通常公演も終わり、『タカスペ』も終わり、1年の興行が全部終わった翌日、宙組情報が一気に発表された。

・トップ娘役ナシ
・まぁコンとずんバウ
・ウエクミ新作と稲葉ショー

 うわー、これは……。
 微妙な情報の出し方やな……。

 なんで微妙かというと、今後の人事を予想させる発表だから。
 似てるのはコム姫のときかな。

 トップスターなのに全ツへ行かず、年間公演予定にないバウと青年館の主演を追加発表、しかもその演出家がコム姫をミューズとしているオギー。
 そして、次の本公演がそのオギーの新作アテ書き作品と、景子たんの新作アテ書き作品。タイトルにある「タランテラ」も「堕天使」も、コム姫を表していると、ファンなら即察する特別な単語。

 こんだけ発表されたら、わかるよね。ああそうなんだ、と。


 それと、同じ印象だ。今回の宙組関連の発表。
 ここまで発表して、匂わせるだけで決定打を出さないとか。ファンは生殺しだよなあ。

 と思ったけれど、情報は情報でしかなく、これ以上のことは発表されていないんだから、先走ったことは控える。


 トップ娘役不在は、歓迎しない。
 わたしは古いヅカヲタで、トップスターとトップ娘役が並んでいるのが好き。
 トップ娘役ナシとか、2番手誤魔化しとか、大人の事情人事は嫌だ。宙組はいつまで不透明でいるんだろう。
 れおんくん時代の星組とか、今の雪組とか、ポジションがはっきりした、安定した体制が人気出る時代なのにな。

 とはいえ、うらら様がトップ娘役にならなくて、ほっとした。
 うらら様の魅力は認めているが、「トップ娘役」には不適格だ。劇団が大人の事情優先で彼女をトップ娘役にしなかったことに安堵した。うらら様のことだけでなく、劇団の今後についても。
 さすがに、あのレベルだと、どんな事情があってもトップにはしないんだ。それは朗報だ。劇団人事は不可解なことも多いが、最低限の舞台クオリティは必要だと思っている、ということがわかってよかった。

 音痴でもトップになっていい。だが、「声が存在しない」人は、トップになってはいけない。娘役ならば、「娘役の声」が出ない人は、トップ娘役になってはいけない。
 脇ならばいい。他に魅力があるのだから、声が存在しないならその音を出さなければいいし、娘役の声が出なくても単体で低い声で通せばいい。
 だが、トップ娘役には、「ソロ曲を歌う」「トップスターとデュエットする」という仕事がある。声が出なくてソロが歌えない、娘役の声が出なくて男役とデュエットできない、のでは務まらない。
 務まらないのだから、トップ娘役になってはいけない。
 ……そういう当たり前の決断を、劇団がしてくれたことを、ありがたいと思う。
 や、観客として。
 途中で消える歌声に、舞台への集中力をぶった切られるのはもう嫌だ。

 適材適所。
 うらら様はその美貌と気品で、脇の美女枠で活躍して欲しい。トップにこだわらなければ長くいられるし、持ち味の大人っぽさはむしろ学年が上がってからこそ武器になる。
 ……男役に転向してくれてもいいんだけどな。(まだ言う)

 でも、うらら様をトップ娘役に出来ないから、という理由でまぁ様がやもめになるとしたら、気の毒というか、大変だなあと思う。
 そこまで追い詰められるまで手を打てなかった劇団の思いきりの悪さ、そして、そこまで追い詰められてようやく鉈を振るった事実に、ドラマを感じる……ほんとに、なにがどうってるんだろうなあ。


 まぁ様のコンサートも楽しそうだし、なんつってもウエクミ新作!! すごい楽しみー! まぁ&うらら『翼ある人びと』大好きだったよー。

 ずんちゃんが早々に2回目のバウ主演というのは、宙組ならではだなあと思う。そして、毎回言ってる気がするけど、劇団はずんちゃんを育てる気なんだなと。なんで突然その気になったのか、未だにピンときてないんだけど。
 『New Wave!』『相続人の肖像』次のバウと、3連続主演って破格の扱いなんだけど、宙組だから目立たないというか、他の組で他の人がこの扱いならもっと騒がれるだろうなあ、とか。
 きれいでうまい人だから、大事に育てて欲しい。

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