いちばんきゅんときたのはケイレブ@ちぎくんが、イヴォンヌ@みゆちゃんに誕生日プレゼントわたしなんだりするくだり。誕生日デートなのに待たせちゃって、そうやって噛み合わないことに対して、悲劇でも憤りでもなく、淡々とごくふつーに話しているところ。
 どちらの気持ちもわかって、すごくじーんとしたし、そうやって「恋人同士」をやっているふたりを愛しいと思った。

 ……てなことはさておき。

 『私立探偵ケイレブ・ハント』の初見感想は、がっかり。だった。

 だって、だいもんの役がつまんない。

 えー、なにあの役。いてもいなくても問題ない役じゃん。
 そんな役、つまんない。

 ということで、がっかりでした。
 組子がモブなのも、ストーリーが独りよがりで盛り上がりに欠けるのも、客席爆睡系だなってのも想定内だったんでそれくらいでは別にくじけないんだけど、だいもんの扱いが不満で、観劇テンションが落ちた、という。

 と、はっきり書けるくらい、わたしはタカラヅカから離れたところにいるんだなと、改めて思う。
 以前は書けなかったもんなあ。タカラヅカという沼の中であがいてて、ご贔屓に関して考えすぎて、ぐるぐる悩んで、ストレートな言葉は発せなかった。
 今はご贔屓もおらず、無責任に全組観劇して、無責任に楽しんでる。雪組がいちばん好きで、だいもんも好き。だから雪組はたくさん観るし、だいもんの役がわたし好みだとうれしい。
 本気のだいもん贔屓の人たちは、この役でもこの作品でもうれしくて楽しいのかもしれないけど、わたしみたいな「だいもん"も"好き」というぬるいファンは、自分の期待しただいもんじゃない、というだけでがっかり。

 危惧した通りっていうかな。
 マサツカせんせ、ほんとにだいもんに興味ナイんやな。

 や、わかってたよ。
 だいもんという役者に興味があれば、10年も放置してないって。別箱に呼んでるって。谷せんせのがおり遣いを見てもわかるように、演出家は脇の生徒を選べるんだから。
 だいもんという役者に興味があれば、ポスター撮りの段階で、あの衣装は着せてない。だいもんに似合う・似合わない、魅力が出る・出ない、をまーーったく考慮しない衣装選び。
 たぶんマサツカ、だいもんに興味ナイな……ただの学年とポジションだけで見ているな……そう思った。

 でも、一緒に仕事をすれば、だいもんの面白さに開眼してくれるんじゃないかな、って、望みをかけていた。
 役者として面白いじゃん、彼。走り出したら止まらないし暴走列車だし、憑依系だし。
 ……って、マサツカそーゆー役者キライか……。アドリブ一切ナシで決められた芝居しかしちゃいけないんだっけ。マサツカ自身がすべての役を実際にやって見せるんだったっけ。
 役作りについてお茶会で質問された某さんが、「役作りしたのは正塚先生です、私は考えてません」と言ったことを思い出す……。(今の時代に言ってたら叩かれてたろうなあ・笑)

 予想はしてた。危惧してた。
 でも、その通りだったか。
 だいもんは、マサツカの好みじゃなかったんだね。

 まあ、それも仕方ない。タカラヅカあるある。オーディションで集められたカンパニーじゃない、ローテーションで座付き演出家が回ってるんだ、合わない演出家と役者が組むこともある。

 ちぎみゆがイイ感じにはまっているから、それでいいんだろう。実際、真ん中カップル見ているのは楽しい。

 けど、ぶっ飛ばすだいもんを見たいわたしは、暴れる余地のナイ芝居は残念。
 反対に、そーゆーだいもんを好きじゃナイ人にはちょうどいい作品かもしれない。

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