千秋楽の風景。@私立探偵ケイレブ・ハント/Greatest HITS!
2016年11月7日 タカラヅカ まだ作品語り終わってない……けど、千秋楽になっちゃった。
『私立探偵ケイレブ・ハント』『Greatest HITS!』の盛況ぶりがこわい。
マサツカ作品だから人気ナイはず、というのが公演はじまる前の見方だったのになあ。
楽もマサツカだし、チケットあるだろと思ってたのに、まさかの立見まで完売だし。
それと、帰宅してから知ったんだけど、
東宝楽中継するのか!!
『るろ剣』からはじまった楽中継、大作のみじゃなかったの?
『るろ剣』で成功して、大作である『ME AND MY GIRL』『エリザベート』を中継することにした。トップ退団の『NOBUNAGA<信長>』『桜華に舞え』はもともとラストデイとして中継していたからともかく。
通常公演は中継しないんだと思ってた。全公演するんだったら、『こうもり』もしたはず。
大作でもない、タカラヅカオリジナル2本立て公演でも中継することにしたんだ! やってもいいと決断させるくらい、今の雪組の人気っつーか勢いがすごいってことか。
なんでそうなのか、渦中にいる者にはピンとこない。ずっと雪担で、今も昔もスターさんたちの魅力や実力に大差はないと思うので……時代とタイミングか。
ともあれ、『私立探偵ケイレブ・ハント』の中継はうれしい。
『エリザベート』の中継を見て、「映像はダメだ、ナマで見ないと」と思い、中継に興味をなくした。
でもそれは、『エリザベート』だったからだ。『エリザ』はそんな、平面的に見ていい作品じゃない。
反対に、マサツカ作品は、映像で見たい。
舞台でなくても構わないくらいには、板の上の情報量が少ないから。むしろ、演者の表情がアップで見られる方が情報量が多くなるだろう。
広い舞台で主人公とヒロインがえんえん向かい合って話すだけ、とかなら、映像でふたりアップのみ、の方ががらーんとした舞台に集中力が切れ睡魔が襲う、なんてことがなくなっていいはず。
いや、『ケイレブ・ハント』好きなのよ。ケイレブ@ちぎとイヴォンヌ@みゆちゃんが好き。だからふたりの芝居をじっくりスクリーンで堪能したい。
さて、その好きな『ケイレブ・ハント』、そして大好きなケイレブとイヴォンヌ、ふたりだけの場面。
……だんだん、好きな感じじゃなくなってきた。
ちぎくんの芝居が変わっちゃったのだわ……。
マサツカ芝居はアドリブ禁止。規定会話で笑わせる芝居。
そして、後半リピーターだらけになると、公演最初の方で取れていた笑いが取れなくなっている。
笑わせるはずの場面で、笑いが起こらない。これは、演者にとってひどいプレッシャーなんだと思う。
ちぎくんはどんどん、芝居を変えた。笑わせるために。
……これがわたし、苦手で。
観に行くたびに、ちぎくんの芝居が大袈裟に、滑稽になっていくの。
笑わせるための、滑稽さ。自然に結果的に滑稽に見えてしまう、ではなく、お笑い芸人のボケ的な、笑わせるためだけの滑稽さ。
そして、ちぎくんの芝居が変わればみゆちゃんの芝居も変わる。ちぎくんがやりやすいように、彼女も大袈裟になっていく。
初日辺りの、「ごくありきたりな恋人同士の会話」にある、「リアルな笑い」が好きだった。どっちも真面目に、ふつーに喋っているだけなのに、おかしい。それが、膝を打つ勢いで、好きだった。これぞマサツカ!って。
ちぎくんの芝居がどう変わったかを、花担友人に説明したら、一発で納得してくれた。
「まとぶみたいになってた」
まとぶさんも、真面目で熱い人だった。客席を沸かせたくて笑わせたくて、どんどん演技が過剰になり、音をたてるくらい見事に空回っていた。
……あのまとぶんを、思い出す。
苦手だった。まとぶんのそういうところ。いや、本人のキャラとしては愛しかったけれど、作品的には無用だと思ってたから、そっちへ転がるとつらかった。
ちぎくんもまとぶ系の人だけど、役柄的に悪い方向には転がらなかったのに。
まさかマサツカ芝居でまとぶ化するとは……。
難しいんだろうな、マサツカ芝居。
いちばん顕著だったのが、サンタモニカのカフェ。
「でも、好きなのに」
「ありがとう、俺も好きだよ」
のくだりね。
初日でいちばん好きなところだったから、ここが日に日に崩れていくのが、残念で残念で。
ところで、退団者が最後にお花を真っ二つに割るのは、雪組名物として定着するのかしら。
えーちゃんがはじめて、その後の退団者が引き継いだ。
「かっこいい娘役」だった、オトコマエなえーちゃんがやるぶんには良かったけど、今後すべての退団者が、お花を真っ二つにするのを見るのは、わたしはうれしくないなあ。
袴姿で最後の大階段を降りて、組からと同期生から花を受け取り、ふたつを合わせて盾型にする。そして、最後の挨拶をする。その後の楽屋出でもそのお花を持って歩く。……というのは、タカラヅカの伝統。
そのお花を真っ二つにするのはなあ、なんかチガウというか、結びつけられたキモチを裂かれるようで、美しく思えない。
「絆、絆」は両手が必要、なのはわかるけど。
お花はそのまま割らずに片手持ちするとか、退団者だけは両手を合わせたまま「絆、絆」するとか、してくんないかなあ。
このまま雪組の伝統になったら嫌だな。わたしだけかもしんないけど。
朝風くんの卒業が寂しい。
雪組の大人のエロ男、ショーでその艶姿を眺めるのが好きだった。
……役の少ない芝居で、それでもちぎくんと絡みがあるのは救いか、千秋楽くらい思い入れのある芝居がナニかできるかと期待したけど、……マサツカ芝居だもんなああ、そんなもん、あるわけないよなああ。いつも通りさらっと終了……。
『私立探偵ケイレブ・ハント』『Greatest HITS!』の盛況ぶりがこわい。
マサツカ作品だから人気ナイはず、というのが公演はじまる前の見方だったのになあ。
楽もマサツカだし、チケットあるだろと思ってたのに、まさかの立見まで完売だし。
それと、帰宅してから知ったんだけど、
雪組 東京宝塚劇場公演『私立探偵ケイレブ・ハント』『Greatest HITS!』千秋楽 ライブ中継について
2016/11/07
以下の通り、雪組東京宝塚劇場公演千秋楽の模様をライブ中継致します。
日時
2016年12月25日(日)15:30上映開始
※公演本編に続き、退団者挨拶、千秋楽挨拶まで中継をする予定です。
以下略
東宝楽中継するのか!!
『るろ剣』からはじまった楽中継、大作のみじゃなかったの?
『るろ剣』で成功して、大作である『ME AND MY GIRL』『エリザベート』を中継することにした。トップ退団の『NOBUNAGA<信長>』『桜華に舞え』はもともとラストデイとして中継していたからともかく。
通常公演は中継しないんだと思ってた。全公演するんだったら、『こうもり』もしたはず。
大作でもない、タカラヅカオリジナル2本立て公演でも中継することにしたんだ! やってもいいと決断させるくらい、今の雪組の人気っつーか勢いがすごいってことか。
なんでそうなのか、渦中にいる者にはピンとこない。ずっと雪担で、今も昔もスターさんたちの魅力や実力に大差はないと思うので……時代とタイミングか。
ともあれ、『私立探偵ケイレブ・ハント』の中継はうれしい。
『エリザベート』の中継を見て、「映像はダメだ、ナマで見ないと」と思い、中継に興味をなくした。
でもそれは、『エリザベート』だったからだ。『エリザ』はそんな、平面的に見ていい作品じゃない。
反対に、マサツカ作品は、映像で見たい。
舞台でなくても構わないくらいには、板の上の情報量が少ないから。むしろ、演者の表情がアップで見られる方が情報量が多くなるだろう。
広い舞台で主人公とヒロインがえんえん向かい合って話すだけ、とかなら、映像でふたりアップのみ、の方ががらーんとした舞台に集中力が切れ睡魔が襲う、なんてことがなくなっていいはず。
いや、『ケイレブ・ハント』好きなのよ。ケイレブ@ちぎとイヴォンヌ@みゆちゃんが好き。だからふたりの芝居をじっくりスクリーンで堪能したい。
さて、その好きな『ケイレブ・ハント』、そして大好きなケイレブとイヴォンヌ、ふたりだけの場面。
……だんだん、好きな感じじゃなくなってきた。
ちぎくんの芝居が変わっちゃったのだわ……。
マサツカ芝居はアドリブ禁止。規定会話で笑わせる芝居。
そして、後半リピーターだらけになると、公演最初の方で取れていた笑いが取れなくなっている。
笑わせるはずの場面で、笑いが起こらない。これは、演者にとってひどいプレッシャーなんだと思う。
ちぎくんはどんどん、芝居を変えた。笑わせるために。
……これがわたし、苦手で。
観に行くたびに、ちぎくんの芝居が大袈裟に、滑稽になっていくの。
笑わせるための、滑稽さ。自然に結果的に滑稽に見えてしまう、ではなく、お笑い芸人のボケ的な、笑わせるためだけの滑稽さ。
そして、ちぎくんの芝居が変わればみゆちゃんの芝居も変わる。ちぎくんがやりやすいように、彼女も大袈裟になっていく。
初日辺りの、「ごくありきたりな恋人同士の会話」にある、「リアルな笑い」が好きだった。どっちも真面目に、ふつーに喋っているだけなのに、おかしい。それが、膝を打つ勢いで、好きだった。これぞマサツカ!って。
ちぎくんの芝居がどう変わったかを、花担友人に説明したら、一発で納得してくれた。
「まとぶみたいになってた」
まとぶさんも、真面目で熱い人だった。客席を沸かせたくて笑わせたくて、どんどん演技が過剰になり、音をたてるくらい見事に空回っていた。
……あのまとぶんを、思い出す。
苦手だった。まとぶんのそういうところ。いや、本人のキャラとしては愛しかったけれど、作品的には無用だと思ってたから、そっちへ転がるとつらかった。
ちぎくんもまとぶ系の人だけど、役柄的に悪い方向には転がらなかったのに。
まさかマサツカ芝居でまとぶ化するとは……。
難しいんだろうな、マサツカ芝居。
いちばん顕著だったのが、サンタモニカのカフェ。
「でも、好きなのに」
「ありがとう、俺も好きだよ」
のくだりね。
初日でいちばん好きなところだったから、ここが日に日に崩れていくのが、残念で残念で。
ところで、退団者が最後にお花を真っ二つに割るのは、雪組名物として定着するのかしら。
えーちゃんがはじめて、その後の退団者が引き継いだ。
「かっこいい娘役」だった、オトコマエなえーちゃんがやるぶんには良かったけど、今後すべての退団者が、お花を真っ二つにするのを見るのは、わたしはうれしくないなあ。
袴姿で最後の大階段を降りて、組からと同期生から花を受け取り、ふたつを合わせて盾型にする。そして、最後の挨拶をする。その後の楽屋出でもそのお花を持って歩く。……というのは、タカラヅカの伝統。
そのお花を真っ二つにするのはなあ、なんかチガウというか、結びつけられたキモチを裂かれるようで、美しく思えない。
「絆、絆」は両手が必要、なのはわかるけど。
お花はそのまま割らずに片手持ちするとか、退団者だけは両手を合わせたまま「絆、絆」するとか、してくんないかなあ。
このまま雪組の伝統になったら嫌だな。わたしだけかもしんないけど。
朝風くんの卒業が寂しい。
雪組の大人のエロ男、ショーでその艶姿を眺めるのが好きだった。
……役の少ない芝居で、それでもちぎくんと絡みがあるのは救いか、千秋楽くらい思い入れのある芝居がナニかできるかと期待したけど、……マサツカ芝居だもんなああ、そんなもん、あるわけないよなああ。いつも通りさらっと終了……。