彼らがしあわせになる、もうひとつの物語。@私立探偵ケイレブ・ハント
2016年10月7日 タカラヅカ 『私立探偵ケイレブ・ハント』『Greatest HITS!』初日観劇。
グッズのこととか公演ドリンクのこととかざっくりした初日感想は、リアルタイムに http://koalatta.blog48.fc2.com/blog-entry-2397.html へ書いているので、こっちでは即作品感想行こう。
『私立探偵ケイレブ・ハント』。
これって、『マリポーサの花』のアナザーバージョンじゃね?
観ながら、それをひしひしと感じていた。
アナザーバージョンというか、if話というか。
焼き直しではなく、同じところから発生した物語。
正塚作品に絶対に出て来る「あの戦争」。
「あの戦争」のあと、ネロ@水しえんとエスコバル@ゆみこが一緒に生きなかった物語。
なまじあの戦争で活躍した男ふたりが一緒に生きちゃったから、非合法でぶっそうな生活になってたわけで。あの重苦しい話もエスコバルの最期も、「あの戦争」と「あの国」ゆえですよ。
そこで、if話。もしも、ネロとエスコバルが別れていたら。
ネロとエスコバルが一緒に「あの国」に残った物語が『マリポーサの花』。
ネロが単身アメリカに渡った物語が『ケイレブ・ハント』。
アメリカへ渡ったネロが、そこで知り合った仲間たちと探偵事務所を開いた。エスコバルもアメリカに来ているが、ネロとは距離を置いている。狙撃して助けたりもするけどね。
……という話が、『ケイレブ・ハント』。
if話っていうか、こんな未來もあったんだよ的な。同じキャラクタ、同じ物語から、別の展開を考えた。
セリア@となみとは運命で結ばれているため、ネロが「あの国」に残っても、アメリカへ渡っていても、どちらにしても出会い、恋に落ちる。
『マリポーサの花』では仕事絡み富豪令嬢として出会い、『ケイレブ・ハント』では、スタイリストになるためにアメリカへ来てがんばっている女の子として出会う。
探偵のネロとスタイリストのセリアは、革命も戦争もない平和なアメリカで恋をしている。
ネロ@水しぇんが、ケイレブ@ちぎくん。
セリア@となみが、イヴォンヌ@みゆちゃん。
エスコバル@ゆみこが、ナイジェル@がおり。
「あの戦争」が出て来るのはマサツカのデフォルトだけど、それにしてもネロとケイレブの性格と言動がかぶりまくってる。
……っていうか、マサツカの主人公はみんな同じってだけなんだけど(笑)。
どっちも本人関係ないのに、「放っておけない・見て見ぬふりは出来ない」というだけで命懸けるはめになってる。
物語において、主人公が「命を懸ける」理由が「他人事」なのは、観客の感情移入を妨げるのよねえ。
一度会っただけの恋人でも友だちでもない赤の他人のために、自分の命も仲間の生活も恋人の安全も、全部失うかもしれないのに「放っておけない・見て見ぬふりは出来ない」と危険に飛び込んで行くとか……『マリポーサ』もそうだったけど、もう少し「物語として納得出来る理由」を作ろうよ、マサツカおじさん……、と苦笑したことを思い出す。
今回は『マリポーサ』よりひどい(笑)。
ケイレブが命懸ける理由が薄すぎて。
マサツカせんせのなかでは、これでも十分理由になるんだろう。いい人だよなあ。
でも世間一般では、理解出来ないと思うから、世間一般的に理解出来る理由を、巻き込まれるに相応しい「事件」を作って展開してくれよ……とほほ。
事件が薄いのも、『マリポーサの花』の設定とキャラを使い回しているせい、かもしれないと思う。
すでに自分の中で出来上がっているから、一度作品として舞台に載せた話だから、新たに装飾や説明が必要だと気づかないのね。
同じ雪組で、そしてちぎくんで、水しぇんのハードボイルドキャラをやりたくなる気持ちはわかる。
やっぱちぎと水は似てるなあと。彷彿するわと。
がおちゃんも、ゆみこに似てるしね。
なんだかなつかしく、切なくなる。
てゆーことで、この話って、ケイレブとイヴォンヌとナイジェルさえいれば、成り立つよね。
一応、悪役側としてマクシミリアン@れいこがいれば。
ジム@だいもんも、カズノ@咲ちゃんも、いなくて問題ないわー。
ナイジェルは、銀橋ソロひとつ付けるだけで、そのまま2番手の役になる比重だしね。
ナイジェル2番手にしちゃうと、まんま『マリポーサの花』になっちゃうから、避けたのかなあ。
しかし、作劇というか、物語の構成が不自由になってるな、マサツカせんせ。
でもってわたし、『マリポーサの花』大好物でした。
ネロとセリアの愛に泣いたクチです。
『ケイレブ・ハント』も楽しいっす。
グッズのこととか公演ドリンクのこととかざっくりした初日感想は、リアルタイムに http://koalatta.blog48.fc2.com/blog-entry-2397.html へ書いているので、こっちでは即作品感想行こう。
『私立探偵ケイレブ・ハント』。
これって、『マリポーサの花』のアナザーバージョンじゃね?
観ながら、それをひしひしと感じていた。
アナザーバージョンというか、if話というか。
焼き直しではなく、同じところから発生した物語。
正塚作品に絶対に出て来る「あの戦争」。
「あの戦争」のあと、ネロ@水しえんとエスコバル@ゆみこが一緒に生きなかった物語。
なまじあの戦争で活躍した男ふたりが一緒に生きちゃったから、非合法でぶっそうな生活になってたわけで。あの重苦しい話もエスコバルの最期も、「あの戦争」と「あの国」ゆえですよ。
そこで、if話。もしも、ネロとエスコバルが別れていたら。
ネロとエスコバルが一緒に「あの国」に残った物語が『マリポーサの花』。
ネロが単身アメリカに渡った物語が『ケイレブ・ハント』。
アメリカへ渡ったネロが、そこで知り合った仲間たちと探偵事務所を開いた。エスコバルもアメリカに来ているが、ネロとは距離を置いている。狙撃して助けたりもするけどね。
……という話が、『ケイレブ・ハント』。
if話っていうか、こんな未來もあったんだよ的な。同じキャラクタ、同じ物語から、別の展開を考えた。
セリア@となみとは運命で結ばれているため、ネロが「あの国」に残っても、アメリカへ渡っていても、どちらにしても出会い、恋に落ちる。
『マリポーサの花』では仕事絡み富豪令嬢として出会い、『ケイレブ・ハント』では、スタイリストになるためにアメリカへ来てがんばっている女の子として出会う。
探偵のネロとスタイリストのセリアは、革命も戦争もない平和なアメリカで恋をしている。
ネロ@水しぇんが、ケイレブ@ちぎくん。
セリア@となみが、イヴォンヌ@みゆちゃん。
エスコバル@ゆみこが、ナイジェル@がおり。
「あの戦争」が出て来るのはマサツカのデフォルトだけど、それにしてもネロとケイレブの性格と言動がかぶりまくってる。
……っていうか、マサツカの主人公はみんな同じってだけなんだけど(笑)。
どっちも本人関係ないのに、「放っておけない・見て見ぬふりは出来ない」というだけで命懸けるはめになってる。
物語において、主人公が「命を懸ける」理由が「他人事」なのは、観客の感情移入を妨げるのよねえ。
一度会っただけの恋人でも友だちでもない赤の他人のために、自分の命も仲間の生活も恋人の安全も、全部失うかもしれないのに「放っておけない・見て見ぬふりは出来ない」と危険に飛び込んで行くとか……『マリポーサ』もそうだったけど、もう少し「物語として納得出来る理由」を作ろうよ、マサツカおじさん……、と苦笑したことを思い出す。
今回は『マリポーサ』よりひどい(笑)。
ケイレブが命懸ける理由が薄すぎて。
マサツカせんせのなかでは、これでも十分理由になるんだろう。いい人だよなあ。
でも世間一般では、理解出来ないと思うから、世間一般的に理解出来る理由を、巻き込まれるに相応しい「事件」を作って展開してくれよ……とほほ。
事件が薄いのも、『マリポーサの花』の設定とキャラを使い回しているせい、かもしれないと思う。
すでに自分の中で出来上がっているから、一度作品として舞台に載せた話だから、新たに装飾や説明が必要だと気づかないのね。
同じ雪組で、そしてちぎくんで、水しぇんのハードボイルドキャラをやりたくなる気持ちはわかる。
やっぱちぎと水は似てるなあと。彷彿するわと。
がおちゃんも、ゆみこに似てるしね。
なんだかなつかしく、切なくなる。
てゆーことで、この話って、ケイレブとイヴォンヌとナイジェルさえいれば、成り立つよね。
一応、悪役側としてマクシミリアン@れいこがいれば。
ジム@だいもんも、カズノ@咲ちゃんも、いなくて問題ないわー。
ナイジェルは、銀橋ソロひとつ付けるだけで、そのまま2番手の役になる比重だしね。
ナイジェル2番手にしちゃうと、まんま『マリポーサの花』になっちゃうから、避けたのかなあ。
しかし、作劇というか、物語の構成が不自由になってるな、マサツカせんせ。
でもってわたし、『マリポーサの花』大好物でした。
ネロとセリアの愛に泣いたクチです。
『ケイレブ・ハント』も楽しいっす。