そこまで拒否る、一貫性。@一夢庵風流記 前田慶次
2014年6月29日 タカラヅカ わたしにとってえりたんは、無属性の人なんだなあ。
無属性。
えーと、その、腐女子的に。
受でも攻でもない。そーゆー対象にならない。
ある意味聖域?
『一夢庵風流記 前田慶次』を観てしみじみと、えりたんとちぎくんって、芝居が合わないなあ、と思う。
というか、えりたんが特殊なんだと思う。
誰とも交じり合わない、独特の色と光、そして質感。
だからこそ彼はファンタジーであり、タカラヅカのトップスターに相応しい人だと思う。
(今の雪組内でえりたんといちばん芸風が合うのって、ある意味ともみんじゃないかとも思う……。それが正しい作用かどうかは置いておいて)
ともかく。
慶次@えりたんと助右衛門@ちぎくんの関係、って、すごく萌えだと思うのね。腐女子的に。
てゆーか、ちぎくんの片想いぶりがすごい。
ちぎくんはああいう演技似合うね。得意だね。
でも、相手が悪い。
相手がえりたんだと……から回る。
クライマックスで助右衛門が慶次に「お前が好きだ」と言うから、腐女子的においしいとか、そんなことじゃない。
むしろ、言わない方が萌えだ。言っちゃダメだろ、と思う。
だから問題はそこじゃない。
慶次ってさ、徹頭徹尾、一貫して助右衛門に「ひどい」よね?
助さんがいちいち「慶次ラブ」って言動に表しても、慶次は一切応えない。てゆーか、全スルーする。
いちいち。ひとつひとつ。ご丁寧に。
ここまでやったらわかるだろ? オレはお前の気持ちには応えられないんだよ、てゆーか困ってんだよ、迷惑なんだよ、な、わかれよ?
でも助さんはまーーったく、へこたれない。
鈍感なの? バカなの? わかっててそれでもやってるの? え、それってすでに嫌がらせの域?
という、ふたりの関係。
「だって私たちは、莫逆の友」(奥村助右衛門・談)
まず、最初の場面。
助さんは慶次に「しばらくふたりで飲みに行っていない」と言う。慶次は「厄介者(慶次)がご家老様(助右衛門)を誘うのはなにかと面倒だ」と答える。
はい、1回目、断りましたー。
助さんはまったく意に介さず、「面倒でも誘え」と言う。それに対し慶次は、スルー。返事をしない。
はい、2回目、断りましたー。
ふつー、1回誘って断られ、重ねて誘ってスルーされたら、わかるよな? 空気読むよな?
慶次は話を変えて、助さんに笛を吹いてくれと言う。この話の流れでコレって……。
「これ以上絡まれると面倒だから、喋らせたくない」ってことだよな?
ちょ、慶次ひどい!! これって3回目の拒絶だよね?
なのに助さん快諾、それどころか「お前の茶は美味いなあ」……ダメだこの人、まったく堪えてない!! てゆーかこの状況で料理の腕(お茶だけど)誉めるとか、女の子口説くときの常套手段をしれっと使ってますよ!!
で、それに対して慶次、2度目のスルー入りましたーー!!
返事しないの。「キミ料理うまいね。一生キミの手料理が食べたいなあ」てな男に、笑顔だけ返して、答えない。黙って部屋を出て行く。
な、なんなのことのふたり!!
このやりとり、というか、攻防戦?!
そして、利家@にわにわと一悶着、慶次は金沢を出ることになる。
ここでまた、駆け引きスタート。
旅立つと言う慶次に、「私まで共に行きたくなる」と助さん。
えーと、これって「貴方と駆け落ちしたい」って意味よね?
もちろん慶次、華麗にスルー!!
物語最初の場面からすでに、ふたりの駆け引きのものすごさに、息も絶え絶えでしたよあたしゃ(笑)。
てか、慶次ひどい。
ここまでいちいち、否定して回らなくてもいいだろう?
キライなの? 助さんのこと、そんなにキライなの?!!
いや、嫌いではないんだろうが、線引きがはっきりしている。
ここまではいい、でもこっから先は、入ってくんな。
つまり。
友だちならいいけど、それ以上は勘弁な。ホモとかオレ、マジ無理だから!
って……、……慶次……。
万事この調子だもんなあ。
くだんの「私はお前が好きだ!」にしても、慶次、華麗にスルー!!
絶対、答えない。
是非も可否も、絶対口にしない。むしろ、聞かなかったことにする。
助右衛門の言葉自体、「なかったこと」にする。
徹底してるわ……。
ここまで無視され続けて、まったくへこたれない助さんもまた、すごすぎる。
ああほんとーに、ほんっとーにわたしは、口惜しい。
これでこれで、慶次が、えりたんでなかったら!!
他の役者さんならきっと、萌え狂っていたと思うの!
こんなオイシイ設定ナイよ?! 最高の萌えシチュエーションよ?!
またちぎくんは、この空回りラブが板に付いてる。つか、めっちゃ得意! 不幸で報われなくて、ひとりじれじれ蒸れているのが、最高に似合う! よっ、このM属性!! 硬質で潔癖そうなのに、漏れる色気、誘い受の極意。
しかし。
相手が、えりたん……。
えりたんは、チガウの……。
薔薇とか耽美とかとは、別の次元にいる人なの……。
健康に鞭を持って爆笑してるのが似合う人なの。丸首白シャツ着て青空の下で素振りしているのが似合う人なの。
や、他の人にとってどうかは知りませんが、わたしにとって。
ダークで救いのない美しい世界を、ぴかー、とか、ぺかー、とかいう光で照らし、そこでうずくまって泣いていたわたしを、救い出してくれる人なの!!
らんとむが戻って来てからどーんと大人になり、まとぶ時代の弟キャラ、トゥスン@『愛と死のアラビア』やデイヴィッド@『麗しのサブリナ』とは別の人になっちゃったけれど、それでもえりたんはえりたんなの。
他の誰ともチガウ、特別な光を持った人。
ちぎくんのBLオーラとは相容れないっ!!
慶次はえりたんでなきゃあり得ないと思っているけれど、対助右衛門だけは、えりたんはチガウと思う……。
いや、えりたんを中心に考えるなら、ちぎくんの助さんが「チガウ」ってことになるのか? 大野くんはどう思ってあんな脚本演出にしてるんだ?
考えてみれば、えりちぎががっつり芝居で組むの観るの、はじめてか。
プレお披露目の『若き日の唄は忘れじ』はまだそこまで思わなかったし、逸平役はちぎくんに合ってなくて、ちぎくんが大変そうだった。(ともみんにぴったり合う役は、ちぎくんのカラーじゃないよな)
『ベルばら』はカウント外だし、『Shall we ダンス?』はちぎくんが女役で、しかも恋愛モノでもない。
えりたんの相手役って、ずーーっとともみんだった印象……。そして、ともみんが合うってことは、ちぎくんはチガウということ……。(対照的な同期)
なんか、最後の最後で、「あー……そっかぁ」って感じだ。
ちぎくんはいっそ、えりたんの敵役をやる方が映えたんじゃないかな。
まあともかく、わたしは腐女子なので、このキャスティングは残念であり、また、愉快でもある……。
えりたんのえりたんらしさ、ちぎくんのちぎくんらしさが、これでもか!!と際立って見えるから(笑)。
無属性。
えーと、その、腐女子的に。
受でも攻でもない。そーゆー対象にならない。
ある意味聖域?
『一夢庵風流記 前田慶次』を観てしみじみと、えりたんとちぎくんって、芝居が合わないなあ、と思う。
というか、えりたんが特殊なんだと思う。
誰とも交じり合わない、独特の色と光、そして質感。
だからこそ彼はファンタジーであり、タカラヅカのトップスターに相応しい人だと思う。
(今の雪組内でえりたんといちばん芸風が合うのって、ある意味ともみんじゃないかとも思う……。それが正しい作用かどうかは置いておいて)
ともかく。
慶次@えりたんと助右衛門@ちぎくんの関係、って、すごく萌えだと思うのね。腐女子的に。
てゆーか、ちぎくんの片想いぶりがすごい。
ちぎくんはああいう演技似合うね。得意だね。
でも、相手が悪い。
相手がえりたんだと……から回る。
クライマックスで助右衛門が慶次に「お前が好きだ」と言うから、腐女子的においしいとか、そんなことじゃない。
むしろ、言わない方が萌えだ。言っちゃダメだろ、と思う。
だから問題はそこじゃない。
慶次ってさ、徹頭徹尾、一貫して助右衛門に「ひどい」よね?
助さんがいちいち「慶次ラブ」って言動に表しても、慶次は一切応えない。てゆーか、全スルーする。
いちいち。ひとつひとつ。ご丁寧に。
ここまでやったらわかるだろ? オレはお前の気持ちには応えられないんだよ、てゆーか困ってんだよ、迷惑なんだよ、な、わかれよ?
でも助さんはまーーったく、へこたれない。
鈍感なの? バカなの? わかっててそれでもやってるの? え、それってすでに嫌がらせの域?
という、ふたりの関係。
「だって私たちは、莫逆の友」(奥村助右衛門・談)
まず、最初の場面。
助さんは慶次に「しばらくふたりで飲みに行っていない」と言う。慶次は「厄介者(慶次)がご家老様(助右衛門)を誘うのはなにかと面倒だ」と答える。
はい、1回目、断りましたー。
助さんはまったく意に介さず、「面倒でも誘え」と言う。それに対し慶次は、スルー。返事をしない。
はい、2回目、断りましたー。
ふつー、1回誘って断られ、重ねて誘ってスルーされたら、わかるよな? 空気読むよな?
慶次は話を変えて、助さんに笛を吹いてくれと言う。この話の流れでコレって……。
「これ以上絡まれると面倒だから、喋らせたくない」ってことだよな?
ちょ、慶次ひどい!! これって3回目の拒絶だよね?
なのに助さん快諾、それどころか「お前の茶は美味いなあ」……ダメだこの人、まったく堪えてない!! てゆーかこの状況で料理の腕(お茶だけど)誉めるとか、女の子口説くときの常套手段をしれっと使ってますよ!!
で、それに対して慶次、2度目のスルー入りましたーー!!
返事しないの。「キミ料理うまいね。一生キミの手料理が食べたいなあ」てな男に、笑顔だけ返して、答えない。黙って部屋を出て行く。
な、なんなのことのふたり!!
このやりとり、というか、攻防戦?!
そして、利家@にわにわと一悶着、慶次は金沢を出ることになる。
ここでまた、駆け引きスタート。
旅立つと言う慶次に、「私まで共に行きたくなる」と助さん。
えーと、これって「貴方と駆け落ちしたい」って意味よね?
もちろん慶次、華麗にスルー!!
物語最初の場面からすでに、ふたりの駆け引きのものすごさに、息も絶え絶えでしたよあたしゃ(笑)。
てか、慶次ひどい。
ここまでいちいち、否定して回らなくてもいいだろう?
キライなの? 助さんのこと、そんなにキライなの?!!
いや、嫌いではないんだろうが、線引きがはっきりしている。
ここまではいい、でもこっから先は、入ってくんな。
つまり。
友だちならいいけど、それ以上は勘弁な。ホモとかオレ、マジ無理だから!
って……、……慶次……。
万事この調子だもんなあ。
くだんの「私はお前が好きだ!」にしても、慶次、華麗にスルー!!
絶対、答えない。
是非も可否も、絶対口にしない。むしろ、聞かなかったことにする。
助右衛門の言葉自体、「なかったこと」にする。
徹底してるわ……。
ここまで無視され続けて、まったくへこたれない助さんもまた、すごすぎる。
ああほんとーに、ほんっとーにわたしは、口惜しい。
これでこれで、慶次が、えりたんでなかったら!!
他の役者さんならきっと、萌え狂っていたと思うの!
こんなオイシイ設定ナイよ?! 最高の萌えシチュエーションよ?!
またちぎくんは、この空回りラブが板に付いてる。つか、めっちゃ得意! 不幸で報われなくて、ひとりじれじれ蒸れているのが、最高に似合う! よっ、このM属性!! 硬質で潔癖そうなのに、漏れる色気、誘い受の極意。
しかし。
相手が、えりたん……。
えりたんは、チガウの……。
薔薇とか耽美とかとは、別の次元にいる人なの……。
健康に鞭を持って爆笑してるのが似合う人なの。丸首白シャツ着て青空の下で素振りしているのが似合う人なの。
や、他の人にとってどうかは知りませんが、わたしにとって。
ダークで救いのない美しい世界を、ぴかー、とか、ぺかー、とかいう光で照らし、そこでうずくまって泣いていたわたしを、救い出してくれる人なの!!
らんとむが戻って来てからどーんと大人になり、まとぶ時代の弟キャラ、トゥスン@『愛と死のアラビア』やデイヴィッド@『麗しのサブリナ』とは別の人になっちゃったけれど、それでもえりたんはえりたんなの。
他の誰ともチガウ、特別な光を持った人。
ちぎくんのBLオーラとは相容れないっ!!
慶次はえりたんでなきゃあり得ないと思っているけれど、対助右衛門だけは、えりたんはチガウと思う……。
いや、えりたんを中心に考えるなら、ちぎくんの助さんが「チガウ」ってことになるのか? 大野くんはどう思ってあんな脚本演出にしてるんだ?
考えてみれば、えりちぎががっつり芝居で組むの観るの、はじめてか。
プレお披露目の『若き日の唄は忘れじ』はまだそこまで思わなかったし、逸平役はちぎくんに合ってなくて、ちぎくんが大変そうだった。(ともみんにぴったり合う役は、ちぎくんのカラーじゃないよな)
『ベルばら』はカウント外だし、『Shall we ダンス?』はちぎくんが女役で、しかも恋愛モノでもない。
えりたんの相手役って、ずーーっとともみんだった印象……。そして、ともみんが合うってことは、ちぎくんはチガウということ……。(対照的な同期)
なんか、最後の最後で、「あー……そっかぁ」って感じだ。
ちぎくんはいっそ、えりたんの敵役をやる方が映えたんじゃないかな。
まあともかく、わたしは腐女子なので、このキャスティングは残念であり、また、愉快でもある……。
えりたんのえりたんらしさ、ちぎくんのちぎくんらしさが、これでもか!!と際立って見えるから(笑)。