しあわせの記憶。@雨に唄えば
2003年5月8日 タカラヅカ 失ってから気づくしあわせがある。
キャトルレーヴのポストカード売り場にて。
月組のゆーひのカードの隣に、ケロがいない。
……そんなことに、さみしさを感じる。
☆
失った、と気づいたのは、ロビーでだ。
2日連続『雨に唄えば』を観劇した、その帰り道。
ネックレスがない。
きっと座席に落ちてるはずだ。
休憩のときはまだしていたし、ここまで歩いている間に、それらしき音も気配もなかった。きっと芝居を観ている間に落としたんだ。(夢中で観てたから、小さな音や気配なんか気づくはずがない・笑)
人の流れに逆らい、わたしはひょいひょい階段を上がり、客席へ戻る。
だが。
客席の扉を開けようとしたとき、係のおねーさんに止められた。
それがもー、「必死!!」って感じの止め方。「なにするんですか、アンタ?!(怒)」って。
はあ? 落とし物したんで、探したいんですけど?
まだ劇場内には、他に客いるよねえ? トイレに並んでる人もいるし。なのになんで、こんなに血相変えて客を制止するの?
係のおねーさんは、わたしを廊下に待たせたまま、代わりにネックレスを探しに客席へ入っていった。
そんなことするより、わたし自身が探した方が早くて確実なのに。
案の定見つからなくて、おねーさんはしぶしぶわたしを客席へ迎え入れた。
なるほど。
あれほど血相変えて客を追い払おうとしたわけだ。
舞台上では、主要スターを囲んで記者の方々が取材真っ直中でした。
つーことで、偶発事故にて取材見学できちゃいました。
わーい。
つってもわたしはしゃがみこんで、座席の下とかのぞきこんでたんだけど。
耳と、ときどき目が舞台に向けられてしまうのは、仕方ないっすよ。
結局ネックレスは見つからず、紛失物の扱いをどうするかで係のおねーさんとこそこそ話し合ってから、客席を出ました。
☆
『雨に唄えば』の感想行きます。
予備知識のないまま観劇したわたし。
まずトウコちゃんの「大スター」ぶりにおどろきました。
大スター様だよ、大スター。
道を歩けば世間が大騒ぎ、女たち失神、の大スター。
……あれ? なんかソレ、最近もあったよーな?
そうそう、エロール様だよ、エロエロのエロール様。
彼はたしかに大スターだったよ。
しかし、トウコちゃんは……。
ごめん、スターに見えない……。
最初にまとぶんと腕組んで出てきたときに、「うわ、きっつー」と思ってしまった。
だって大スター様ったら、小さいんだもの……。
一緒にいる美女が大きいだけに、その小ささが苦しくて。
小さいから、スターに見えない?
否。
そんなことはない。真の色男は、身長の高い低いなど関係ない!
身にまとうオーラに、のっぽもチビもない!
だが、トウコはスターに見えなかった。
なんでかってーと、その「小ささ」を、姑息にごまかそうとしていたからだ。
一緒にいる美女が、すっげーささやかな微妙なヒール履いてるのよ。
高慢な大女優が、あんな貧相なヒールを履くか??
あれって、トウコの背が低いせいよね? トウコがあと10cm大きかったら、ちゃんと彼女はハイヒールを履いて「キャラとして正しいファッション」をしていたよね?
キャラを歪めてまで、トウコの小ささを隠そうとしているのよね。
その卑屈さが、「大スター」としてそぐわないのよ……。
いっそのことハイヒールを履けよ、大女優! そしたら、男より背が高くても「ああ、ヒールのせいよね」と思えるのに。姑息な手段を執るから、逆効果になるんだってば。
大スターには見えないけど、トウコちゃんはドンというキャラクターをとても丁寧に演じている。
心の動きがちゃんとわかる。そしてなめらかだ。
説得力のある心理変化を見せてくれる役者は貴重だー。トウコちゃんすてきー。
スターである、という設定さえなければ、真っ当にいい男になってるよ、ほんと。
……どーしても「大スターである」ということが、わたしには引っかかってしまうんだが。
変だなあ、トウコちゃんにはカリスマ性があるはずなのに。五右衛門様のカリスマぶりはすごかったじゃん。なのになんでこんなに地味に……キャラが合ってないせいか??
とりあえずトウコちゃん、その髪型やめようよ。
前髪は重要だ。
君には前髪が必要だ。
まとぶんは怪演。
ほんと、すっげえなあ。
男臭い持ち味の男役が演じる女役、というだけでも愉快なのに、そのうえさらにここまでやりますか。
わたしの目には美形には見えなかったが、ハリウッド女優は顔立ちではなく雰囲気で美女を張るのだ、その点まとぶんは立派に美女だ!
フィナーレの男役姿の本領発揮のフェロモンぶりといい、いい役者だねえ。
……タニちゃんとWキャストで観たかったよ……ほんとに……。まとぶんがコズモなら、もー少しあの役もなんとかなったんじゃないかと思ったりな。
ヒロインうめちゃんは、めちゃかわいい。
この子、好みっす!
スタイルいいし、演技も真っ向勝負。
まとぶんとうめちゃん、とくると、両方男役のよーな感じがしなくもないんだが(笑)、そしてトウコの可憐さが引き立つんだが(笑)、なにはともあれヨシ(笑)。
キャシーがローヒールなのは、キャラとして合っているから気にならず。ピンクのワンピがかわいー。
懸念されていた歌も、声が好みなのでぜんぜんOK。がんばれー。
それと、ものすげえツボだったのは、彼女の胸のライン。おっぱいの形。……きれーだなー、と(笑)。
反対に、まとぶんの胸の形の悪さは気になった。サイズの合わないブラの、カップの頂点部分がへこんでいるよーな形。胸がないならないでいいから、パット装着するなりして、美しくしてくれることを切に望むナリ。
タニちゃんはかわいい。いつものタニちゃん。なにをやってもタニちゃん。
2番手にはまったく見えなかったタニちゃん。
この公演の2番手って、まとぶんだよね?
タニちゃんはただのその他大勢だよね?
見ていていちばんきつかった、このキャスティング。
目にはきれいでいいんだけどね……。
タニちゃんの唯一の見せ場、2回観た2回とも、音が合ってなかったのは、誰が悪いんだ?
コミカルで大がかり、そしてとても難しいシーンだと思う。
プログラムを買っていないわたしには、シーンの名前はわからないが、コズモがスタジオで大暴れしながら歌い踊るシーン。
木材がコズモのアタマに当たったらしい。……当たったようには見えなかったが、コズモはそれらしいリアクションをとる。そしてそこではじめて、当たったときの効果音が響く。
……この繰り返し。ズレまくり。
当たったらしい、って、当たったように見せてくれよ。コズモも、大道具係役の人たちも。コズモのアタマと木材はとてつもなく遠く離れているのに、当たったことになってるのって、変だよ。
そして効果音。ちゃんとコズモが木材に当たった瞬間に鳴ってくれよ。衛星中継じゃないんだから、時差があるのは変すぎるよ。
木材だけに限らず、すべてがズレてる感じ。タニちゃんひとり、ぜえはあ言いながら走り回ってるんだけど、仕掛けと演技と音楽と効果音が噛み合っていない。
なんかとても居心地の悪い、気恥ずかしさの漂うシーンだった……。
ここ、うまく決まればすごく愉快で、そのパフォーマンス技術の高さがかっこいいシーンだよねえ。
ヅカでは難しいかな、こんなの。
そして、じつは出演していることを知らなかった萬あきら様!!
知らなかったら、ノーマークで見ていて、「あの監督、いいわあ。好きやわあ」と思ってました。
んで、途中で気づいた。
あれ、萬あきら様じゃないの?!
ええっ、そうだよ、萬ケイ様だよ!! 出てたんだ、知らなかったっっ。
わーん、監督すてきぃぃ。森本レオみたい。かわいい。
と、フェロモン系オヤジの萬ケイ様がその持ち味をすべて殺して演じる、徹底した小物三枚目オヤジにときめきまくっておりましたが。
……萬ケイ様ってば何事ですかっっ。
2役だったの?!
映画シーンで、本領発揮のエロエロ中年役も披露。
うきゃ〜〜っ、すてきすてき!!
出演しているのを知らなかっただけに、なんか得した気分です(笑)。
萌えはなかったけれど、たのしく観たのよ、『雨に唄えば』。
ツボがちがっても、たのしい作品であることはまちがいない。
☆
失ったと思ったネックレスを見つけたのは、劇場を出たあとだ。
寒いから着替えようとしたときに、下着に引っかかっているのを発見した。ありゃりゃ?
つーとわたし、取材ただ見したよーなもんか。
☆
ささやかなことで、気づくしあわせがある。
キャトルレーヴのポストカード売り場にて。
星組のトウコのカードと、ケロのカードが並んでいる。
……そんなことに、よろこびを感じる(笑)。
キャトルレーヴのポストカード売り場にて。
月組のゆーひのカードの隣に、ケロがいない。
……そんなことに、さみしさを感じる。
☆
失った、と気づいたのは、ロビーでだ。
2日連続『雨に唄えば』を観劇した、その帰り道。
ネックレスがない。
きっと座席に落ちてるはずだ。
休憩のときはまだしていたし、ここまで歩いている間に、それらしき音も気配もなかった。きっと芝居を観ている間に落としたんだ。(夢中で観てたから、小さな音や気配なんか気づくはずがない・笑)
人の流れに逆らい、わたしはひょいひょい階段を上がり、客席へ戻る。
だが。
客席の扉を開けようとしたとき、係のおねーさんに止められた。
それがもー、「必死!!」って感じの止め方。「なにするんですか、アンタ?!(怒)」って。
はあ? 落とし物したんで、探したいんですけど?
まだ劇場内には、他に客いるよねえ? トイレに並んでる人もいるし。なのになんで、こんなに血相変えて客を制止するの?
係のおねーさんは、わたしを廊下に待たせたまま、代わりにネックレスを探しに客席へ入っていった。
そんなことするより、わたし自身が探した方が早くて確実なのに。
案の定見つからなくて、おねーさんはしぶしぶわたしを客席へ迎え入れた。
なるほど。
あれほど血相変えて客を追い払おうとしたわけだ。
舞台上では、主要スターを囲んで記者の方々が取材真っ直中でした。
つーことで、偶発事故にて取材見学できちゃいました。
わーい。
つってもわたしはしゃがみこんで、座席の下とかのぞきこんでたんだけど。
耳と、ときどき目が舞台に向けられてしまうのは、仕方ないっすよ。
結局ネックレスは見つからず、紛失物の扱いをどうするかで係のおねーさんとこそこそ話し合ってから、客席を出ました。
☆
『雨に唄えば』の感想行きます。
予備知識のないまま観劇したわたし。
まずトウコちゃんの「大スター」ぶりにおどろきました。
大スター様だよ、大スター。
道を歩けば世間が大騒ぎ、女たち失神、の大スター。
……あれ? なんかソレ、最近もあったよーな?
そうそう、エロール様だよ、エロエロのエロール様。
彼はたしかに大スターだったよ。
しかし、トウコちゃんは……。
ごめん、スターに見えない……。
最初にまとぶんと腕組んで出てきたときに、「うわ、きっつー」と思ってしまった。
だって大スター様ったら、小さいんだもの……。
一緒にいる美女が大きいだけに、その小ささが苦しくて。
小さいから、スターに見えない?
否。
そんなことはない。真の色男は、身長の高い低いなど関係ない!
身にまとうオーラに、のっぽもチビもない!
だが、トウコはスターに見えなかった。
なんでかってーと、その「小ささ」を、姑息にごまかそうとしていたからだ。
一緒にいる美女が、すっげーささやかな微妙なヒール履いてるのよ。
高慢な大女優が、あんな貧相なヒールを履くか??
あれって、トウコの背が低いせいよね? トウコがあと10cm大きかったら、ちゃんと彼女はハイヒールを履いて「キャラとして正しいファッション」をしていたよね?
キャラを歪めてまで、トウコの小ささを隠そうとしているのよね。
その卑屈さが、「大スター」としてそぐわないのよ……。
いっそのことハイヒールを履けよ、大女優! そしたら、男より背が高くても「ああ、ヒールのせいよね」と思えるのに。姑息な手段を執るから、逆効果になるんだってば。
大スターには見えないけど、トウコちゃんはドンというキャラクターをとても丁寧に演じている。
心の動きがちゃんとわかる。そしてなめらかだ。
説得力のある心理変化を見せてくれる役者は貴重だー。トウコちゃんすてきー。
スターである、という設定さえなければ、真っ当にいい男になってるよ、ほんと。
……どーしても「大スターである」ということが、わたしには引っかかってしまうんだが。
変だなあ、トウコちゃんにはカリスマ性があるはずなのに。五右衛門様のカリスマぶりはすごかったじゃん。なのになんでこんなに地味に……キャラが合ってないせいか??
とりあえずトウコちゃん、その髪型やめようよ。
前髪は重要だ。
君には前髪が必要だ。
まとぶんは怪演。
ほんと、すっげえなあ。
男臭い持ち味の男役が演じる女役、というだけでも愉快なのに、そのうえさらにここまでやりますか。
わたしの目には美形には見えなかったが、ハリウッド女優は顔立ちではなく雰囲気で美女を張るのだ、その点まとぶんは立派に美女だ!
フィナーレの男役姿の本領発揮のフェロモンぶりといい、いい役者だねえ。
……タニちゃんとWキャストで観たかったよ……ほんとに……。まとぶんがコズモなら、もー少しあの役もなんとかなったんじゃないかと思ったりな。
ヒロインうめちゃんは、めちゃかわいい。
この子、好みっす!
スタイルいいし、演技も真っ向勝負。
まとぶんとうめちゃん、とくると、両方男役のよーな感じがしなくもないんだが(笑)、そしてトウコの可憐さが引き立つんだが(笑)、なにはともあれヨシ(笑)。
キャシーがローヒールなのは、キャラとして合っているから気にならず。ピンクのワンピがかわいー。
懸念されていた歌も、声が好みなのでぜんぜんOK。がんばれー。
それと、ものすげえツボだったのは、彼女の胸のライン。おっぱいの形。……きれーだなー、と(笑)。
反対に、まとぶんの胸の形の悪さは気になった。サイズの合わないブラの、カップの頂点部分がへこんでいるよーな形。胸がないならないでいいから、パット装着するなりして、美しくしてくれることを切に望むナリ。
タニちゃんはかわいい。いつものタニちゃん。なにをやってもタニちゃん。
2番手にはまったく見えなかったタニちゃん。
この公演の2番手って、まとぶんだよね?
タニちゃんはただのその他大勢だよね?
見ていていちばんきつかった、このキャスティング。
目にはきれいでいいんだけどね……。
タニちゃんの唯一の見せ場、2回観た2回とも、音が合ってなかったのは、誰が悪いんだ?
コミカルで大がかり、そしてとても難しいシーンだと思う。
プログラムを買っていないわたしには、シーンの名前はわからないが、コズモがスタジオで大暴れしながら歌い踊るシーン。
木材がコズモのアタマに当たったらしい。……当たったようには見えなかったが、コズモはそれらしいリアクションをとる。そしてそこではじめて、当たったときの効果音が響く。
……この繰り返し。ズレまくり。
当たったらしい、って、当たったように見せてくれよ。コズモも、大道具係役の人たちも。コズモのアタマと木材はとてつもなく遠く離れているのに、当たったことになってるのって、変だよ。
そして効果音。ちゃんとコズモが木材に当たった瞬間に鳴ってくれよ。衛星中継じゃないんだから、時差があるのは変すぎるよ。
木材だけに限らず、すべてがズレてる感じ。タニちゃんひとり、ぜえはあ言いながら走り回ってるんだけど、仕掛けと演技と音楽と効果音が噛み合っていない。
なんかとても居心地の悪い、気恥ずかしさの漂うシーンだった……。
ここ、うまく決まればすごく愉快で、そのパフォーマンス技術の高さがかっこいいシーンだよねえ。
ヅカでは難しいかな、こんなの。
そして、じつは出演していることを知らなかった萬あきら様!!
知らなかったら、ノーマークで見ていて、「あの監督、いいわあ。好きやわあ」と思ってました。
んで、途中で気づいた。
あれ、萬あきら様じゃないの?!
ええっ、そうだよ、萬ケイ様だよ!! 出てたんだ、知らなかったっっ。
わーん、監督すてきぃぃ。森本レオみたい。かわいい。
と、フェロモン系オヤジの萬ケイ様がその持ち味をすべて殺して演じる、徹底した小物三枚目オヤジにときめきまくっておりましたが。
……萬ケイ様ってば何事ですかっっ。
2役だったの?!
映画シーンで、本領発揮のエロエロ中年役も披露。
うきゃ〜〜っ、すてきすてき!!
出演しているのを知らなかっただけに、なんか得した気分です(笑)。
萌えはなかったけれど、たのしく観たのよ、『雨に唄えば』。
ツボがちがっても、たのしい作品であることはまちがいない。
☆
失ったと思ったネックレスを見つけたのは、劇場を出たあとだ。
寒いから着替えようとしたときに、下着に引っかかっているのを発見した。ありゃりゃ?
つーとわたし、取材ただ見したよーなもんか。
☆
ささやかなことで、気づくしあわせがある。
キャトルレーヴのポストカード売り場にて。
星組のトウコのカードと、ケロのカードが並んでいる。
……そんなことに、よろこびを感じる(笑)。