永遠少年・その2。@金色の砂漠
2016年12月16日 タカラヅカ 『金色の砂漠』の主人公ギィ@みりおくんのキャラクタについてあーだこーだ言う、続き。
ギィへの愛を否定し、王女としての立場を守ったタルハーミネ@かのちゃんを見て、ギィが感じるべきなのは「裏切られた」ではなく、「それでこそ、タルハーミネ!!」であるべきだ。
タルハーミネという魂を理解し、丸ごと愛しているなら、復讐なんか考えないはずだ。
王女として命令するタルハーミネに微笑みかけ、胸を張って処刑されるべきだ。そんな風にしか生きられない苛烈な魂を持つ恋人に「君は正しい、君は君らしく生きてくれ」とうなずいてやる。それが、タルハーミネを愛した男の任ってもんだ。
ギィはあまりに未熟だ。
彼がすべきことは、犯して連れて逃げることではなく、自分ひとりで城を出て、功を成すことだ。
ジャハンギールがやったように、国でも盗って、堂々とタルハーミネに求婚することだ。
タルハーミネはギィの妻になれても、王女であることを捨てることは出来ないのだから。ふたりで逃げても心中以外に未来はなかった。みじめな生活に、タルハーミネが耐えられるはずないのだから。
タルハーミネを恨んで復讐するような男は、タルハーミネに相応しくない。
結局、タルハーミネの魂なんて関係なく、自分の都合だけで恋してただけじゃん。
カラダだけじゃなく、心まで小さい男。
……と思うから、好みじゃないんだよなあ。
歪んだ人間は好きだけど、こういう虫けらハートの男は、主人公では見たくない。脇ならそれなりに萌えるけど(笑)。
親の仇ってだけなら別に、復讐してくれてもいいんだけど、タルハーミネへの復讐は「チガウやろ」と思う。
コトが大きいからわかりにくいけど、要するに「思ったように愛してくれないから、逆恨みする」ようなもんじゃん。
仕事が生き甲斐の女性を口説き落とし、退社させてハッピーウェディング!にこじつけたはいいけど、結局「ごめん、やっぱり私仕事を捨てられない! 仕事を捨てたら、私は私でなくなるの」と言って結婚断られた……もう式場押さえて招待状出して上司の仲人も頼んであって、今さら婚約破棄ってちょっと待て俺の立場は?! かわいさ余って憎さ百倍、ストーカー一丁上がり!
仕事を生き甲斐としている彼女を愛したんじゃなかったの? 彼女から彼女自身である仕事を取り上げて、自分の用意した箱の中に歪めて押し込むことが愛だったの? それ、彼女を愛してないよね? 愛したのも、大切なのも、自分自身だけよね?
とまあ。
タルハーミネはいいキャラだし、王女と奴隷、出生の秘密、復讐と王位奪還、という設定と筋立てもイイ。
だからあとはほんと、ギィのキャラクタなのよねえ。
ギィって、少年時代からまったく成長してないじゃん?
「なんであいつはありがとうって言わないんだ?」とふくれていたときのまま。
言わないのがタルハーミネなんだよ。たとえ思ったとしても、口には出来ないの。そういう女性を愛したんだって、何故わからない。
タルハーミネに裏切られ、盗賊団のリーダーになっても、結局成長しないまま。
ギィを自ら葬ったタルハーミネは、成長したのに。
成長しない主人公は、つまんない。
物語として。
主人公の精神的変化が、カタルシスだもん。
ギィにあるのは「立場の変化」だけなんだもん。
ストーリーが動くから変化しているように見えているだけで、ギィ自身は幼少期から変わってない。
ギィの幼少時代をみりおくん自身で演じる意味が、よーっくわかる。
彼は妖精のように、変わっていない。
幼く美しいまま。
少年の潔癖さと自己愛に満ちている。
みりおくんならではだと思う。
この役をやってなお、美しく魅力的に見せるなんて。
みりおくんはすごいと思うし、みりおくんにこの役をアテ書きしたウエクミもすごいと思う。
ただ、ギィという男は、わたしの好みではない。
それだけのこと。
ギィへの愛を否定し、王女としての立場を守ったタルハーミネ@かのちゃんを見て、ギィが感じるべきなのは「裏切られた」ではなく、「それでこそ、タルハーミネ!!」であるべきだ。
タルハーミネという魂を理解し、丸ごと愛しているなら、復讐なんか考えないはずだ。
王女として命令するタルハーミネに微笑みかけ、胸を張って処刑されるべきだ。そんな風にしか生きられない苛烈な魂を持つ恋人に「君は正しい、君は君らしく生きてくれ」とうなずいてやる。それが、タルハーミネを愛した男の任ってもんだ。
ギィはあまりに未熟だ。
彼がすべきことは、犯して連れて逃げることではなく、自分ひとりで城を出て、功を成すことだ。
ジャハンギールがやったように、国でも盗って、堂々とタルハーミネに求婚することだ。
タルハーミネはギィの妻になれても、王女であることを捨てることは出来ないのだから。ふたりで逃げても心中以外に未来はなかった。みじめな生活に、タルハーミネが耐えられるはずないのだから。
タルハーミネを恨んで復讐するような男は、タルハーミネに相応しくない。
結局、タルハーミネの魂なんて関係なく、自分の都合だけで恋してただけじゃん。
カラダだけじゃなく、心まで小さい男。
……と思うから、好みじゃないんだよなあ。
歪んだ人間は好きだけど、こういう虫けらハートの男は、主人公では見たくない。脇ならそれなりに萌えるけど(笑)。
親の仇ってだけなら別に、復讐してくれてもいいんだけど、タルハーミネへの復讐は「チガウやろ」と思う。
コトが大きいからわかりにくいけど、要するに「思ったように愛してくれないから、逆恨みする」ようなもんじゃん。
仕事が生き甲斐の女性を口説き落とし、退社させてハッピーウェディング!にこじつけたはいいけど、結局「ごめん、やっぱり私仕事を捨てられない! 仕事を捨てたら、私は私でなくなるの」と言って結婚断られた……もう式場押さえて招待状出して上司の仲人も頼んであって、今さら婚約破棄ってちょっと待て俺の立場は?! かわいさ余って憎さ百倍、ストーカー一丁上がり!
仕事を生き甲斐としている彼女を愛したんじゃなかったの? 彼女から彼女自身である仕事を取り上げて、自分の用意した箱の中に歪めて押し込むことが愛だったの? それ、彼女を愛してないよね? 愛したのも、大切なのも、自分自身だけよね?
とまあ。
タルハーミネはいいキャラだし、王女と奴隷、出生の秘密、復讐と王位奪還、という設定と筋立てもイイ。
だからあとはほんと、ギィのキャラクタなのよねえ。
ギィって、少年時代からまったく成長してないじゃん?
「なんであいつはありがとうって言わないんだ?」とふくれていたときのまま。
言わないのがタルハーミネなんだよ。たとえ思ったとしても、口には出来ないの。そういう女性を愛したんだって、何故わからない。
タルハーミネに裏切られ、盗賊団のリーダーになっても、結局成長しないまま。
ギィを自ら葬ったタルハーミネは、成長したのに。
成長しない主人公は、つまんない。
物語として。
主人公の精神的変化が、カタルシスだもん。
ギィにあるのは「立場の変化」だけなんだもん。
ストーリーが動くから変化しているように見えているだけで、ギィ自身は幼少期から変わってない。
ギィの幼少時代をみりおくん自身で演じる意味が、よーっくわかる。
彼は妖精のように、変わっていない。
幼く美しいまま。
少年の潔癖さと自己愛に満ちている。
みりおくんならではだと思う。
この役をやってなお、美しく魅力的に見せるなんて。
みりおくんはすごいと思うし、みりおくんにこの役をアテ書きしたウエクミもすごいと思う。
ただ、ギィという男は、わたしの好みではない。
それだけのこと。