新人公演『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』で、痛感したのは本役の偉大さ。
や、そんなん、新公はすべてそうだろう、てな次元ではなくて。
新公は本公演にあらず、そんなこと最初からわかって観ている。だから新公を手放しで誉めていたとしても、本公演がそれに劣ることなんてない、本公演がはるかに上なのは前提だから、いちいち持ち出すこともしない、というだけで。
という、通常の「本公演と比べて新公云々」ではなくて。
今回「本役は偉大だった」と思うのは、ただもうシンプルに、新公のビジュアルひどい、という、一点に尽きる。
タカラジェンヌはみんなきれいだし、新人公演とはいえ大きな役が付く人たちは、みんな美しさと実力を学年相応には持っている。
だから新公の舞台だってみんなきれい。
……なのが通常なのだけど、いや、それが通常であるからこそ、『るろ剣』はひどかった。
今回の『るろ剣』は通常の公演とは違い、原作マンガのビジュアル、所作、雰囲気……それらを完璧にコピーしてはじめて「ビジュアルがいい」になる。
素のジェンヌがどれだけきれいでも、歌やダンスが出来ても関係ない。「マンガのキャラとして美しい」かどうかが第一の基準。
そして、イケコ作の宝塚歌劇『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』って……役者の原作再現度を楽しむ、という点が魅力の大部分だったのね……。
ストーリーひどいしね……通常のタカラヅカでもないし……ただもう、キャラのビジュアル、ハマり具合を楽しむものだったんだね……。
ということを、新公を観て思い知った。
ただもうパッと見に「チガウ」というだけで、「『るろ剣』として、きれいじゃない」というだけで、テンション下がりまくる。
これは、いかがなものか。
タカラジェンヌとしての舞台価値より、「こんなこと(二次元キャラを体現する)も出来ちゃう、タカラヅカってすごい」という一点にのみ価値を置かれた公演。
これっておかしいよなあ。タカラヅカってこうじゃないよなあ。
ビジュアル重視の原作モノって、『銀河英雄伝説』もそうだったけど、あっちは小説だからビジュアルには自由度があった。
マンガ化やアニメ化もされているのでビジュアルイメージはあったけれど、そのマンガやアニメも複数あって、それぞれ絵のタッチもキャラの顔も服も髪型も違っているのよ、正解は原作小説の中にしかなく、タカラヅカもまた「すでに山ほどあるビジュアルイメージのひとつ」でしかなかった。
反対に、『るろ剣』はマンガ原作なので、ビジュアルが原作自体にある。それを再現することにポイントが置かれるのは仕方ない。
仕方ないのだけど。
それが出来ていない新公を観ると、『るろ剣』という公演自体に疑問がわく。
マジでコレ、タカラヅカじゃないし、「タカラヅカ」にこんなの蔓延して欲しくないわ。
今回はお祭り公演としても、「売れるから」と劇団が安易にこっち方面に行ったりしないことを祈る。
とまあ、公演自体の意義を考えちゃうくらい、新公のビジュアルひどかった(笑)。本役の人たちってすごいのね……よくあんだけマンガまんまになれるよね……。
や、新公キャストが出来てないのはあたりまえなの。本役の人たちより完璧に「キャラを再現」出来る子がいたら、本役で抜擢されてるわよ。通常のタカラヅカじゃなくて、ヅカファン以外にアピールするための公演だから、学年関係ないっしょ。
誰も抜擢されていない時点でお察し、なのよ。
マンガを再現出来ないから、といって、その生徒が美しくないわけでもないし、実力がないわけでもない。
そりゃ出来た方がいいし、それだけの器用さを新公学年で備えていたら今後の大きな武器になるだろうけど。
今現在、そんな器用さはいらんやろ。それより、「タカラヅカ」として美しい舞台を務められることに集中してくれる方がいいよ。
だから、今回の新公はイレギュラーだと思う。
コスプレ芸加点が基準点の何十倍もある新公なんて、おかしいわ。
ということで、今回は新公感想はやたらといろんな人たちに「ビジュアルきっつー」と言うてますが、それは別にタカラジェンヌとして美しくないと言うてるわけやないっす。
マンガ再現という、タカラヅカには別になくてもかまわないスキルについてのみ、なんで混同なきよう。
タカラヅカの最大のヒット作が『ベルばら』であるわけだし、マンガ原作を否定するつもりはまったくないよ。マンガ好きだし、二次元を現実化出来る最高のカンパニーだと思っているし。
トップスターや番手付きの人たちは、マンガだってゲームだって再現出来ちゃうスキルも持っているべきだと思う。表現力のひとつとして。
ただ、新公でそれを常備している必要はないと思うってだけ。新公学年には、それよりもっと他に学ぶべきことがあるから。……もちろん、持っていてくれても、ぜんぜんかまわないし、そういう子はそういった武器を磨いて欲しいとも思うけど。
主演のひとこには是非、ふつうの公演のふつうの主人公役で、ふつうに新公主演して欲しい。
ルパンもものまね上手であることを第一に求められていてどうかと思ったけど、今回もまたそんな作品なんて気の毒過ぎる。
ふつうの「タカラヅカ」で主演して欲しい。
や、そんなん、新公はすべてそうだろう、てな次元ではなくて。
新公は本公演にあらず、そんなこと最初からわかって観ている。だから新公を手放しで誉めていたとしても、本公演がそれに劣ることなんてない、本公演がはるかに上なのは前提だから、いちいち持ち出すこともしない、というだけで。
という、通常の「本公演と比べて新公云々」ではなくて。
今回「本役は偉大だった」と思うのは、ただもうシンプルに、新公のビジュアルひどい、という、一点に尽きる。
タカラジェンヌはみんなきれいだし、新人公演とはいえ大きな役が付く人たちは、みんな美しさと実力を学年相応には持っている。
だから新公の舞台だってみんなきれい。
……なのが通常なのだけど、いや、それが通常であるからこそ、『るろ剣』はひどかった。
今回の『るろ剣』は通常の公演とは違い、原作マンガのビジュアル、所作、雰囲気……それらを完璧にコピーしてはじめて「ビジュアルがいい」になる。
素のジェンヌがどれだけきれいでも、歌やダンスが出来ても関係ない。「マンガのキャラとして美しい」かどうかが第一の基準。
そして、イケコ作の宝塚歌劇『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』って……役者の原作再現度を楽しむ、という点が魅力の大部分だったのね……。
ストーリーひどいしね……通常のタカラヅカでもないし……ただもう、キャラのビジュアル、ハマり具合を楽しむものだったんだね……。
ということを、新公を観て思い知った。
ただもうパッと見に「チガウ」というだけで、「『るろ剣』として、きれいじゃない」というだけで、テンション下がりまくる。
これは、いかがなものか。
タカラジェンヌとしての舞台価値より、「こんなこと(二次元キャラを体現する)も出来ちゃう、タカラヅカってすごい」という一点にのみ価値を置かれた公演。
これっておかしいよなあ。タカラヅカってこうじゃないよなあ。
ビジュアル重視の原作モノって、『銀河英雄伝説』もそうだったけど、あっちは小説だからビジュアルには自由度があった。
マンガ化やアニメ化もされているのでビジュアルイメージはあったけれど、そのマンガやアニメも複数あって、それぞれ絵のタッチもキャラの顔も服も髪型も違っているのよ、正解は原作小説の中にしかなく、タカラヅカもまた「すでに山ほどあるビジュアルイメージのひとつ」でしかなかった。
反対に、『るろ剣』はマンガ原作なので、ビジュアルが原作自体にある。それを再現することにポイントが置かれるのは仕方ない。
仕方ないのだけど。
それが出来ていない新公を観ると、『るろ剣』という公演自体に疑問がわく。
マジでコレ、タカラヅカじゃないし、「タカラヅカ」にこんなの蔓延して欲しくないわ。
今回はお祭り公演としても、「売れるから」と劇団が安易にこっち方面に行ったりしないことを祈る。
とまあ、公演自体の意義を考えちゃうくらい、新公のビジュアルひどかった(笑)。本役の人たちってすごいのね……よくあんだけマンガまんまになれるよね……。
や、新公キャストが出来てないのはあたりまえなの。本役の人たちより完璧に「キャラを再現」出来る子がいたら、本役で抜擢されてるわよ。通常のタカラヅカじゃなくて、ヅカファン以外にアピールするための公演だから、学年関係ないっしょ。
誰も抜擢されていない時点でお察し、なのよ。
マンガを再現出来ないから、といって、その生徒が美しくないわけでもないし、実力がないわけでもない。
そりゃ出来た方がいいし、それだけの器用さを新公学年で備えていたら今後の大きな武器になるだろうけど。
今現在、そんな器用さはいらんやろ。それより、「タカラヅカ」として美しい舞台を務められることに集中してくれる方がいいよ。
だから、今回の新公はイレギュラーだと思う。
コスプレ芸加点が基準点の何十倍もある新公なんて、おかしいわ。
ということで、今回は新公感想はやたらといろんな人たちに「ビジュアルきっつー」と言うてますが、それは別にタカラジェンヌとして美しくないと言うてるわけやないっす。
マンガ再現という、タカラヅカには別になくてもかまわないスキルについてのみ、なんで混同なきよう。
タカラヅカの最大のヒット作が『ベルばら』であるわけだし、マンガ原作を否定するつもりはまったくないよ。マンガ好きだし、二次元を現実化出来る最高のカンパニーだと思っているし。
トップスターや番手付きの人たちは、マンガだってゲームだって再現出来ちゃうスキルも持っているべきだと思う。表現力のひとつとして。
ただ、新公でそれを常備している必要はないと思うってだけ。新公学年には、それよりもっと他に学ぶべきことがあるから。……もちろん、持っていてくれても、ぜんぜんかまわないし、そういう子はそういった武器を磨いて欲しいとも思うけど。
主演のひとこには是非、ふつうの公演のふつうの主人公役で、ふつうに新公主演して欲しい。
ルパンもものまね上手であることを第一に求められていてどうかと思ったけど、今回もまたそんな作品なんて気の毒過ぎる。
ふつうの「タカラヅカ」で主演して欲しい。