初演からずっと『エリザベート』を観てきた。
 『エリザベート』は大好き作品、どの組で誰がやろうとわくわくするし、楽しく観劇する。

 再演を繰り返されてきた作品だから、役に対してのイメージや思い入れがある。
 そして、純粋に「作品」としての面だけでなく、人事的「大人の事情」が絡む作品だということも、よーっく知っている。

 『エリザベート』はタカラヅカのドル箱、上演すれば満員御礼祭りになることがわかっている大作だ。
 そして、大作は大作であるがゆえに配役に「大人の事情」が絡む。
 お金もかかっていない、誰も注目しない作品なら、純粋にその興行1作のことだけ、その作品のことだけ考えられるだろうけど、祭り作品はそうもいかない。タカラヅカが商業演劇である以上仕方ない。

 劇団は大作では、人事に絡んだ配役をする。
 内外に注目される公演で、「売りたい商品」を並べるのは商売として当然のことだ。
 無茶な配役、無理な役替わりなど。
 人気男役スターだったあさこがヒロインのエリザベートを演じたり、他組の無名下級生(新公主演すらしていない、組ファン以外には認知されていない)男役で、トート役よりフランツ役よりルドルフ役の一部より長身のカチャをエリザベート役として「特別出演」させたり。
 他組でトップ娘役をやっていたとなみが、出戻りスライドしてさらにトップ娘役を続ける・2番手も組替えで組の顔ぶれ刷新力技人事の勢いづけにされたり。
 蘭ちゃんがまさかの残留でエリザベート役だったり。
 ……作品を考えただけでない、なにかしら、不可思議なことをする。

 最初は、『エリザベート』で役替わりするとか、信じられなかったもんなあ。そんなことしていいのは、紙芝居の植爺作品ぐらいのもんで、『エリザ』のような高密度の作品にそんなもん不要だっ、と思ってた。
 今も、思っている部分はある。ベストキャストなら、そのキャストで芝居を深めていって欲しい。
 でも、ルドルフ役でチャンスをもらえる人が多いのは、それでも意味のあることだと思うし。
 劇団が役替わりをする場合、推したいのはメンバーの中の最下級生。推し生徒単独で大役を任せられないから、仕方なく上級生と役替わりにする。……だとしても、路線外上級生のルドルフが観られるのはうれしかったりするし。

 そんな、ポジションや持ち味得手不得手以外に、不透明な事情の絡む『エリザ』配役。

 トートとシシィがトップとトップ娘役なのは前提なので置くとして。

 劇団が重要視しているのは、ルキーニとルドルフ。

 ルキーニは作品の花形。
 日本初演の雪組『エリザ』をなんの予備知識もないまま観て、「ルキーニおいしすぎ。それに比べてフランツはいいとこなし、やらされる人可哀想」と思った。そんなわたしだから、実感を持って、「ルキーニ重要」と思う。
 目の肥えた人なら最初からフランツという役の大きさがわかるんだろうけど、アホなわたしは見た目の派手さにばかり目を奪われた。

 特別なイベントで、特別なお客様やたくさんのお客様に、特別に売り込みたい商品は、いちばん華やかな演出で披露するよね。
 現在の売り上げトップ商品に宣伝費かけるのは当然だけど、現行商品だけじゃ行き詰まる、いつだって新製品を次々発売してつないでいくのだから。
 その特別な演出で宣伝したい新製品……現トップ以外の、未来のトップスターが、ルキーニをやる。

 ルキーニは派手でオイシイ。
 そして、技術が足りなくても、なんとかなる。
 役が派手なので、暴れているだけで格好が付く。
 ……もちろん、観客としてはヘタなルキーニは勘弁、狂言回しはうまい人にやって欲しいと思うけど。劇団的には、作品クオリティより、新商品の宣伝の方が大事。おかげで歴代『エリザ』には、へたっぴなルキーニもいました。

 フランツは、作品を支える大事な役。
 縁の下の力持ち系の役割り。わかりやすくかっこいい役ではなく、ぱーんと盛り上がる見せ場がないのに、技術的には大変なことばかり求められる。
 ルキーニはへたっぴでも出来る。が、フランツだけは一定ライン以上の技術を持った人しか出来ない。
 フランツがへたっぴだと、作品が崩壊する。

 だから劇団的には、ルキーニに超路線を、フランツに新専科など「トップにする予定のない、しかし実力はある人」を配したりする。

 そして、まだ時期は未定だが、将来的にトップになるための特別コースに入った人を、ルドルフにする。役替わりの場合は、メンバー最下級生にして、入れる。
 ルドルフはルキーニと同系統の「わかりやすいおいしさ」があり、かつ、ルキーニほど大きな役ではないので、さらにへたっぴでも……もとい、経験不足の若手でも、ねじ込める枠だからだ。

 新製品売り込み、宣伝という意味でのルキーニとルドルフ。
 売りたい商品の陰で、イベント自体を支えるフランツ。

 すべてがこの通りではないよ。そのときの布陣によって差異はある。
 でも、基本の枠組みはこんな感じ、だと思っている。

 てうだうだ前振りした上で、次回の宙組『エリザベート』に思いを馳せる(笑)。
 翌日欄が本題。
 宙組で『エリザベート』が再演される。

 発表があったときは、……ごめん、ぜんぜんわくわくしなかった。
 みりおくんの花組『エリザベート』の記憶が新しいし、「え、またやるの?」「この間やったばっかじゃん」感が強い。
 さらに、「キャラが誰も合ってない……」という印象。
 加えて、「また組子モブかよ! 今の宙組に必要なのは大作じゃなくてアテ書き芝居とショーの二本立てだろう!」という思い。
 組子をモブにしてしまうと、次世代に響くんだよ。たか花時代に学ばなかったのか。……学ぶ劇団じゃないよな。

 でも、せっかくのアテ書き芝居とショーの二本立てである、『Shakespeare』『HOT EYES!!』の客入りを見て、「確かに、『エリザベート』は必要かもな」と思った。
 『Shakespeare』は良作なのに、「観てもらえない」のは切ない。
 まずは劇場へ足を運んでもらわなくては、意味がない。
 『王家に捧ぐ歌』とかヅカファンしか知らない大作ではなく、ヅカを観ない人にも興味を持たせる、ガチな大作で客を入れる。観てさえもらえれば、まぁみりに穴はないのだし、宙はビジュアル組なのだし、勢いが付くのではないか。
 てゆーか、ここでてこ入れして風を変えないとやばい。

 だから、『エリザベート』は必要。

 しかし。
 誰がどの役をやるの?
 トップとトップ娘役は決まっているから不問として。

 持ち味と役割りから、わたしはルキーニ@マカゼ希望。

 マカゼさん、うまくないけど。
 ルキーニなら、誤魔化せると思う。美貌とスター力で、なんとかなると思う。

 マカゼは入団当時から「未来のトップスター」として特別コースを歩んできた超路線スターだ。ルキーニやるのが自然。

 しかしマカゼ、2番手なんだよな……。

 ルキーニは3番手の役。フランツが2番手。
 だけど、ルキーニは花形役、フランツは辛抱役。『エリザ』に限らない、通常のヅカでもよくある、番手誤魔化し要素のある3番手役と2番手役だ。
 公演ごとに番手が変わる作品もあるけど、『エリザベート』だけは役の番手が守られている。
 マカゼが劇団推し超路線様でも、このままだと番手に従ってフランツ役になってしまう。

 や、今のわたしはフランツ役も大好きです。とてもやりがいのある、ファン目線でも眺め甲斐のある、楽しい役だと思ってる。
 だから、フランツが嫌なわけではなくて。

 フランツ=路線外、ではない。「実力のある微妙路線の人」に押し付けられがちな役、というだけで、れっきとした2番手役なんだから、超路線スターがやる場合はふつーに「次期トップの役」だ。
 だからマカゼフランツもありだと思うけど、そしたらルキーニがいなくなる……。

 今の宙組で3番手相当は愛ちゃんだけど、彼の今の扱いから「次代のトップとして宣伝したい」勢いを感じない。
 『HOT EYES!!』で銀橋ソロなしっすよ。ルキーニやらせる予定なら、練習の意味でさせたと思う。ルキーニは銀橋でひとり客席と対話しなきゃならない役よ?(アドリブのことじゃなく、あくまでも芝居、空気を動かす存在として)
 実力派で舞台人技術に隙ナシ! 経験なくても高い技術でクリア出来る! というタイプなら、それでもいいかもだけど。
 愛ちゃん技術がいちばん欠けてる人やん……。それなら経験積ませるしかないのに、この間の全ツでも今回の本公演でも、一切やらせてない。


 というか、そもそもタイプだけでいうと、トップスターのまぁくんがトートの似合わないタイプ。や、まぁくんは一般受けする明るいスターさんだけど、その奥に影や毒もある人だから、性質だけならトートありだけど、なにしろビジュアルが……。
 丸顔鼻ペチャの死神ってなんかチガウ……。

 フランツ@まぁくん、ルキーニ@マカゼ、ルドルフ@愛ちゃん、革命家トリオずんあきりく、できれいにハマるのになー。
 トート役者がいない……。何故テル時代にやらなかったし……。『エリザベート』は音痴トップ許容演目なのに。まさかヲヅキ(裏トップ娘役)に役がないからやれなかったわけじゃないだろな……。

 てゆーか、トート@マカゼ、フランツ@まぁくんの方がまだしっくりくる……。

 だからほんと、宙組『エリザ』って知ったときに肩を落としたんだよなー。

 みりおんは歌ウマだからシシィの歌はすごくハマると思うんだけど、役者としてシシィがハマるタイプかというと、首をかしげるとこあるし……。

 何故今のこの面子で『エリザ』やることにしたし……。

 いや、勢いづけに『エリザ』必要だと思うけど。思ってるけど。

 なんかみっちゃん『ガイズ&ドールズ』とかぶるわー。

 みっちゃんがいちばんハマる役はアデレイド……てのは置いておいて、男役ならネイサンだし、風ちゃんがハマるのはアデレイド。
 でもみっちゃんと風ちゃんはトップコンビだから、2番手カップルではなく主役カップルやらなきゃ。
 ちなみにベニーはスカイキャラだし、キサキちゃんはサラキャラだよなと。トップコンビと2番手コンビの持ち味逆でやらなきゃなんないとか、なんなのソレ。
 なんでみち風で『ガイズ&ドールズ』なんだろう、海外ミュージカルならなんでもいいのかよ、本人たちの持ち味を考慮して選べばいいのに。
 そう思ったことを、思い出す。


 とはいえ、わたしは所詮『エリザ』ファンなので。
 なにをどうこう言ったところで、楽しむ気満々ですが。


 てな話をこの日付欄にUPしているのは、この日にしか載せる欄がなかったためだ(笑)。
 2月24日欄の「主な配役発表」話に続く。(明日は雪新公!)
 新人公演『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』で、痛感したのは本役の偉大さ。
 や、そんなん、新公はすべてそうだろう、てな次元ではなくて。

 新公は本公演にあらず、そんなこと最初からわかって観ている。だから新公を手放しで誉めていたとしても、本公演がそれに劣ることなんてない、本公演がはるかに上なのは前提だから、いちいち持ち出すこともしない、というだけで。

 という、通常の「本公演と比べて新公云々」ではなくて。

 今回「本役は偉大だった」と思うのは、ただもうシンプルに、新公のビジュアルひどい、という、一点に尽きる。

 タカラジェンヌはみんなきれいだし、新人公演とはいえ大きな役が付く人たちは、みんな美しさと実力を学年相応には持っている。
 だから新公の舞台だってみんなきれい。
 ……なのが通常なのだけど、いや、それが通常であるからこそ、『るろ剣』はひどかった。

 今回の『るろ剣』は通常の公演とは違い、原作マンガのビジュアル、所作、雰囲気……それらを完璧にコピーしてはじめて「ビジュアルがいい」になる。
 素のジェンヌがどれだけきれいでも、歌やダンスが出来ても関係ない。「マンガのキャラとして美しい」かどうかが第一の基準。

 そして、イケコ作の宝塚歌劇『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』って……役者の原作再現度を楽しむ、という点が魅力の大部分だったのね……。
 ストーリーひどいしね……通常のタカラヅカでもないし……ただもう、キャラのビジュアル、ハマり具合を楽しむものだったんだね……。

 ということを、新公を観て思い知った。

 ただもうパッと見に「チガウ」というだけで、「『るろ剣』として、きれいじゃない」というだけで、テンション下がりまくる。
 これは、いかがなものか。

 タカラジェンヌとしての舞台価値より、「こんなこと(二次元キャラを体現する)も出来ちゃう、タカラヅカってすごい」という一点にのみ価値を置かれた公演。
 これっておかしいよなあ。タカラヅカってこうじゃないよなあ。

 ビジュアル重視の原作モノって、『銀河英雄伝説』もそうだったけど、あっちは小説だからビジュアルには自由度があった。
 マンガ化やアニメ化もされているのでビジュアルイメージはあったけれど、そのマンガやアニメも複数あって、それぞれ絵のタッチもキャラの顔も服も髪型も違っているのよ、正解は原作小説の中にしかなく、タカラヅカもまた「すでに山ほどあるビジュアルイメージのひとつ」でしかなかった。
 反対に、『るろ剣』はマンガ原作なので、ビジュアルが原作自体にある。それを再現することにポイントが置かれるのは仕方ない。

 仕方ないのだけど。
 それが出来ていない新公を観ると、『るろ剣』という公演自体に疑問がわく。
 マジでコレ、タカラヅカじゃないし、「タカラヅカ」にこんなの蔓延して欲しくないわ。
 今回はお祭り公演としても、「売れるから」と劇団が安易にこっち方面に行ったりしないことを祈る。

 とまあ、公演自体の意義を考えちゃうくらい、新公のビジュアルひどかった(笑)。本役の人たちってすごいのね……よくあんだけマンガまんまになれるよね……。

 や、新公キャストが出来てないのはあたりまえなの。本役の人たちより完璧に「キャラを再現」出来る子がいたら、本役で抜擢されてるわよ。通常のタカラヅカじゃなくて、ヅカファン以外にアピールするための公演だから、学年関係ないっしょ。
 誰も抜擢されていない時点でお察し、なのよ。

 マンガを再現出来ないから、といって、その生徒が美しくないわけでもないし、実力がないわけでもない。
 そりゃ出来た方がいいし、それだけの器用さを新公学年で備えていたら今後の大きな武器になるだろうけど。
 今現在、そんな器用さはいらんやろ。それより、「タカラヅカ」として美しい舞台を務められることに集中してくれる方がいいよ。

 だから、今回の新公はイレギュラーだと思う。
 コスプレ芸加点が基準点の何十倍もある新公なんて、おかしいわ。


 ということで、今回は新公感想はやたらといろんな人たちに「ビジュアルきっつー」と言うてますが、それは別にタカラジェンヌとして美しくないと言うてるわけやないっす。
 マンガ再現という、タカラヅカには別になくてもかまわないスキルについてのみ、なんで混同なきよう。
 タカラヅカの最大のヒット作が『ベルばら』であるわけだし、マンガ原作を否定するつもりはまったくないよ。マンガ好きだし、二次元を現実化出来る最高のカンパニーだと思っているし。
 トップスターや番手付きの人たちは、マンガだってゲームだって再現出来ちゃうスキルも持っているべきだと思う。表現力のひとつとして。
 ただ、新公でそれを常備している必要はないと思うってだけ。新公学年には、それよりもっと他に学ぶべきことがあるから。……もちろん、持っていてくれても、ぜんぜんかまわないし、そういう子はそういった武器を磨いて欲しいとも思うけど。

 主演のひとこには是非、ふつうの公演のふつうの主人公役で、ふつうに新公主演して欲しい。
 ルパンもものまね上手であることを第一に求められていてどうかと思ったけど、今回もまたそんな作品なんて気の毒過ぎる。
 ふつうの「タカラヅカ」で主演して欲しい。
宙組 宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演『エリザベート-愛と死の輪舞-』一部の配役決定
 主な配役
トート朝夏 まなと
エリザベート 実咲 凜音
フランツ・ヨーゼフ 真風 涼帆
ルキーニ 愛月 ひかる
ルドルフ 澄輝 さやと(役替り)
      蒼羽 りく(役替り)
      桜木 みなと(役替り)
※役替りの公演日程につきましては、後日発表いたします。
※その他の配役・新人公演配役は、決定次第ご案内いたします。
 え、マジに愛ちゃんルキーニでやるの? というのが、いちばんの感想でした。

 ルキーニは誰がやってもある程度格好が付く役なので、オトコマエの愛ちゃんがやるのもアリだろうけど、ここ最近の『エリザ』では最低限歌えて台詞を言えるルキーニばかりだったので、ビジュアル以外が不安要素てんこ盛りのルキーニにとまどってます。
 ワタルやあさこもやってたんだから、路線スターなら誰がやってもいいと思うよ……しかしこの歌唱力必須時代になってから、ワタルやあさこタイプのルキーニにするとか逆行してるなあ。
 や、ワタさんもあさこちゃんも、そののち実力も付けていったけれど、ルキーニやったころはいろいろと不自由な人たちでしたのよ。

 ふつーに上から順番の配役ですね。考えすぎることもない、そのまんまの。
 わたしはマカゼにルキーニやってほしかったけどなあ。番手の壁は如何ともしがたいし。その場合は専科さんに来てもらうしかないけど、マカゼを3番手に出来る専科さんってのも思い当たらないし。
 てゆーか、今の専科さんにフランツ出来る人がいないのね……。若いスター専科さんたちが増えたのに、歌唱力に秀でた人がいない……みっちゃんは専科としてすげー心強い人だったなあ、と改めて。

 シンプルな組内での配役。わたしはいろいろ考えすぎたけど(笑)、それがいちばん平和よね。

 ルドルフ役替わりはうれしいっす。
 や、わたしはじっくり芝居が深化する方が好きなので、安易な役替わりは好きじゃないけど、劇団推し以外の人にチャンスがあるのはうれしい。
 ぶっちゃけ、ここにあっきー入ったのがうれしい。あっきーがルドルフやるなんて、役替わり以外ではあり得ないから、この際役替わりうれしいってことで!(笑)

 劇団としてはずんちゃん推しなんだろうけど、ずんちゃんシングルではきびしいと判断したのかな。
 実力的にではなく、客入り的にかな……『Shakespeare』がもっと売れていれば役替わりは組まなかったかもなあ。

 『エリザ』スキーなので、なんやかんや言ったところで、楽しみです。
 このサイト、テキストベタ打ちしか出来ないから、どうしても公式コピペがずれまくる……けど、それでも公式からコピペ!
雪組公演『ローマの休日』主な配役と役替わりについて
2016/02/25
雪組公演『ローマの休日』(中日劇場:6月14日~6月19日、赤坂ACTシアター:6月25日~7月10日、梅田芸術劇場メインホール:7月30日~8月15日)の主な配役と役替わり日程が決定いたしましたので、お知らせいたします。   
主な配役
主な配役   出演者
          役替わりA 役替わりB
ジョー・ブラドリー 早霧 せいな
アン王女       咲妃 みゆ
アービング・ラドビッチ 彩凪 翔 月城 かなと
マリオ・デ・ラーニ 月城 かなと 彩凪 翔 
役替わり日程
中日劇場公演
役替わりA・・・6月14日(火)~6月19日(日) ※全日程   
赤坂ACTシアター公演
役替わりA・・・6月25日(土)~7月10日(日) ※全日程   
梅田芸術劇場メインホール公演
役替わりB・・・7月30日(土)~8月8日(月)
役替わりA・・・8月10日(水)~8月15日(月)
 翔・れいこ役替わりキターーー!!

 雪組にも集客のための役替わりが!
 みりおくんの2回目の『Ernest in Love』並にひどい、れいこが2番手役をやるのは梅芸のみって。
 露骨に集客用役替わり。露骨すぎて劇団正直過ぎて、ウケちゃった(笑)。

 でも、集客のための企業努力はいいと思う。3都市公演なんて、役替わりでもなきゃキビシイでしょう、常識で考えて。
 飛ぶ鳥を落とす勢いだったかのちえねね率いる星組だって、博多中日2都市巡業『ノバ・ボサ・ノバ』で役替わりやってるし。
 外箱の役替わりは景気づけにアリだと思ってる。
 …………『睡れる月』でも役替わりしていればもう少しなんとかなったんじゃ、とか、思うよ……。や、雪組の3都市巡業公演というと思い出すニャ。大阪・東京・福岡の3都市をオリジナル日本物で回ったんだぜえ? 大阪はドラマシティだったけど、後ろ3分の1(もっとか?)空席でな……大阪でこの集客具合で博多まで、って劇団はナニ考えてんだろうとマジで首ひねったもんよ。や、作品はすげー良かったんだけど。
 雪組3都市公演で、今回はドラマシティじゃなくメインホールっすよ。
 そりゃ役替わりウエルカム!だわ。


 そしてやっぱ、ちぎくんの2番手をするれいこが見てみたいよなあ。
 タカラヅカには番手制度があるので、トップスター主演公演で、5番手が2番手役をすることは、まずあり得ないもの。

 えーと、番手誤魔化し中の「誰が何番手か不明」の組を除き、番手が決まっている組に置いての話ね。
 前述の星『ノバ・ボサ・ノバ』は、本公演からして役替わりてんこ盛りで、すずみん・ベニー・ともみん・マカゼの4人の番手が不明瞭なまま、とりあえずすずみん以外のメンバーが2番手役をやっている。当時のマカゼが5番手だったのか、すずみん・ともみんは別格だから飛ばして3番手と数えるのかわかんないし。

 4番手が2番手格の役をするもめずらしいけど、オサ様時代のらんとむさんなんかは、何度も2番手してたから、「めずらしい」止まりで「あり得ない」ではないと思う。
 ちぎくんの2番手をするれいこは見られないと思っていたから、短い役替わり期間でも、見ることが出来るのはうれしい。

 それにしてもマジ美形な並びだな……ちぎ・翔・れいこ……。
 ゼイタクすぎるわー。楽しみだわー。
 新人公演『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』は見どころいっぱいだ。
 というのも、単純に役が多いから、興味や記憶にメリハリが付くのよね。
 多すぎて追いかけきれず、結局いつもと同じぐらいしか見ることもおぼえることも出来ていない、わたしの残念な海馬は置くとして(笑)。
 それでも、全方向にわくわくする公演であることは確か。


 主演の剣心@ひとこには、なんの不安もない。
 本公演で剣心の影を演じているから、ビジュアルもわかっているし。
 ビジュアルも良くて芝居も出来て、身体も良く動く。歌に至っては確実に本役さんよりうまい。

 こんだけ安心して観ていられるのに……それでもやっぱり「剣心」としてなにか足りてない、至っていない、と思うのはなんなんだろうね。
 よくこなしているひとこくんを見ながら、「ちぎくんってやっぱすごいんだな」と思う……不思議。

 そして、ひとこ主演舞台を観てみたいなあ、と思う。
 新公でなく、誰かのやった役でなく、ひとこオリジナルの役。
 彼が一からどんな役を創り上げるのか、観てみたい。


 薫@みちるちゃん。
 うーん? 前回の『星逢一夜』新公で、本役のみゆちゃんのコピーで、みちるちゃん本人が見えなかった。また、かなとくんやひとこくんは独自の芝居をしているのに、それでもみちるちゃんは本役と同じ芝居をしていて、けっこう「?」だった。
 今回は本役の弥彦がすげーいいから、期待してたんだけど……。
 期待が大きすぎたかなあ。
 またしても本役みゆちゃんの影がそのまま見えて、みちるちゃんの芝居がよくわからない。
 お手本のない芝居の方が得意な子なのかも。


 加納@すわっち。
 ……すまん、面白かった。加納ってやっぱ変な役だな、という証明みたいに思えた。
 だいもんがやってるから変なんじゃなくて、役自体おかしいんだよ……。
 つか、それでもだいもんはまだ美形キャラにしてるけど、きれいじゃない子がやるとただの「変な人」だよ……。
 や、言葉悪くてごめん、すわっち個人がきれいじゃないということではなく、この役割りにおける美しさの話ね。

 すわっちがうまいことは知ってた。今までの外箱観てればわかる、歌も芝居も出来る。
 だからこういう実力ある子が新公で番手役をもらうのはいい。銀橋ソロとか、是非経験させるべきだ。
 が、なんか強く、がおりの銀橋ソロ@新公『君を愛してる』を思い出した……。
 うまい。うまいんだけど。漂う「コレジャナイ感」はどうしたもんか……という、客席の困惑。

 なつかしいなあ、『君愛』。ああ、雪組万歳(笑)。


 斎藤@たわし……外見の違和感すごい。
 たわしくん本人はきれいだしうまい子なんだけど。ただ、斎藤一という役に限って言うと……きついなあ。ほんと外見命なんだ、この公演。
 本役さんすごい。


 観柳@たっちー。翔くんの役2回目? 前回は本役さんよりうまかったけれど……いや、今回もまた間違いなく容赦なく、技術は翔くんよりうまいのだけど。
 観柳って、脚本上にあるだけの情報では、ただのゲス男なのよね。原作がそうだってことなんだけど。
 でも、そのゲス男を「タカラヅカ」たらしめているものってひとえに「見た目の美しさ」なのであって。
 きれいじゃない観柳って、楽しめない……。
 翔くんも代役のまなはるも、まずナニをさておき「タカラヅカ」として「美形スター」だったからなあ。
 たっちーのビジュアルではちときつい。

 たっちーを「いい男」たらしめているものってなんつっても「声」だと思うのよ。昔から聴きやすいきれいな声だけど、学年が上がってさらに男役として「イイ声」になってきてるよね。
 観柳役って、その「イイ声」が封印されちゃうんだわ。ゲスく声を汚して喋るから。
 たっちーの芝居上手さが声にも現れていて、それゆえにさらにビジュアルが落ちた印象。
 そして、ビジュアルの低い観柳は、原作がどうあれ「タカラヅカ」としてつらい。
 だからほんと、『るろ剣』という演目が特殊なのよ。
 本役さんすごい。
 新人公演『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』感想あれこれ、続き。


 蒼紫@縣くん。
 期待したよね、研1の縣くんに。なにしろ彼、デビュー鮮烈、研1らしからぬビジュアルと舞台度胸だから。
 『La Esmeralda』の本公で少人数場面に抜擢され、「何年も前からスターですがナニか?」って感じに踊っていたし、全ツでもさらに見せ場与えられて、それに見事に応えてたよね。

 わたし的には、文化祭のお芝居で、だいもんの文化祭を思い出す感じだったので注目度高い。クラシカルな二枚目で、ちょい頭大きめな感じがどうも、わたしの中でイコールになるみたいで(笑)。

 その期待の新人が、『るろ剣』というお祭り公演の新公で抜擢された! しかも蒼紫役。ビジュアルいちばんの派手でオイシイ、儲け役だ。
 劇団、どんだけ彼に期待してんの? どんだけ彼を育てたいと思ってんの? そして彼は、その期待に応えられるの? ……応えるよね、なにしろ今までの舞台姿が研1とは思えない出来だから!

 蒼紫の出番を待ちかねて、登場した途端、ざっと客席でオペラグラスが上がる……のは本役と同じ。
 しかし。

 本役さんとは……チガウ、よ、ね。

 蒼紫の衣装を着て登場したのは、丸顔のオンナノコだった。

 あっれ~~??

 縣くんといえばビジュアルの良さでまず人の口に上がる子なわけで。
 研1なのにもう「男役」にみえる、オンナノコの男装じゃない、というのがウリのひとつ。実際、本公演ではオンナノコっぽくはない。

 なのに何故こんなことに??

 蒼紫の衣装なのに、髪型だってがんばっているのに、それだけ見れば男なのに、顔を見るとオンナノコだった。

 不思議だ。
 ちょんまげ姿で男役なのに、ビジュアル系でオンナノコになるって、ナニゴト……。

 や、日本人のハタチそこそこの女の子連れてきて、ちょんまげとアニメ的な美形キャラウィッグ、両方被せてみて、「男に見える」のがどちらか、考えるまでもないよね?
 ちょんまげはそれだけでプゲラになっちゃうけど、黒髪つんつん前髪ばっさー、のビジュアル系カツラだとふつーの子でもかっこよく見えるよね。素人のアニメコスプレ見たって瞭然じゃないですか。
 カツラでなくても、顔のラインが全部出る場合と、半分隠すのでは、隠す方が美形に作りやすいのよ。

 作りやすい、と思えるからこそ、みんな期待したんだと思う。
 もともと男役度高くて若くて美形な子なら、かっこいい蒼紫を作ってくれるって。
 まさか、オンナノコになってしまうとは……。

 「タカラヅカ」奥深い。男役難しい。

 縣くんはいろいろとボロボロで、言うならば学年相応でした。

 たぶん、ナニも知らない人が見たら「蒼紫役ナニ? まず男役に見えないし、ヘタだし」、だろうなあ。そして、「なんであんな子が蒼紫やってんの? え? 研1……? ええっ、研1なの? ……あー、それじゃ、仕方ないか……」てな感じで納得するんだろうな。

 研1なら、仕方ない。
 舞台踏んで1年未満の素人。通常なら、役以前に上級生に付いて、舞台の外でお手伝いをしつつイロハを学んでいるところ。
 できなくても不思議はない。

 ただ縣くんは「出来る」と思われちゃってたわけだな。わたしにもだし、なにより、劇団に。
 それでこの抜擢と……この、現実。

 そうか、まだ無理だったか……いきなり蒼紫役は無茶振りだったか……。
 そうだよな、ふつーの「タカラヅカ」じゃなく、原作再現度最優先っていう、イレギュラー公演の新公だもんな。
 いっそオリキャラの加納の方がやりやすかったかもしれん。「蒼紫とは」というところに足を引っ張られない分。

 縣くんって、まだ研1だったんだね。
 ふつーに研1だったんだね。

 それでも、縣くんが期待の新人なのは変わらない。
 研1らしからぬ大物っぽさを醸しつつ、どうかこのまま進んで欲しい。育って欲しい。

 そーいや貸切公演の幕間抽選のアシスタントが縣くんだったことがあって、自己紹介で彼は、
「愛称は、『アガタくん』です」
と、自分で言って、客席をなまぬるく笑わせていた。

 そうか……愛称「アガタくん」なのか……(笑)。

 「特技はデジタルイラストを描くこと」と、これまた個性的だし。
 単にPCで絵を描くだけでなく、動かしたりも出来るらしい? なんかけっこう本格的に出来るみたいに聞こえた。まあ、出来ないとここでは言わないか。
 時代も変わったよな……マンガやイラストを描く生徒はいたけど、みんな手描きだったよな……さすが生まれたときからPCとネットのある世代はチガウわ……。

 これからもわくわく見守りますわ。
 新人公演『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』感想続き。

 あ、ちなみに新公演出は田渕先生でした。
 次の『ローマの休日』が田渕せんせだから、演出家が続くと双方やりやすいのかな。


 1本モノの新公は、短縮版なので番手が変わる場合がある。
 いや、公式に「2番手役は本来なら〇〇役ですが、新人公演では**役です」とアナウンスがあるわけじゃない。
 あくまでも、2番手役は2番手役。
 でも。
 『ロミジュリ』が2番手マーキューシオの出番を大幅カット、3番手のベンヴォーリオは見せ場そのままでより大きな役に見えたように、カットによって比重が変わることがある。

 『るろ剣』の役の番手は、剣心、加納、斎藤、観柳、蒼紫、左之助の順だと思うけど、新公ではこの順番には見えなかった。

 剣心、加納は変わらないけど……その下。

 3番手って、がおりの役だよね?

 前の欄で語ったけれど、この公演は通常の「タカラヅカ」じゃない。
 原作再現度最優先、それが足りない人はどんなに他が出来ていても割り引かれる。
 だから全員不利なんだ。

 主役の剣心@ひとこは本公演でも剣心の影だし、もともと出来上がったスターさんだから問題なく剣心として真ん中に立てる。
 加納@すわっちは、オリキャラだから大丈夫。

 だが、他の人たちはまず外見でマイナス地点からのスタート。唯一左之助@まちくんはビジュアルもOKだけど、そもそも出番少ないし、「原作の人気キャラの顔見せ」以外に仕事がない。

 そんな風に番手付き役のみなさんがぬかるみに脚を取られてもがいているなか、ひとりぽーんと華麗にステップを踏んで跳躍しているキャラクタがいる。

 セバスチャン@星加梨杏くん。

 もともと美形ゆえに、モブにいても人の口に上がる子だ。その美貌武器の星加くんがだ、踊って歌うおフランス人をやってます。

 オリキャラです。
 つまり、外見を原作に似せるという作業をしなくていい。ぬかるみに入ることなく、その上の橋を堂々と渡っていけるの。

 がおりさんはヒゲダルマの比留間弟との二役だけど、星加くんはセバスチャンのみ。
 がおりは不細工厳ついキャラとカマっぽいフランス人ダンス教師との二役のギャップを楽しむ、のがファンサービス的な配役だった。がおりの立場とキャラ的に最適な使われ方。
 でも星加くんの場合、不細工は別の人に任せて、単独でおフランス。

 すなわち、本気で、美形勝負してイイ。

 がおりさんは本人のキャラもあってお笑い風味が強かったけれど、星加くんはふつーに美形で、観客的にもノーマークの美形が突然ソロで歌い出して「ナニゴト?!」だった。

 ポスターキャラをマークして、セバスチャンなんて取り立ててマークしないじゃん、ふつう……。

 いろいろカットされて、原作キャラ補正なしでイケコオリジナル『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』を観ると、オイシイのはセバスチャンなんだ。
 イケコが原作キャラ使い切れてなくて、話を動かす部分を全部、オリキャラの加納とセバスチャンに任せちゃってた結果なんだけどね。
 新公だと、それがより明らかになった。

 そして星加くんが、よくやってた。

 100期研2なんだね。でも、大劇場センターでソロ歌って芝居して、くるくる踊ってたよ。
 すげえ。

 変な格好もさせられてない、「タカラヅカの男役」としてふつうにきれいな姿。髪型、衣装。
 今まで培ったモノだけで勝負出来る。

 おかげでもお、セバスチャンが後半一気に持って行った感じ。

 めぐり合わせってあるよなあ。
 星加くん、いい役にいいタイミングで出会えたね。
 そして、よくぞモノにしたね。

 『るろ剣』新公観た人は、きっと星加くんをおぼえて帰ったと思う。

 星加くんは本公では観柳の部下とかやってますよ、最初に出て来るお付きみたいな美形ふたりのうちの片割れですよ、と新公の帰り道で友人に語ってみたりな(笑)。

 縣くんみたいな大型新人もいて、星加くんみたいな子までいるんだ。
 次代の雪組安泰だな。
 ところで、新人公演『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』には、あすくんも出演しています。
雪組 宝塚大劇場公演 休演者及び復帰のお知らせ(追)
2016/02/22
雪組 宝塚大劇場公演『るろうに剣心』の休演者をお知らせいたします。   
雪組
汐聖 風美

※怪我の為、2月22日(月)13時公演より休演いたします。
なお、復帰時期につきましては、現在のところ未定となっております。
※2月23日(火)の新人公演も休演いたします。

■新人公演代役
火男役・・・久城 あす

※また、休演いたしておりました星加 梨杏、眞ノ宮 るいは、2月22日(月)13時公演より復帰いたします。
 新公学年以外が新公に出るのはめずらしいよね。
 でも今回は仕方ない。休演者続出なんだもの。火男役の汐聖くんの代役を立てる時間もないし、代役のために玉突き配役変更をして、せっかく本来の役のためにお稽古してきた努力をなしにするのもおかしい。

 お庭番衆は台詞はほとんどなく、ダンスと立ち居だけなので、上級生が混ざることで悪目立ちすることはない。
 本役と複数の代役に絡む役と新公のお稽古って、あすくんの負担の大きさには想像すると目眩がするけど、あすくんなら大丈夫! と思わせてくれるのが、あすくんのすごいとこだよなー。

 そして実際、目立ち過ぎることなくしっかりと、役目を果たしてくれた。
 蒼紫@縣くんも自爆気味だし、お庭番衆には休演開けの子もいるし、大変だったと思うけど。
 あすくんがいてくれてよかった……!


 恵@くらっちは、前回に引き続きせしこの役。
 前回はすごくよかったんだけど、今回はそれほどでもなかったニャ。
 休演でお稽古時間が足りなかったのかもしれないし、原作に似せなくてはならない今回のぬかるみに脚を取られたせいかもしれない。
 銀橋の歌、けっこうムズカシイのかな。期待したほどでもなかったなー。
 やっぱくらっちは歌のある役で観たい。


 左之助@まちくんは、持ち味に合った役。長身でハンサムで、明るくて。
 持ち味だけでイケる役だからからこそ、なんかひとつ、ばーーんとカマして欲しかったんだが、それは特に感じられず。
 まあ、左之助ってただいるだけで役目もないし、見せ場は自己紹介だけで、やりようのない役かもしんないけどさー。


 剣心の影@鳳華くんは、まずなにより代役の印象が強くて。式尉役で顔おぼえたわ。隈取りの似合う顔立ち(笑)よね。
 加納の影をやってて、式尉の代役で、新公が剣心の影って、本気でダンサーなんだろうな。
 お稽古時間が少なかったと思うけど、遜色なく務めていた印象。

 代役といえば妙@羽織ちゃんも、本公演を務めたあとならもう余裕よね、問題ないよね。
 ただ新公は、妙さんの見せ場が本公演以上にがちゃがちゃしているので、やっぱりセンターとしてドヤれてはいなかったような。
 相方の燕ちゃん@ひまりちゃんも、あまりビジュアルで牽引出来てなかったので、どたばたしたまま終わっちゃったかなあ。


 叶くんはうまくて濃い。さやか&がおりの役で、どちらも美形役ではない……タカラヅカ的に不細工なおじさんの役。
 叶くん美形なのにどうしてこういう役ばっかになるんだろうなあ。
 うまくてガタイのいい立役タイプだから、小柄美形の多い雪組ではこうなっちゃうのか。
 マジに二枚目役、路線役が観てみたいよ……。このまま新公卒業は切ない。まだ研5、どうかこの先彼にもチャンスがめぐってきますように……って、研5でおっさん役総ナメ出来る実力者だから、美少年出来るよりすごい、てなもんなんだけど。
 叶くんは歌もうまいのになあ……。いろいろと朝風パイセンとかぶるわ。同じ道を歩いている感じ?

 はっちさんのまからくんは、もうこの路線決定かな。彼に美形役が付いたのは『ルパン三世』新公のみ。
 たしかにあの役はハマってなかったけど、もう少し美形役の修行もさせてあげるべきじゃあ……?
 相変わらずがっつりうまい。安心。


 せっかく役が多くて舞台上にいる人数が多いのに、いやだからこそわたしの目とアタマでは追い切れなかった。それがくやしい。
 新公が3日くらいあればなー。もっといろんな子を観られるのにな。

 今回の新公も楽しかったっす。

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