『NOBUNAGA<信長>』『Forever LOVE!!』前楽に行って、無事『龍真咲サヨナラショー』も観てきました。

 サヨナラショーはそのトップさんの個性がよく出るというか、それぞれ特色があるもんですよね。
 昔はともかく、今の「サヨナラショーをソフト化して販売する」商売が根付いてからは。

 まさお氏のサヨナラショーもとても特徴的で……感心しました。

 わたしの記憶では、まさおくんは2012年に『ロミオとジュリエット』でトップスター就任したと思うんですが。
 サヨナラショーを観て感じたことは。

 まさおの中では、みりおくん準トップという体制は、「なかったこと」になってるっぽい。

 サヨナラショープログラムに、みりおくんがいた気配は皆無でした。「まさみりの思い出」的なモノは一切なし。
 まあ、仕方ないか……。異様だったもんなあ。トップスターなのに、2番手の役をさせられたり、「トップ娘役」が自分だけの相手役じゃないとか。
 どう言葉を繕っても、おかしかったよ。まさおも、そしてみりおも、つらかっただろう。

 まあ、ここまではわかる。
 問題は。

 まさおの中では、ちゃぴが相手役だった、ということも「なかったこと」になってるっぽい。

 …………おーい。

 最後の芝居『NOBUNAGA<信長>』でもラブシーンなし、そもそもふたりで絡むこともほとんどなく、同じ場面にすら出ない。
 最後のショー『Forever LOVE!!』でもがっつりした絡みなどなく、デュエットダンスもなし。
 ちゃぴは「トップ娘役」ではあっても、「トップスターの相手役」ではない、という扱いだった。
 それでもせめて、サヨナラショーではふつうに、……多くは望まない、「ふつう」のことをしてくれるかと、期待していたんだ。

 そしたら、もお、見事でした。
 ちゃぴの扱い。
 相手役ではまったくない。
 デュエットダンスがないどころか、まともな絡みもない。
 てゆーか。
 他のスターたちと同列扱い、トップ娘役ですらない……。

 そ、そうか。
 本公演で「相手役じゃない」と示して、サヨナラショーでは「トップ娘役じゃない」と示すわけか……。

 徹底してるわ……。
 まさお……。

 トップ娘役を残して、トップスターのみが退団する場合でも、ふつうはデュエットダンスがあるし、思い出の場面を再現したりして、互いに哀惜を示すものなんだけど。
 一切ナシっすよ……。
 すげえ。
 もう、「すごい」としか言いようがない。

 加えて、まさおのあとに月組を率いることになるたまきちへの「引き継ぎ」場面もなかったけど……これはある人とない人があるから、それを言及する気はないけども。
 ソロ曲が全部、「相手役がちゃぴでない作品限定」とか、「ちゃぴが出演していない作品」とか、ナニその徹底ぶり。
 他のなにをさておいても、トップ娘役否定は、びびりましたわ……。


 それはともかく。

 『1789』という作品を持つまさおは強いな。

 サヨナラショーは全部で何曲歌ったんだっけ? そのうちの半分とか3分の1とか、とにかくけっこうな割合で『1789』が占めていたと思う。
 わたしの体感としては『1789』コンサートの合間に他の楽曲も入れました、的な。長く歌うのが『1789』、最初と最後に歌うのが『1789』。

 『1789』ガラコンサート状態なら、そりゃ盛り上がるわ。
 曲がヅカオリジナルとは段違いだもん。

 好きだな、『1789』。

 日本初演で、まさおと月組が作り上げた作品。
 きっとこれからも再演されるだろうけれど、この作品を「最初にこの世界に送り出した」のはまさおと月組。
 この世界、ってのは、タカラヅカね。

 『1789』はオレのもの!!っていう、誇りが見える。
 いいなあ。
 『1789』を歌うまさおはいい。
 ロナンでも『1789』という作品でもなく、「まさおの『1789』」なの。まさおとして歌っているの。
 それが、心地いい。
 まさおの暴れっぷりが。
 まさお節はさらにひどくなって、せっかくの名曲もぶわんぶわん節回ってるし(笑)。
 だが、それがいい。

 まさおはまさおらしく、大暴れしてくれれば。

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