いつか、あったはずの翼で・その1。@My Dream TAKARAZUKA
2014年7月24日 タカラヅカ まだまだ書き切れてないことはあるし、書いてもUPしてない記事もあるが、とりあえず、『My Dream TAKARAZUKA』のまっつの話。
客観性ナシ、わたしの目線でのまっつまっつ。
最初にこのこあらった目線の……をはじめたのって、『TUXEDO JAZZ』だっけ?
まっつは基本モブのひとりで、されどやたら出番が多くて人の動きも激しくて、で、見失う人続出!……に、ちがいない。まっつを的確に捉えるために、ここはひとつ、登場場面を全部解説しなければ!!てな、みょーな使命感を持っていたっけ。
実際、「1回しか観劇機会がないので、こあらさんのブログはまっつ探しの予習になります」とかメールもらうことも多くて、ほんといそいそと出番や立ち位置報告に燃えてた。
それが今はもう、わたしが解説する必要もないくらい、「スター!」として登場し、誰の目にも印象を残す大きな人になった。
わたしよりも的確にレポートしてくれる人もたくさんいるし、今はブログの時代でもないし、書けるときだけぼちぼちやってこう……てな感じになって何公演。
これが最後のまっつまっつ。
「第1章 プロローグ」、えりたんが銀橋で歌い、呼応して本舞台のスクリーンが上がる。
そこに、ちぎくん以外の主立った人たち全員集合。番手学年順の立ち位置に、まっつはいる。
青いてらてらの変わり燕尾。キラキラ付きで、キラキラネックレス付き。金髪に前髪あり、ヘッドマイク。
特徴のある平澤先生の振付、いちばん似合うのは、まっつだと思う。なんつったって、「まっつステップ」のまっつですから!(笑)
小さな身体が、よく動く。音に忠実というか、とても丁寧に反応する人だと思う。音と動きの距離感が絶妙で、曲線と直線の使い方が気持ちいい。
なんだかものすごく「まっつらしいまっつ」で、キラキラっぷりと安定感が同時に押し寄せてきてつらい(笑)。
オープニングの印象は、なんといっても、「よく走ってるなあ」(笑)。
真ん中で踊って、袖へはける。それが何度もある。
あー、真ん中ってことだなあと思う。脇で踊る人たちは、自分の立ち位置から自然に流れていく。真ん中の人はキメ場面が終わると一瞬ではけなくてはならないし、また、どちらの袖にもいちばん遠いから、いつもダッシュ。
最初の板付きからえりたんのターンの間しばらく踊って、えりたんが下手にはける前に、まっつは上手袖へダッシュ。
次はちぎくんのターン。ちぎくんが銀橋真ん中あたりに来たら、舞台奥をチェック。
まっつが上手から登場、とことこセリの後ろを歩いてる。
まっつちっこいし、舞台にはみんないっぱいいるし、セリの後ろを通ってくるときのまっつは埋もれて見えない(笑)。ここは2階席の方がよく見えていいかな。
ちぎくんがまだ銀橋にいるから、彼に見とれてたら見逃しちゃうぞ、要注意。この「後ろとことこ」と、「セリの上でにっこり」がかわいいんだ!
ちぎくん銀橋が終わって、まっつがセリの上から走り降りてきてからが、まっつのターン。
ここで一発目の銀橋ソロがある。
「上から順番1・2・3」の中村Bらしく、ほんときれいに順番に。
えりたんが「美しい場所、美しい思い出」と歌い、ちぎくんが「はじまる」と歌った「夢」。
まっつのパートは「ひたすら歩んだ大切な時」。
ここの歌声が、いきなりすごい。
まっつは、いろんな「声」を持っている人だと思う。
だけど番手の壁でろくに歌を歌わせてもらえないし、ひとつの公演で求められる機会では、役割を決められている。
「大人の男役」であるまっつは、主役に対する敵役、立ち役、強い役を求められ続けてきた。
白い二枚目は彼の役目ではない。
だからまっつは、ひたすら「強い」歌を歌っていた。
低い声に濁りを入れて、より大人っぽく男っぽく。
またその音色が美しく艶っぽいので、ますますその歌い方になる。
それ以外を忘れそうになるほどに。
それが今、この最後のショーで。
濁りのない、力みのない、素直な声を、響かせる。
明るく澄んだ、高い声。
きらめくような、クリスタルヴォイス。
芝居の雪丸と同一人物だと思えないような、透明感。
こんな声、久しぶりに聴いた。
こんな優しい声、優しい歌い方を、するんだ……。
声がまっすぐに伸び、広がり、場を満たす。光が見える。キラキラしながら、宙に舞う。
幕が開いて1週間くらい経った頃かな。
まっつがすごく、「歌詞」を大切に歌っていた頃があって。や、普段粗末にしているとかじゃなく、まっつ比で、こっちがびびるくらい「歌詞」を大切に、抱きしめるようにして歌っているときがあった。
「君への思いをここに残して」が優しくてね。
「思い」でなにかを胸に抱きしめるようにするんだけど、その仕草ごと深くてね。
どうしちゃったの??
見ていて、焦った。
そんな人じゃないでしょう。そんな優しい人じゃない、中の人がどうかは知らないが、舞台の上でそんなに優しいことをする人じゃない。自分の芸を追求することをいちばんとし、その最上級の姿を見せることがファンへの気持ち、誠実さだと背中で語る人だった。
なのにこんな、直球に優しさを、愛を、感謝や思いやりを示してくるなんて……。
また、やたらと目線が来る、気がした。見ていると、見てくれる。
今までぜっっったい(笑)、目線くれない人だったのに。
そういうサービスはしない人だったのに。
1回のショーで何度も目が合った気がして、びびりまくった(笑)。
……公演前半の何日かだけで、そのあとまたいつものまっつに戻ったけど。
歌詞の入り込み方も、あのときをピークに、落ち着いていった。
あの優しい歌声と表情が、焼き付いている。
透き通るような声で歌い、優しく心を差し出し、抱きしめ、走り去っていく背中。
オープニングの水色の衣装って、背中にもキラキラ飾りが付いてるのね。
それが、翼に見えた。
肩胛骨は、いつか翼があった名残。
そんな言葉を、思い出す。
肩胛骨あたりにあるキラキラ飾りが、いつかの翼に見えた。
彼が、飛び立って、行ってしまう。
あの翼で。
去って行く背中を見て、そう思った。
や、ただ、銀橋から花道通って走って行くだけのことなんだけど。
それでも、思った。思ってしまった。
君への思いをここに残して。
あの翼で。
まっつの歌声がやたら優しく感じた日、公演終わって劇場出たらとてもきれいな青空が広がってて。
公演最初ですから初夏ですから、まだまだ陽も長くてね。
世界がきれいで、空がきれいで、リニューアルされた門とかきれいで、とにかく、なにもかもがきれいで。
泣けて、仕方なかった。
客観性ナシ、わたしの目線でのまっつまっつ。
最初にこのこあらった目線の……をはじめたのって、『TUXEDO JAZZ』だっけ?
まっつは基本モブのひとりで、されどやたら出番が多くて人の動きも激しくて、で、見失う人続出!……に、ちがいない。まっつを的確に捉えるために、ここはひとつ、登場場面を全部解説しなければ!!てな、みょーな使命感を持っていたっけ。
実際、「1回しか観劇機会がないので、こあらさんのブログはまっつ探しの予習になります」とかメールもらうことも多くて、ほんといそいそと出番や立ち位置報告に燃えてた。
それが今はもう、わたしが解説する必要もないくらい、「スター!」として登場し、誰の目にも印象を残す大きな人になった。
わたしよりも的確にレポートしてくれる人もたくさんいるし、今はブログの時代でもないし、書けるときだけぼちぼちやってこう……てな感じになって何公演。
これが最後のまっつまっつ。
「第1章 プロローグ」、えりたんが銀橋で歌い、呼応して本舞台のスクリーンが上がる。
そこに、ちぎくん以外の主立った人たち全員集合。番手学年順の立ち位置に、まっつはいる。
青いてらてらの変わり燕尾。キラキラ付きで、キラキラネックレス付き。金髪に前髪あり、ヘッドマイク。
特徴のある平澤先生の振付、いちばん似合うのは、まっつだと思う。なんつったって、「まっつステップ」のまっつですから!(笑)
小さな身体が、よく動く。音に忠実というか、とても丁寧に反応する人だと思う。音と動きの距離感が絶妙で、曲線と直線の使い方が気持ちいい。
なんだかものすごく「まっつらしいまっつ」で、キラキラっぷりと安定感が同時に押し寄せてきてつらい(笑)。
オープニングの印象は、なんといっても、「よく走ってるなあ」(笑)。
真ん中で踊って、袖へはける。それが何度もある。
あー、真ん中ってことだなあと思う。脇で踊る人たちは、自分の立ち位置から自然に流れていく。真ん中の人はキメ場面が終わると一瞬ではけなくてはならないし、また、どちらの袖にもいちばん遠いから、いつもダッシュ。
最初の板付きからえりたんのターンの間しばらく踊って、えりたんが下手にはける前に、まっつは上手袖へダッシュ。
次はちぎくんのターン。ちぎくんが銀橋真ん中あたりに来たら、舞台奥をチェック。
まっつが上手から登場、とことこセリの後ろを歩いてる。
まっつちっこいし、舞台にはみんないっぱいいるし、セリの後ろを通ってくるときのまっつは埋もれて見えない(笑)。ここは2階席の方がよく見えていいかな。
ちぎくんがまだ銀橋にいるから、彼に見とれてたら見逃しちゃうぞ、要注意。この「後ろとことこ」と、「セリの上でにっこり」がかわいいんだ!
ちぎくん銀橋が終わって、まっつがセリの上から走り降りてきてからが、まっつのターン。
ここで一発目の銀橋ソロがある。
「上から順番1・2・3」の中村Bらしく、ほんときれいに順番に。
えりたんが「美しい場所、美しい思い出」と歌い、ちぎくんが「はじまる」と歌った「夢」。
まっつのパートは「ひたすら歩んだ大切な時」。
ここの歌声が、いきなりすごい。
まっつは、いろんな「声」を持っている人だと思う。
だけど番手の壁でろくに歌を歌わせてもらえないし、ひとつの公演で求められる機会では、役割を決められている。
「大人の男役」であるまっつは、主役に対する敵役、立ち役、強い役を求められ続けてきた。
白い二枚目は彼の役目ではない。
だからまっつは、ひたすら「強い」歌を歌っていた。
低い声に濁りを入れて、より大人っぽく男っぽく。
またその音色が美しく艶っぽいので、ますますその歌い方になる。
それ以外を忘れそうになるほどに。
それが今、この最後のショーで。
濁りのない、力みのない、素直な声を、響かせる。
明るく澄んだ、高い声。
きらめくような、クリスタルヴォイス。
芝居の雪丸と同一人物だと思えないような、透明感。
こんな声、久しぶりに聴いた。
こんな優しい声、優しい歌い方を、するんだ……。
声がまっすぐに伸び、広がり、場を満たす。光が見える。キラキラしながら、宙に舞う。
幕が開いて1週間くらい経った頃かな。
まっつがすごく、「歌詞」を大切に歌っていた頃があって。や、普段粗末にしているとかじゃなく、まっつ比で、こっちがびびるくらい「歌詞」を大切に、抱きしめるようにして歌っているときがあった。
「君への思いをここに残して」が優しくてね。
「思い」でなにかを胸に抱きしめるようにするんだけど、その仕草ごと深くてね。
どうしちゃったの??
見ていて、焦った。
そんな人じゃないでしょう。そんな優しい人じゃない、中の人がどうかは知らないが、舞台の上でそんなに優しいことをする人じゃない。自分の芸を追求することをいちばんとし、その最上級の姿を見せることがファンへの気持ち、誠実さだと背中で語る人だった。
なのにこんな、直球に優しさを、愛を、感謝や思いやりを示してくるなんて……。
また、やたらと目線が来る、気がした。見ていると、見てくれる。
今までぜっっったい(笑)、目線くれない人だったのに。
そういうサービスはしない人だったのに。
1回のショーで何度も目が合った気がして、びびりまくった(笑)。
……公演前半の何日かだけで、そのあとまたいつものまっつに戻ったけど。
歌詞の入り込み方も、あのときをピークに、落ち着いていった。
あの優しい歌声と表情が、焼き付いている。
透き通るような声で歌い、優しく心を差し出し、抱きしめ、走り去っていく背中。
オープニングの水色の衣装って、背中にもキラキラ飾りが付いてるのね。
それが、翼に見えた。
肩胛骨は、いつか翼があった名残。
そんな言葉を、思い出す。
肩胛骨あたりにあるキラキラ飾りが、いつかの翼に見えた。
彼が、飛び立って、行ってしまう。
あの翼で。
去って行く背中を見て、そう思った。
や、ただ、銀橋から花道通って走って行くだけのことなんだけど。
それでも、思った。思ってしまった。
君への思いをここに残して。
あの翼で。
まっつの歌声がやたら優しく感じた日、公演終わって劇場出たらとてもきれいな青空が広がってて。
公演最初ですから初夏ですから、まだまだ陽も長くてね。
世界がきれいで、空がきれいで、リニューアルされた門とかきれいで、とにかく、なにもかもがきれいで。
泣けて、仕方なかった。