ここは世界の果て。
 わたしの存在は小さい。

 わたしはそれを知っている。

 ここは世界の一部。
 わたしは世界とつながっている。

 わたしはそれを知っている。

 広大なネット社会で、この日記の存在など無にも等しい。わたしがここでなにかを言ったところで、地球は変わらず回り続ける。
 だけど、ここがいちおーネットの一部である以上、リアル界の日記帳とはちがい、誰が見るかもわからないパブリックな場所であることも、知っている。

 それがむずかしいところだよなあ。

 映画のネタバレって、どこまで書いていいのよ?

 いや、今までもさんざん好き勝手書いてきたけどさ。それでもいちおー、どの場合もオチまでしっかり書くような真似は避けてきたのよ。
 わたしなんかが世間に影響力を持たないのは知っているけど、万が一にもここは、公の場なんだってことで。

 フランス映画『愛してる、愛してない…』。
 監督レティシア・コロンバニ、出演オドレイ・トトゥ。

 この映画のこと、どう語ればいいの?
 ネタバレせずには書けない映画だよーっ。

 機会があったら、映画館に行って、ポスターを見てください。
 タイトルが『愛してる、愛してない…』で、ヒロインが『アメリ』のオドレイ・トトゥ。赤をポイントにしたかわいいデザイン、ハートがキュートな、ほんとに女の子好みのかわいいポスターよ。
 わたしパンフレットもちらしも持ってないんで、ポスターに印刷されていたコピーをここに書けないのだけど、これがまた、なんともかわいいコピーなのよ。
 ああ、ガーリッシュでオシャレな恋愛映画なんだな、って。かわいくて、ほんのりせつないのかな、って。
 ちょっと見てみたくなること請け合いの、素敵なポスターよ。

 それだけの予備知識で見に行きましたのよ。わたし、恋愛映画大好きなんだもん。

 物語は、薔薇の花からはじまる。
 一面の、薔薇。
 一面の、赤。

 いろんな種類のいろんな色の薔薇。そこにいる、おしゃれでキュートな女の子、オドレイ・トトゥ。
 彼女は一生懸命、薔薇を選んでいる。花屋の中だ。
 恋人に贈るのよ。
 彼女のカレシはドクター。薔薇一輪、はふたりの思い出のアイテム。今日は彼の誕生日だから、思い出の花を贈るの。
 とにかく、オドレイがかわいい。この映画の、そしてオドレイのポイントとなる色が赤なのね。彼女はいつも赤いモノを着ているし、画面のそこかしこに赤が効果的に使われている。なんともオシャレな画面。
 オドレイは画学生。どうやら才能もあるらしく、将来有望。カレシともラブラブだし、毎日が赤いハート。
 問題があるとしたら、カレシが既婚者だということぐらい。奥さんとは離婚間近らしいけど……ほんとにそううまくいくのかな。
 ……案の定、奥さんの妊娠が発覚、カレシは離婚に消極的になった。オドレイとのデートをすっぽかしたり、旅行をすっぽかしたり……。
 それでもオドレイは一途にカレシを愛し続ける。一途に、一途に……。見ていてちょっと、こわいくらい。
 彼女の恋の行方は??

 ……映画の感想は、ひとことで言うと「こわっ」でした。
 なにがどうこわいかは、見た人にだけわかる。
 いやあ、マジ悲鳴あげる人がいたよ、映画館。びっくりした(笑)。

 ポスターも予告編も、とにかく映画の内容には触れていない。見てのお楽しみなんだよなあ。
 だからわたしもWHITEちゃんも、こんな話だとは思わずに、かわいいラブロマンスを見るつもりで行ったんだもん。

 『アメリ』のときはどーか知らんが、今回のオドレイは、友人だった光田さんという子に似ていておどろいた。(02年8月29日/9月2日参照・笑)
 顔が似てる気がする……ってつまり、光田さんはほんと美人だったのよね……そのうえ……なんか……似てるの、顔だけじゃない……? こ、こわっ。
 映画を見ながら、光田さんのことを思い出しまくりましたよ。そーゆーところも、こわかったなあ。

 なにはともあれ、おもしろかった。
 一見の価値あり。
 プロットが緻密で、映画ならではの仕掛けアリ。
 この話を小説にするのはむずかしいと思うよ。映像ならではのトリックがあるからね。

 ……光田さん、元気かなあ。

 

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