原因は一目瞭然。@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
2016年3月2日 タカラヅカ 『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』は、所詮、よくあるイケコの「イケコオリジナル」ってヤツである。
主人公には仲間がわちゃわちゃいて、エコでNPOで、敵は表向きいい人ぶって登場して主人公口説いて、おかしな機械とかツールを使って世界征服を企んでるの。
主人公が赤面台詞でヒロインを口説くのと、悪役が爆笑必須のおかしな野望ソングを歌うとこまでセットよね。
と、書きながら、脳裏にあるのは『MIND TRAVELLER』と『アデュー・マルセイユ』ですがナニか?(笑)
以前の花組はほんとイケコ率高くて……イケコの「オリジナル」率が高くてねー……泣けてくるわ。
そして雪組2番手のだいもん氏は、花組のびっくりイケコ作品に出まくってきた人でねー。
彼は入団以後の花組イケコ芝居作品はコンプリートしてるよね。
でもって、微妙なポジションの彼が、通常より必ずいい扱いになるのがイケコ作品……イケコ、だいもんお気に入りだよね……その甲斐あってか、世界征服を歌う悪役を、すでに2回もやっている。
だいもんというとベネディクト@『オーシャンズ11』が有名だけど、この役の元キャラ……イケコの原点らしい『蒼いくちづけ』で同じ役をやってるもんよ。
だからだいもん、今回で同じ役やるの、3回目だね(笑)。
…………イケコめ。
イケコのいつもの作品なのに、今回はいつもにも増してつまらなくなっている。
イケコオリジナルって、駄作だけどとりあえず派手! だから、需要はある作風だと思うのに。
その派手さが甘い。薄い。
原作モノであり、マンガのキャラクタに気を遣った結果である、ということが原因の一部……というか、遠因だとは思っている。
だが、いちばんの理由は別だ。
イケコオリジナルの醍醐味、トンデモの象徴。
「世界征服を歌う悪役」が、ふたつのキャラに分かれたこと。
加納惣三郎と武田観柳。
「悪役」がふたりになってしまったため、すべてがボケてしまった。
イケコオリジナルの構図はシンプルだ。主人公がいて、悪役がいる。悪役は全方向に悪くて、主人公だけが個人的に憎しみを向けているわけではない。子ども向けヒーロー番組と同じ。とにかく、悪役は悪い奴なので、天誅を与えるのだ。
主人公には恋人や仲間がいて、悪役にも悪の組織やら幹部たちがいる。グループごとにわいわいやって、最後は主人公と悪役の一騎打ち。
正義が勝って大団円。
単純な軸なのに、それでも盛り上がるのは、道具立てが派手だから。
悪役はなにかしらおかしなツールを使って変人ぶり、ぶっとびぶりをアピール。
海馬の帝王もそうだし、『薔薇の封印』の装置もそうだよね。観ているモノがぽかーんとなるような、とびきりアホアホなことをおっぱじめる。
他のナニを忘れても、公演に出てきたイタ過ぎるツールだのワードだけでは、いつまでも忘れられなくなったりする。
悪役がアホであればあるほど、作品が派手になるんだ。観客が「ぽかーん……」になればなるほど、ドラマチックが加速するんだ。
なのに、『るろ剣』では、このシンプルな物語で、悪役がふたりになっている。
つまり、悪役のトンデモ度が下がっている。
イケコのいつもの悪役ならば、観柳ひとりで十分だ。
彼に世界征服ソングを歌わせて、とびきりアホアホに、とびきりトンデモなく、派手なことを歌い踊らせばいい。
そうなのよ。
はっきり言ってしまうと、加納惣三郎いらない。ってことなのよ。
いらないキャラが、「2番手です」って出て来て尺を取るから、話はより破綻するし面白くないし地味になっているのよ。
なんでこんなことになっているんだろう。
観柳が悪役では、何故いけなかったのか。
タカラヅカには恋愛要素が必要だから、ヒロインの薫を口説かせるためにオリキャラが必要だった。
ここまではわかる。
原作キャラに、原作にない恋愛はさせてはならない。
だから制作発表時にイケコが語っていたことまでは、疑問なく受け止められる。
だがしかし。
実際に出来上がったモノを見てみると。
加納惣三郎、恋愛してない。
別に彼、薫に恋してない。
たしかに薫を誘拐したり口説いたりしてるけど……別に、薫本人を愛しているわけでは、まったくないよね。
脳内で無理矢理別の女と重ねているだけで(しかも、キツネ顔美女にたぬきかわいこちゃんを重ねるとか、あり得なさすぎ)、恋愛とは別事情。
えーと、これぐらいなら、観柳でもよくね?
薫誘拐して、ゲス笑いしてりゃいいじゃん。ゲス野郎だから、ガキに興味ナイ言いながら、薫にちょっとエロい絡み方すれば、それでコトは済むじゃん。
観柳@だいもんで、悪役にして。
ガトガト言ったり、阿片アヘンとやらしく歌ったり、いくらでもいつものイケコ悪役としてキャラ立ち出来る。
そりゃ美形キャラにはならないけど……ジェンヌがやる以上美形なのは当然だし、「さすがタカラヅカ、観柳すら美形だわ」で済むのに。実際翔くんがめっちゃ美形観柳やってるし。
だいもんも絶対とことんゲスに観柳作ってみせると思うわ。つか、やりすぎなくらい、やっちゃうと思うわ。そこまでやったらアナタ、二枚目男役スターとしての根幹が危うくなるわよ?!と外野がびびるくらい、やると思うわ(笑)。
なんで観柳はダメだったんだろう……。
そして、なんでわざわざ加納惣三郎なんていらんキャラをでっちあげてまで、いつものイケコ作品を壊してまで、観柳を悪役の座に着けなかったんだろう。
加納惣三郎を出すなら、マジで「前髪の惣三郎」@司馬遼太郎やればよかったのに。日本人の多くは加納惣三郎と聞けば司馬遼思い出すよね? ヅカヲタだって『誠の群像』を思い出すし。
ただ名前を借りてきただけのへんな人、なんて、作る意味あるのか……?
だいもんに、美形役をさせたかった。
……それ以外の答えを思いつかないんだけど、小池せんせ、どうなの?(笑)
主人公には仲間がわちゃわちゃいて、エコでNPOで、敵は表向きいい人ぶって登場して主人公口説いて、おかしな機械とかツールを使って世界征服を企んでるの。
主人公が赤面台詞でヒロインを口説くのと、悪役が爆笑必須のおかしな野望ソングを歌うとこまでセットよね。
と、書きながら、脳裏にあるのは『MIND TRAVELLER』と『アデュー・マルセイユ』ですがナニか?(笑)
以前の花組はほんとイケコ率高くて……イケコの「オリジナル」率が高くてねー……泣けてくるわ。
そして雪組2番手のだいもん氏は、花組のびっくりイケコ作品に出まくってきた人でねー。
彼は入団以後の花組イケコ芝居作品はコンプリートしてるよね。
でもって、微妙なポジションの彼が、通常より必ずいい扱いになるのがイケコ作品……イケコ、だいもんお気に入りだよね……その甲斐あってか、世界征服を歌う悪役を、すでに2回もやっている。
だいもんというとベネディクト@『オーシャンズ11』が有名だけど、この役の元キャラ……イケコの原点らしい『蒼いくちづけ』で同じ役をやってるもんよ。
だからだいもん、今回で同じ役やるの、3回目だね(笑)。
…………イケコめ。
イケコのいつもの作品なのに、今回はいつもにも増してつまらなくなっている。
イケコオリジナルって、駄作だけどとりあえず派手! だから、需要はある作風だと思うのに。
その派手さが甘い。薄い。
原作モノであり、マンガのキャラクタに気を遣った結果である、ということが原因の一部……というか、遠因だとは思っている。
だが、いちばんの理由は別だ。
イケコオリジナルの醍醐味、トンデモの象徴。
「世界征服を歌う悪役」が、ふたつのキャラに分かれたこと。
加納惣三郎と武田観柳。
「悪役」がふたりになってしまったため、すべてがボケてしまった。
イケコオリジナルの構図はシンプルだ。主人公がいて、悪役がいる。悪役は全方向に悪くて、主人公だけが個人的に憎しみを向けているわけではない。子ども向けヒーロー番組と同じ。とにかく、悪役は悪い奴なので、天誅を与えるのだ。
主人公には恋人や仲間がいて、悪役にも悪の組織やら幹部たちがいる。グループごとにわいわいやって、最後は主人公と悪役の一騎打ち。
正義が勝って大団円。
単純な軸なのに、それでも盛り上がるのは、道具立てが派手だから。
悪役はなにかしらおかしなツールを使って変人ぶり、ぶっとびぶりをアピール。
海馬の帝王もそうだし、『薔薇の封印』の装置もそうだよね。観ているモノがぽかーんとなるような、とびきりアホアホなことをおっぱじめる。
他のナニを忘れても、公演に出てきたイタ過ぎるツールだのワードだけでは、いつまでも忘れられなくなったりする。
悪役がアホであればあるほど、作品が派手になるんだ。観客が「ぽかーん……」になればなるほど、ドラマチックが加速するんだ。
なのに、『るろ剣』では、このシンプルな物語で、悪役がふたりになっている。
つまり、悪役のトンデモ度が下がっている。
イケコのいつもの悪役ならば、観柳ひとりで十分だ。
彼に世界征服ソングを歌わせて、とびきりアホアホに、とびきりトンデモなく、派手なことを歌い踊らせばいい。
そうなのよ。
はっきり言ってしまうと、加納惣三郎いらない。ってことなのよ。
いらないキャラが、「2番手です」って出て来て尺を取るから、話はより破綻するし面白くないし地味になっているのよ。
なんでこんなことになっているんだろう。
観柳が悪役では、何故いけなかったのか。
タカラヅカには恋愛要素が必要だから、ヒロインの薫を口説かせるためにオリキャラが必要だった。
ここまではわかる。
原作キャラに、原作にない恋愛はさせてはならない。
だから制作発表時にイケコが語っていたことまでは、疑問なく受け止められる。
だがしかし。
実際に出来上がったモノを見てみると。
加納惣三郎、恋愛してない。
別に彼、薫に恋してない。
たしかに薫を誘拐したり口説いたりしてるけど……別に、薫本人を愛しているわけでは、まったくないよね。
脳内で無理矢理別の女と重ねているだけで(しかも、キツネ顔美女にたぬきかわいこちゃんを重ねるとか、あり得なさすぎ)、恋愛とは別事情。
えーと、これぐらいなら、観柳でもよくね?
薫誘拐して、ゲス笑いしてりゃいいじゃん。ゲス野郎だから、ガキに興味ナイ言いながら、薫にちょっとエロい絡み方すれば、それでコトは済むじゃん。
観柳@だいもんで、悪役にして。
ガトガト言ったり、阿片アヘンとやらしく歌ったり、いくらでもいつものイケコ悪役としてキャラ立ち出来る。
そりゃ美形キャラにはならないけど……ジェンヌがやる以上美形なのは当然だし、「さすがタカラヅカ、観柳すら美形だわ」で済むのに。実際翔くんがめっちゃ美形観柳やってるし。
だいもんも絶対とことんゲスに観柳作ってみせると思うわ。つか、やりすぎなくらい、やっちゃうと思うわ。そこまでやったらアナタ、二枚目男役スターとしての根幹が危うくなるわよ?!と外野がびびるくらい、やると思うわ(笑)。
なんで観柳はダメだったんだろう……。
そして、なんでわざわざ加納惣三郎なんていらんキャラをでっちあげてまで、いつものイケコ作品を壊してまで、観柳を悪役の座に着けなかったんだろう。
加納惣三郎を出すなら、マジで「前髪の惣三郎」@司馬遼太郎やればよかったのに。日本人の多くは加納惣三郎と聞けば司馬遼思い出すよね? ヅカヲタだって『誠の群像』を思い出すし。
ただ名前を借りてきただけのへんな人、なんて、作る意味あるのか……?
だいもんに、美形役をさせたかった。
……それ以外の答えを思いつかないんだけど、小池せんせ、どうなの?(笑)