『ガイズ&ドールズ』、トップコンビ以外の人々のこと。

 アデレイド@ことちゃんが、うますぎる。

 ふつーに娘役スターさんだーー! しかも、ふつーの娘役スターさんより、はるかに濃く、押し出しがいい。
 『風と共に去りぬ』のときは、そんなにいいと思わなかったのよ。なんで無理に女役やらせてんだろう、男役やらせろー!って思ってた。ヲカマ感ゆんゆんだったし、芝居も表情もぎこちなかったし。
 それが今回は、違和感なく女の子。

 あ、ちゃんとかわいい。

 最初に見たときに、すんなりそう思った。

 ほんとうまい子なんだなあ……。
 こんだけなんでも出来るうまい子、ヅカ100年の歴史でも、そうそういなかったんじゃあ……?
 や、芸達者な人はいただろうけど、「トップ路線で」ここまでオールマイティに技術点が高い人は稀有だと思う。
 きりやんもオールマイティな人のひとりだと思うけど、彼の場合「女装した男役」だとわかったからなー。ことちゃんは、そうは見えない、ふつーに「娘役スターですが、ナニか?」。

 さすがに、年増女には見えなかったけれど……大人可愛い女の子、にしか見えないけれど……それにしたって、ここまでやってくれると感心するばかりだわ。

 だからこそほんと、早くことちゃんに男役を!
 スカーレットがあの出来で、アデレイドがこの出来ってことは、経験を積めば成長する、ってことですよ。
 男役として経験を積ませれば、その分成長するってことですよ。女役やらせてる場合じゃないよ、成長期にしっかり男役やらせて、実力とビジュアルを兼ね備えた、かっこいい男役を育成してよおおお。


 んで、アデレイドの婚約者、ネイサン@ベニー。
 えーと。

 わたし、13年前の月組再演時も、実はネイサンはよくわかってないっす。あんときのネイサンは、似合わないヒゲをつけたとっちゃん坊やで、アデレイドとはもちろん、スカイや他の男たちとも実力その他差がありすぎて、よくわかんなかったっす。
 新専科制度でぐちゃぐちゃになった番手制度の中、それまで4番手以下の役しかしたことなかったのに、どさくさに紛れての初2番手役だったんだよねえ。だからひとりだけ新公状態、でも2番手、貫禄と独自の世界観ありまくりのスカイや、実力と押し出しの良さで場を席巻するアデレイドを相手に、なんとも分の悪い状況だったことは確か。
 にしてもバランス悪すぎてどう受け止めていいかわかんなかった……という記憶しかないわたしだから、ネイサンという役への理解度が低い状態で、今回の観劇に至っている自覚はある。
 ある、が。

 うーん。
 やっぱり、よくわかんない……。

 や、表面的なこと、ストーリー的なことは、もちろんわかるんだけど。
 スカイとサラに目からウロコを落としたような発見は、ネイサンにはなかったな。

 でも、ベニーのネイサンは、ことちゃんのアデレイドには合っていると思った。
 ことちゃんが若くて可愛い女の子なので、彼女のダーリンは若いイケメンで、善良だけどいろいろ緩いチャラ男、というのはイメージが合っている。若い子は、こーゆー男に騙されるよねー的な。
 婚約してから14年経過している、という設定はスルーで(笑)。

 月組再演時の刷り込みか、ネイサンは可愛ければいい。と思っているので、なんの問題もない。キリッ。
 (一度でいいからうまい人、スカイと実力差のナイ人でこの役を観てみたい……とも思う。ぼそっ)



 アーヴァイド@みっきぃに驚いた。

 や、キャスティング、チェックしてなかったし。『ガイドル』は13年前に観たっきりで、アーヴァイドの楽器までおぼえてなかったし。つか、気にしてなかったし。
 へー、みっきぃ救世軍なんだー、ギャンブラー観たかったなー、ぐらいの気持ちでいたから、教会の場面になっていざみっきぃが喋り出したのを聞いて、えっ、みっきぃアーヴァイドなの?! って驚愕した。
 ドーナツ言うのはアーヴァイドですがな!! ←ここはおぼえてる。
 でもってアーヴァイドって、老人ですがな!!

 13年前の月組再演時、アーヴァイドやってたのはえりりんだもん! ごま塩頭に太い口ヒゲ付けてたもん。
 ヒロインの後見人の、初老のおじさん……好々爺、って感じの人だったもん。

 でもでも、目の前のみっきぃは白髪頭でも老人ヒゲでもない、ふつーの美青年みっきぃで。……白髪だったのかもしれないけど、わたしにはそうは見えなかったので。
 喋り方は年配者っぽくしているけれど、見た目は美青年で。でも、サラ@風ちゃんの後見人とか言ってて。
 んな若く美しい男性が後見人、って、やばいっしょ、話が違ってきちゃうでしょ、ジュディは最後後見人のあしながおじさんとくっついちゃうのよーー?!

 混乱。

 …………。

 ま、いっか。

 美しいみっきぃが観られてラッキー☆
 白髪とヒゲの老人みっきぃより、若く美しいみっきぃの方がいいもん。
 あんなにきれいだけど、誰よりも美しいけど、「初老設定なんだ」と思って観ることにした。
 タカラヅカだから、美しいに越したことはない。


 キャラクタが月組再演時(わたしの『ガイドル』スタンダード)と違いすぎているのは、なんといってもナイスリー@さやかさん。
 といっても、こちらは最初からわかっていることなので、混乱はない。
 ただ興味深く、「へー、こうなんのかー」と観た。

 うまいってのは素晴らしい。
 ナイスリーはでぶのおじさん、お笑い担当……というのが正当で、月組再演時がイレギュラーだとわかっている。
 だから、正しいナイスリーを堪能した。

 でも。
 わたしやっぱり、ナイスリーは美形キャラ設定の方がいいな……。

 『ガイドル』の見どころは、スーツ姿の男たちの、かわいいいちゃいちゃぶりだと思ってる(笑)。
 ナイスリーたち3人組はアイドルユニット的な愛らしさを振りまき、特にナイスリーはスカイやネイサンとも愛のある絡み方をし、女性ファンの目を楽しませる、という効果がある……と、思ってる。
 ギャンブラーたちがイケメン揃いで、どこを観てもウハウハ、なのが『ガイドル』の醍醐味、どの並び、どの絡み、どのカップリングもOK!(笑)的な楽しさ。
 それが、ギャンブラーのセンターグループに、ひとり別カテゴリのキャラクタがいると、意味合いがまったく違ってくる……。

 ナイスリーがカテゴリ外である、というだけで、こんだけ萌えがなくなるのか……、と、ある意味新鮮だった。

 さやかさんをdisるつもりはない。さやかさんのナイスリーこそが正しいと思っている。
 だからこれは、ただの趣味の問題。
 ナイスリー@かいちゃん、相棒ふたりがまおポコ だったら、どんだけ萌えただろうか、と。

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