イマジネーション。@ドン・ジュアン
2016年7月7日 タカラヅカ 囚われるのはイヤ。
『ドン・ジュアン』が面白いのは、単純な答えならあるけれど、それを複雑に考えることが可能だからだ。
何日か前の欄に、「はじまりは、愛。そして。愛が、最愛の者を殺した。」てな一連の文章を書いた。
それはそのとき思ったこと。
『ドン・ジュアン』という物語の「答え」だとは思ってない。
つか、「答え」をわたしは求めていない。
だからまたイチから別の話。
さあ、滅びの宴をはじめよう。
愛を持たずに生まれたドン・ジュアン@だいもん。
彼が生まれ直すためには、「愛」を知らなくてはならない。
「愛」から逆算する物語。
まず、死ぬ。
愛のために。
そこを基点として、必要なモノが生まれる。
すなわち、亡霊@がおり。
死ぬために、死を運ぶモノ、死に導くモノが生まれた。
どこから? もちろん、ドン・ジュアン本人から。
亡霊はドン・ジュアンを導き、マリア@みちると出会わせる。
マリアはただの石像、いてもいなくてもいい。
要はドン・ジュアンが「愛している」と思いさえすればいい。
石像だって、抱きしめていればあたたかくなる。
亡霊がマリアを選んだ理由は、彼女が魅力的だからではまったくなく、ラファエル@ひとこという恋人がいる女だったから。
支配欲の強いラファエルは、女を取られれば激昂し、戦いを挑んでくる。だから、マリア。
亡霊が登場する布石として、わかりやすく形を取るために、騎士団長をドン・ジュアンに殺させる。そのために騎士団長の娘をドン・ジュアンに誘惑させる。
すべてはラストシーンにつなげるために、仕組まれていた。
誰が仕組んだ?
もちろん、ドン・ジュアン自身。
亡霊を生み出したのは、彼だから。
それほどに、世界は苦しかった。彼にとって。
華やかに生き、快楽と自由を満喫しているように見えて。
彼はずっと、飢えていた。
傍若無人にふるまう彼に惹かれる者が絶えないのは、彼に飢えと孤独があるから。
人は、欠けた存在だから。満ち足りたものには惹かれない。欠けた者が、欠けた者を求める。
強い生命力を放ちながら、明らかに欠けている者に、惹きつけられる。
飢えが満たされることなどないのに。
ひとりだとさみしくない。
ひとりじゃないからさみしい。
欠けて、いびつなドン・ジュアン。
母は死んだ。自殺した。
そして。
彼もまた、自ら死を選択した。
『ドン・ジュアン』が面白いのは、単純な答えならあるけれど、それを複雑に考えることが可能だからだ。
何日か前の欄に、「はじまりは、愛。そして。愛が、最愛の者を殺した。」てな一連の文章を書いた。
それはそのとき思ったこと。
『ドン・ジュアン』という物語の「答え」だとは思ってない。
つか、「答え」をわたしは求めていない。
だからまたイチから別の話。
さあ、滅びの宴をはじめよう。
愛を持たずに生まれたドン・ジュアン@だいもん。
彼が生まれ直すためには、「愛」を知らなくてはならない。
「愛」から逆算する物語。
まず、死ぬ。
愛のために。
そこを基点として、必要なモノが生まれる。
すなわち、亡霊@がおり。
死ぬために、死を運ぶモノ、死に導くモノが生まれた。
どこから? もちろん、ドン・ジュアン本人から。
亡霊はドン・ジュアンを導き、マリア@みちると出会わせる。
マリアはただの石像、いてもいなくてもいい。
要はドン・ジュアンが「愛している」と思いさえすればいい。
石像だって、抱きしめていればあたたかくなる。
亡霊がマリアを選んだ理由は、彼女が魅力的だからではまったくなく、ラファエル@ひとこという恋人がいる女だったから。
支配欲の強いラファエルは、女を取られれば激昂し、戦いを挑んでくる。だから、マリア。
亡霊が登場する布石として、わかりやすく形を取るために、騎士団長をドン・ジュアンに殺させる。そのために騎士団長の娘をドン・ジュアンに誘惑させる。
すべてはラストシーンにつなげるために、仕組まれていた。
誰が仕組んだ?
もちろん、ドン・ジュアン自身。
亡霊を生み出したのは、彼だから。
それほどに、世界は苦しかった。彼にとって。
華やかに生き、快楽と自由を満喫しているように見えて。
彼はずっと、飢えていた。
傍若無人にふるまう彼に惹かれる者が絶えないのは、彼に飢えと孤独があるから。
人は、欠けた存在だから。満ち足りたものには惹かれない。欠けた者が、欠けた者を求める。
強い生命力を放ちながら、明らかに欠けている者に、惹きつけられる。
飢えが満たされることなどないのに。
ひとりだとさみしくない。
ひとりじゃないからさみしい。
欠けて、いびつなドン・ジュアン。
母は死んだ。自殺した。
そして。
彼もまた、自ら死を選択した。