『FALSTAFF』あれこれ。

 ティボルト@としくん、かっこいー!!

 としくんは谷せんせのお気に入りのひとり。谷作品では他演出家作品と比べて、扱いがイイ。
 谷作品にとしくん出るんだ、んじゃ期待出来るぞー、と思っていたら。

 よっしゃああっ、本気のティボルト来たーー!
 イケコだとモブしかやらせてもらえなかった『ロミオとジュリエット』で、ティボルト来ましたよ!!

 かっけーかっけーかっけー。
 確かな実力に裏打ちされた、美しい姿。技術と学年で作り上げた美しさね。
 としくんにはけっこーナチュラルに狂気が常駐している気がする。若い頃は感じなかったのに、年々いい感じに毒が強くなってる。


 ロミオ@暁くんは、なんつってもまず、なつかしかった。
 キムくんの衣装……。
 大好きだったよ、『ドン・カルロス』。
 ロミオは暁くんのキャラクタに合っている。だから、観る前から感じていたイメージを、良くも悪くも壊すことなく終始した。
 若くかわいいロミオはいいねえ。

 ジュリエット@さくらちゃんは、うまいわ。も、ソレに尽きる。安心して観ていられる。
 わたし、さくらちゃんはジュリエットじゃないと思っているのよ、持ち味的には。なのに、それでもジュリエットOKと思わせちゃうのは、実力よねえ。

 これで卒業のみくちゃんは「え、こんな役?」と思ったけど、なかなかどうしてやり甲斐あるか、こういう役。
 どんどんヒロインタイプから乖離していって、肝っ玉母さん系が似合う女役さんになったなあ。

 マーキューシオ@れんこんが、好みです。てゆーか、れんこんはいつも、なにかしらどこかしら、わたしの好みである。

 反対に、ベンヴォーリオ@ルイセくんは、ちょっとチガウ……。うーん、別に破綻なくやっていたので、ただの好みの問題。

 パリス伯爵@あちくんは、……もう少しうまくなってくれるといいなあ……。

 脇役では風間くんが目に付いた。オトコマエだし、いい声してるよね。まだ下級生なのに。成長が楽しみだ。


 ところで、汝鳥サマ七変化には、笑わせてもらった。
 谷せんせ、ほんっと汝鳥サマ好きだなああ。隙あらば使うって感じ。スケジュールさえ空いていれば、自分の全作品に出演して欲しいと思ってるんだろうな。
 そして出来ることなら、汝鳥サマが何人もいればいいと思ってるんだろう。だから、決して多くない役を複数汝鳥サマばかりにやらせる。もしも汝鳥サマが5人いたら、5人とも全部使うんだろうな。組子は使わず。
 いい役者さんだから、それはわかる。歌えて踊れて芝居の出来る、……特に、「空気」を変えることの出来る稀有な力を持った舞台人だもの。

 でもさすがに最近は、衰えが目立つというか……声も芝居も、足りなくなっちゃったなあ。
 や、もっと出来る人だって知ってるから、出来た人だから、現在の至らなさが切ない。年齢的に無理があるんだろう。それはもう仕方のないことだ。
 でも演出家は、全盛期の能力を期待して配役し、任を与える。役者はもちろんそれに応えようとする。
 その結果は。

 『エンカレッジ・コンサート』で黒燕尾で踊っていた姿とか、今でも震えるくらいかっけー!!と思ってるんだけど。
 もうそれは、過去の記憶でしかなく、今の汝鳥サマは同じように歌ったり踊ったりは出来ないんだよなあ。

 タカラジェンヌはフェアリーだ。年齢などない、生々しいことなど存在しない。2.5次元の存在のように劇団がプロデュースしているし、ファンもそれをわかった上で楽しんでいる。
 それでも。いや、だからこそ。
 フェアリーでいること、は奇跡なのだと思う。


 それはともかくとして汝鳥サマ、まさかのカーテン前ソロまるまる1曲。大劇場でなら、銀橋ソロやっちゃうよーなもんだな。
 すげえ。

 この場面と役、雪組なら絶対がおりがやってる。
 うわー、がおりだー、コレがおちゃんポジだあ。月組にはがおりがいないもんなああ。……なんて、とても勝手な感想ゆえに、内心大ウケしてたことはナイショです(笑)。

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