。大きい。
そしてトド様が、薄い。
大劇場を圧倒するオーラを、出せずにいる。
役者にも、旬ってのはあるよね……。
その年齢にしか出せないものって、ある。
トド様の「大劇場」での旬は、過ぎてしまったのかな。それとも、あまりに久しぶりだから、調子が出てなかったのかな。
なにしろ初日だからな。トド様と雪組は、初日にはしっかり仕上げてくる人であり組だったから、「初日は公開舞台稽古」なんてことはなく、ふつうに及第点だったんだけど。(その代わり、「いつ観ても一緒、変わりばえしない」というのがあった)
柚希礼音の「スター!」として大きさ、そしてトド様の生彩の薄さに、「世代交代」という言葉の意味を思った。
そして、「トド様はもう、大劇場で芝居の主演をすることはないのかもな」と、寂しく思った。これが最後かもしれない。
大劇場で自在に呼吸し、当たり前に存在する彼をずっとずっと見てきた。そして、退団しない限りそれは変わらず、ずっとずっと見られるのだと、思っていた。
だから、寂しかった。
なんかもう、すごく寂しかった。
まっつはもうこの舞台に立たない、そう思うだけでも寂しくて仕方ないのに。
ずっと「在る」と信じていた人すら、「変化」はある。時は流れる。変わらないものなんて、どこにもない。だからタカラヅカは新陳代謝を繰り返し、100年続いてきた。
いま、絶頂期を迎えているれおんくんだって、絶対じゃない。彼もいずれここを去るし、もしも残ったとしても、20年後に今のオーラを放出することは難しいだろう。
寂しくて寂しくて、悲しくて、切ない。
いやあ、たしかに今日は、泣きに来たんだけどね。それにしてもね。
やりきれない。
そんな日だった。
星組初日、大劇場にて。
贔屓の退団公演の千秋楽の4日後に、同じ場所にいるんだもんね。
いやあ、元気ってわけでもないけど、トド様初日だしね。トドファンの端くれだしね。
まっつ退団祭りの真っ直中だけど、出来る限り「ヅカヲタとしての自分の、ふつうの行動」はするようにしている。
そうしないと、まっつだけに入れあげすぎて、他を全放棄してしまいそうだ。
まっつがいなくてもヅカヲタをやめる気はないのだが、まっつのせいでヅカ卒業したくなったのも事実だ。まったく罪なヤツめ。
先のことはわからないが、まっつ関係なく、日常生活含め、通常の行動は取ろうと心がけている。だから大劇場初日は行くし、9月以降の公演のチケ取りもする。
そんでもって、早々に大劇場へ行き、「もうここにまっつが立つことはないんだ」と思い知る。うん、実は泣きに来た、てのもあるんだよね。
4日前まで、ここで雪組公演がやっていた。ここに、まっつがいた。
たしかに「存在した」人が、もういない。二度と会えない。
その事実に、泣く。
なにはともあれ、トド様が大劇場本公演で主演する。
……何年ぶりだ?
日本物ショーには出演していたが、芝居は久しぶりのはず。2008年の『黎明の風』以来?
タカラヅカのトップスターを頂点としたピラミッド制度を認めているんで、その上にやってくる専科スターというものに「どうよ?」という気持ちはある。
その是非は置いておいて、トド様降臨が決定項ならばあとは、それを堪能する。
わたしはトド様が好きだから、主演の彼を見られることはうれしい。興味深い。
大劇場主演は数年ぶり、れおんくんとのワンツーは、2007年日生劇場の『Kean』以来だ。『Kean』は好きだった、れおんくんが実に良い鬼畜様で、トド様が美しい被虐様で。踊らない公演だったため、れおんくんは史上最大に太ってたけど(笑)。
今回もまた、れおんくんが悪役で、トド様を追いつめる役だという。やっぱ『Kean』は好評だったの? れおん×トドは需要アリってこと?(笑)
わくわく観劇しました、『The Lost Glory―美しき幻影―』初日。
『オセロー』を下敷きにした、景子たん新作。舞台は1920年代のニューヨーク。
建築王で成功者の中年男オットー@トド。その若き美貌の妻ディアナ@ねねちゃん。
トドの腹心でありながら、ひそかに彼を裏切り、追いつめていく男イヴァーノ@れおん。
れおんの暗躍により、トドは妻の不貞を疑うようになる……。
トップと2番手の力が拮抗していないと、成り立たない作りの物語。
だからこそ、トップ専科様のトドと、現トップの中でもっともベテランのれおんくんでの上演なんだろう。
力のある舞台人が、舞台でその実力を競うのは、1ファンとして観客として、とても興味深い。楽しみ。
それが好きな人たちなら、なおさら。
……だったんだ、けど。
れおんくんとトド様。
以前、『Kean』で共演したときは、こうじゃなかった。
れおんくんはまだまだいろいろ足りない若い男の子で、トド様は円熟の余裕のある人だった。
今は、逆転している。
トド様の男役芸が、舞台人としての技術、経験値が劣っているわけじゃない。
ただ……れおんくんの圧倒的な存在感、力強さに、負けていた。
役柄の後押しもあるとは思う。
ヘタレ役と行け行けゴーゴーな役では、勢いが違う。
しかし。
大劇場を圧倒する主役オーラが……薄く、感じた。
タカスペや各種イベントで、真ん中で歌うことは、もちろんできる。広大な大劇場の舞台に立ち、その存在感を示すことはできる。今現在、ふつーにやっていることだ。
でも、それと「芝居で主役をする」ことは、別なんだ……。
ショーは所詮、1場面だ。全体を通してどうこうじゃない。それにトド様、ショー作品だってまるまるの「主演公演」を大劇場ではやってないしな。
1場面、せいぜい5分から、長くて10分? それなら、場を征することは出来る。
でも芝居は、1時間半ある。出番のあるなし、舞台上にいるいないに関わらず、芝居の主役ってのは1時間半全部を通して「主役」であり続け、オーラを発し続けなければならない。
それは、並大抵のことではない。
梅芸ではぜんぜん平気だったのに。
やっぱり、役も関係しているんだろうか。バトラーは今回のれおんくんの役、トド様が今回やっているのは、いわばアシュレだ。
辛抱役、受動態の役で場を圧倒するのは難しいってことか。
でもなにより、柚希礼音の漲りっぷり。
舞台人としてのオーラが半端ナイ。
れおんくんが強すぎて、トド様が後手に回っている。
役の上だけじゃない、輪郭が薄れて見える。
こんなの、はじめてだ……。
トド様を眺めて長いけど、こんなトド様をはじめて見る。
わたしが知る限りトド様は、舞台上で誰かに「負ける」ことがなかった。
下級生時代はそりゃ、当時のトップさんカリンチョさんの存在感の足元にも及んでなかったけど、学年や立ち位置相応の光を放っていた。
技術や経験が足らない、そんなこととは別次元。
後手には回らない。好きに存在している。
だからこそ彼は、一貫して「スター」であれたのだろう。
大劇場が、広い。大きい。
そしてトド様が、薄い。
大劇場を圧倒するオーラを、出せずにいる。
役者にも、旬ってのはあるよね……。
その年齢にしか出せないものって、ある。
トド様の「大劇場」での旬は、過ぎてしまったのかな。それとも、あまりに久しぶりだから、調子が出てなかったのかな。
なにしろ初日だからな。トド様と雪組は、初日にはしっかり仕上げてくる人であり組だったから、「初日は公開舞台稽古」なんてことはなく、ふつうに及第点だったんだけど。(その代わり、「いつ観ても一緒、変わりばえしない」というのがあった)
柚希礼音の「スター!」として大きさ、そしてトド様の生彩の薄さに、「世代交代」という言葉の意味を思った。
そして、「トド様はもう、大劇場で芝居の主演をすることはないのかもな」と、寂しく思った。これが最後かもしれない。
大劇場で自在に呼吸し、当たり前に存在する彼をずっとずっと見てきた。そして、退団しない限りそれは変わらず、ずっとずっと見られるのだと、思っていた。
だから、寂しかった。
なんかもう、すごく寂しかった。
まっつはもうこの舞台に立たない、そう思うだけでも寂しくて仕方ないのに。
ずっと「在る」と信じていた人すら、「変化」はある。時は流れる。変わらないものなんて、どこにもない。だからタカラヅカは新陳代謝を繰り返し、100年続いてきた。
いま、絶頂期を迎えているれおんくんだって、絶対じゃない。彼もいずれここを去るし、もしも残ったとしても、20年後に今のオーラを放出することは難しいだろう。
寂しくて寂しくて、悲しくて、切ない。
いやあ、たしかに今日は、泣きに来たんだけどね。それにしてもね。
やりきれない。
そんな日だった。
トド様のことはともかくとして。
『The Lost Glory―美しき幻影― 』って、どうよ?
えー、きれいでした。
景子先生の新作ですから。
問題なくキレイです。期待した通り、キレイです。
そして。
薄い、です。
なにもかもが。
いやあ、とっても植田景子。いつもの「本公演の」景子たんです。
トド様にエンジンかかってきたら、またちがうのかもしんない。
わたしが観たのは初日なので、まだきちんと出来上がってなかったのかもしれない。
にしても、痛切に、いちばんに感じたのは、あらすじばっかで、本編がどこかよくわかんない。……だった。
これは、トップスターがいるのに、トップ専科様降臨作品である、という縛りゆえに起こったことだろうか。
星組トップスター柚希礼音様が、えんえん銀橋で、あらすじを解説している。
1場面、他の人の話がありました。すると次に、イヴァーノ@れおんくんが出てきて、長々と解説をはじめる。
んでまた1場面、他の人の話がありました。すると次にまた、イヴァーノが出てきて、説明をはじめる。
この、繰り返し。
イヴァーノさんがもー、喋る喋る。なにをどうしてどうなって、これからどうなるのか、とにかく全部台詞で喋る。歌で喋る。
いやその、解説いらないから、芝居を見せてよ。君が台詞で説明していることを、芝居にして見せてよ。
あらすじ解説はもういいから、いつ本編がはじまるの??
えーと。
イヴァーノの解説部分、ぶっちゃけ、いらなくね?
オットー@トドたちの、ふつーにドラマやってる部分だけで、イヴァーノはそこに脇役として加わっているだけで、十分じゃん?
んで、最後の種明かしのときにはじめて、「実はすべて俺のたくらみだったのだー!」とジャーンとやれば済むことなんじゃ?
なくても話は進むのに、場面切り替えごとにイヴァーノが出てきて、余分な解説をえんえんえんえんはじめるから、作品全体が「まだストーリー開始以前のあらすじ解説? いつ本編はじまるの??」という印象になっちゃった気がする。
また、本編を演じているトド様より、あらすじ担当のれおんくんの存在感がダンチに強いもんだから、あらすじしか印象に残らないのだ、という気もする。
ほら、この間の植爺『ベルばら』で、オスカル@かなめ様がまだ登場してないうちに、ジャルジェ将軍@汝鳥サマがえんえんえんえんえんカーテン前であらすじ解説してたじゃないですか。ちょろっと他の人たちが出てきて会話して、また汝鳥サマがあらすじ語って……あーゆー感じっす。
で、いつ本編はじまるのよーっ、あらすじいらないから、本編見せろ~~!
星組トップのれおんくんに気を遣いすぎたせい? 彼に出番と台詞を!と思ったら、あらすじ担当になっちゃった?>景子たん
トド様降臨でなく、「主役と準主役が同じ位の出番と比重」という縛りがなかったら、どんな作品になっていたんだろう。
イヴァーノがあそこまでしゅっちゅー出てきてあらすじを語るハメにはならなかった、気がする。
で。
もひとつ敗因というか、あらすじ感が強かった理由は。
イヴァーノの目的が、見えなかった。
オットーを失脚させるため、彼から会社その他を奪うため、イヴァーノがいろいろ画策しているのはわかる。なにしろ自分で全部解説してるから。
でも、そんだけ喋りまくってるくせに、なんのためにそうしているのかが、わからない。
オットーを恨んでる? 社長になれると思ってたのに、選んでもらえなかったから? えっと、それだけ?
イヴァーノがナニを思ってなんでこんなことをしているのか、さっぱりわからないまま80分とか経過するわけですよ。長いっすよ。
だから彼はただのあらすじマシーン。話を進めるための都合のいい人。
ラスト10分ぐらいになってようやく、「信じてたのに裏切られた! ラブアンチなめんな!」というオチが語られる。
えっ、トド様目的だったの?? 愛されてたと思ってたのに、そうじゃなかった、愛してくれないなら滅んでしまえ!てな気持ちだったの??
ごめん、ぜんぜん、わかんなかった。
わたしは男同士の愛憎が大好物なので、そうだったらいいなあ、と思って、そっちに妄想したくてうずうずしながら観ていたのに、それでもまったく伝わってこなかった。
だから、イヴァーノがなにをしたくてこんなにダダをこねているのか、ちっともわかんなかった。
目的がわかんないまま「次にこんな悪だくみしました」「次はこんなことしちゃうぞ、ふふふ」を語られ続けても、出来事羅列はただのあらすじ、気持ちが見えないと退屈なだけ。
えええ、れおん様は愛飢え男だったの? 好きの裏返しで復讐してたの?
それならそれで、早く言ってよーー。
どーでもいいあらすじ語る暇があったら、「トド様ラブ! 俺を見てくれないトド様が憎い憎い、愛されないなら憎まれた方がマシだ~~、どん底に突き落として俺を一生忘れられなくしてやる~~!!」てな愛の絶唱なりダンスなり、やってくれりゃーいいのに。(役名で言いましょう)
イヴァーノがオットーを愛していたから、というのは、景子たん的に秘密、クライマックスのどんでん返しのつもりなんでしょう。
悪役だと思っていた彼が、悲しい愛飢え男だとわかった……そうか彼は根っからの悪人じゃなかったんだ……! てのが、どんでん返しその1だったのね。
や、それをどんでん返しにするなら、あそこまでイヴァーノをあらすじ専科にしないでよ、長すぎるよ!
今のイヴァーノの出番と台詞量なら、最初から「トド様が憎い、愛しすぎてて憎い」(だから役名で……)と言わせて、苦悩させまくってくれよ。
なにがしたいのか、目的をわざと伏せた状態で、あんだけ解説ばっかさせたら作品バランス狂うっての。
トド様を愛しすぎてコワレちゃったれおんくんとか、それだけですげー食いつきのイイ設定だと思うんですが。
どうしてそれを「最後までナイショ」にし、「ナニを考えているのかわからない、クールな悪役」にこだわっちゃったのか。
いろいろともったいないというか、この設定と配役とストーリーで、わたしならこうする、がてんこ盛りっす。
ああ、じれったい。もったいない。
とりあえず、次に観劇するときは、「イヴァーノの本心」を念頭に置いて観るよ。
そうしたら、違って見えるかな。彼があらすじマシーンじゃなくなるかな。てゆーか、2回観ないとわかんない作りにしないでほしいっす。……2回観たら、わかるのよね? 余計フラストレーションたまったりしないよね?
『The Lost Glory―美しき幻影― 』って、どうよ?
えー、きれいでした。
景子先生の新作ですから。
問題なくキレイです。期待した通り、キレイです。
そして。
薄い、です。
なにもかもが。
いやあ、とっても植田景子。いつもの「本公演の」景子たんです。
トド様にエンジンかかってきたら、またちがうのかもしんない。
わたしが観たのは初日なので、まだきちんと出来上がってなかったのかもしれない。
にしても、痛切に、いちばんに感じたのは、あらすじばっかで、本編がどこかよくわかんない。……だった。
これは、トップスターがいるのに、トップ専科様降臨作品である、という縛りゆえに起こったことだろうか。
星組トップスター柚希礼音様が、えんえん銀橋で、あらすじを解説している。
1場面、他の人の話がありました。すると次に、イヴァーノ@れおんくんが出てきて、長々と解説をはじめる。
んでまた1場面、他の人の話がありました。すると次にまた、イヴァーノが出てきて、説明をはじめる。
この、繰り返し。
イヴァーノさんがもー、喋る喋る。なにをどうしてどうなって、これからどうなるのか、とにかく全部台詞で喋る。歌で喋る。
いやその、解説いらないから、芝居を見せてよ。君が台詞で説明していることを、芝居にして見せてよ。
あらすじ解説はもういいから、いつ本編がはじまるの??
えーと。
イヴァーノの解説部分、ぶっちゃけ、いらなくね?
オットー@トドたちの、ふつーにドラマやってる部分だけで、イヴァーノはそこに脇役として加わっているだけで、十分じゃん?
んで、最後の種明かしのときにはじめて、「実はすべて俺のたくらみだったのだー!」とジャーンとやれば済むことなんじゃ?
なくても話は進むのに、場面切り替えごとにイヴァーノが出てきて、余分な解説をえんえんえんえんはじめるから、作品全体が「まだストーリー開始以前のあらすじ解説? いつ本編はじまるの??」という印象になっちゃった気がする。
また、本編を演じているトド様より、あらすじ担当のれおんくんの存在感がダンチに強いもんだから、あらすじしか印象に残らないのだ、という気もする。
ほら、この間の植爺『ベルばら』で、オスカル@かなめ様がまだ登場してないうちに、ジャルジェ将軍@汝鳥サマがえんえんえんえんえんカーテン前であらすじ解説してたじゃないですか。ちょろっと他の人たちが出てきて会話して、また汝鳥サマがあらすじ語って……あーゆー感じっす。
で、いつ本編はじまるのよーっ、あらすじいらないから、本編見せろ~~!
星組トップのれおんくんに気を遣いすぎたせい? 彼に出番と台詞を!と思ったら、あらすじ担当になっちゃった?>景子たん
トド様降臨でなく、「主役と準主役が同じ位の出番と比重」という縛りがなかったら、どんな作品になっていたんだろう。
イヴァーノがあそこまでしゅっちゅー出てきてあらすじを語るハメにはならなかった、気がする。
で。
もひとつ敗因というか、あらすじ感が強かった理由は。
イヴァーノの目的が、見えなかった。
オットーを失脚させるため、彼から会社その他を奪うため、イヴァーノがいろいろ画策しているのはわかる。なにしろ自分で全部解説してるから。
でも、そんだけ喋りまくってるくせに、なんのためにそうしているのかが、わからない。
オットーを恨んでる? 社長になれると思ってたのに、選んでもらえなかったから? えっと、それだけ?
イヴァーノがナニを思ってなんでこんなことをしているのか、さっぱりわからないまま80分とか経過するわけですよ。長いっすよ。
だから彼はただのあらすじマシーン。話を進めるための都合のいい人。
ラスト10分ぐらいになってようやく、「信じてたのに裏切られた! ラブアンチなめんな!」というオチが語られる。
えっ、トド様目的だったの?? 愛されてたと思ってたのに、そうじゃなかった、愛してくれないなら滅んでしまえ!てな気持ちだったの??
ごめん、ぜんぜん、わかんなかった。
わたしは男同士の愛憎が大好物なので、そうだったらいいなあ、と思って、そっちに妄想したくてうずうずしながら観ていたのに、それでもまったく伝わってこなかった。
だから、イヴァーノがなにをしたくてこんなにダダをこねているのか、ちっともわかんなかった。
目的がわかんないまま「次にこんな悪だくみしました」「次はこんなことしちゃうぞ、ふふふ」を語られ続けても、出来事羅列はただのあらすじ、気持ちが見えないと退屈なだけ。
えええ、れおん様は愛飢え男だったの? 好きの裏返しで復讐してたの?
それならそれで、早く言ってよーー。
どーでもいいあらすじ語る暇があったら、「トド様ラブ! 俺を見てくれないトド様が憎い憎い、愛されないなら憎まれた方がマシだ~~、どん底に突き落として俺を一生忘れられなくしてやる~~!!」てな愛の絶唱なりダンスなり、やってくれりゃーいいのに。(役名で言いましょう)
イヴァーノがオットーを愛していたから、というのは、景子たん的に秘密、クライマックスのどんでん返しのつもりなんでしょう。
悪役だと思っていた彼が、悲しい愛飢え男だとわかった……そうか彼は根っからの悪人じゃなかったんだ……! てのが、どんでん返しその1だったのね。
や、それをどんでん返しにするなら、あそこまでイヴァーノをあらすじ専科にしないでよ、長すぎるよ!
今のイヴァーノの出番と台詞量なら、最初から「トド様が憎い、愛しすぎてて憎い」(だから役名で……)と言わせて、苦悩させまくってくれよ。
なにがしたいのか、目的をわざと伏せた状態で、あんだけ解説ばっかさせたら作品バランス狂うっての。
トド様を愛しすぎてコワレちゃったれおんくんとか、それだけですげー食いつきのイイ設定だと思うんですが。
どうしてそれを「最後までナイショ」にし、「ナニを考えているのかわからない、クールな悪役」にこだわっちゃったのか。
いろいろともったいないというか、この設定と配役とストーリーで、わたしならこうする、がてんこ盛りっす。
ああ、じれったい。もったいない。
とりあえず、次に観劇するときは、「イヴァーノの本心」を念頭に置いて観るよ。
そうしたら、違って見えるかな。彼があらすじマシーンじゃなくなるかな。てゆーか、2回観ないとわかんない作りにしないでほしいっす。……2回観たら、わかるのよね? 余計フラストレーションたまったりしないよね?
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