思えば、わたしがトウコに惚れ込んだのは、『凱旋門』のハイメ役だった……。
 恋人のユリアを見つめるまなざしに、くらくらきたんだったわ。
 わたしもユリアになって、ハイメに守られたい。……そう思ったんだ。いや、無理だけどな。
 ユリアを見つめるトウコ@ハイメのまなざしは、ひたすらやさしく、愛にあふれていたのだわ。こんな目でひとを見つめることのできる男って、好きだああ。たとえその目がわたしに向けられるのではないとしても。
 ひとを心から愛することのできる男は、好きだ。

 てなことを、思い出しました。
 『雨に唄えば』の3度目の観劇。

 トウコ@ドンがね、もー、すてきなのよー。うめ@キャシーを見つめる、あの瞳!!
 どれほど彼がキャシーを愛しているか、伝わってくるのよー。わーん。
 見ていてじたばたしたくなるくらい、素敵なのよ。

 初日の翌日に観たときは、いろいろ思うところもあったのだけど、時は流れ楽の前日ともなれば、舞台は別物。
 なんか、すっごくノリがよくなってますけど?(笑)
 トウコちゃんはやっぱり大スターって感じではないけれど、素敵度は大幅UP、見ているこちらはときめきっぱなし(笑)。
 脚本や演出はツボじゃないのだが、そんなことは横に置き、ミーハーに徹してたのしみました。
 きゃー、トウコちゃ〜〜んっっ。ラぁぁぁヴ!!

 さて、わたしとは入れ違いでWHITEちゃんも日生を初観劇。
 わたしとオレンジがくつろいでいるところへ、WHITEちゃんが日生劇場から帰ってきました。
 彼女は首をひねっています。

「ヒロインって、うめちゃんよね?」

 はあ? なにをそんな、初歩的なことを言ってんだ?

「だって緑野が、まとぶがヒロインだって言うから!!」

 はあああっ?!

「これがヒロインなの? この変な女がヒロイン?!ってあたし、混乱しまくったよ!」

 言ってない。
 まとぶんがヒロインだなんてわたし、言ってないよ!
 まとぶんが「女役」だって言ったんだよ!

 WHITEちゃんは、はっと憑き物の落ちたよーな顔をする。

「そ、そうよね……チガウよねええ?!」

 目に見えてほっとしている。
 「まとぶんが女役」と言ったのを、一足飛びに「ヒロイン」だと脳内変換したのね……。
 まとぶん@リナをヒロインだと信じて観たなら、あの舞台はそりゃーすっとんきょーなものに映ったろうなあ。
 ご愁傷様、WHITEちゃん(笑)。

 

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