だから彼は、タカラヅカの可能性。@オイディプス王
2015年8月19日 タカラヅカ 専科公演『オイディプス王』観劇。
初日はムラにいながら、観られなかった……。前に書いたけど、雪組観てたので。チケット、間違えて取っちゃったのだわ……。トド様ファンとして、初日・千秋楽は是非観たい人なんだけど、叶わなかった。
チケ難だったしね。手に入らないし、日程的にも難しかったし。
ということだけでもなく、今回は初日も楽も観ませんでした。
なんというかもう、なんて、ゼイタクな公演!!
トド様が「専科」であり「理事」である意義は、こういうところにあるのだな! と思えた。
「タカラヅカ」の枠を超えた公演。
ギリシャ悲劇という題材云々よりも、「スター制度」の宝塚歌劇団には向かない登場人物構成だ。
ひとり芝居でも可、という、主人公偏重っぷり。
他キャストの出番の少なさ。老人率の高さ。
これは、タカラヅカでは無理だ。
バウ公演でも、ありえない。
主演スター以外「いなくてもいい」レベルの扱いで、主役以外もれなく老人とかヒゲとかで、通常のバウ公演やったら、どんだけすばらしい作品や芝居だったとしても、演出家フルボッコで駄作のレッテル貼られてる。
タカラヅカでは、上演出来ないタイプの作品を、それでもやっちゃえる。
それはトドありき、専科筆頭であり、理事である、特別な立場であるからこそ。
作品をぶっ壊しても、「スターに相応しい衣装と台詞量と見せ場時間を」という考え方の劇団で、それらを無視して作品を作る、ってのは、最高峰のゼイタクだよ。
平民役でも王侯貴族並の豪華衣装、他の役とのバランスがおかしくても「タカラヅカにおいて格が高いとされるタイプの衣装」着用、ストーリーに無関係などーでもいい役でも何ページにも亘る長文台詞と誉め讃えられる見せ場!が必須の劇団ですよ。
スターをなにより大切とする、というスタンスの劇団で、他公演なら格のある役と見せ場をもらって当然の名のある方々が、地味な衣装や姿で、わずかな出番しかない、ということに、驚愕する。
や、作品から想像は付いていたけれど、実際に目の当たりにすると、驚くし、感心する。
なるほどなあ、こうやっちゃいますかあ、と。
通常では出来ないことを、やってしまえるのだから、トド様主演公演ってのは面白い。
この人真ん中に持ってくれば、無理が通る。
だから、トド様は、タカラヅカの可能性だと思う。
トド様担ぎ出して、いろんなことをやるがよろし。
コメディからギリシャ悲劇まで、なんでもやっちゃうよ?
前例作って枠を広げて、後進のための道を作る。それも、トド様の役目のひとつだと思う。
でもってトド様、時代劇というか型芝居というか、重さのあるものが似合う。
わたしは無学ゆえギリシャ悲劇たるものをよく存じませんが、こーゆー作品に、トド様の重さとうるささ(言葉悪い)は、合っていると思う。
真ん中で吠える役が似合う。
なので、トドファンとしては楽しい時間でした。
作品も濃く無駄なくまとまっているし。破綻ないし。
ただ。
わたしはこれ、タカラヅカで求めてない。
『オイディプス王』自体は面白いプロットなんだけど、料理の仕方が直裁的で、わたしの好みではなかった。
わたしにとっての小柳タンの苦手なところが、まんま出ていたのでつらかったっす。
ほんと、好みの問題。
『Shall we ダンス?』も『ルパン三世』も『かもめ』も同じ部分がダメ。
小柳タンのタカラヅカらしくないところ、タカラヅカ軽視なところ。
おかしいお菓子があって、外の包み紙や箱だけ、パッケージだけキラキラしたものに変えて「はい、タカラヅカ特製スイーツです」と出される感じ。
そのお菓子を「タカラヅカ」として出すなら、何故お菓子自体もいじらないんだろう。パッケージだけじゃなくて、お菓子自体にもヅカっぽいモチーフを入れるとか、ロゴを入れるとか、制作段階から工夫できるじゃん? 素材部分まで見直して、製法からオリジナルで作る、のは大変すぎるから「そこまでやってられるか」かもしんないけど、すでにあるレシピにちょい付け足すだけでもぜんぜんチガウのに。外箱だけ変えられてもなー……。
つっても、『Shall we ダンス?』や『ルパン三世』とは違い、『オイディプス王』は本格的にタカラヅカ風に作り直す必要がない気もするし、だからこれはこれでいいのかなー、とも思う。
わたしの周りでこの公演を観た人が少ないので、ナマの感想があまり聞けないのだけど、誰もコレを「ウチの組で観たい!」「是非わたしのご贔屓に出演して欲しい」「**ちゃんにやってほしい!」という声を聞かないので、それが答えなのかなあ、とも思う。
トド様主演公演として、専科公演としては楽しかった。
トドファンとしては、美しく吠えるトド様、苦悩するトド様、絶望するトド様が観られて楽しかった。
タカラヅカの可能性、枠を広げられた、という点でも良かった。
でもわたしこれ、求めてないわ……。
わたしがトド様観つつ「コレジャナイ感」を味わっていた直後に、トド様DC主演公演が発表になり、膝を打ちましたもの、コレダー!!と。
……演出家が原田くん、てとこには肩を落としましたけどね……(笑)。
初日はムラにいながら、観られなかった……。前に書いたけど、雪組観てたので。チケット、間違えて取っちゃったのだわ……。トド様ファンとして、初日・千秋楽は是非観たい人なんだけど、叶わなかった。
チケ難だったしね。手に入らないし、日程的にも難しかったし。
ということだけでもなく、今回は初日も楽も観ませんでした。
なんというかもう、なんて、ゼイタクな公演!!
トド様が「専科」であり「理事」である意義は、こういうところにあるのだな! と思えた。
「タカラヅカ」の枠を超えた公演。
ギリシャ悲劇という題材云々よりも、「スター制度」の宝塚歌劇団には向かない登場人物構成だ。
ひとり芝居でも可、という、主人公偏重っぷり。
他キャストの出番の少なさ。老人率の高さ。
これは、タカラヅカでは無理だ。
バウ公演でも、ありえない。
主演スター以外「いなくてもいい」レベルの扱いで、主役以外もれなく老人とかヒゲとかで、通常のバウ公演やったら、どんだけすばらしい作品や芝居だったとしても、演出家フルボッコで駄作のレッテル貼られてる。
タカラヅカでは、上演出来ないタイプの作品を、それでもやっちゃえる。
それはトドありき、専科筆頭であり、理事である、特別な立場であるからこそ。
作品をぶっ壊しても、「スターに相応しい衣装と台詞量と見せ場時間を」という考え方の劇団で、それらを無視して作品を作る、ってのは、最高峰のゼイタクだよ。
平民役でも王侯貴族並の豪華衣装、他の役とのバランスがおかしくても「タカラヅカにおいて格が高いとされるタイプの衣装」着用、ストーリーに無関係などーでもいい役でも何ページにも亘る長文台詞と誉め讃えられる見せ場!が必須の劇団ですよ。
スターをなにより大切とする、というスタンスの劇団で、他公演なら格のある役と見せ場をもらって当然の名のある方々が、地味な衣装や姿で、わずかな出番しかない、ということに、驚愕する。
や、作品から想像は付いていたけれど、実際に目の当たりにすると、驚くし、感心する。
なるほどなあ、こうやっちゃいますかあ、と。
通常では出来ないことを、やってしまえるのだから、トド様主演公演ってのは面白い。
この人真ん中に持ってくれば、無理が通る。
だから、トド様は、タカラヅカの可能性だと思う。
トド様担ぎ出して、いろんなことをやるがよろし。
コメディからギリシャ悲劇まで、なんでもやっちゃうよ?
前例作って枠を広げて、後進のための道を作る。それも、トド様の役目のひとつだと思う。
でもってトド様、時代劇というか型芝居というか、重さのあるものが似合う。
わたしは無学ゆえギリシャ悲劇たるものをよく存じませんが、こーゆー作品に、トド様の重さとうるささ(言葉悪い)は、合っていると思う。
真ん中で吠える役が似合う。
なので、トドファンとしては楽しい時間でした。
作品も濃く無駄なくまとまっているし。破綻ないし。
ただ。
わたしはこれ、タカラヅカで求めてない。
『オイディプス王』自体は面白いプロットなんだけど、料理の仕方が直裁的で、わたしの好みではなかった。
わたしにとっての小柳タンの苦手なところが、まんま出ていたのでつらかったっす。
ほんと、好みの問題。
『Shall we ダンス?』も『ルパン三世』も『かもめ』も同じ部分がダメ。
小柳タンのタカラヅカらしくないところ、タカラヅカ軽視なところ。
おかしいお菓子があって、外の包み紙や箱だけ、パッケージだけキラキラしたものに変えて「はい、タカラヅカ特製スイーツです」と出される感じ。
そのお菓子を「タカラヅカ」として出すなら、何故お菓子自体もいじらないんだろう。パッケージだけじゃなくて、お菓子自体にもヅカっぽいモチーフを入れるとか、ロゴを入れるとか、制作段階から工夫できるじゃん? 素材部分まで見直して、製法からオリジナルで作る、のは大変すぎるから「そこまでやってられるか」かもしんないけど、すでにあるレシピにちょい付け足すだけでもぜんぜんチガウのに。外箱だけ変えられてもなー……。
つっても、『Shall we ダンス?』や『ルパン三世』とは違い、『オイディプス王』は本格的にタカラヅカ風に作り直す必要がない気もするし、だからこれはこれでいいのかなー、とも思う。
わたしの周りでこの公演を観た人が少ないので、ナマの感想があまり聞けないのだけど、誰もコレを「ウチの組で観たい!」「是非わたしのご贔屓に出演して欲しい」「**ちゃんにやってほしい!」という声を聞かないので、それが答えなのかなあ、とも思う。
トド様主演公演として、専科公演としては楽しかった。
トドファンとしては、美しく吠えるトド様、苦悩するトド様、絶望するトド様が観られて楽しかった。
タカラヅカの可能性、枠を広げられた、という点でも良かった。
でもわたしこれ、求めてないわ……。
わたしがトド様観つつ「コレジャナイ感」を味わっていた直後に、トド様DC主演公演が発表になり、膝を打ちましたもの、コレダー!!と。
……演出家が原田くん、てとこには肩を落としましたけどね……(笑)。