路線スターでない人が、トップ娘役になるということ・その4。
2016年10月8日 タカラヅカ 仙名さんがトップ娘役と発表された件について、わたしの思考整理、その4。
3.変化に対する不安
1.の欄でも書いたけれど。
これまでのシステムを否定した、といこうとは、今回だけではなく、今後も「路線外でもトップを狙える」ということになる。
前例がない=ありえない、ではない。前例がなくても作ればいいだけのこと。だから、前例にこだわるべきではない。
というのは、理屈でしかない。
前例がない(なくても作れる)と、前例がある、では可能性が大きく違ってくるのよ。
ほんとうに劇団は、今後100年の在り方まで見越して、システムを否定したんだろうな?
その場しのぎ、「今だけ今だけ(笑)」でやってないだろうな?
綿密なビジョンなしでやっているように見えて、不安しかない。
研7までに路線スターにならなくても、トップを狙える。
脇でがんばっている人たちにも、希望の光が見えた。
てことはつまり、逆から言うと、「新公ヒロしなくても、上級生になってからトップ娘役を狙えばいい」と思う下級生が出て来る可能性もある。
なにかと制約の多い下級生時代、遊びたい盛りの若い頃は、それなりに楽しくゆるく過ごして、学年が上がって地固めしてから効率よくトップを狙う。
……てのもアリなわけだ。
いやあ、いっそのことドラマティックだけどなー、そんな打算的な生き方。タカラヅカ的ではないが……。
いろんな可能性が増えた。
また、これは仙名さんのトップ娘役就任だけでなく、もうひとつのニュース、真彩ちゃんの雪組組替えも絡む想像なんだが。
何故、仙名さんがトップ娘役なのか。
劇団も自らは、わざわざ新公ヒロイン経験のない仙名さんを選びはしないはずだ。
他に、新公ヒロ、バウヒロと正しいステップを踏んできた子たちが何人もいる。そこから選べばいいだけのこと。
なのに、仙名さんになった。
理由はひとつしかないだろう。
……仙名さんのことだけなら、「うがち過ぎかな?」と思えるかもしれないが。
真彩ちゃんのことが加わると、「あっ……(察し)」ってことになる。
真彩ちゃんは元花組。そこから星組へ組替えしてまだ2年経ってない。なのにもう組替え。
タカラヅカのほとんどの人は、生涯組替えを経験しない。組替えが行われるのは劇団運営に関わるスタークラスに、ほぼ限られる。複数回の組替えを経験する人は、間違いなくトップ人事に関わる人。栄転であっても、左遷であっても。
真彩ちゃんは、花組時代から、だいもんの相手役に、と声の上がっていた歌ウマ娘役ちゃんだ。
ちぎくん卒業のフラグが着々と整っていくなか、だいもんの相手役と思われる娘役スターが異例の短期間+二度目の組替えでやってくる。
これはもう、察するしかないだろう。
真彩ちゃん組替えでわかること。
・ちぎくんの卒業が近い
・だいもんの相手役、すなわち次期トップ娘役である
・だいもんの相手役に相応しいと、誰かが選び、前例のない人事を敢行した
ここで問題なのは、「誰が選んだのか」ということ。
だいもんの相手役、というテーマでヅカ友と話すことはある。
だが、選択肢に真彩ちゃんはなかった。星組に組替えしたばかりの下級生が、雪組のだいもんの相手役になる可能性はほぼなかったためだ。劇団にそのつもりがあるなら、最初から雪組へ組替えしているか、あるいは花組のままだったはずだ。星組へ行った以上、だいもんの相手役はない。
同組内や、他組の新公ヒロ・外箱ヒロ済みの娘役スターさんしか、可能性を考えていなかった。
ヲタですら選択肢からはずす娘役さんを、二度目の組替えをしてまで、力技でだいもんの相手役に……?
そこに、かぶってくるわけだ。
ヲタですら選択肢からはずす娘役さんを、新公ヒロなしなのに力技でトップ娘役に……?
選択肢にない、のに、劇団はわざわざ選ばないだろう。選択肢を作るために、何十年とシステムを遵守してきたのだから。自分たちのやってきたことを否定することになる。
だけど今回、あえて選択肢以外から、トップ娘役を選ぶことにした。
誰が?
おそらく、トップスター本人が。
だいもんが真彩ちゃんを選び、みりおくんが仙名さんを選んだんだろう。
自分の相手役として。
トップコンビがどうやって決まるのか、わたしの知るところではないけれど、たとえトップ本人が決めていいとしても、「劇団の用意した選択肢から選ぶ」ものだと思っていた。
だから、誰がなったとしても、納得する。
個人的な好悪や得手不得手はあるにしろ、トップになる人たちはみんな、「トップになること」自体は納得出来る人たちばかりだ。
わたしはいつも口悪くうぎゃうぎゃ語ってるけど、「トップスター」に関しては、劇団の目に狂いはないと思っている。……どう見てもおかしい、と思うような人は、たとえ新公主演したりしてもトップになる前に淘汰されるもの……何段階も細かく設定された往年の「システム」によって。
システム外、選択肢外から、トップスター本人が、相手役を選んだ。
確証はない。
だが、そういうことなんだろう、とわたしは思う。
それ自体は、悪いことだと思わない。
一蓮托生の仕事の相棒を、相性で選んだっていいはずだ。
より良い成果を上げるために、ルールよりも効率を優先した。
ありでしょ、それは。
それはそれでかまわないが、それがまかり通ることに、震撼する。
トップスターが選べば、新公ヒロなしでも、トップ娘役になれちゃうんだ……。
組替えだってしちゃうんだ……。
そこまで、トップの意見を大事にするようになったんだね、劇団……。
や、なんでもかんでもOKだとは思ってないよ。
いくらトップが望んだとして、「来年親戚の子が入団してくるんで、美貌実力実績その他一切問わず、その子を相手役にしてください」とかは、通らないと思う。
仙名さんはこれまでの実績があるから、新公ヒロなしでもトップ娘役が務まると判断されたんだろうし、真彩ちゃんはその実力から、ぽんぽん組替えしても大丈夫、次期トップ娘役としてやっていけると判断されたんだろう。
そこは安心してる。
でも、こうして「トップのご指名」だとわかるほどの前例無視の強引人事をダブルで見せつけるのは、経営的にどうだろう?
そこはグレーにしておくところじゃないのかな、劇団の性質的に。
仙名さん単体、真彩ちゃん単体、なら、こうまで決定的ではなかったと思う。
ダブルだから、あからさますぎでびびる。
大丈夫か、劇団。
あからさますぎでびびる、とファンが思うとか、まったく想像してなさそうなところにまた、びびる。
不安だ。
3.変化に対する不安
1.の欄でも書いたけれど。
これまでのシステムを否定した、といこうとは、今回だけではなく、今後も「路線外でもトップを狙える」ということになる。
前例がない=ありえない、ではない。前例がなくても作ればいいだけのこと。だから、前例にこだわるべきではない。
というのは、理屈でしかない。
前例がない(なくても作れる)と、前例がある、では可能性が大きく違ってくるのよ。
ほんとうに劇団は、今後100年の在り方まで見越して、システムを否定したんだろうな?
その場しのぎ、「今だけ今だけ(笑)」でやってないだろうな?
綿密なビジョンなしでやっているように見えて、不安しかない。
研7までに路線スターにならなくても、トップを狙える。
脇でがんばっている人たちにも、希望の光が見えた。
てことはつまり、逆から言うと、「新公ヒロしなくても、上級生になってからトップ娘役を狙えばいい」と思う下級生が出て来る可能性もある。
なにかと制約の多い下級生時代、遊びたい盛りの若い頃は、それなりに楽しくゆるく過ごして、学年が上がって地固めしてから効率よくトップを狙う。
……てのもアリなわけだ。
いやあ、いっそのことドラマティックだけどなー、そんな打算的な生き方。タカラヅカ的ではないが……。
いろんな可能性が増えた。
また、これは仙名さんのトップ娘役就任だけでなく、もうひとつのニュース、真彩ちゃんの雪組組替えも絡む想像なんだが。
何故、仙名さんがトップ娘役なのか。
劇団も自らは、わざわざ新公ヒロイン経験のない仙名さんを選びはしないはずだ。
他に、新公ヒロ、バウヒロと正しいステップを踏んできた子たちが何人もいる。そこから選べばいいだけのこと。
なのに、仙名さんになった。
理由はひとつしかないだろう。
……仙名さんのことだけなら、「うがち過ぎかな?」と思えるかもしれないが。
真彩ちゃんのことが加わると、「あっ……(察し)」ってことになる。
真彩ちゃんは元花組。そこから星組へ組替えしてまだ2年経ってない。なのにもう組替え。
タカラヅカのほとんどの人は、生涯組替えを経験しない。組替えが行われるのは劇団運営に関わるスタークラスに、ほぼ限られる。複数回の組替えを経験する人は、間違いなくトップ人事に関わる人。栄転であっても、左遷であっても。
真彩ちゃんは、花組時代から、だいもんの相手役に、と声の上がっていた歌ウマ娘役ちゃんだ。
ちぎくん卒業のフラグが着々と整っていくなか、だいもんの相手役と思われる娘役スターが異例の短期間+二度目の組替えでやってくる。
これはもう、察するしかないだろう。
真彩ちゃん組替えでわかること。
・ちぎくんの卒業が近い
・だいもんの相手役、すなわち次期トップ娘役である
・だいもんの相手役に相応しいと、誰かが選び、前例のない人事を敢行した
ここで問題なのは、「誰が選んだのか」ということ。
だいもんの相手役、というテーマでヅカ友と話すことはある。
だが、選択肢に真彩ちゃんはなかった。星組に組替えしたばかりの下級生が、雪組のだいもんの相手役になる可能性はほぼなかったためだ。劇団にそのつもりがあるなら、最初から雪組へ組替えしているか、あるいは花組のままだったはずだ。星組へ行った以上、だいもんの相手役はない。
同組内や、他組の新公ヒロ・外箱ヒロ済みの娘役スターさんしか、可能性を考えていなかった。
ヲタですら選択肢からはずす娘役さんを、二度目の組替えをしてまで、力技でだいもんの相手役に……?
そこに、かぶってくるわけだ。
ヲタですら選択肢からはずす娘役さんを、新公ヒロなしなのに力技でトップ娘役に……?
選択肢にない、のに、劇団はわざわざ選ばないだろう。選択肢を作るために、何十年とシステムを遵守してきたのだから。自分たちのやってきたことを否定することになる。
だけど今回、あえて選択肢以外から、トップ娘役を選ぶことにした。
誰が?
おそらく、トップスター本人が。
だいもんが真彩ちゃんを選び、みりおくんが仙名さんを選んだんだろう。
自分の相手役として。
トップコンビがどうやって決まるのか、わたしの知るところではないけれど、たとえトップ本人が決めていいとしても、「劇団の用意した選択肢から選ぶ」ものだと思っていた。
だから、誰がなったとしても、納得する。
個人的な好悪や得手不得手はあるにしろ、トップになる人たちはみんな、「トップになること」自体は納得出来る人たちばかりだ。
わたしはいつも口悪くうぎゃうぎゃ語ってるけど、「トップスター」に関しては、劇団の目に狂いはないと思っている。……どう見てもおかしい、と思うような人は、たとえ新公主演したりしてもトップになる前に淘汰されるもの……何段階も細かく設定された往年の「システム」によって。
システム外、選択肢外から、トップスター本人が、相手役を選んだ。
確証はない。
だが、そういうことなんだろう、とわたしは思う。
それ自体は、悪いことだと思わない。
一蓮托生の仕事の相棒を、相性で選んだっていいはずだ。
より良い成果を上げるために、ルールよりも効率を優先した。
ありでしょ、それは。
それはそれでかまわないが、それがまかり通ることに、震撼する。
トップスターが選べば、新公ヒロなしでも、トップ娘役になれちゃうんだ……。
組替えだってしちゃうんだ……。
そこまで、トップの意見を大事にするようになったんだね、劇団……。
や、なんでもかんでもOKだとは思ってないよ。
いくらトップが望んだとして、「来年親戚の子が入団してくるんで、美貌実力実績その他一切問わず、その子を相手役にしてください」とかは、通らないと思う。
仙名さんはこれまでの実績があるから、新公ヒロなしでもトップ娘役が務まると判断されたんだろうし、真彩ちゃんはその実力から、ぽんぽん組替えしても大丈夫、次期トップ娘役としてやっていけると判断されたんだろう。
そこは安心してる。
でも、こうして「トップのご指名」だとわかるほどの前例無視の強引人事をダブルで見せつけるのは、経営的にどうだろう?
そこはグレーにしておくところじゃないのかな、劇団の性質的に。
仙名さん単体、真彩ちゃん単体、なら、こうまで決定的ではなかったと思う。
ダブルだから、あからさますぎでびびる。
大丈夫か、劇団。
あからさますぎでびびる、とファンが思うとか、まったく想像してなさそうなところにまた、びびる。
不安だ。